2010年1月5日火曜日

09'-10' Offseason Boston Red Sox -Transaction2-

トランザクションスレッドを新しくしました。調停申請など取りあえずはFA関連の動きに追われそうです。パワーバット1人は欲しいですが、上手く得ることができるでしょうか。前記事はこちら


○ 11/16
Released C George Kottaras and MIL signed him

Varitekの残留を受けて、George Kottarasがリリースされました。リリースのWaiverにかけたところMILが手を挙げました。V. Martinez、Varitekで席が埋まっている上に、オプションもないので仕方ない選択。昨季後半はMartinezがWakeを受けていたので、Wake専門という役割も剥奪されていました。ただ左打ちだし、成績、ポテンシャルともにもう少し伸びる余地があると思っているので正直ちょっと残念。08年にどうせ打てないKevin CashをWake専属で使うのであったら、彼を使っていればと今更ですが思います。そうすればオプションが1つ残っていたので、Tekとの契約が切れる10年オフにどうするかをまた選択できたのにと。そこそこ思い入れのある選手ですし、MILではがんばって欲しい。Jonathan Lucroyは結構評価の高いProspectですが、まだMLBでいきなり使えるかはわからないので、彼とSTで争うことになりそうです。


○ 11/17
Released LHP Michael Lennox, RHP Miguel Marquez, LF Roberto Feliz and OF Juan Bonifacio

4人のMinor Leaguerがリリース。Michael Lennoxはリリーフでまずまず投げていたし、まだ若いのでちょっと意外。Miguel Marquezは昨季のAAA phaseのRule5ドラフトでピックしましたが結局ケガで一度も投げず。Juan Bonifacioは昨季の開始時はちょっと期待していたProspectだったんですが、GCLでダメだった。Roberto Felizは元々は評価が高かったけど、この成績では仕方ない。


○ 11/20
Claimed RHP Roberto Manuel off waivers from SEA

SEAからリリーフのR. ManuelをClaim。昨季はSEAとCINのAAA/MLBでそこそこ投げ。Waiverでは少し注目されていた選手。90 mph前半の速球に平凡なスライダー・チェンジアップを投げる。スタッフは平凡ですが、コマンドの評価がとても高い。投げた場所が場所だけにBOSではどうかという感じですが、STでリリーフ枠を少し争わせたあとデプスとしてAAAに置いとくには悪くないリリーフというイメージです。オプションがあと2つ残っているのも悪くない。ただこのくらいの選手に40人ロスター枠を割くなら、Lentzとかをプロテクトして欲しかった感もあり。1枚はこういう選手を置いとく必要はあるとは思うけど。


○ 11/25
Acquired IF Tug Hullet from KC for a PTBNL or cash

KCからIFのHulletを獲得。見返りは金銭かPTBNL。それほど重要な選手は移らないと思うけど、今季は結構リリースしたから、完全に無価値という選手も少ないのでどうか。AAAではそれなりに打っている典型的なAAAAタイプで、またこういうのをAAAに捕まえてきたかとちょっと辟易気味。ツール的には平凡です。オプションが1つあって、Nick Greenが抜けたのでその代役としAAAでデプスとなるでしょう。守備的にはIFをどこでも守るけど、2Bがベストとこれまた平凡。40人ロスター枠を最初から占めている点を考えればやや微妙なセレクトですが、相変わらずAAAはM-IFに欠けているし、今はSSがLowrieだけの状態なので取りあえず誰か獲っとかないとというのはあります。


○ 11/26
TOR signed SS Alex Gonzalez

FAになっていたAlex GonzalezがTORと契約。BOSがMarco Scutaroなどと天秤にかけていた間に奪われてしまいました。BOSはScutaroくらいしか候補がいなくなっており、TORはScutaroのtypeAで補填がもらえるので賢い動き方だと思えます。BOSとしてはちょっと舌打ちしたくなる動き。


○ 12/1
Offered salary arbitration to LHP Billy Wagner and OF Jason Bay
Declined to offer salary arbitration to RHP Paul Byrd, IF Chris Woodward and OF Rocco Baldelli

TypeAの2人に調停をオファーしました。Jason Bayは当然として、Billy Wagnerは受ける可能性もありますし、実際調停をオファーされたくないWagner側が受けることを匂わせていましたが、結局Wagnerにもオファー。セーブ記録のために別のチームに移るだろうと見られており、うまくやったといえます。


○ 12/2
ATL signed LHP Billy Wagner

Billy WagnerがあっさりとATLと契約。ドラ1プロテクトのないチームで、これで一応ATLから全体20位指名のドラ1の譲渡に加えて、サンドイッチピックが一つです。Wagner関連は結局、望む限り最高のシナリオとなりました。あとはATLがWagnerよりスコアの高いTypeAと契約しないことを祈るのみ。NYMファンはさらに怒り心頭でしょうね。ATLは一応Rafael SorianoとMike GonzalezがFAでリリーフは補強ポイントですが、多少安めとは言え、ベテランリリーフにドラ1を譲ったというのはファンとしてはちょっと納得しがたいかも。


○ 12/3
ATL signed RHP Takashi Saito

Billy Wagnerに続いてATLは斎藤とも契約しました。BOSも再契約に少し興味を示していると言われていましたが、結局新天地へ。こちらは額的にも妥当だと思います。昨季の終盤戦はもっとも頼れるリリーフでしたが、基本的にBOSでは結局重要なイニングで使われることはなかったし、これは仕方ないかもしれませんね。


○ 12/4
Signed SS Marco Scutaro

TypeA FAのSS Scutaroと2年+オプションで契約。1、2年目が$5Mずつで、3年目はクラブ側が$6M、選手側が$3Mの相互オプションです。今オフ市場No.1のSSで、契約自体は今季が出来過ぎだったでしょうから、多少高めになる可能性はありますが、基本的にはしっかりしたものだと思います。実際もっと好条件を提示したチームもあったようですが、本人がBOSに行きたいと希望したため、3年目がオプションとなったんだと思います。 もともとはOAKでBobby Crossbyなどの控えでIF全般、そして時折OFを守るUTでしたが、TORに移って以降、選球眼、コンタクトを伸ばし、ここ2年ほどは全SSの中でもトップクラスのOPBを示していました。

Alex GonzalezがTORと契約した時点で、他に選択肢はあまりありませんでした。調停申請されていたため、TORへ(現時点で)ドラ1を譲渡するのと、年齢が34歳と高く、成績下落の危険性が高いのがネックですが、守備も平均レベルから、多少落としても平均を少し下回るくらいですし、選球眼、コンタクトのツールはしっかりしていることから、急激には成績を落とさないだろうとは思っています。打順としては取りあえず9番が予想されますが、対左でEllsburyを9番にして1番や、1、2番の欠場時にはそちらに回るでしょう。Ellsbury次第では1番に固定されるかも。TORも打者有利のHomeですが、Fenwayはさらに打者有利なので、Homeでは当然ですが、Awayでもそれなりの期待をしたいところです。


○ 12/7
Signed RHP Scott Atchison and LHP Fabio Castro

Minorな契約ですが、どちらも40人ロスターに入っています。Atchisonは非保障ですが、Major契約。1年$0.42Mに11年:$0.44M、12年:$0.60Mのオプションがついています。今季は日本の阪神タイガースでプレー。昨季(08年)の中継ぎ転向から活躍し、セットアップを勤めていました。リリーフを酷使する傾向の強いチームだけに勤続疲労が心配ですが、日本の成績から考えれば、モップアップからミドルリリーフくらいでしっかり投げるポテンシャルはあるんじゃないかと思います。フレキシブルな契約なのでいいと思います。F. Castroの方はMiLFAで獲得した左腕。昨季はTOR傘下でまずまず先発として投げていましたが、体格、スタッフとズバ抜けたものがなく、対左をSTで争わせるくらいかと思います。


○ 12/9
Claimed RHP Ramon A. Ramirez from TB

TBから紛らわしい名前の右腕を獲得。先発もちょこちょこやっていますが、基本的にはリリーフのデプスの確保。奪三振率が高く、Waiverで獲るなら面白いレベルの選手。オプションも1つ残しているので、使い勝手がいいと思います。Epsteinさんはリリーフで大物を獲るつもりがないことを公言しており、09年のリリーフ陣を中心に2つ程度のスポットを先発から溢れた選手(Wake?)、Minorの生え抜き(Richardsonなど)、とMinorレベルの契約(Atchisonを含む)で争っていかせるつもりみたいです。


○ 12/10
LHP Armando Zerpa and 3B/1B Jorge Jimenez were selected in Rule 5 draft
Acquired RHP Boof Bonser from MIN for PTBNL or cash

Rule5ドラフトに関しては別のスレッドを参照。またBonserをMINから獲得。Waiverにかかっていましたが、BOSのWaiver順まで残っていないと見て、対価を支払って獲得。まずまず人気が出そうで、PTBNLとは言え、そこそこのProspectを送ることになりそうです。元々はSFの00年のドラ1で、有名なA. J. PierzynskiのトレードでJoe Nathan、Francisco Lirianoと共にMIN入り。他の2人ほどではないですが、球威があり、ここ数年、先発5番目を争っていました。

制球力のなさが最大の問題で、一本立ちしきれず、ここ2年ほどはリリーフ降格。球威を含めて、ポテンシャル自体はまずまずで、リリーフならば、セットアップからクローザーになれると言う人もいます。オプション切れだし、無駄になる可能性もあり、見返り次第ですが、先発経験も深いことから、ロングリリーフにはまってくれれば大きなものになる可能性あり。ここのところ、こういう賭けのような獲得はあまりうまくいっていないので、あまり期待はしていませんが。


○ 12/10
Non-tendered OF Brian Anderson
Re-signed RHP Fernando Cabrera and IF Gil Velazquez
Signed RHP Bob McCrory, RHP Edwin Moreno, IF Angel Sanchez and OF Darnell McDonald
Released RHP Jason Blackey, C John Otness, 1B/LF Jered Stanley, OF Sean Danielson
Sent RHP Chris Province as a PTBNL for RHP Boof Bonser

調停選手への調停締め切りでしたが、B. Andersonには調停を申し込まず。元々は期待された選手で、Mark Kotsayとのトレードでやってきたときには少しだけ期待したものの、まぁ予想通り。守備もしっかりしているし、どこかはMinor契約で欲しがりそうです。

あとはMiLFAとなっていた中で、F. CabreraとVelazquezと契約。Cabreraは競争のキビシイBOSに戻ってきたのがちょっと驚きです。昨季はMinorで素晴らしかったものの、MLBではイマイチでしたが、AAAに置いとくにはいい人材だと言えます。Velazquezは打撃はさっぱりですが、守備はいいIF。似たような力量の選手は多いでしょうが、BOSを良く知っており、緊急時のバックアップとして置いとくにはいいと思います。ただこういうデプスは彼1枚でいいと思いますが。

あとはMinor契約をいくつか。投手の2人はAAAの枠を争うでしょう。成績的には平凡で、昨季の例を見ても、どこかの段階で切られそうですが。Sanchezは昨季のMinorの成績的には面白い。現時点ではAAAのレギュラーSSと思われます。AAAAタイプの選手ですし、昨季もこういった選手の打てなさに辟易したので、シーズン半ばには、Y. NavarroかJ. Iglesiasが追い出してくれると期待したいです。McDonaldもAAAのOFを争うでしょう。こちらもMinor成績はしっかりしています。

そして何人かの選手をリリース。Otnessは守備には定評があり、MinorのBackupとして残すかと思っていましたが。またChris ProvinceがBonserのトレードでMINに送られました。今季はリリーフ転向、AA、AFLでしっかりした成績を残していました。素晴らしいアウトピッチに欠け、クローザーのような期待はされていませんが、沈む速球を軸にMLBにたどり着く可能性はあるリリーフ。まずまずのProspectを出すことになるかという予感は的中してしまいました。ポテンシャル的にはBonserが上でしょうが、オプションも切れており、無駄になる可能性も結構あるのに対し、まだRule5対象でもなく、オプションなどもフルに残しており、使いでのあるProvinceは価値がないわけではないです。Bonser次第ですが、ちょっと評価できないトレードになるかも。


○ 12/13
TOR signed OF Joey Gathright

昨季終盤代走要員として獲得したGathrightがTORと契約。


○ 12/14
OAK signed RHP Marcus McBeth

OAKがAAAで良く投げていたリリーフのMcBethと契約。調子がよければMLBでまずまず投げる可能性も。


○ 12/16
Signed RHP John Lackey and OF Mike Cameron

FAのLackey、Cameronと契約。LackeyはtypeAで先日契約したScutaroよりもスコアが高いことから、BOSの元々もっているドラ1はTORではなく、LAAへと譲渡されることになり、TORへはドラ2が移ります。Scutaroにドラ1はもったいないと思ってましたが、これなら順当。Billy Wagnerの補填でより上のドラ1が来そうだし、Jason Bayとの契約もこれでなくなりそうなので、こちらでも補填できるでしょう(NYMが有力なのでドラ2になるかもしれませんが)。

Lackeyは5年$82.5Mで、10年$18M、11年から14年は各$15.25Mという内訳になっています。オプションはついていませんが、契約期間のうち多くを欠場すると、15年は最低補償額で雇えるらしいです。年数、額ともに昨季のA. J. BarnettとNYYの契約と全く同じで、健康度、安定感で勝ることから、いい契約だと思われます。Barnettは少し高かったでしょうから、額的には順当でしょう。POでの因縁の相手LAAにずっと在籍した選手で、Fenwayへの不満を何度か口にしていたので、契約はないと思っていましたが、本人がBOSに強い興味を示したことから、GM Epsteinさんも大慌てで獲得に乗り出したそうです。

球威的にズバ抜けているわけではなく、エースというよりNo.2スターター向きとは言われますが、制球、変化球(特にカーブ)は評価が高く、ここ数年はエースと言っても遜色のない働きをしていました。健康度にも比較的優れ、安定してイニングを稼げるタイプで、Beckett、Lesterがいて、枚数的にも元々5枚揃えていたとは言え、こういうタイプで3枚目までをしっかり固めることができたのは長いシーズンを戦う上で大きな強化になります。問題はこれでかなりペイロールが圧迫され、BayやMatt Hollidayといった大物は難しくなったことか。Cameronの獲得もそれを裏付けています。

Cameronはもうすぐ37歳の大ベテランながら、未だにパワー、選球眼、守備とハイレベルで、やや低打率ながら、CFとしてはトータルパッケージに優れた選手です。SEA時代はIchiroとの右中間コンビで有名だった。かつてはゴールドグラブの常連で、範囲的には少し落としているでしょうが、UZRなどの守備指標では未だにトップクラス。10年、11年は各$7.25Mで2年総額$15.5Mとなっています。安くはないし、この額では控えにするわけにはいかないでしょうが(=Bayとの契約はほぼない)、成績的な衰えはまだあまり見られないし、CF守備の良さを考えれば妥当な額と言えそうです。

使い方的にはHermidaとのプラトーンが予想されますが、Drewは元々故障が多いですし、4人のOFの中で唯一の右打者ですから、出番は多そう。本人は両翼でもどこでも守るというつもりでBOSへ来ましたが、直近の情報では、取りあえずはEllsburyの方をLFに移すようです。Ellsburyは見ている分にはそうでもないけど、守備の指標ではCFの中でも最低クラスなので順当かもしれません。Ellsburyの守備はまだ向上すると思うし、Cameronのいる間に少しずつ向上して、再びCFに返り咲いてくれれば。



○ 12/18
PIT signed LHP Javier Lopez and SD signed LHP Derrick Loop

J. LopezがPITへ。NLならまずまず投げたりするかも。BOSではさっぱりだけど、NLに行って活躍するリリーフは結構います。またLoopがSDへ。彼は結局MiLFAだったみたいですね。昨季はHi-Aでほぼ完璧。クローザーなどを勤めました。左殺しとしてMLBでもまずまず投げる可能性があります。ちょっともったいないかもですが、枠的にBOSでは使いづらかったので仕方ないか。


○ 12/21
Signed IF Nate Spears

左打ちのIF Spearsと契約。David Ecksteinタイプという話です。AAAがこういう選手ばかりなのはもうウンザリなんですが...現状ではJorge Jimenezの抜けたAAAの3Bあたりを勤めることになりそう。


○ 12/22
KC signed OF Brian Anderson

Brian AndersonはKCへ。ここなら機会はあるだろうし、期待されたポテンシャルが開花するか、最後のチャンスになりそうです。


○ 12/28
ARI signed 1B/OF Jeff Bailey

ARIがJeff Baileyと契約。AAAでは十分な成績を残すし、MLBでも限られた機会ながら、そこそこやれそうな兆候は見せていたものの、BOSの環境もありなかなか定着できず。BOSでは同じ右打ちで1B/OFのより若いBatesがロスターにいることから、再契約のニーズは低かったです。すでに30歳オーバーですが、このままMinor Leaguerで終わるにはもったいなく、ARIでチャンスをもらえるといいですね。


○ 12/29
Signed RHP Sully Bonnelly, RHP Sergio Gomez and RHP Francelis Montas as non-drafted free agent

3人のInt. FAの若手投手と契約。S. Gomezはコロンビアで残りの2人はドミニカです。いずれも16~17歳と若い。この時期の獲得なので、そこまで大物でもないんでしょうが、投手なんでいくらいてもいい。EpsteinさんはInt. FAでの動きだけはイマイチと言われていますので、可能性は低いけど、こういう無名の若手が伸びてくれればと。

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