1日目はHS野手を3人連続で指名。順位の割にはエクストラピックもあり、ボーナスプール自体は凄く小さくはないものの、噂通りドラ2のCutter Coffeyが結構なオーバースロットになるなら、ドラ3以降は大物の指名は難しいか。噂のあったMalcom Moore (HS-C)など、捕手もそろそろ有望株が欲しい状況ではあったが。
[22' Draft Day 2 Results (July 18, 2021)]
3 (#99). Dalton Rogers, LHP, Southern Mississippi (Jr.)
B/T: R-L
Height: 5-11
Weight: 170
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #361/PG #198
Comments: 常時92~93 mph、最速96 mphの速球が売りのレフティーリリーバー。やや低めのスロットから投げ、縦方向の変化量が多い。投球の10%程度しか投げないチェンジアップだが、その半分以上の空振りを奪っており、速球と同じ投げ方からの球速差が良いのかも。スライダーは不安定。小柄なのでリリーフ向きだろう。投げ方はさほど力の入っていない感じだが。
4. Chase Meidroth, SS/2B, San Diego (Sr.)
B/T: R-R
Height: 5-10
Weight: 170
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #258/PG #350
Comments: 体格にはまれないが、今季10 HRと意外なパワーに加え、昨夏のサマーリーグでは40四球で13三振とボールをしっかり選びつつ、しっかりと当てていくスキルも優れた優等生。シニアーとなっているが、指名時にまだ20歳と年齢は若い(カレッジキャリアでは3年目となっているので、rSo.かJr.かも)。ケガもあって昨年あまりプレーできていないこともあり、上限は限られるものの、ランキング以上の選手になる可能性はある。守備は2B向き。
5. Noah Dean, LHP, Old Dominion (Jr.)
B/T: L-L
Height: 6-2
Weight: 185
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: MLB #124/Ba #140/PG #168
Comments: 北東部Jew Jersey州出身。カレッジはあのJustin Verlander (HOU)を輩出した伝統校。リリーフとしてはかなり上位の選手で、常時94 mph、最速97 mphと左腕としてはかなりの球威がある。浮き上がる球筋も魅力。2-to-7のスライダーとカーブの間のパワーブレイキングボールがセカンドピッチ。力の入ったクロスファイヤー気味の投げ方。昨年神経の手術を受け、連投ができていないが、将来的にはブルペンになるだろう。
6. Alex Hoppe, RHP, North Carolina-Greesboro (Sr.)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 200
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: None
Comments: カレッジであまり実績を残しておらず、また5th yearのシニアーということで評価は高くないが、アームの強さには定評がある。今季は平均で96 mph、最速99 mphと更に球威を伸ばしており、ようやく開花してきている。4シームとシンカーを投げるが、伸びのある4シームが良い。スライダーはさほどスピンは多くないがスウィープして落差の大きい軌道。
7. Caleb Bolden, RHP, Texas Christian (Sr.)
B/T: R-R
Height: 6-2
Weight: 190
Last Drafted: 16th round (17') by TB
Ranking: None
Comments: Hoppe同様、5th yearのシニアー。91~93 mphの速球とスライダーのコンビネーションが売りのリリーフ。成績的にはあまり見るものがないが、スカウトが気に入っているのか。
8. Jonathan Brand, RHP, Miami (Sr.)
B/T: R-R
Height: 5-9
Weight: 200
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: PG #488
Comments: Ohio州の方のMiami大でプレーし、既にシニアーだが、来季はAuburn大へトランスファーが決まっていた。5'9"と投手の中ではかなり小柄。低めのアームスロットが特徴で、そこから93~96 mphの速球を投げる。カーブとチェンジアップを投げ、メカニクスもあるが三振は取れる。
9. Brooks Brannon, C, Randleman HS, NC (HS)
B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 210
Commitment: North Carolina
Ranking: MLB #158/BA #155/PG #97
Comments: 今クラスのHS捕手の中でもオフェンスのポテンシャルの高い選手で、優れたフィジカルでプラスのパワーポテンシャル。ややアグレッシブなヒッターだが、広角に打球を放つ。捕球は鍛錬が必要で、飛び抜けたレシーバーにはならないだろうが、ブロッキングはまずまずで強肩が売り。それなりに運動能力があり、捕手から転向する場合は3BやC-OFの可能性。
10. Isaac Coffey, RHP/3B, Oral Roberts (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 205
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: None
Comments: 90 mph前後の球速で、制球・コマンドが持ち味。カレッジでは3B/1Bでもプレーしていた2way選手。
[Summary of Day 2]
ドラ3から速攻でボーナスを削れる指名体勢に。途中でRoman Anthonyと$2.5Mで合意との報があり、Mikey Romero、C. Coffeyとも$2M程度の契約が予想される中で、予算$1.5M程度でドラ3以降の選手と契約していくとなると、それはそうなるでしょう。
ただドラ9のBrannonだけは結構なHSの大物でランキング等を考えると$1M程度の要求があってもおかしくないが、契約できるのだろうか?トップ3ピックのボーナスは大体つかめていた上で可能性と見ての指名なら、待望の捕手ピックだけに嬉しいスティールになるが、ダメでも$160K程度のロスと考えてのダメ元の可能性もありそう。
その他はChase Meidrothを除いて投手の指名で、基本的には安く付きそうなリリーフの選手を選んでいるが、ドラ5のNoah Deanはそこそこ大物で$300K程度は掛かりそうな気がする。またドラ3のDalton Rogersもスロット以下だろうが、指名順的には$200Kを下回る契約にはならなそう。Brannonは出せ$600~700Kくらいか。
Bloomさんは投手は投資効率が悪いと考えているのは明白で、海外FAも含めて投手にはお金を掛けず、とにかくアームの強い選手を数を集めて化ける選手が出て来るのを待つ作戦。これまでは成功気味な戦略ではありますが、ちょっと型に嵌めて有力なHS-Pを端から外して考えているならどうなんでしょうという部分はありますが。
HS選手の方が全体的にハイリスクハイリターンにはなり、上手くいった時は良いですが、基本的にはボーナス要求は高く付きがちで、期待値基準の費用対効果はカレッジ選手と比べてやや悪くはなってしまうので、HS選手にオールインというのはあまり好きではないですが、課題の捕手を指名できたといことで、契約できるなら+5点で55~80/100としておきます。
2022年7月18日月曜日
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8 件のコメント:
Day 1お疲れ様でした。ララさんは毎年詳しくてすごいですね。
BOSはBetts, Murphy, Ward, Hickeyなど3-9順でも掘り出せてきたので、期待の持てる指名に期待しています!
期待の持てる指名に期待って、我ながら残念な語彙力でした笑。
MLB公式によると、ランキング上位のカレッジ投手も数名残っているんですね。残っている望みは薄いですが、上位のHSの捕手2名のボーナスが厳しければ、Round 3で指名できたら嬉しい。
Jonathan Cannon, RHP, Georgia (No. 60)
Trystan Vrieling, RHP, Gonzaga (No. 71)
Bryce Hubbart, LHP, Florida State (No. 72)
こんばんは。今年も詳しく書いてくださりありがとうございますm(_ _)m
大卒の外野手にいくという噂はBOSの内野のプロスペクト層が厚いのと、即戦力になり得る外野手を取りたいだろうというチーム事情を考えた記者達の予想に過ぎなかったのでしょうか。
Chaimさんが編成責任者になってから情報が漏れにくくなってそこはいいなと思います。
指名した選手の中だとCoffeyが一番わからないですね。ドラフト直前に評価を上げたらしいですけどどういう面で上げたのでしょうかね。
ロメロとアンソニーは動画を見て素人目には良さそうに見えます。
特にアンソニーはどこかで書かれていたのも見ましたがZack Veenに似てる気がします。
しかし近年は本当上位で投手を指名しませんね。
数年前のUberstineやWalterのように、あまり注目されていない投手を下位で指名して、自分たちのプログラムで球を速くしたり変化球を覚えさせようって感じなんですかね。
二日目以降、掘り出し物の選手を指名出来ればいいな。
印象からは楽しみのない指名になりました。
1日目多くのpickがあって全く冒険に行かないロマンのない指名。
Yorkも結局Top100プロスペクトになりましたが、ポジションも含めてはてなマークです。
悪夢の2013 draftのようにならないように育って欲しいですね。
どうやらDay 1の3人でボーナスを使い切っていたようですね。R.Anthonyは$2.5Mとかなりのオーバースロットで合意のようで、Day 2はトップ3のボーナスを捻出するためと思われるアンダースロットな指名が目立ちました。
9巡目のBrannonは契約の見込みがあるんでしょうか。最初はトップ3と契約できなかったときの保険でダメ元ピックかとも思いましたが、Coffeyは指名の1, 2巡前でボーナスに合意していたみたいですし、Anthonyの合意も早かったので、見込みがあるのかな。彼と契約できるかでドラフトの見栄えもだいぶ変わりますし、なんとか契約して欲しい。
安定して毎年強いわけではないですが、BOSのドラ1は20巡以降が多いので、ドラフトトップ10級の選手を獲得するにはHSを選ぶしかないかもしれないですね。進学していたら3年後はトップ10だった、みたいな。Anthonyは面白いですね。
レッドさん
ありがとうございます。色々なところの受け売りが多いですが、そういっていただけると幸いです。
仰る通り1日目の3人にボーナスの大半が行きそうで、ドラ9のBrannonはちゃんと契約できるのかちょっと不安がありますが。$400~500Kでもプロ入りする選手もいるので、期待はしたいですね。
有力カレッジ投手もほとんど指名できませんでしたが、球威もあるリリーフアームを先発で使ってみて、という感じでしょうかね。
最後のところもその通りだと思いますが、ハイフロアーかつハイシーリングという選手を指名できる機会はあまりないチームなので、リスクの高い指名をすること自体は悪くはないと思いますね。まぁでもボーナス要求とそのリスクを天秤にかけて勝算があると見ていると良いですけどね。
匿名さん
ありがとうございます。仰る通り、どこもかしこも「カレッジ野手狙い」と書いていたので、どうなったの?という気持ちもありますね。
当然色々な選択肢を最後まで秤にかけてということでしょうが、それなりに有力なカレッジOFが残っていたけど、そこまでは気に入っていなかったのか、と不思議な部分はあります。
CoffeyはTop 40の指名を考えていたチームが多かったそうなので、打撃面で進歩を見せているということだとは思います。ただKeith Lawさんなど、結構否定的なレポートもあるので、上手い方向に転がってくれることを祈るばかりですが。
AnthonyはZack Veenに似ているのですね。今度そういう目で動画を見てみたいと思います。(スウィングとかで何かを語れるほど詳しくはないですが)
仰る通り、Bloomさんになってから、投手は海外FAも含めて、大物回避の傾向が目立ち、数打ちゃ当たる方針のようですね。海外FAなどは16歳とかだと、数年後の身体の成長で大きく上限が変わるし、WalterやUberstine、Dobbinsなど、元々身体能力はあって、ちょっとフィジカルや投げ方の意識の矯正でブレイクする選手もいるので、リスク分散ということでありかなと。
redsoxboyさん
ランキングの高い選手を獲ると勿論ワクワクはしますが、ランキングが全てではないし、良い方に裏切ってくれることを祈るだけですね。
Brock Porterは、Kumar Rockerでドラ1のボーナスを浮かせたTEXが指名し、$4.5Mほどを出しそうということなので、指名したらしたで楽しかったと思いますが、他の指名への影響も出ていただろうし、選べた選択肢からしたら多少仕方ない部分もあったとは思いますが。
ただHS選手ということで、やはりランキングからするとボーナス要求が高い選手が多く、カレッジの選手でそこそこ良い選手を回避して指名した見返りが得られるかはばくち的な部分は出てきそうですね。
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