2013年5月24日金曜日

Former Sox Prospect Review: Simon Mercedes, RHP

今回は、もうそろそろ開幕を迎えるショートシーズンクラスで本格的なデビューを飾る予定の、Simon Mercedes。経歴詐称があって、年齢が高めという点では先日紹介したHeri Quevedoと共通点があり、そういったやや問題児的な選手とも積極的に契約するのは、Theo Epsteinさんがトップだった時代との違いと言われています。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Simon Mercedes (シモン・メルセデス)
Full Name: Simon Mercedes
Position: RHRP/RHSP
Born: February 17, 1992
Birthplace: Santo Domingo, Dominican Republic
Height: 6-4
Weight: 200
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: Not drafted
How Acquired: International free agent (March 2012)
Signing Bonus: $800,000
How Left: Released (March 2017)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

すでに完成に近い、非常にがっしりとした体格。優れた腕の強さがあり、元々アマチュア時代に最速96 mphは既に常時93~95 mph、最速99 mphにも達している。少し伸びるような球筋だが、比較的フラット。ややモーションが固いカンジで、力が入っていることからリリーフ向きとも見られる。80~82 mphのパワーブレイカーは平均以上になる可能性を持つが指の豆を作りやすいらしく不安定。チェンジアップは元々未熟だったが、入団後進歩している。


[Background]

BOSと契約する前の年に、Jeffrey Tapiaという名前で、年齢も16歳と偽って、SFと$400Kと契約したが、MLBの調査で偽証が発覚して契約無効に。しかし優れた球威と、次の7月から海外FAとの契約ボーナスにキャップが付くことになったのも幸いしてか、SFとの契約額以上となる$800KでBOSと契約。契約当初ネットに出回った写真やムービーが、NYYのユニフォームを着てのものだったのはやや不興を買った(?)。


[Profile]

12' : ギリギリでビザが間に合い、DSLのシーズン最終戦に登板してプロデビューを飾った。秋のFILでは優れた球威が看板に偽りなしというところを見せた。

13' : 年齢が高めなこともあり、GCLをスキップしSS-A LowellでUSデビュー。Ty Buttreyの後のPiggy-Backで投げることが多かったが、チーム最多イニングを投げた。シーズンが進むにつれ、奪三振率、被打率が向上。制球もそこそこまとまっていた。ゴロ率も非常に高い。

14' : 年齢が高めなこともあり、実質2年目にしてLow-AをスキップしてHigh-A Salemへ。序盤Piggy-Backを務めたが、すぐに先発へ。中盤一時戦列を離れ、SS-Aを経由して復帰した直後は打たれたが、8月は持ち直し、特に最終登板は素晴らしかった。三振もまずまず取れているし、ゴロ率が高い。

15' : STでリリーフ転向が決定。AA Portlandで、ブレイクするのでは、と期待していたが、結果的には今一つ予定通り行かず。数字的にはボチボチなのだが、ピシャリと抑える試合があまり無かった。ゴロ率は高い。

16' : AA 2年目もむしろ成績は悪化し、High-Aへ降格。ゴロ率の高さを含め、まずまず投げてはいるが。

17' Mar. : リリース。


[Comment]

Heri QuevedoがHigh-Aスタートだったのに対し、やや慎重なアサイメントとなっているが、年齢と体格の良さから、早めの昇格が期待される。同じく詐称があった海外FA組で、BOSも興味を持っていたものの、NYYに掻っ攫われたRafael De Paulaが素晴らしいけど、彼もそれに負けない驚きを与えて欲しい。

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