今季も個人的なBOSのProspect Ranking Top 50を作りました。今季からはミッドシーズンにポジション毎のランキングを1~5つ星と共に、年初に全ポジションを含めたランキングをRank A~C-と共に記事にすることにしました。あと昨年まではTop 50+10でしたが、今季からは、10人に限らず、Top 50圏外ながらまずまず期待している選手を"Honorable Mention"にリストしています。
*26歳以下の選手が対象で、年齢もしくは新人資格喪失によってランキング対象外になっている選手は名前全体を括弧で括っています。( )内は昨季のランキング。NRは昨季はTop 50圏外だった選手、Newは今年度からの新加入選手。
[15' BOS My Top 50 Prospects]
1 (7). Blake Swihart, C : Rank A。M. Bettsが卒業した今、傘下のTop 2がOwensとSwihartであることに疑いはない。どちらを#1にするかはかなり迷った。SwihartはAAA昇格後はさすがにAAでのようには打てなかったが、OwensもAAAでは若干被打率が高かった。攻守に優れたAll-Star捕手という上限の高さでわずかにSwihartに軍配を上げたい。15年はAAAへの適応と、14年はやや四球が少なかった点を改善したい。
2 (3). Henry Owens, LHSP : Rank A。コマンドがオンの時はまさに手の付けようのない奪三振マシーンぶり。チェンジアップは全マイナーでNo.1とも言われており、カーブでも多くの空振りを奪っている。何度も書いているが、最後は速球のコマンドのみ。追い込んでしまえばどうにでもできる選手だが、問題は平凡な球威の速球で如何にファーストストライクを効率良く取れるか。四死球自体は今の段階で気にする必要はないものの、さすがにカウントを苦しくして中央に集まると厳しいだろう。40人枠に入れる必要が無く、AAAが混んでいたことも影響はしただろうが、もう少し早くAAAに上げて、そこで十分に投げるのを見たかったが。
(- (New). Rusney Castillo, CF/RF) : 年齢的にランキング対象外だけど、置くならここかな。ランクとしてはA-相当。M. Bettsよりも選球眼でマイナスだけど、限られた機会ながらしっかり打てそうなところは見せている。最近のキューバ選手は当たりも多い。Bettsを邪魔する可能性が無ければ諸手を挙げて歓迎できるんですけどね。
3 (24). Rafael Devers, 3B : Rank B+ (Borderline A-)。Swihart、Owensの後は少し離れる。今だとE. Rodriguezの評価がうなぎ上りで、Devers、Margot、Rodriguezあたりの誰かが来ると思うが、自分はまだRodriguezはもう少し継続した実績が見たい。DeversはまだRkクラスというのが評価を難しくしているが、ポテンシャル的には疑いない。実績という点でA-ランクにはしなかったが、#3に推す。FILで右足を骨折したが、11月には通常のトレーニングに戻っているよう。
4 (17). Manuel Margot, CF : Rank B+。Low-Aで序盤はアベレージで伸び悩み、1歳年下のRijoの方が良いかなと思っていたが、中盤戦以降爆発。High-Aと合わせて12 HR/42 SBとパワー・スピードを見せている。全体Top 100はほぼ当確で、傘下でもTop 5は堅い。ディフェンスも高く評価される選手で、言われていた通り、パワーも平均レベルにはなりそう。あとはマイナー上層でもしっかり打てることを証明するのみ。
5 (5). Matt Barnes, RHSP/RP : Rank B+。一般的にはRodriguezやB. Johnsonより下になるだろうが、贔屓目も含めて。MLBでも力を見せているというところを高く評価した。後半戦以降は前半戦と完全に別人。MLBで投げたのも自信につながるだろう。先発の席が埋まったので、誰かにケガ等がない限り、AAAスタートになるだろうが、予想よりもカーブ・チェンジアップも悪くないし、来季は全てに磨きを掛けて欲しい。
6 (New). Eduardo Rodriguez, LHSP : Rank B+。軟投派ではないにしろ、パワーピッチャーとは思っていなかったが、BOS入団後は最速97 mph、常時93~95 mphとパワースタッフと呼ばれるほどの投球を見せている。現状では傘下の#3に彼を置く人も多いだろう。スカウトにも好評価。BOSの指導で少し配球が変わり、支配力が増したという話だし、フロックとは思わないが、まだ実績が少ないということで、他のランキングよりも抑えてランクしている。
7 (16). Brian Johnson, LHSP : Rank B+ (Borderline B)。昨年中盤以降の好投に続き、今季もHigh-Aで開幕したものの、早期にAAに上がり、傘下の投手の中でもNo.1の投球を見せた。球威自体はズバ抜けてはいないが、三球種全てのコマンドが良く、空振りを奪う。被打率は圧巻で、AAでほぼ毎試合ドミナントピッチを見せた。球速面から、せいぜいバックエンドスターターだろうと思っていたが、2つのオフスピードピッチがプラスになるなら、No.3スターターも狙えるかも。
8 (4). Garin Cecchini, 3B/LF : Rank B。パワーが今年も成長を見せられなかったのに加えて、頼みのアベレージもこれだけ悪いと評価は辛くなる。実際AAAが終了した段階では、オフはTop 10圏外と思っていたが、AAAで終盤調子を上げ、MLB合流後も攻守で素質を見せていることから、少し評価を戻した。とは言え、来年は今年と同じような成績では困る。パワーも含めて、MLBのレギュラーと思えるだけの成績を残して欲しい。
9 (8). Anthony Ranaudo, RHSP : Rank B。AAAでは順調なシーズンだったが、MLBでの登板が印象が悪い。シーズン終盤で疲れもあったのかもしれないが、平凡なスタッフでフライボーラー傾向が強く、多くのHRを浴びた。三振もあまり取れていない。AAAでも被打率は低いが同様な傾向は見られる。来季は少なくともAAAをドミネイトし、MLBでも可能性を見せてもらいたい。
10 (New). Michael Chavis, SS/3B : Rank B (Borderline B-)。ドラフトで彼が残っていて指名してくれた時は久しぶりに大興奮だった。プロ入り後、少し適応期間を要しはしたが、その後は打撃の総合力を見せた。しっかり打てる選手なのは間違い無さそう。やはり気になるのは守備位置。まだ完全にSSを諦めた訳ではないそうだが、既に3Bでの起用が多くなって来てはいる。2Bとしても平均以上の打者になれるだろうが、BOS傘下では2Bの優先度は相当低い。勿論早い段階で守備の負担が少ないポジションに移して打撃に専念させるのも一つの手だが、LADのCorey Seagerのように、将来は3Bと言われながらも、SSで高い打撃力を見せて評価を高めている選手もいる。BOSではWill MiddlebrooksやDavid Renfroeのように早期に3Bに移したHS卒の選手がマイナーで苦しむことも多かったし、慣れ親しんだポジションでもう少し育てたい気もする。ただ差し迫った問題として、来季のLow-AのSS/3B候補に、Devers、Chavis、J. Guerra、Dubonがひしめいていて、2BでもV. Acostaがいる。どう出場機会をシェアしていくのだろうか?
11 (12). Deven Marrero, SS : Rank B-。前半戦は昨季昇格後苦しんだAAでしっかりと打ち、評価を上げたが、AAAでは苦戦。守備には何も問題が無いだけに、打てる可能性を見せれば評価は上がるし、逆だと下がる。AAAは必ずしも打撃有利なリーグではないし、個人的には比較的楽観視しているが。パワー・選球眼・スピードと悪くはないし、打撃面でもそれなりの上限はある。15年のオフにはRule 5ドラフトも控えているし、15年には上でも出番がありそう。打撃でも力を証明し、正SSへと名乗りをあげてもらいたい。
12 (20). Sean Coyle, 2B/3B : Rank B-。14年もまたケガがあり、AAAへの昇格もできなかったが、パワー・スピードに加えて、ようやくアベレージが本来の期待に追い付いた。M. Bettsには完全に追い抜かれた形になっているが、そのBettsはOFがメインポジションになりつつある。15年はAAAだろうが、そこでしっかり打っていれば、Pedroiaのケガ時には出番があるかも。オフェンス・ディフェンス共に大きな穴は無いし、健康を保って出番に備えたい。
13 (11). Trey Ball, LHSP : Rank B-。後半戦はやや持ち直し、それなりの選手になれる可能性はあるが、残念ながら全体#7指名と胸を張れる選手になるには険しいハードルがありそう。まだ若いが、Owensを筆頭に、B. Johnson、E. Rodriguezらの左腕が上層に揃っており、場合によってはトレードという選択肢もちらつく。ただそれにしても、まずはしっかり身体を作って、メカニクスを安定させ、評価の下がった速球の威力を取り戻したい。
(- (-). Steven Wright, RHSP/RP) : ヘルニアで出遅れたが、AAAでしっかり投げた後、MLBでも良い印象を与え、ポジティブな1年を過ごした。正直14年オフにDFAは確定路線と思っていたが、今だと確実にクレームされるレベルの選手になっている。AAAには同じような先発中位から下位候補の右腕も多いが、RanaudoやBarnesはまだAAAでやることもあるし、Workmanはリリーフ転向の可能性が高い。15年のSTで上手くアピールすれば、ロングリリーフの枠を勝ち取る可能性は十分にある。
14 (New). Michael Kopech, RHSP : Rank B-。体格の良さと腕の強さは確かだが、ややメカニクスが気に入らないこともあって、ドラフトした時にはもう一歩という感を受けたが、FILでは常時95~98 mphと素晴らしい球威を見せ、印象が良くなっている。メカニクスも少しずつ矯正しているよう。身体の成熟、メカニクスの整備、サードピッチと磨くべきところは多いが、久しぶりに上限の高いHS-RHPが、実際に入団後もその素質を見せているのは喜ばしい。ドラフトの前評判だけならYounginerやButtreyもそうだったけど、入団後はさっぱりだった過去に比べればポジティブな印象。時間は掛かっても、フロントラインクラスに上手く育て上げたい。
15 (18). Wendell Rijo, 2B : Rank B-。好不調の波は大きかったが、リーグで最も若い選手の1人にしては上出来という以上のパフォーマンス。ややアグレッシブと言われることもあるが、フルシーズン1年目にしてはしっかり四球も選んでいるし、HRも9本とまずまず。オフェンスに関しては、アベレージ面だけを見てアンダーレイレッドな評価をされている印象を受ける。スピードも肩も平凡なので難しいのかもしれないが、2B以外も守れると、もう少し注目されそうだが。
16 (New). Sam Travis, 1B : Rank B- (Borderline C+)。何度も書いているが、身長が低めな1B専門で右打ちのカレッジ選手というプロフィールはあまり気にいらないが、打てるというのは何にも変え難い。カレッジ時代は3Bでもプレーしていたし、最低限プラトーンの1B/LFにはなれそう。取りあえず来季は、入団後やや示せていないパワーと選球眼を示してもらいたい。
17 (New). Edwin Escobar, LHSP/RP : Rank C+ (Borderline B-)。当初はもう少し上で考えていたが、評価の割れる選手なので、少し位置を下げた。球速は最速95 mphということで、まずまずに思っていたが、その球威だと全くコマンドができていないそう。スライダーも不安定らしく、先発候補の豊富なBOSではチャンスは少なそう。チェンジアップは申し分ないし、ややサイド気味のフォームも合わせて、少なくともツーピッチリリーフとしては使えそう。中途半端に先発・リリーフでたらい回すよりも、リリーフとしてキッチリ育てた方が得かも。
18 (22). Teddy Stankiewicz, RHSP : Rank C+ (Borderline B-)。支配的ではないが、年齢とプロ年数を考えればまずまず投げてはいる。速球も最速で97 mphまで出ているそうだし、伸びしろはある。ストライクを投げる能力はしっかりしているし、変化球・コマンドを磨いて空振りを奪えるようになりたい。
19 (25). Travis Shaw, 1B/3B : Rank C+。飛び抜けたツールや器用さはないが、着実にマイナーの階段を上がっている。11年のドラフト直前のランキングではほとんどでランキング圏外で、ドラ9指名だった選手が、全マイナーでも上位にランクされる1BのProspectになったのだから大出世だろう。本来左打ちの1Bということで、レギュラータイプになってもらいたいが、現状ではそこまでは期待できない。ただNapoliが右打ちなので、15年は1B控えとしてアピールするチャンスと言える。AAAでしっかり成績を残すのと、できれば3BやLFも少し練習しておきたい。SP.comのレポートでは今でも最低限3Bを守れると言われているが。
20 (44). Javier Guerra, SS : Rank C+。赤丸急上昇中の若手。入団時はそれほど大注目されていた訳ではないが、今ではDeversやChavisとLow-Aの席を争うくらいの位置にいる。入団時のレポートでは2Bの可能性も言われていた守備は今ではプラスプラスとも。高いバットコントロールとSSとしてはパワーを見せている点が面白いが、スピード面ではあまり貢献できそうな選手ではなく、各クラスを順調に上りながら、選球眼での成長が欲しい。
21 (15). Bryce Brentz, LF/RF : Rank C+。今年もケガで戦列を離れた時期があり、健康・メイクアップへの不安は拭えないが、パワーナンバーの安定感では傘下でNo.1なのは間違いない。MLBでも見せたように、相手が速球で勝負してくれる状況なら、自慢のパワーを発揮できると思うが、現状ではそうなるには最低限外の変化球への自制心を保たないと。
22 (NR). Nick Longhi, RF/LF/1B : Rank C+。傘下で希少なパワーバットの可能性である上に、14年はHRパワーこそ見せなかったものの、二塁打は多く放ったし、ピュアヒッターとして十分な才能があることも示した。選球眼が磨かれてこれば、Lance Berkmanのような総合力の高い打者になる可能性がある。15年はLow-Aでプレーするだろう。Travisと被るならOFに回るだろうが、そうでないなら1Bでプレーさせた方が他のOF陣に機会を与えやすい。しかし彼自身のことを考えれば、しばらくOF中心で育てたいところ。
23 (NR). Carlos Asuaje, 2B/3B/LF/SS : Rank C+。素晴らしいシーズンを送り、ロスターフィラー的なポジションから一気にコンセンサスの傘下Top 30まで登り詰めて来た。安定したコンタクトに、今季はサプライジングなパワーも見せた。HoltのようなUTになれる素養はある。ただHoltはMLBではそれほどSSを守っていないが、マイナーでは多くのプレータイムをSSで得てきた。特に15年のAAのSSはVinicio、M. Millerらが候補で、ここで彼もSSとしてプレーして、MLBを視野に入れたい。
24 (23). Luis Diaz, RHSP : Rank C+。ブレイクとなった昨季から、大きなジャンプアップは無いが、ソリッドにクラスを上がり、1年を終えた。ストライクを投げてイニングを稼ぐという彼らしさも示しており、大きな不満は無い。将来的にはMLBの先発で投げる素質はあると思うが、まずはリリーフとしてMLBに上がれるよう、しっかりマイナーで磨きを掛けて準備を整えて欲しい。
25 (31). Henry Ramos, RF/CF : Rank C+ (Borderline C)。昇格ペースは上がっていないが、年々少しずつ向上しており、14年はAAで好スタートを切っただけにケガでの離脱は痛恨だった。とは言え、傘下上層はOFはやや薄いし、15年もまだアピールするチャンスは残されている。両打ちで走攻守にバランスの良いツールセットを持ち、パートタイムならCFをこなせる能力もある。ケガでシーズンの半分以上を棒に振りながら、各誌で比較的評価が高いのもその辺にあるのだろう。15年は勝負のシーズンになる。ウィンターリーグからSTで活躍し、今度こそブレイクを。
26 (32). Simon Mercedes, RHSP : Rank C+ (Borderline C)。ケガもあり、スタッフ的にも浮き沈みの激しいシーズンを送ったが、STでは100 mphを投げたそうだし、ポテンシャルは高い。リリーフ向きとも見られるが、年齢が高めで契約したため、他の海外FA選手に比べて、Rule 5ドラフトまで多少余裕がある。まだ先発としてじっくり育てるべき段階だろう。
27 (New). Heath Hembree, RHRP : Rank C (Borderline C+)。加入時点ではもう少し高く評価していたけど、9月のMLBでの登板が平凡だったので評価を下げた。元々は100 mph近くを投げるパワーアームだが、言われていた通り、腕のケガ以降少しスタッフが落ちているよう。現状だと平凡なミドルリリーフだろう。同様に100 mphのパワーアームという触れ込みでCHCからTheo Epsteinさんの見返りでやって来たものの、ケガの影響で鳴かず飛ばずだったChris Carpenterを思い出す。リリーフは不確定要素が強くなっているし、上手くSTでアピールできればMLBに食い込むチャンスもあるが。
28 (New). Jake Cosart, RHSP : Rank C (Borderline C+)。最速98 mphのアームに加えて、セカンドピッチもポテンシャルはある。FILでもそのスタッフは見せていたよう。ただ投手歴も浅く、カレッジの選手というよりは、HSの選手のように扱わないといけないだろう。CosartやLightのような球威のある選手が、将来的に生え抜きのセットアップ・クローザーに育ってくれれば大きいのだが。
(- (New). Dalier Hinojosa, RHRP) : キューバ出身ということで、寒い北東部の春に苦戦したが、中盤以降はAAAでしっかり投げている。40人枠に入れる必要性が無いということで、まだMLBの候補には挙がっていないが、15年中に上で投げられる力はある。ただそうは言っても、$4Mをかけた即戦力だし、普通にそれくらいはやって当たり前。しっかりと投げているが、抜群というほどではないので、やや評価は辛くした。
29 (New). Anderson Espinoza, RHSP : Rank C。次の2年間、大物海外FAを獲れなくなることを覚悟の上で獲得に踏み切った選手だけに期待は高い。身長は小さめだが、速球に加えて、オフスピードピッチや完成度も高い。若い内にクラスを上げるのが正しいとは限らないが、Julio Urias (LAD)のように、10代で上のクラスに上がって注目を浴びるような投球にも期待したい。
30 (New). Christopher Acosta, RHSP : Rank C。完成度という点では、A. Espinozaに少し劣るが、体格を含めた上限では上回るかも。実績の無い現時点では、Espinozaとかなり近いレベルに置きたい。その完成度と言う点でも他の海外FAとは一線を画すとも言われており、Espinoza共々次代のTop Pitching Prospectへの成長を期待したい。
31 (46). Justin Haley, RHSP/RP : Rank C。地味ながら14年はHigh-A/AAでしっかりとした投球を見せ、評価を上げている。同期のAuglieraを完全に追い抜いた印象。奪三振率はさすがに落ちて来ているが、被打率とゴロ率が良い。ズバ抜けた球威ではないが、体格の良さとムーブでしっかりとした速球と言える。ただ今のままではMLBの先発というには弱い。L. Diazなどもそうだが、先発向きな選手には見えるが、MLBということを考えれば、どこかでリリーフ適性を見ていくことにはなりそう。
(- (-). Dan Butler, C) : UDFAからブレイクした時のような強い印象は無くなったが、無難なデプスの捕手としては申し分無い。守備・選球眼・パワーと、それ以上になるだけのツールも持っているようには思うが、与えられたAAAの機会でもう少し印象的な数字を残さないと、今の立場を抜け出すことはできないだろう。C. Vazquezもまだ打撃の面で、完全に地位を築いたとは言い難いし、40人枠内ということで、まだチャンスはあるはず。まずはAAAでSwihartと切磋琢磨して、好成績を残したい。
32 (26). Daniel McGrath, LHSP : Rank C。オーストラリア出身ということで、他の海外FAと比べるとやや年齢は高いが、20歳でLow-Aでしっかり投げた点は評価している。ただ速球の球速があまり伸びて来ないというところで、他ではあまり高くは評価されていない。K/BBはイマイチだが、被打率は良く、球速が伸びればブレイクする可能性は高い。
33 (NR). Mauricio Dubon, SS : Rank C。注目されない位置からのブレイクという点では、AsuajeとDubonが傘下でもトップだろう。SSとして申し分ない守備に加えてコンタクト能力が高いとなれば、注目するに値する選手なのは間違いない。選球眼も少しずつ磨きたいところだが、何より上のクラスで継続して打てるかどうかが最大の焦点。
34 (41). Noe Ramirez, RHRP : Rank C。成績自体は特に文句を付けるところは無い。リリーフとしては奪三振率が低いが、被打率も四死球率も低いという点も考慮する必要がある。ゴロ率も高い。問題は使いどころか。サイド気味のフォームだが、ブレイキングボールよりもチェンジアップを得意とすることもあって、左右のスプリットはほとんど無い。対右のリリーフという役割にフィットするかは微妙。
(- (NR). Jason Garcia, RHSP/RP (Selected in Rule 5 Draft)) : Rule 5ドラフトの全体#4でHOUに指名され、直後にBALへトレード。14年のレギュラーシーズンで傘下で唯一100 mphを投げ、特にFILでは常時98~100 mphの速球を投げていたそう。体格が小さく、変化球もスペシャルではないが、元々比較的制球の良さとゴロ率の高さが目立つ選手だし、リリーフとしては面白い。MLBにすぐに定着できるとは思えないが、この段階でピックされたのは残念。
36 (21). Cody Kukuk, LHSP : Rank C- (Borderline C)。成績的には正直失望のシーズンだったが、速球は最速で97~98 mphまで出ているそうだし、元々評価の高かったスライダーに加えて、チェンジアップもボール自体のクォリティーはかなりのレベルのよう。コマンドさえできれば、先発上位も狙える逸材で、全体Top 100などに入れると思っているのだけど。何にせよ、年齢的にもリリーフという言葉もちらつき始めているし、実際に首脳陣もそれを考慮しているよう。元々は#25あたりを想定していたが、オフにも窃盗で逮捕されるなど、精神面への不安が大きな影を落としている。
37 (New). Kevin McAvoy, RHSP : Rank C-。初年度の投球を見る限り、近年指名したゴロボーラーの中でもトップクラスのシンカーを持っていそう。契約時はドラ4で指名するほどではないと思っていたが、印象は良くなっている。タイプの似たAuglieraはAAで苦しんでいるが、それよりも良い選手になって欲しい。New York州出身だが、Rhode Island州Bryant大でプレーしていたローカルボーイ。
38 (New). Karsten Whitson, RHSP : Rank C-。ドラ11で彼を指名した時は本当に興奮した。長くケガに悩まされている選手だが、ドラフト直前で97 mphを投げたのに加えて、FILでも96 mphを投げており、完全復活の予感も漂う。1年目のデビューはイマイチだったが、15年は本来の輝きを見たい。
39 (14). Drake Britton, LHRP : Rank C-。好調な形でシーズンを終え、またAndrew Millerのトレードなどで左腕リリーフのカードが少なくなったこともあり、首の皮がつながっている状態ではあるが、14年は失望のシーズンだった。少ないサンプルだが、MLBでも速球はある程度の力を見せている。15年はオプション切れになるし、STで死に物狂いでアピールし、対左リリーフの枠を掴んで欲しいとは思っている。
40 (37). Pat Light, RHSP : Rank C-。最速97~98 mphと球威は出ているし、ボロボロの上にケガでシーズンの半分以上を投げられなかった13年よりはマシだが、壊滅的に三振が取れていない。いくら球威があっても、マイナー下層でこれだと上で通じる気がしない。唯一の希望は球威があるので、リリーフ転向で向上するかもということ。もう15年にでもリリーフで使うべきだと思う。こんな選手をJoey Gallo (TEX)よりも上の順位で指名したのだから恐れ入る。
41 (28). Jamie Callahan, RHSP : Rank C-。最速96 mphとSTで球威が上昇して注目されたが、シーズン中はボロボロ。球速もシーズン後半には落ちていたよう。球速は多少改善したが、球筋はフラットでLow-Aでも簡単に捉えられている。年齢的に比較的若い選手ではあるが、多くの箇所で一皮剥けないとインパクトを与える選手にはならなそう。
42 (New). Zeke Spruill, RHRP/SP : Rank - (Borderline C-)。半分Prospectを卒業しかかっているが、一応まだ資格あり。リリーフだし、一旦DFAされた選手ということで低めにしているが、14年開幕時ではARIの#16のProspectだったそうで、リリーフに移って三振も取れているし悪い選手ではない。先発経験も深いが、BOSでは基本的にリリーフだろう。
43 (NR). Joe Gunkel, RHSP/RP : Rank - (Borderline C-)。昨季はSS-Aを圧倒し、14年もLow-Aで徐々にイニングを増やして先発としての力を見せていたところまでは良かったが、High-Aではメッキが剥がれた。完成度は高いものの、マイナー上層を支配できるスタッフの持ち主ではないよう。Couchと似た立ち位置の選手と思える。それでもまだ先発としてのキャリアの浅さはあるし、リリーフとしてなら可能性は少しはあるかも。
44 (New). Danny Mars, CF/RF : Rank -。14年の中位・下位指名の中では比較的印象の良い選手。それほどじっくりボールを見るタイプではないが、高いコンタクト能力と、足で長打を稼ぐ力がある。比較的薄くなっている傘下のOFの現状もあるし、4th OF候補として早めの昇格を期待したい。
45 (47). Victor Acosta, 2B/3B : Rank -。昨季ほどのパワーを見せられなかったのは残念だが、8月は猛打を見せてシーズンを終えたのは好印象。盗塁も13の内10 SBが8月に集中。乗ってくると手が付けられないタイプかも。Deversの存在もあり2Bでのプレーが増えているが、来年はどのクラスでどこを守るのかも注目している。もしかするとOFにチャレンジするかも。早打ちだが、コンタクトはできそうな選手で、お気に入りのダークホースタイプ。
46 (36). Tzu-Wei Lin, SS : Rank -。出足は絶好調だったが、すぐに急落。最後は多少好調気味でシーズンを終えたが、ボーナス額を考えれば失望と言えるだろう。ある程度ボールは見ているし、コンタクトもしてはいるが、やはり絶望的にパワーが無い。BOSの台湾人の先輩であるChe-Hsuan Linと同様に、パワー以外のツールは揃っているが、強いコンタクトが出来なさ過ぎてMLBで活躍できない、という選手になる懸念が強い。
47 (33). Ty Buttrey, RHSP : Rank -。プロ3年目ながら、開幕Low-Aにも漏れ、途中もケガなどもあったが、降格気味にショートシーズンで投げるなど、期待外れも甚だしいが、最後は多少マシな投球を見せてシーズンを終えた。もう多くは期待していないが、オフにしっかりトレーニングを積み15年にしっかりアピールしてもらいたい。
48 (NR). Reed Gragnani, 2B/LF/3B : Rank -。Asuajeと同様に、既にUTとして起用されているが、同様に今季素晴らしい打撃を見せた。Asuajeもパワーヒッターではないが、彼は全くのパワーレス。またプロではSSを守ったことが無く、年齢的にも高めなことから、Asuajeに比べれば大きく評価は下がるが、来年もAA以上で打つようなら本格的にMLBへの期待が出て来るかも。
49 (New). Trenton Kemp, LF/CF : Rank -。14年の下位指名の中でも特に気に入っている選手。身体能力が高く、スピードに加えてパワーも比較的ありそう。シーズンを良い形で終えたのも印象が良い。こういった荒削りなタイプを磨くのを苦手としているが、上手く磨き上げて欲しい。
50 (38). Keith Couch, RHSP/RP : Rank -。元々の期待度からすればよくガンバっているし、AAでも既にしっかり投げられることを示している。リリーフとしてMLBにも、と期待するファンもいるが、やはり三振が取れないのがネック。AFLでも結果を残せなかった。MLBのモップアップとして使える可能性はあるが、現状では先発で期待したいProspectをそちらで起用したいし、よっぽどのことが無い限り機会をもらうことは無さそう。
Honorable Mention : SS/2B Marco Hernandez, LHSP Jhonathan Diaz, SS/2B/3B/LF Mike Miller, LHSP Jalen Beeks, LF Keury De La Cruz, CF/RF Yoan Aybar, C Devon Fisher, LHSP Enmanuel De Jesus, C Jon Denney, RHSP/RP Jasob Dahlstrand, SS Jose Vinicio, RHSP Mike Augliera
登録:
コメントの投稿 (Atom)
6 件のコメント:
あけましておめでとうございます。
私のブログのほうにコメント頂きありがとうございました。ちょうどこの記事を読んでいましたのでビックリしました^_^
それにしてもトップ50。相変わらずのディープさに舌を巻きました。。私もナショナルズ傘下のプロスペクトを50人並べることはできますが、そこまでですね。順位を付けられるのはせいぜい20位まで。ましてやA. B. C.といった絶対評価はとても無理です。いやはや、参りました。
本年もどうぞよろしくお願いします。
estoppelさん
あけましておめでとうございます。こちらでもわざわざコメントいただきありがとうございます。
まぁ実際にプレーを見てる選手も少ないし、色んなところのレポートや成績見てのものだから、向こうの本当のスカウトのランキングとは違うでしょうけどね。
ちょっとでも面白いと思っていただけたら幸いです。
他の球団ですが、estoppelさんのWASのプロスペクトの記事もいつも楽しみにしています。
それでは本年もよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。ブログにコメントもありがとうございます。
一旦BOS情報を遮断して自分の中で時間を止めてしまうと、再びその世界に戻るのは難しいですね。だからララさんのブログはとてもありがたいです。本年も引き続きよろしくお願い致します(^^)
WJR5さん
明けましておめでとうございます。
ウチもMLBの試合は常に追えていないのであれですが。刻々と環境は変わるし、仕方ないことではありますが、やっぱり少し残念です(苦笑)。
色んな情報発信のメディアができて、ここみたいに旧態依然のブログ形式で続けるべきか悩んだりもしますが、これはこれで古い記事も残しておけるし、個人的にはまだ続けていこうとは思っています。
今後ともよろしくお願い致します。
あけましておめでとうございます。
マイナー組織の豊富な情報をいつも提供していただき、ありがとうございます。いつも助かっております。
今年もよろしくお願いします m( _ _ )m
レスターもいよいよ巣立ったということで新たな生え抜きエースを発掘したいところですよね。
本当はバックホルツが一番それに近いはずだったんですが、いかんせん彼は故障→不調のパターンが多くて・・・。調子がいい時はスーパードミナントなピッチングを見せてくれるんですけどねぇ。
ボールもその器ではないというのがもっぱらの話ですし、オーウェンスもローテの頭としてやっていけるかは微妙なところじゃないですか?
GMには、今年の全体7位こそスーパーエースの卵を穫ってきてもらいたいと思います。
j-pap58さん
明けましておめでとうございます。
前回コメントいただいた後、スポナビを見て、j-papさんのブログが復活されていることに気づきました。復活おめでとうございます(^-^)
早速リンクを貼りなおさせていただきました。今後ともよろしくお願い致します。あとコメントを残したかったのですが、スポナビアカウントが必要と言われて、ちょっと年末にかまけてそれができませんでした。また後日やりたいと思います。
Buchholzはみんな期待しているからやきもきしてしまいますね。エースの煌きを見せたかと思えば、怪我で離脱して、しばらく前のフォームを取り戻せない、というのが多くて...。今年こそは自覚を持ってやってもらいたいですね。
OwensはCole Hamelsのように育ってくれないかな~、って思ってますけど、現状ではミッドローテーションタイプに見ざるを得ないんでしょうね。MLBに辿り着いた後も向上して、将来的にはそうなって行って欲しいですが。
ドラフトもどうなりますかね~。現状ではMichael MatuellaかBrady Aikenが落ちてこないとエースタイプというスタッフの選手はいなそうですが、2年前のJonathan Grayのような上昇株の出現を期待したいところです。
それでは本年もよろしくお願い致しますm(_ _)m
コメントを投稿