2012年1月24日火曜日

Former Sox Prospect Review: Jed Lowrie, IF

今回は、本来のポテンシャルを完全には発揮できないまま、HOUへトレードされた、Jed Lowrie。SSとしては打力が非常に高い選手だけど、とにかく虚弱体質でケガも多く、継続して活躍できなかった。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Jed Lowrie (ジェド・ラウリー)
Full Name: Jed Carlson Lowrie
Positions: SS/2B/3B/1B
Born: April 17, 1984
Birthplace: Salem, Oregon
Height: 6-0
Weight: 180
Bats: Both
Throws: Right
Drafted: 1st round, 2005
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $762,500
College: Stanford
High School: North Salem HS (OR)
MLB Debut: April 15, 2008 (Boston)
How Left: Traded to Houston with Kyle Weiland for Mark Melancon (December 2011)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

M-IFとしては平均的なサイズ。打撃面では、コンタクト能力に非常に優れる上に、M-IFとしては非常に高いパワーと素晴らしい選球眼を持つ。基本的にはギャップヒッターで、3Bとしてはパワーはやや物足りないが、当初見られていたよりは長打を放っている。Minor時代は左右関係なく打っていたものの、MLB昇格後は右打席の方が圧倒的に良い。スピードは平均的で、元々は2Bだっただけに、レンジも平均的だが、BOSに入団後良く進歩した。グラブ捌きも良いというレベルではないが、強肩もあり、何とかSSで使い続けている。SSとしては平均以下だが、集中力を欠いたイージーミスや送球ミスを減らしていけば、打撃力もあり平均以上のSSとなれると見られている。肩が強いため3Bも無難にこなすし、11年は1Bにも挑戦した。Stanford大出身ということもあるのか、非常にインテリジェントな選手だが、やや自信過剰な面も。ケガが多く、継続して試合に出れていない。


[Background]

Stanford大では、後にBOSでのチームメイトにもなったChris Carterの他、Sam Fuld、Carlos Quentinらと同僚だった。カレッジ時代は2Bが主だったよう。04年にはPac-10の最優秀選手に選ばれている。


[Profile]

05' : SS-A Lowellでプロデビュー。AVG .328とドラ1に恥じないデビューを飾る。

06' : High-A Wilmingtonでやや低調なシーズンを過ごすが、選球眼に関してはさすがのものを見せた。

07' : AA PortlandでAVG .297にK/BBが1を切るなどブレイクし、AAA Pawtucketでも好調を持続。AFLへも派遣された。パワー面でも計13 HRと成長を見せ、傘下のTop10の評価を受ける。MLBではJulio Lugoが失敗となり、時代のSSの期待が高まる。

08' : 4月にMLBデビュー。Lugoの不調とDL入りもあり、シーズン終盤は多くの機会を得て、PO進出への立役者の1人となるが、後にシーズン終盤に手首を疲労骨折していたまま試合に出ていたことがわかった。

09' : STでは無難も、開幕直後から不振に喘ぎ、再び左手首の痛みを訴えてDL入り。手術からの復帰後も再び手首の痛みでDL入りするなど、ケガに悩まされた。BOSはマイナー契約だったNick GreenをSSのレギュラーとして起用することに。

10' : 新たに獲得したMarco Scutaroと正SSの座を争うことが期待されたが、開幕から病気で欠場。ただ終盤にやっと健康体に戻ると、171 ABで9 HRと長打力に開眼し、Mike LowellやKevin Youkilisの代わりに1B/3Bに入ることも多かった。

11' : STでは1B控えとしても起用されるもののいざシーズンが始まるとSS/3Bがメインに。Scutaroのケガもあって、1番SSに入った試合を皮切りに、しばらくAVG .400を超える打撃でチームを引っ張るものの、次第に失速。最終的にはScutaroからレギュラーを奪うに至らなかった。

11' Dec. : Mark Melanconの見返りに、Kyle Weilandと共にHOUへ。

12' : HOUで16 HRを放ち、レギュラー定着。

13' : OAKは日本から中島裕之を獲得したが、結局はLowrieが正SSとしてプレー。体調もやや落ち着き、安定したコンタクトとしっかりしたパワー、選球眼を発揮している。

14' : OAKでSSのレギュラーを務めたが、FAイヤーにも関わらず打席成績を落とした。持ち味だったパワーも低減傾向。

15' : HOUでCarlos Correaの台頭などもあり、控えIFに降格。61試合で9 HRなど、パワーは戻っている印象だが。

16' : OAKに出戻り。2B中心にプレーし、まずまずのAVGを残すも、控え扱いで出番が限られた。

17' : OAKで2Bのレギュラーの座を奪い返し、良い打撃を披露。夏のフラッグディールでは、3Bを探していたBOSのターゲット候補にも名前が挙がったが、BOSはEduardo Nunezを獲得へ。

18' : MLBデビューから11年目にして、キャリアイヤーに近い活躍。OAKで2Bほぼ専属でプレーし、初の20 HR越え。オールスターに選出され、MVP投票でも得票を得た。夏にBOSの2B補強で名前が挙がったが、OAKも驚異的な追い上げで最終的にPOに出場したため実現せず。

19' : 前年の活躍で正2BとしてNYM入りしたが、ケガでほとんど出られず。マイナーでリハブして1年を終えた。

20' : ケガで全休。

21' : ブランク明けながら、OAKで復活。ややアベレージは低かったものの、出塁、パワーで以前と変わらぬ姿を見せた。

22' : OAKで成績急降下。レギュラーの座を失った。


[Comment]

ケガがなければ今頃は正SSになっていたんじゃないかな。守備はSSとしてはちょっと安心感に欠けるけど、守備型の控えがいれば何とかなるレベルだったと思う。逆にScutaroのような泥臭さがないと言われればそうなんだけど、優雅でインテリジェントな選手ということで好きな選手の1人だった。お気に入りのWeilandと共に、リリーフ投手のMelanconのトレードに使われたのは非常に残念だし、まだ納得できていない。まぁそれはそれとして、トレードされたからにはHOUでレギュラーとして定着して欲しい。

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