2013年5月30日木曜日

13' Draft Watch - Boston's Strategy ver.2

ドラフトが近づいてきましたので、個人的に希望するBOSの各ラウンド戦略について書きます(前のバージョンはこちら)。特にRound 5以降は、全ての選手を網羅はできないので、特にチェックしたBOSと関連のある選手の中でフィットすると思った選手を中心にリストアップをします。


[13' Boston's Strategy ver.2]

1st round (#7)
Ideally - Clint Frazier (HS-OF)
Other Favorite - Austin Meadows (HS-OF)
Realistically - Braden Shipley (Jr.-RHP), Alex Gonzalez (Jr.-RHP), Ryne Stanek (Jr.-RHP), Kohl Stewart (HS-RHP), Sean Manaea (Jr.-LHP), Trey Ball (HS-LHP/OF), Reese McGuire (HS-C), Colin Moran (Jr.-3B)

ドラフトも近くなり、BOSがセレクトしそうな選手の顔ぶれはほとんど決まったように思える。特に今季はドラ1が全体#7ということで、上位の指名を読むこともさほど難しくない。BOSのピックより先にピックされる6人の内、3人はJonathan Gray (Jr.-RHP)、Mark Appel (Sr.-RHP)、Kris Bryant (Jr.-3B/OF)で確定。その他の選手から4人の候補を挙げ、順位をつけておけば、BOSのピックする選手は自動的に決まる。

そしてその4人も、BAのランキングのTop 8の内、Austin Meadowsを除いた7人の内の誰か、すなわちBraden Shipley、Kohl Stewart、Colin Moran、Clint Frazierで70%程度は確定しているように思う。一応その次に来そうな選手たちの中で、これまで噂になった選手は、最近少し順位を下げたJon Denney (HS-C)を含め、Alex Gonzalez、Ryne Stanek、Sean Manaea、Trey Ball、Reese McGuireなどが挙げられるが、Manaeaはケガがあり可能性は消滅。

A. Gonzalezは個人的には好きな選手で、少し前はBOSのドラ2の候補の1人と見ていたが、カレッジでの最終戦が平凡で、さすがにTop 10は少しオーバードラフトだろうと見られる。Stanekは評価を戻すことができずで、Shipleyが消えていた上で、どうしてもカレッジ投手に拘るなら最もリーズナブルな候補だが、傘下の状態を考えればそこまでカレッジに拘ることはないだろうし、投手に絞ったとしてもStewartかBallの方が好ましいと考えているはず。BallとR. McGuireに関しては可能性はゼロではないだろうが、C. Frazierらより優先される可能性は低めだろう。

候補の4人の内、少し前は頻繁に話題に上っていたMoranだが、現在では全体Top 3の3人を差し置いて全体#1や#2でピックされる可能性も指摘されており、さすがにそれはないにしてもTop 5ピックが確定的と言われている。MIN-#4、CLE-#5、MIA-#6といずれのチームにもフィットするし、特にCLEは最有力候補。カレッジのJuniorとしては非常に若く、懸念されていたパワーも今季はまずまず。血筋も良く、3割近くのAVGに高出塁率、15 HRを期待値として持て、3B守備はイマイチだが、1B候補に欠くBOSへのフィット感も悪くない。ただ、BOSは3BがMiddlebrooksで埋まっており、X. BogaertsやCecchiniなどの後続の3Bタイプもいる。特にCecchiniはMoranとほぼ同様のツールパッケージを持ち、Moranと獲って1Bで使うくらいなら、Cecchiniを1B(もしくはMiddlebrooksを1Bにして3B)で使えば良いように思う。

Shipleyに関しては、例年ニーズの高いカレッジ投手の中で、現在No.3の選手と言うこともあり、CLE-#5かMIA-#6が有力だが、落ちてきたとしても個人的にはあまり気乗りはしていない。97 mphに届く球威に、チェンジアップが素晴らしく、またFreshmanまでSSだったこともあり、使い減りしていない肩と伸びしろを持つが、エースの上限は感じない。先発2番手が上限だろうが、今季はAllen WebsterやMatt Barnesがそういった可能性を見せており、必要無いとまでは言えないにしろ、もう少し上限重視のセレクトをして欲しい。C. FrazierやStewartが消えていたとしても、個人的にはMeadowsを優先したい。

Stewartに関してはMIN-#4が有力視されるが、MINが他の選択肢を選んだ場合、CLE、MIAをスルーして落ちてくる可能性も高い。BAのJim Callisさんは、BOSはC. FrazierよりもStewartを優先するだろうと予想しており、可能性はそこそこあるように思う。今季のHSのNo.1投手で、上限はGrayやAppelにも劣らないエースとも言われるが、個人的にはそこまでのレベルの選手に見えないし、さほど気に入ってはいない。優れた運動能力に理想的な投手体格を持ち、97 mphに届く腕の強さがあるが、一方でピッチャーというよりスロワーというカンジの選手で、非常に粗削り。97 mphを出せると言っても、常時は91~93 mphというところで、現状では80 mph台のボールすらある。HSレベルでも比較的コンタクトされているようで、BOSのHS投手の育成力を考慮するとリスクは非常に高い気がする。

C. Frazierは最近のモックドラフトでは、BOS-#7という予想も多く、前回の自分のこの記事でも、第一希望にしていた選手。引っ張り好きで、HS投手のブレイキングボールにすら苦しむこともある。加えてCFのツールは持っているものの、CFの守備本能が備わっていないと見るスカウトもいるが、バットスピードは全体でもトップで、選球眼が備われば、しっかり打てるようになるはず。昨年まで3Bを務めていたこともあり、今後CF守備は向上する可能性もあるし、両翼としても十分な打力・パワーがある。惜しむらくは右打ちで、体格にやや欠ける点だが、赤い髪の毛という外見面も含めて、BOSの次代のフランチャイズ選手として申し分ない。

最後にMeadowsだが、可能性はゼロではないものの、BOSはあまり好んでいないよう。HSレベルでも今季はあまり印象的な数字を残せていないように、コンタクト能力への疑問はある。ハイリスクなのは間違いないが、CF守備に関してはC. Frazierを上回り、CFに留まる可能性は比較的高め。素晴らしい体格に左打ちという点も含め、上限に達することができれば、C. Frazierを上回るパーフェクトな5ツールCFになれる。個人的にはShipleyやMoranよりもよっぽど好ましい。BOSの考えとは異なるだろうが、自分の希望する優先順はC. Frazier、Meadows、Stewart、Moran、Shipley、Ballというカンジ。


2nd round (#44)
Ideally - Bobby Wahl (Jr.-RHP)
Other Favorite - Karsten Whitson (Jr.-RHP), Alex Gonzalez (Jr.-RHP), Kevin Ziomek (Jr.-LHP), Hunter Harvey (HS-RHP), Devin Williams (HS-RHP), Matt Krook (HS-LHP)
Realistically - Chris Anderson (Jr.-RHP), Ryan Eades (Jr.-RHP), Jason Hursh (rSo.-RHP), Tom Windle (Jr.-LHP), Cody Reed (JC2-LHP), Jake Brentz (HS-LHP), Stephen Gonsalves (HS-LHP), Chris Okey (HS-C), Ryan Boldt (HS-OF), Josh Hart (HS-OF), Jordan Paroubeck (HS-OF), Cord Sandberg (HS-OF)

最近SP.comでモックドラフトが出た際に、ドラ1がC. Frazierならドラ2はリスク面のバランスを考えてカレッジ投手になるだろう、その中ではBobby Wahl、Kevin Ziomekが有力ではないか、という投稿があったけど、これは自分の描いていた戦略とほぼ同じ。C. Frazierがドラ1になるのが前提だが、ドラ1がStewartやBallのようなHS投手だった場合でも、ここでカレッジの投手を狙うのは悪くない。

その中では、やはり個人的に強く希望しているのはWahl。シーズン開始前はTop 10近辺の選手で、BOS-#7でもたびたび噂されていた選手だが、今季は酷い指の豆の影響もあり、コマンドが悪化し、K/BBが非常に悪い。ただBABIPが低いとは言え、被打率は低く抑えており、豆に悩まされながらも常時89~92 mph、最速94 mphを投げているように、ボールの威力はある。ワークホースになれる頑健な肉体に、最速96~97 mphの速球、アウトピッチのスライダー。それにチェンジアップも変化は良いと言われ、コマンドを戻せばNo.2スターターの上限。ローテ下位になれる可能性は高く、またチームUSAではクローザーで活躍した実績があり、場合によってはBOSに現在欠けているクローザー候補にもなれる。評価を落としたとは言えBA #36で、ドラ1後半からドラ2前半が有力視されているが、もし残っていればここでも十分に価値のあるピックだし、ドラ1がC. Frazierならなおさらだ。

またZiomekはMassachusetts州出身ということもあり、個人的には気に入っている選手だ。彼を含めて、Massachusetts州出身選手の多いVanderbilt大のシーズンを応援してきたし、思い入れは強い。シーズン序盤はカレッジの全投手の内でもトップを争う素晴らしいパフォーマンスで、ドラ1候補にも名前が挙がっていたが、やや調子を落としてきており、現状ではドラ2中盤からドラ3前半というところかと思う。投げ方の評判があまり良くない投手で、球威も最速93 mphと平凡なことから、将来的には左のリリーフを予想する人も多いが、元々素晴らしいチェンジアップに加え、今季はカーブも進歩が見られており、今では平均以上からプラスとも。Fenwayは左腕に厳しいが、ボールの出所の見にくいフォームもあり、ローテ下位の可能性は十分あるし、リリーフになるとしても、左のリリーフ候補は傘下に欠けている。カレッジ最強地区SECでしっかりした成績を残してきた実績も高く評価できる。

もう1人、個人的にドラ2で注目しているのがDevin Williams。現状で非常に細いが、イージーに95 mph程度まで出せる腕の強さがあり、アスレティックでTaijuan Walker (SEA)にも比較される選手。HSの選手としてはやや珍しくチェンジアップの方が良い選手で、プラスのボールとも。カーブは発展途上だが、最大限に育てばエース級の上限がある。傘下の投手は比較的層は厚くなってきているが、エースの可能性を持つ選手は見当たらず、こういった選手はニーズに関係なく指名したい。BAのランキングでは、Stewart、Phil Bickford (HS-RHP)、Hunter Harvey (HS-RHP)、Connor Jones (HS-RHP)、Kyle Serrano (HS-RHP)に続く、6番手にランクされるHS-RHPで、Bickford、H. Harveyはドラ1が有力、C. JonesとSerranoは進学が確実視されているということで、ここで手に入る最高のHS右腕である可能性が高い。

以上の3人が個人的に強く希望している選手で、希望順で言うと、Wahl、D. Williams、Ziomek。前2人は甲乙つけ難いが、C. Frazierの後という仮定では、ほんのわずかの差でカレッジ選手のWahlを優先したい。Ziomekは前の2人が残っていなかった場合の希望だが、正直に言えばローカルボーイということがなければドラ3で獲れるならベストというカンジの選手。ただドラ3では残っていない可能性が高く、他のこの辺りの投手候補が今一つピンと来ないこともあって、ニーズやフロアーを考えればドラ2でも悪くはないとは思っている。

一応他に考えられる候補としては、上記のリストの選手がいる。Jason Hurshは好きな選手で、ドラ3には残らないだろうが、さほど大柄ではないし、TJ経験者でリリーフの可能性が高いのがネックか。Tom WindleはZiomekと似たプロフィールで、やはりドラ3なら良いが、というカンジ。Chris AndersonやRyan Eadesだと、ソリッドな反面、上限も限られる。評価上昇中のChris Reedは上に挙げた3人以外の投手では好みだが、わずかにオーバードラフトな印象だし、最近の評価の上昇でもっと上位で指名されている可能性もある。

High CeilingなHSアームというのも選択肢だが、H. HarveyやMatt Krookは恐らく残っていない。今季豊富な左腕で、上限の高いJake Brentzや、評価を落としたがStephen Gonsalvesなども面白いかも。大穴はKarsten Whitsonだが、今季全休したとは言え、彼の上限を考えればドラ2を費やしても惜しくないとも思っているけど、むしろネックなのは、ドラ2はおろかドラ1後半で指名してすら契約できないだろうという点。$3M以下では交渉にすらならないだろうし、どれだけ他を削ってもBOSがそれだけの金額を捻出することは不可能(来季のドラ1を失う覚悟があれば別だが)。ピックしても無駄に終わるだろう。

投手の方が可能性が高いピックだが、ドラ1が投手だった場合も含めて、ここで野手を獲る可能性もなくはない。今季で言えば、即戦力の1Bでなければ、上限の高いHSの野手の方を重視したい。特に捕手、1B、そしてできれば左打ちのC-OFというところがニーズとしてある。今季はHSの捕手が良い年で、個人的には以前はドラ2~3であたりでNick Ciuffo (HS-C)を好んでいたが、現状ではTop 20に近い評価となっている。ここで獲るならChris Okeyが候補だが、やや上限には欠けるか?捕手は欲しいが、傘下にもProspectは比較的多く、来季以降で考えても良いかも。

また特にドラ1でC. FrazierかMeadowsを獲らなかったなら、ここでHigh CeilingなOFを獲るのも良いかもしれない。Josh Hartはパワーはさほど無いが、素晴らしいCFディフェンスを誇る選手で、個人的にも割と好んでいる。Jordan Paroubeck、Cord Sandbergの2人は、非常に高い身体能力を誇り、上限は青天井。左(両)打ちでパワーポテンシャルも高く、ニーズにも良くフィットする。大穴では最近の膝のケガでドラ1からスリップしそうなRyan Boldtか。元々はTop 20級の選手で、契約できそうなら狙ってみても面白い。


3rd round (#81)
Favorite - A. J. Vanegas (Jr.-RHP), Cal Quantrill (HS-RHP), Jake Brentz (HS-LHP), Stephen Gonsalves (HS-LHP), Tyler O'Neill (HS-C), Zack Collins (HS-C/1B), Rowdy Tellez (HS-1B), Cody Bellinger (HS-1B/OF), Tucker Neuhaus (HS-3B/SS), Josh Hart (HS-CF), Justin Williams (HS-OF), Matt McPherson (HS-OF), Terry McClure (HS-OF), Tom Milone (HS-OF), K. J. Wood (HS-OF/1B)

ここからは誰が落ちてくるかは予想が難しいので、好みの選手のリストのみを。またこの辺りからは、一番良い選手というのももちろんだが、ボーナスプールの振り分けもある程度考慮してセレクトしたい。昨年はドラ3ではAustin Maddoxで抑え目に行き、ドラ4でスリップしてきたTy Buttreyに下位で余らしたボーナスをつぎ込んでオーバースロットしたが、今季は個人的にはドラ3の方でできるだけ良い選手をオーバースロットしてでも狙ってみたいと思っている。

その理由としては、ドラ1が全体#7という位置で、ほぼドラ1のスロットを使い切る(か下手したら少し超える)程度ボーナスを必要としているということ。そしてエクストラピックがないこともあり、比較的上位のドラ2では、少なくとも順位相応の選手を選びたいし、そうなるとドラ2もやはり最低スロット額は必要になりそう。下位を削って、上位集中型ドラフトという昨年同様の戦略自体は良いと思うけど、いくら下位を削っても、ドラ3、4の両方で大幅にオーバースロットというのは厳しい。ドラ4で限られた選択肢の中から選ぶよりも、少数精鋭で昨季のドラ2とほとんど変わらない高順位にあるドラ3で、ドラ1でもおかしくないような上限を持つHigh Ceilingな選手をセレクトする方が良いと思う。

最大限理想を言えば、D. WilliamsやZiomekなどがここで獲れれば良いけど、さすがにそれは難しそう。上でも書いたニーズの高いポジションを中心に、できれば若いHigh Ceilingな選手を狙いたい。理想的な最大のターゲットはJustin Williams。最近評価を落としているけど、以前はTop 15クラスの選手だった。今季は成績を残せていないのだろうけど、同学年の選手の中で非常に若いということもある。上限まで成長すれば、コンタクト・パワーを兼ね備えた中軸タイプになれる選手で、左打ちの両翼というニーズにもよくフィットする。

もう1人最近気になっているのはCody Bellingerという選手。同じ1BならRowdy Tellezは凄まじいパワーを誇り、よりクラシカルなパワーヒッティング1Bタイプだが、ドラ3までは残っていないだろう。1Bオンリーでリスクも高めなTellezに対して、Bellingerは現時点でのパワーでは劣るが、純粋な腕の強さだけでなく、高く評価されるスウィングの速さで長打を放てるタイプ。現状ではまだ細いが、その分C-OFを務められる柔軟性も魅力。失敗だったがLars Andersonや、CHCの主砲に成長しているAnthony Rizzoといった、HSからピックした長身左打ちの1Bの系譜を継ぐ選手として魅力的。

この2人以外では、Connecticut州出身のTom MiloneもHigh Ceilingな選手。ニーズはどちらかと言えばC-OFだが、ローカルボーイだし候補には入れておきたい。他ではHartなどがここまで落ちて来るなら良いスティールになり得るし、同様にツールのあるMatt McPherson、Terry McClureなどもドラ3なら価値がある。3BはあまりニーズではないがTucker Neuhausも好みの選手だ。パワーのある選手いうことで、Tyler O'NeillやZack Collins、BOSが注目しているらしいK. J. Woodなどもフィットする。

投手に目を向けると、あまりHS-Pで好みの選手はいないが、J. Brentz、Gonsalvesあたりが残っているなら考えられるし、Cal Quantrillは元BOSのPaul Quantrillの息子。Stanford大コミットが懸念されるが、血筋も良いし考えても良い選手だろう。またHSの選手ではないし、カレッジではリリーフだったが、A. J. Vanegasは個人的に気になっている。ケガが多く、また制球難で磨かれていない選手だが、先発で使っても良いスタッフを持つし、将来的にリリーフになるとしてもクローザー候補になれる上限がある。個人的な優先順は、J. Williams、Bellinger、Vanegas、Milone、J. Brentz、O'Neill、Tellez、Quantrillというカンジかな。


4th round
Favorite - Andrew Mitchell (Jr.-RHP), Scott Frazier (Jr.-RHP), Tyler Skulina (Jr.-RHP), Ben Lively (Jr.-RHP), Dillon Overton (Jr.-LHP), Kyle Crockett (Jr.-LHP)

ドラ3まででHigh Ceilingな選手を獲るということで、ドラ4以下ではカレッジのSeniorなどを含めて、比較的安めに契約できる選手を選びたい。ただドラ3、4の両方で大きくオーバースロットすることはできないにせよ、もう1人くらいはBA Top 150クラスの選手を獲っておきたいし、この辺りで順位相応の選手を選ぶのがいいだろう。特にソリッドなカレッジ投手で残っている選手から1人選びたい。

体格・球威のあるTyler Skulinaは中でも魅力的な選手だが、今季の成績も良く、ここまでは残らない可能性が高そう。Ben Livelyはスタッフは少し劣るが、しっかりしたローテ下位のワークホースになれる可能性があるし、リリーフに移せば早めに戦力になれる選手だろうとも。今季の成績は酷いがAndrew MitchellやScott Frazierなどは体格・スタッフ面への評価は未だに高い。特にMitchellはスタッフだけならドラ1後半クラスで、BAのランキング的にはもっと上位だし、成績の悪さからスリップして来るならスティールになりうる。

S. Frazierも元々はドラ1後半に名前が挙がる選手だった。Dillon Overtonは以前BOSが指名したが進学した選手。ローテ下位候補にはなれる。あまりリリーフ専門の選手は好きではないけど、Kyle Crockettは今季素晴らしかったし、左のリリーフなら今季中にMLBに上がってくることもできそうな選手。A. MitchellかSkulinaが落ちてくれば個人的にはベスト。


5th round
Favorite - Sam Wolff (Sr.-RHP), Nick Petree (rJr.-RHP), Matt Boyd (Sr.-LHP), L. J. Mazzilli (Sr.-2B)

新CBAになり、カレッジのSeniorへのニーズは確実に大きくなっている。契約しないという選択がほとんどなく、ボーナスをかなり削ることが可能だからである。ただそういった戦略を各チームが取るようになり、それなりにMLBの期待が掛かるようなSeniorの選手はドラ4~6で消える可能性が高い。各ラウンドで、比較的早いピックができるBOSではあるが、Seniorでそこそこ名前が売れた選手が欲しいなら、この辺りまでにはピックしたい。

そんな選手たちの中で個人的に最も注目しているのはSam Wolff。JuCo時代にBOSがピックした選手で、今季はNew Mexico大のローテで投げている。最大の売りは98~99 mphに届く速球で、コマンドの悪さを差し引いても、十分リリーフとして使える可能性がある。シーズンのスタッツは今一つだが、終盤戦は非常に良い投球をしているのも見逃せない。

他では、Oregon State大の左腕Matt BoydはSeniorの選手の中でもトップクラスだろう。今季開花した選手で、奪三振率・ゴロ率が高い。リリーフ経験も深く、リリーフなら最速94 mphと球威もまずまず。ただ他チームのドラ4あたりで指名されている可能性も高い。Nick Petreeは年齢的にはSeniorだが、扱いはRedshirt Juniorで、一応カレッジに戻ることができる。ただ年齢も年齢だし、来季評価を上積みできる可能性は低く、ある程度ディスカウントに応じるのでは?コマンドの非常に優れた選手。

また野手になるが、L. J. MazzilliはConnecticut州のローカルボーイ。2BにはPedroiaもいるし、今季はCoyle、Bettsあたりが面白いこともあり、ニーズは極小だが、カレッジの選手としては身体能力が高く、それなりの上限を持つ。守備に関しても未完成だが、SSなどを守るツールはあるとも。ロスターフィラーを兼ねて獲るのも悪くはない。


6th round
Favorite - Mitch Garver (Sr.-C), Mike Yastrezmski (Sr.-OF), Conner Harrell (Sr.-OF), Tyler Horan (rJr.-OF)

ここでも、ロスターフィラーを兼ねてSeniorを中心に選択したい。OFが1人は欲しいし、BOSファンとしてはやはり最も注目はMike Yastrezmskiだろう。何と言っても、三冠王Carl Yastrezmskiの孫で、ローカルボーイ、09年のBOSのドラフトピックとつながりは万全。祖父ほどの力はなく、現状ではメジャーリーガーになれるかも怪しいが、どのみちOFは必要だし、獲っても損はない。同じくVandy大のSr.-OFのConnor Harrellはツール面ではYastrezmskiより上だろう。

Tyler HoranはSeniorではないが、パワーがあり、下のラウンドで獲るには面白い選手。また捕手のMitch Garverはパワーはさほどないが、高いコンタクト能力にソリッドな守備、さらに比較的スピードもある選手で、捕手兼OFとして獲っても面白そう。ドラ5、6でWollf、GarverというNew Mexico大のSeniorコンビを選べば、上位の交渉が難しくなった時にボーナスを回せるし、逆に余ればドラ11以降でもう1人スリップした大物を獲ることもできるかもしれない。その上でYastrezmskiをドラ7で獲れば、投手、捕手、OFでSeniorながらそこそこ面白い選手で固められる。


7th round to 10th round
Favorite - Sean Furney (Sr.-RHP), John Magliozzi (So.-RHP), Eddie Campbell (Jr.-LHP), Steven Hathaway (rSo.-LHP), Tim Kiene (Jr.-1B), Jeff Roy (Jr.-OF)

Seniorという縛りは入れずに、少しレベルは落ちるが、さほど要求の高くなさそうな、ローカルボーイ等で面白そうなのを何人かピックアップしておきます。Sean Furneyはスタッフは平凡だけど、今季はよくガンバっていた。John Magliozziは小柄だけど、今季はFlorida大のクローザーとして活躍。Eddie CampbellとSteven Hathawayは左腕で、球威もあり、リリーフに移す前提なら悪くない選手。Tim Kieneはパワーのある1Bで、今季はケガに泣いたが、出ている時はしっかりとした打撃を見せていた。Jeff RoyはスピードのあるCF。


11th round to 40th round
Favorite - Connor Jones (HS-RHP), Kyle Serrano (HS-RHP), Casey Shane (HS-RHP), Chris Oakley (HS-RHP), Keegan Thompson (HS-RHP), Ryley MacEachern (HS-RHP), Joey Martarano (HS-3B), Nick Zammarelli (HS-3B), Willie Abreu (HS-OF)

ドラ10まではスロットプールの対象ということで、特に下位はスロット以下の額での契約を前提に動く必要があるが、ドラ11以降に関しては、契約できなくてもスロットプールに影響しないということで、もし上位でボーナスが浮いた場合に備えて、スリップした選手を何人か指名するのが基本となる。またHSの選手で比較的契約可能性がありそうな選手も何人か指名しておきたい。

今季のローカルボーイで言えば、Ryley MacEachernやNick Zammarelliなどがそれに当たりそう。特に後者はBOSのスカウト部門のアシスタントディレクターも見に行ったそうで、面白い下位指名候補だ。3BはMLBから傘下上層に固まっていることもあり、あまりニーズが高くないけど、下層には有力なProspectが減っているので、このあたりで面白そうな若い3Bを捕まえられると大きい。

そういったことを考えると、もう1人ローカルボーイではないが、個人的に動向に興味があるのがJoey Martarano。大柄で1Bに移るかもしれないが、どのみち必要なポジション。最大の注目はBoise大というベースボールのプログラムのない大学にコミットしていること。昨年のShaq Thompsonなどど同様に、カレッジでベースボールをプレーさせることを許可すれば、比較的安めの額で契約できる可能性がある。もちろん契約可能と見て、もっと上位で指名されうる選手だが、落ちてきたなら是非トライしてもらいたい。

また進学濃厚でもしかしたらピックされないかもしれない選手を何人かリストアップしておきたい。昨年もCarson FulmerやAlex Bregmanをピックしてみてやっぱりダメだったけど、ダメ元だし、夢を見させてくれる選手を1人でもいいからピックしておきたい。その筆頭はC. JonesやK. Serranoでしょう。それぞれVirginia大、Tennesee大への進学が濃厚。長身で一時期評価の高かったCasey Shane、Keegan Thompsonや北東部New Jersey州出身の巨漢右腕Chris Oakleyもこのカテゴリーに入りそう。野手では評価を落としているWillie Abreuなんかをここで捕まえて復活すればスティールになる。


[My Base Case Scenario of BOS's Pick]

1 (#7). - Clint Frazier, HS-OF
2 (#44). - Bobby Wahl, Jr.-RHP
3 (#81). - Justin Williams, HS-OF
4. - Cody Bellinger, HS-1B/OF
5. - Mitch Garver, Sr.-C
6. - L. J. Mazzilli, Sr.-2B
7. - Sam Wolff, Sr.-RHP
8. - Mike Yastrezmski, Sr.-OF
9. - Steven Hathaway, Jr.-LHP
10. - Tim Kienes, Jr.-1B


上記のような各ラウンドのストラテジーを考慮した、最終の個人的ベストドラフトシナリオです。上ではドラ3の候補と書いたBellingerがドラ4に残ってくれるなら是非獲りたい。ドラ2~4が少しずつオーバースロットになりそうですが、5%の超過までは可能なのと、ドラ5~8でSeniorを選んだ分でカバー。一応全員BAのTop 500の選手ですし、あまりにも理想的過ぎるかもしれませんが、場合によってはドラ9~10でもっと安く契約できる選手を選べば、ギリギリスロットプールに収まるでしょう。

2 件のコメント:

赤いイタチ さんのコメント...

はじめまして、BOSファンです。
こちらのブログをいつも拝見させてもらってます、というか情報をもらってすごく助かってます。
さて、BOSのドラ1ですが、ポイントは全体4位のMINの指名でしょうか?TOP3は堅そうなのでここで誰の指名があるのか?MINがStewartならBOSがFrazierで、MINがStewart以外だとBOSがStewartといった感じになりそうかな?と思ってますが、管理人さんの最新のMIN予想は誰でしょうか?

P.S 以前の投稿でポジションごとのデプスチャートがあったと思うのですが、マイナーもクラス分けしてありとても参考になり有難かったです、忙しいかとは思いますが、今年のVerも勝手に期待しております。
ドラフト楽しみですね!

ララ さんのコメント...

赤いイタチさん

こんにちは、初めまして(^-^)

マニアックなブログですが、そういってくださる方がいると報われる気がします。

最近は全体#1でColin Moranという噂もあって、Top 3にしても完全に固まった訳ではないかもしれませんが、高校生を獲りそうなBOSということで、MINの動向はかなり気になりますね。

MINはTop 3の誰かが落ちて来なければ、Kohl StewartかReese McGuireに絞られたような噂ですね。どこの球団も、「1人の選手に絞った」というようなことを言われるのが嫌だから、何人かの違った選手の噂を飛ばす、といったこともあるのかなと思うし、自分はStewartで堅いかなと思っているんですけどね。

あと1週間ではありますが、その間にもかなり噂はコロコロ変わると思います。自分の予想に関しては、ギリギリ(前日?)まで粘って、モックドラフト最終版を作る予定ですので、是非楽しみにしててください(笑)。そんで予想が外れたら笑ってやってください(汗)。

デプスチャートに関しては毎年作っていますし、どのみちMLBのシーズンオフは書くことも少なくなるので、今年もやると思います。毎年見づらいのが申し訳ないですが、改善しようと考えてますので、ご意見等あればぜひお願いいたします。