2012年1月27日金曜日

Former Sox Prospect Review: Blake Swihart, C

今回は、11年のドラフト組のトリを飾ってもらう、Blake Swihart。11年のドラフトで最高の捕手と言われた選手。これだけ期待度の高い、しかも高校生をピックできたのはいつ以来なのだろう?Ryan WestmorelandやGarin Cecchiniもポテンシャルの高い選手達ですが、ドラフト時の評価で言えば、その彼らを上回る選手です。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Blake Swihart (ブレーク・スワイハート)
Full Name: Blake Aubry Swihart
Positions: C/LF/RF/1B/3B/2B/(SS)
Born: April 3, 1992
Birthplace: Bedford, Texas
Height: 6-1
Weight: 205
Bats: Both
Throws: Right
Drafted: 1st round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $2,500,000
High School: Cleveland HS (NM)
MLB Debut: May 2, 2015 (Boston)
How Left: Traded to Arizona with international amateur signing bonus pool space for Marcus Wilson (April 2019)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

捕手としては若干小柄だが、その分捕手としては例外的にアスレティックな選手。HSのJuniorの年に捕手に転向したばかりで、経験が未熟だが、肩は20-80で50以上でプラスと言われ、リリースも短く整えている。レシーブスキルも良く、捕手になれるツールは揃ってる。捕手にしてはスピードもあり、3BやOFも務まるだろう。非常にクィックなリストを持ち、打力に関しては非常に高いポテンシャルを持つ。ディシプリンも高校生にしては良いが選球眼はまだまだ磨く必要がある。パワーに関しては体格の成長次第だが、素晴らしいスウィングスピードを持ち、最大で20 HR打てるというスカウトもいる。元々右打ちで、昨季両打ちに転向したてだが、相手の左右に関わらず、両打席を均等に練習しており、両打席でしっかり打てる。


[Background]

10年にはTeam USAにも選ばれ、Bubba Starlingを抑えて、チームのベストヒッターとなった。ドラフト時のランキングはBA #17/PG #22/DSS #6。ドラフト最高の捕手と言うことでTop 15以内にセレクトされてもおかしくなかった選手だが、Texas大へ進学するのでドラフトしないで欲しいというメールをMLBの事務局に送ったことや、ソフモアでドラフトに出れるということもあり、各チームが上位での指名を躊躇った結果、BOSが全体#26で指名して契約することができた。捕手へ転向したのはHSのジュニアーの年で、シニアーの年もSSでもプレーしていた。捕手としては非常にアスレティックで、他のポジションにも対応できる能力がある点から、Craig Biggioにも比較される。


[Profile]

11' : GCLで2 GにDHで出場しプロデビューを飾ったが、プロ初ヒットはお預けとなった。

12' : Low-A Greenvilleで、4月は全く打てず、同じ11年のドラ1(Matt Barnes、Jackie Bradley Jr.、Henry Owens)に遅れをとったかに見えたが、中盤以降徐々に実力を見せた。後半戦はAVG .275。7 HRと予想よりもパワーを見せたのも悪くなかった。

13' : High-A Salemで、序盤出足でやや苦しんだものの、しっかり適応を見せた。High-AのAll-Starゲームに出場。長打が少ないため、やや目立たないものの、最終的にはAVGほぼ3割。40%を超えるCS%も示し、守備への評価も飛躍的に向上。傘下の最優秀ディフェンダーに選出。

14' : 初挑戦のAA Portlandをものともせず、安定した打撃を披露。前年まではイマイチだったパワーも前半戦で2ケタHRと成長を見せた。守備でもCS%は50%近い数字を記録。攻守ともに優れたオールラウンド捕手として、打撃で評価を落とした同期のAustin Hedges (SD)などを凌いで、マイナーのNo.1捕手と言われるまでに。AAのAll-Starゲームに出場。一方、向上傾向だった選球眼が、序盤とAAA Pawtucket昇格後はやや失われていたし、さすがにAAAでは若干苦しんだ。オフにRule 5ドラフト対策で40人ロスター入り。

15' : AAAで開幕して問題なく打ち込むと、開幕前の正捕手予定だったChristian VazquezのTJ離脱に続き、Ryan Haniganが指の骨折でDL入りしたことで、予定より早いMLBデビュー。さすがにしばらく苦しんだものの、若手主体に切り替えて、打線全体の調子が上がったのに合わせて本来の打撃を発揮。一年目から申し分のない打撃を見せている。四球は多くないし、まだパワーもそれほど発揮できていないが、捕手にも関わらずランニングHRを記録するなど、非常にレアな5ツール捕手としての可能性を見せている。

16' : 期待の正捕手として開幕を迎えたが、打撃でも今一つな上、守備で未熟さを見せ、Vazquezと交代でAAAへ。出場機会を考えてLFにチャレンジしたところ、Brock HoltやChris Youngのケガが重なり、今度はLFとしてMLBへ。すると攻守で適応を見せ、レギュラーを手中にしかけたが、今度は自身が足首をケガ。そのままシーズ ンエンドとなった。

17' : 再びケガに泣かされた。しっかり捕手で育てる予定が結局ケガの影響で、フルに捕手を守れず。

18' : オプション切れでトレードを模索するも、良い話がなく、UTとしてチームに帯同も前半戦はあまり出番無し。DFAもささやかれ始めたが、Hanley Ramirezのリリースで生き残り、中盤以降はSandy LeonやVazquezの故障もあって出番を増やすと、調子を上げた。

19' : オプション切れの捕手が3人いるが、前年とは異なり2人体制で行く、ということになり、苦しい立場かと思ったが、残り契約年数や年俸の絡みもあり、LeonをDFAして開幕控え捕手となった。

19' Apr. : 開幕から不振の投手陣の責任を押し付けられた形で、チームはリードに優れるLeonをチームに戻し、SwihartをDFA。Mike Hazen GMのARIがトレードで獲得。

19' : 移籍後しばらくは控えでそれなりに起用されたが、やはり結果を残せずマイナー落ち。

20' : TEXと契約するもMLBではチャンスをもらえず。マイナーシーズンはCOVID-19によりキャンセル。

21' : WASと契約も打率1割台。9月にリリース。


[Comment]

捕手としては、経験が浅く、少し小柄という点はあるが、コンバートの噂が強いのは、ツール的に問題がある訳ではなく、OFや3Bなら速く昇格できるだけの打撃力を持つからに他ならない。そのBryce Harper (WAS)やWil Myers (KC)などと状況は似ている。ただBOSは彼をじっくりと捕手で育成することを明言しており、彼を待つだけの時間もある。Minor上層に辿り着くまではひとまず捕手で使い続けるだろう。12年にどこで開幕するかが気になるが、個人的にはXSTからLow-Aに行くコースが有力と思う。

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