今更ですが、各チームのドラフト結果のレビューです。19年ドラフトの選手紹介を始める前に昨年のおさらいということで。独断と偏見に基づく評価ですし、以前ほど下位ピックの詳細を調べることができていないので、他チームのファンの方で気を悪くされたらスイマセン。
[AL-East]
Baltimore Orioles
- Grayson Rodriguez (RHP, Rd.1)、Cadyn Grenier (SS, Rd.1s)、Blaine Knight (RHP, Rd.3)と、ドラ2は無かったが、補償ピックも合わせて、Top 3ピックを重視した。例年通りの上位集中型指名。ドラ4でHS-PのDrew Romをそこそこの額で抑えているが、リスクの高いHSの大物はRodriguez一枚に抑え、あとはRobert Neustrom (OF, Rd.5)も含め、カレッジでバランス良く、という感じが見て取れる。カレッジの3枚はソリッドレギュラーが上限だろうし、最終的にはRodriguez次第。体格と球威が出来上がっており、HSの選手としては伸びしろはある程度見やすいタイプ。変化球や制球の成長次第だろう。65/100くらいか。
Boston Red Sox - チームが近年育成できていない先発候補はほぼガン無視で、育成実績があってトレードバイトにもしやすい、パワーのある若手と確実に計算できそうなカレッジリリーフ中心の指名。Triston Casas (3B, Rd.1)、Nick Decker (OF, Rd.2)、Nick Northcut (3B, Rd.11)は前者、Durbin Feltman (RHP, Rd.3)は後者。Feltmanは素晴らしいデビューだったが、Casas、Deckerはケガでほとんどプレーできず。またNorthcutは粗さを見せている。戦略としては好き嫌いはあれど、ある程度理解はできるが、一方でセレクト自体にはやや疑問が。Northcutをドラ11で契約できたのは大きいと言えば大きいが、ドラ4以降のほとんどの選手がMLBの可能性が極小で、ドラ4あたりでNorthcutを指名していてもあまり変わらなかっただろう。Jaren Duran (OF, Rd.7)、Brandon Howlett (3B, Rd.21)は良い指名だが、全体としては微妙なライン。ケガの選手がいて、評価しづらいが、40~50/100くらいだろうか。
New York Yankees - 近年はカレッジ投手を中心とした指名スタイルで、野手若手は海外FAを重視してきたが、今年はAnthony Seigler (C, Rd.1)、Ryder Green (OF, Rd.3)とHS野手を上位で2人に、ドラ2もJuCo選手のJosh Breaux (C)とややスタイルを変えて来た、投手は傘下から輩出した多くがリリーフで、MLBチームもブルペン強化を重視しているが、現在は質・量ともある程度充実しており、またトレードバイトもある程度豊富なことから、今季は将来性を重視してきたか。上位2人が捕手で被っているが、クラスは違うだろうし、Seiglerの方はOFや3Bなどでプレーさせることもできるだろうからさほど問題は無いのか。悪くはないが、現状で高い評価を付けるような指名では無さそう。50/100。
Tampa Bay Rays - なんと言ってもMatthew Liberatore (LHP, Rd.1)が大きい。全体#1候補とも言われた選手で要求額でスリップしたようだが、むしろスロット以下での契約となった。またドラ1sではShane McClanahan (LHP)。こちらはカレッジのNo.1左腕で、左腕の2トップの両獲りに成功した。McClanahanはリリーフの可能性があるが、指名位置からすればリスクに見合う上限がある。またNick Schnell (OF, Rd.1s)も評価の高い選手で、Tyler Frank (SS, Rd.2)も併せて、Liberatoreを指名した上で、よく攻めた指名だと思う。Tanner Dodson (OF, Rd.2s)以降、ドラ5までもしっかりと上位の評価を受ける選手を指名。過去に多くのピックがあった際には、資金繰りからか妥協気味の指名が多く、結局ほtとんど実らなかったが、今季はピックの多さを生かした、納得の指名と言えるだろう。バランスも良く、今季のトップ評価になりそう。100/100。
Toronto Blue Jays - Jordan Groshans (3B, Rd.1)は良い選手だとは思うが、全体#10前後の指名としてはどうか、という印象。Griffin Conine (OF, Rd.2)も評価は落ち気味だった。Adam Kloffenstein (RHP, Rd.3)はGroshansのチームメイト。彼自身も全体Top 100に入るHS-RHPではあるが、そちらの部分も指名に影響したか。Sean Wymer (RHP, Rd.4)は即戦力になり得るリリーフだが、こちらも評価はイマイチ上がって来ていない。GroshansとKloffensteinの成長次第ではあるが、ドラ1の指名順位からするともう少し頑張れた気もする。50~55/100あたりか。
[AL-Central]
Chicago White Sox - ドラ5でHS選手のLency Delgado (SS)を獲ったが、それ以外の上位は、Nick Madrigal (SS/2B, Rd.1)、Walker Steele (OF, Rd.2)、Konnor Pilkington (LHP, Rd.3)、Jonathan Stiever (RHP, Rd.5)と、カレッジ選手ばかり。リビルド期間を終えようとしているところにあった即戦力を選んだのだろう。Pilkingtonはやや評価が割れそうだが、Stieverはトップシニアーで、スロット以下に抑えることはできなかったものの、ドラ5としては良い指名だろう。Madrigalは順当だと思うが、ケガでの離脱もあったし、少し浮かせることができた気はするが。Steeleもドラ1後半の噂があったし、ドラ2でスロット契約は良いと思う。ポジションバランスにも優れている。指名順位を考えれば、もう一枚はそれなりのを獲れた気がするが、85/100にはなるか。
Cleveland Indians - 近年の指名方針通り、若く身体能力と伸びしろを重視してHS選手を中心とした指名を継続している。チームは一サイクルの終わりに差し掛かってきた感じもあり、フィットした方針だろう。Noah Naylor (C, Rd.1)、Ethan Hankins (RHP, Rd.1s)、Lenny Torres (RHP, Rd.1s)と上位の3人の内、Naylorは打てる捕手になり得るし、Hankinsは一年前より評価を下げたが、一時はNo.1 HS-RHPと言われたアームの持ち主。Torresも非常に若く、伸びる可能性が高い。加えて、Raynel Delgado (3B, Rd.6)、Korey Holland (OF. Rd.14)と下位でもオーバースロットでまずまずのHS選手を加えている。リスクは高いが上限も高い。指名順位を考えれば納得の行く成果だろう。70~80/100。
Detroit Tigers - ここ数年で最も明確な全体#1候補と言われた、Casey Mize (RHP)をきっりと射止めたのは間違いなく大きい。これだけで75/100は行くだろう。ドラ2のParker Meadows (OF)も良い指名だとは思うが、スロットを$1M近くオーバーしたのは少し痛い。リビルド中のチーム事情も考えれば、ハイリスクなHS選手に一点集中するよりも複数の選手を加えておく方が良いのではないかという気もするが。結局そこに大きくボーナスを割いたため、以降は大物と呼べる選手はあまりいない。最上位の指名順を持つチームとしてはもう一歩な感を受ける。75~85/100。
Kansas City Royals - Brady Singer (RHP, Rd.1)、Jackson Kowar (RHP, Rd.1s)と、Florida大の両エースをTop 2ピックで指名。どちらもスカウトによっては欠点を重く見る向きもあるものの、実績と一般的なランキングからすれば非常に大きいスティールだろう。特にKowarはスロットとほぼ同額で契約できている。更にDaniel Lynch (LHP, Rd.1s)、Kris Bubic (LHP, Rd.1s)とカレッジ有数の左腕も二枚確保。特に前者は契約後、ぷろで素晴らしい投球を見せて評価を上げている。Jonathan Bpwlan (RHP, Rd.2)、Kyle Isbel (OF, Rd.3)もソリッドな指名だろう。ピックの多さを十分に生かし、重要な即戦力投手を多く加えたのは大きい。90~95/100か。
Minnesota Twins - Trevor Larnach (OF, Rd.1)はレイトライザーで、やや実績的に不安もあるが、直前の評価的には妥当かそれ以上だろう。Ryan Jeffers (C, Rd.2)はそれほど評価の高くない選手で、ややオーバードラフト気味。ただ、ドラ5のCole Sands (RHP)はここで獲れたのは良い指名だろう。少々オーバースロットになっているが、十分に価値がある。チーム的には元々HS選手の指名が多かったし、状況的にももう少しロングタームで良い選手を獲っても良かった気もするが、その辺は自分たちのスカウティングを重視したのか。ドラ2が無かったことも考えればボチボチだと思う。60/100。
[AL-West]
Houston Astros - ドラ2のJayson Schroeder (RHP)以外、Seth Beer (1B, Rd.1)、Jeremy Pena (SS, Rd.3)、Alex Mckenna (OF, Rd.4)、Cody Dearson (RHP, Rd.5)など、上位はカレッジからバランス良く。成熟期に入っているチームの表れか。Beerは好みが分かれるだろうが、個人的には実績も文句無しだし、特にDHのあるチームなら悪くない。McKenna、Dearsonあたりも指名位置からすると上手い指名だと思う。Schroederで一定の伸びしろも手に入れているし、指名順の低さからすれば満足な結果ではないか。65~70/100でどうか。
Los Angeles Angels
- Jordyn Adams (OF, Rd.1)は評価が上がっていた選手だし、ドラ2のJeremiah Jackson (SS)も上限が高く、文句無しの指名だと思う。Aaron Hernandez (RHP, Rd.3)、Kyle Bradish (RHP, Rd.4)の続く2枚はカレッジの投手だが、特に後者は上限もまずまずで指名順位からしても少しスティール気味だと思える。以降は目立った指名はあまり無く、上位集中気味の指名だが、リビルドチームということもあり、上限重視の指名でリーズナブルではないか。CF、SSと希少価値ポジションで評価の高い選手を加えており、75~80/100くらい行くかもしれないが、昨年もOFのJordon Adellをドラ1で指名しており、エース級の上限の選手を加えたかった気も少しするが。
Oakland Athletics - Kyler Murray (OF, Rd.1)は身体能力は素晴らしいものの、やや経験の浅い、カレッジ選手としては未完成気味の選手だが、以降はJameson Hanna (OF, Rd.2)、Jeremy Eierman (SS, Rd.2s)、Hogan Harrs (LHP, Rd.3)、Alfonso Rivas (1B, Rd.4)もカレッジの選手。本来はバランス良く組織に厚みを加えた上で、ポテンシャルはドラフト全体でもトップクラスのMurrayを画竜点睛で加え、良いドラフトになるはずだったが、Murrayが契約金は返還し、NFLドラフトへ。同じ、身体能力に優れた、カレッジOFのHannaがおり、ダメージは多少食い止めたものの、ドラ1を逃した形の上に、来季の補償ピック無し、という扱いに。全体#9の指名位置だっただけにさすがにこれはキツい。他の指名は悪くないにしろ、35~40/100程度まで評価を引き下げざるを得ない。
Seattle Mariners - Logan Gilbert (RHP, Rd.1)は指名順位相応で、フロアーの高い、ソリッドなピックだが、興奮するような指名でもない。以降もJosh Stowers (OF, Rd.2)、Cal Raileigh (C, Rd.3)、Michael Plassmeyer (LHP, Rd.4)と、MLB.comのランキングからするとやや弱い指名。いずれもカレッジ選手だが、ボーナスを浮かせるでもなく、狙いがやや不明。Joey Gerber (RHP, Rd.8)は多少のスティールかもしれないが。スカウティングに余程自信があるのか?近年目立った実績を輩出できていない組織なのだが。額面通りなら40/100とかか。
Texas Rangers - HS投手でTop 3に入るかもしれなかった、Cole Winn (RHP, Rd.1)をTop 10圏外で捕まえ、更にHS-RHPをOwen White (Rd.2)、Mason Englert (Rd.4)と合計3枚。Whiteも非常に運動能力が高く、魅力的な選手。ドラ3では、Jonathan Ornelas (SS)とこれまたHSの選手。近年の上限重視の指名は継続されている。HS選手4枚ということで、さすがに以降は大きな契約は無いが、Winnもむしろスロット以下で契約できており、上手くやった方だろう。リスクは大きいが、ひとまず70~80/100くらいの範囲だろうか。
[NL-East]
Atlanta Braves - ドラ1でHSのNo.1投手だった、Carter Stewart (RHP)を指名し、投手王国を更に強化しようという目論見だったが、メディカルで多少の問題が見つかり、結局折り合わず。補償ピックを受けるための最低額を提示しなかった、という話もあったけど、最終的には来季の補償を手にした。Greyson Jenista (1B, Rd.2)、Tristan Beck (RHP, Rd.4)は特に後者はスリップしたのをドラ4で捕まえたのは大きい。Trey Riley (RHP, Rd.5)も順位からすると良い指名。今季だけを見るなら、ドラ1を逃がしたので、少し厳しくなるが、それでもコンテンダーになりつつあるチームに、Jenista、Beckはフィットするし、40~45/100くらいはある。来季の補償も含めれば実質はもう少し上になりそう。
Miami Marlins - Connor Scott (OF, Rd.1)、Osiris Johnson (SS, Rd.2)、Will Banfield (C, Rd.2s)と上位3ピックはリビルドチームらしく。HSの選手。JohnsonはDerek Jeterの運営するチームでもあり、良い指名なのかな、と思うが、Scott、Banfieldはややリスキーか。共に好みの選手ではあるが、Scottはパワー面、Banfieldは打撃面にやや疑問があり、上手く育つかは未知数。上限は非常に高いのだが。Tristan Pompey (OF, Rd.3)も良くて1番か、4th OFだろう。55~65/100くらいか。
New York Mets - Jarred Kelenic (OF, Rd.1)は悪くないと思うが、全体#6ならもう少し色々と選択肢があった気も。$1M近く浮かせているので、そのあたりも考えた指名なのかもしれないが。また、オフにEdwin Diazのトレードであっさり放出。評価が今後上がる可能性もあるだけにもったいない。Simeon Woods-Richardson (RHP, Rd.2)、Carlos Cortes (2B, Rd.3)はそれなりに名前の知られた選手ではあるが、ランキングからするとオーバードラフトな上に、オーバースロットまでしている。あとはドラ9で球威のある、Bryce Montes de Oca (RHP)を捕まえるなど、カレッジでソリッドに動いているが、額面通りだと少し使い方に無駄が多い感じ。トレードは考慮に入れずで50~55/100あたりか。
Philadelphia Phillies - Alec Bohm (3B, Rd.1)は個人的にはあまり好きなタイプではないが、直前の評価からするとしっかりしたピックではある。近年重視されるフライボールに重要なパワーとスウィングを持ち、選球眼も高い。ドラ2、3が無かったが、Colton Eastman (RHP)をドラ4で捕まえ、更に、Logan Simmons (SS, Rd.5)、Dominic Pipkin (RHP, Rd.9)と、ドラ1で浮かした分で、スリップしたHS選手を2枚抑えている。バランスも含めて、比較的上手く立ち回った方だろう。65/100くらいか。
Washington Nationals - Mason Denaburg (RHP, Rd.1)はオーバースロットにはなったが、一時期はTop 10に近い評価だった。その後は、Tim Cate (LHP, Rd.2)、Reid Schaller (RHP, Rd.3)、Jake Irvin (RHP, Rd.4)とカレッジアームを3枚。エース格にはならないだろうが、コンテンダーに取って価値のある、先発中位~下位と、リリーフのファイヤーボーラー(Schaller)だ。また、Gage Canning (OF, Rd.5)も指名順位からするとスティールだ。投手中心型の典型的なバランスでの指名と言える。65/100くらいだろうか。
[NL-Central]
Chicago Cubs - ドラ1のNico Hoerner (SS)は少しオーバードラフト気味にも見えるが、打てるカレッジ選手を好むCHCの戦略には合っていて、今のところ悪くない感じ。ただ以降では、Paul Richan (RHP, Rd.2s)、Jimmy Heron (OF, Rd.3)、D.J. Artis (OF, Rd.7)などカレッジ選手もチラホラ獲っているものの、Brennan Davis (OF, Rd.2)、Cole Roederer (OF, Rd.2s)を筆頭に、将来性のあるHS選手の比率も高くなっている。チームが成熟期に入り、より長い目で見たマイナー組織の再整備も考えている印象。今のところランキングだけから見ると、Hoener以外は大物と言える選手は少なく、50程度かもしれないが、将来性はもう少し高い可能性はある。50~60/100あたりか。
Cincinnati Reds - カレッジトップヒッターの一人だった、Jonathan India (3B, Rd.1)をトップピックで指名。Lyon Richardon (RHP, Rd.2)、Josiah Gray (RHP, Rd.2s)、Bren Spillane (OF, Rd.3)を順当に指名して行ったあと、ドラ4ではドラ1からサンドイッチピックの候補だった、Mike Siani (OF)を指名。$2Mと$1.5M近いオーバースロットながら、ギリギリでやり繰りして抑えることに成功している。まぁ上手くやった方だと思うが、Sianiをドラ2で指名して一つずつズレていても順当だったかな、とも思うし、IndiaはTop ProspectのNick Senzelとポジション、タイプ的にかなり被っている印象は受ける。Senzelは2BやOFでも試しているようだが、よくを言えば、Joey BartやNick Madrigalが残っていて欲しかったところかも。75/100くらいか。
Milwaukee Brewers - ドラ1では高い値札が付いていた、Brice Turang (SS)を指名。多少オーバースロットになるが、しっかりまとめており、近年の上限の高い選手重視のドラフト方針はブレていない。Joe Gray (OF, Rd.2)、Micah Bello (OF, Rd.2s)、Aaron Ashby (LHP, Rd.4)、Justin Jarvin (RHP, Rd.5)とバランス良く指名しており、ドラ6では、昨年契約で揉めてシニアーに戻った、Drew Rasmussen (RHP)を$135Kと安価でゲット。層的にもドラ3が無かった割には満足できる戦果ではないだろうか。75~80/100くらい行くかも。
Pittsburgh Pirates - ドラ1でセーフティーかつ上限もまずまずなTravis Swaggerty (OF)を抑え、その下2ピックでは、Gunnar Hoglund (RHP, Rd.1s)、Braxton Ashcraft (RHP, Rd.2)とチームの好きな上限の高いHS選手。その下ではConnor Kaiser (SS, Rd.3)、Grant Koch (C. Rd.5)、Michael Flynn (RHP, Rd.6)など、上限はともかく、MLBに到達できる可能性がまずまずある、ミッドレベルのカレッジ選手を多く確保するなど、ストラテジー自体は順当だと思うが、Hoglundとの契約に失敗。ドラ11のMichael Burrows (RHP)に$500Kを使ったりしたが、少しボーナスのやり繰りにも失敗した感じ。来季に補償ピックはあるものの、多少は減点となるか。Huglundを逃したことで多少上限も欠く。70/100くらいだろうか。
St. Louis Cardinals - Nolan Gorman (3B, Rd.1)も多少スリップしたところを捕まえているが、Griffin Roberts (RHP, Rd.1s)はともかく、Luken Baker (1B, Rd.2)、Steven Gingery (LHP, Rd.4)など、ケガ等もあるが、少し評価落とし気味の選手も気にせず指名するチームという印象。毎年のようにロッタリーピックなどがあり、ある程度ギャンブルをしやすい環境ではあるが。Mateo Gil (SS, Rd.3)はあまりよく知らないが、ボーナス的には比較的買っているのか。Gormanと彼くらいがHSで、あとはカレッジから。ソリッドな指名ではあるが、上限はHSの選手2人次第か。Gormanはパワーは文句無しもコンタクトの部分でややリスキー。65~70/100くらいか。
[NL-West]
Arizona Diamondbacks - ドラ1でややオーバードラフト気味でMatt McLain (SS)を指名も契約に失敗。まぁドラ1下位なので、世間一般の評価よりも自分たちの眼力を信じて指名するのは構わないとは思いますが。ただその後は、Jake McCarthy (OF, Rd.1s)、Alek Thomas (OF. Rd.2)、Jackson Goddard (RHP, Rd.3)、Ryan Weiss (RHP, Rd.5)、Matt Mercer (RHP, Rd.6)と重なっても良いOFと投手を中心に、層を重ねている。McLainを逃したことで、将来の伸びしろは想定よりも弱くなってしまっただろうが、Thomasに、ドラ8でIMG AcademyのLevi Kelly (RHP)をほどほどの額で上手く契約しており、ドラ1以外は合格点以上だろう。補償ピックを考えれば、ドラ1を逃しても平均点近くなるかも。45~50/100。
Colorado Rockies - Ryan Rolison (LHP, Rd.1)はソリッドだが、やや評価は分かれるだろうか。以前はカレッジ左腕でよく失敗していた印象だが、最近だとKyle Freelandが上手く行っている。Grant Lavigne (1B, Rd.1s)はニューイングランドの選手で気になっていた。パワーは素晴らしく、コンタクトもまずまず。1B専門なだけに敬遠するチームはありそうだが、ここならその打力を最大限に生かせそう。以降はMitchell Kilkenny (RHP, Rd.2s)、Terrin Vavra (SS, Rd.3)などカレッジからポジションのバランス良くまずまずの選手を多く指名。Rolisonが先発3~4番手にしっかり育ってくれるなら、指名順位から考えてもソリッドなドラフトだろう。ただホームがホームだけに投手が上手く行くかは多少のリスクがあるが。65~70/100くらいだろうか。
Los Angeles Dodgers - HS好きのチームらしく、評価上昇中のファイヤーボーラーのJ.T. Ginn (RHP, Rd.1)の指名自体は素晴らしいと思うが、契約に失敗。ドラ2のMichael Grove (RHP)はMLB.comのTop 200圏外のカレッジ右腕だが、オーバースロットで$1.2M以上支払っている。ドラ3のJohn Rooney (LHP)もランキング的にはオーバードラフト気味だが、オーバースロット。どちらもマイナーなカレッジで過小評価されているのか、ケガ明け等なだけなのか。傍から見ている限りではあまり印象は良くないが。一方で、Braydon Fisher (RHP, Rd.4)はわずかにオーバースロット程度だが、ランキング的にはスティールで個人的には良さそうに思っているHS投手だ。チームがチームだけに投手中心でも問題ないと思うが、やはり大物は投手のみというバランスも気になる。現時点では高い評価はできない。20~25/100。
San Diego Padres - Ryan Weathers (LHP, Rd.1)、Xavier Edwards (SS, Rd.1s)をVandyから引き抜くのに大枚を叩いた。どちらも一時期少し評価を落としていたが、ドラフト直前の評価からするとまずまずか。以降は、このチームにしてはGrant Littel (OF, Rd.1s)などやや抑えめだが、ドラ11以降でSean Guilbe (2B, Rd.12)、Nick Thwaits (RHP, Rd.15)などいくつかオーバースロットをしている。Dylan Coleman (RHP, Rd.4)もまずまずだと思うし、残念ながら今年もピックの多さにも助けられてソリッドなドラフトになっていると思う。まぁそれをMLBの戦力に生かせるフロントの手腕があるかは疑問ですが。70~75/100。
San Francisco Giants - Joey Bart (C,Rd.1)は、Casey Mizeを除けば最高のピックであることは間違いないだろう。Buster Poseyより少し守備は劣るかもしれないが、パワー面では上回るかも。捕手の育成はこれまでも大きな失敗はないし、Poseyの後釜になるのに不安はない。以降は、Sean Hjelle (RHP, Rd.2)、Jake Wong (RHP, Rd.3)、Blake Rivera (RHP, Rd.4)と右投手ばかり。ドラ5、6も右投手だ。Hjelle、Wongはフロアーのあるカレッジ選手で、以降の3枚はJuCo、HSの伸びしろのある選手だが、バランス的にはHjelleのところでHSの野手あたりを獲っておく方が良かった感。結果論ではあるが、Bartも多少ボーナスが浮いているし、ドラ2は攻めたりなかった感がある。全体としてはしっかりしていると思うが、指名順位の割にはもう一歩か。75~80/100。
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