TORとLAAがVernon WellsとJuan Rivera+Mike Napoliを交換。結構MLB歴の長い選手同士の交換という、ちょっと珍しいトレード。
[Player (to LAA)]
☆ Vernon Wells, OF
97年のドラ1でピックされて以来、TOR一筋の、まさにフランチャイズプレイヤー。かつては2年連続でゴールドグラブを獲ったCFだし、多少早打ちだが、コンタクト能力が高く、パワーも30発前後打てる選手だった。ただ08年に結んだ、7年$123Mという巨大な契約を結んだあとの成績がそれに見合ったものではなく、TORの足かせとなっていた。今季は31 HRと少し成績を戻してきた。守備の方は、今もCFを守るが、元々ゴールドグラバーとしては低レベルと言われていたし、ケガ等もあり今ではURZはマイナスの選手だ。打撃もCFとしてはそこまで酷くないにしろ、早打ちだし、両翼ならどうかというカンジ。
[Player (to TOR)]
☆ Mike Napoli, C/1B
LAAの00年ドラ17。スーパー2で、今オフは調停3度目。あとFAまで2年で、10年は$3.6M。格安ではないけど、強打のC/1Bで、悪くない選手。AVGは低く、大振りだが、粘り強くカウントを稼ぎ、長打を打てる。小ぶりなAdam Dunnタイプで、捕手としてはなかなかの攻撃力を持つ。守備の方は、捕球・リードによく疑問を呈される選手で、LAAが守備を重視するチームでもあり、少し機会を削られていて、1Bで併用されている。1Bとしても動きは良くないが、一方で、肩は比較的強く、攻撃型捕手としてなら使ってもおかしくはないレベル。10年はKendry Molaresの離脱で、1Bの代役として期待されたが、やや成績を引き下げた。
☆ Juan Rivera, OF
96年にInt. FAでNYYと契約した選手。Javier Vazquezのトレードで、Nick JohnsonらとMON(WASの前身)へ。さらにJose GuillenのトレードでLAAへと移り、08年のFAで再契約。3年契約の最終年で、11年は$5.25Mの契約が残る。ケガの多い選手で、高いコンタクト能力を持つけど、全体的にツールは劣化傾向。元々はパワーも期待された選手だが、伸びきっていない。左は打ち込める選手だが、守備もかなり劣悪になっており、割高で使いづらい選手となりつつある。まだ当てはするので、全く使えない選手ではないが、徐々に速球も打てなくなりつつある。すでにLFよりもDHというくらいになりつつあるし、OFの豊富なLAAではどうにか動かしたい選手。
[Team Analysis (LAA)]
OFの噂の強いチームだったけど、それほど困っていたのか?Rivera、Bobby AbreuはLFとしても低レベルだし、Reggie WillitsもLFの方が向いているかも。昨季終盤、ProspectのPeter Bourjosを上げて、Torri HunterをRFに移したが、BourjosはまだMLBへの適応を要する。HunterをCFで併用してもと思うけど、かつての面影はなく、RFに専念させたいようだ。
Carl Crawfordを熱心に追ってたけど、LFは飽和気味で、獲るならCFの方がフィットするとは思う。ただCFに入るのがWellsではHunterをCFで併用してもあまり変わらないのではとも思うが。いずれMike Troutが上がってくるはずで、それまではBourjosをつなぎで使いたいと思ってたはずだが、戦うには弱いと思ったか。Hunterが抜けたあとは、RFにWellsを移して、Bourjos/Troutを使うと思うが、今季1年は諦めて、Bourjosというのでも良かった気はする。
出した2人は明らかに浮いていた。Napoliは価値がないわけではないが、Molaresも帰ってくるし、正捕手は守備を好むMike Scioscia監督の意向もあり、Jeff Mathisが優先されていた。打力のある、Hank CongerがAAAまで来ているし、Bobby Wilsonも悪くない。出しても問題ないだろう。Riveraに至っては、守備も酷く、どうにか出したい候補の筆頭だった。右と左とは言え、Abreuと2人もLF/DHという選手をロスターに置くのは、なかなか厳しいものがある。
失ったのはむしろペイロールの空きだろう。平均額も高いWellsではあるが、今後4年も残る契約は、後半の方が年棒が高く、11年$23M、12~14年$21M/yと絶句もの。内野や投手は比較的自前で育ててるとは言え、調停者も結構でてきており、こんなムダ遣いしていいのか。ペイロール負担がないというのが、もはや意味不明。間違いなくLoseだと思う。
[Team Analysis (TOR)]
悪いチームではないし、Prospectも育ってきているんだけど、地区が地区だし、再建に力を入れているチームだから、重石となっていたWellsを取りあえず出したかったということだろう。明確な代役がいる訳ではないけど、成績を少し戻したし、出せるときにということ。それがまずは重要で、話に乗っかってきたのLAAからもらえるのは正直何でもよかったはず。
NapoliもRiveraも格安ではないけど、Wellsの年棒を負ってもらうことを考えれば安いものだ。捕手はJose MolinaとJ. P. Arencibiaで行くものと思ってたけど、Arencibiaはもう少しMinorで見てもいいし、Napoliは1Bでも使えて、Adam Lindは左だから、プラトーンとしても使える。RiveraもRajai DavisをWellsの抜けたCFに移して素直に使えるし、DHも強くないから、こちらで使えなくもないだろう。
明確なCFの代役がいる訳ではなく、戦力は落とした。Davisはレギュラーとしては落第点のレベル。ただそれでも今のところ彼をCFとして使うことになっているはずだ。他の候補も探しはするだろうが、基本的には再建期でムリはしないはず。LFはLindを使う気があるのはわからないけど、Riveraもいるし、両翼を守るTravis Sniderもいる。
今のところSniderはRFを予測されているけど、それはろくな3Bがおらず(Edwin Encarnacionくらい)、昨季のHR王Jose Bautistaを3Bでプロジェクションしているためだ。ただ彼は良い3Bではなく、RFに移って昨季爆発したし、RFとしては強肩でまずまずの守備者だから、こちらで使いたいとチームも公言しているし、本人もそうだろう。
3Bをこれから獲れば、BautistaはRF。LFにSniderとRivera、1BはLindとNapoliというカンジになるだろう。3Bと言えば、市場には、最後のTypeB以上のFAがいましたねぇ、Felipe Lopezっていう(笑)。
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2 件のコメント:
うーん正直ナポリタンはLAAの監督の起用法によって過小評価されてる感じがするんでマーティンより欲しかったっすけどねえ。
ちゃんと使われてればビクターより少し落ちるくらいじゃないかな。
マティスは自分だったら今年ノンテンダーにしてますけどね。
ア東はフロントのレベルも高くなってきてますね・・・。TORはどういうマジック使ったんだろう。
BFさん
Napoliは打撃はいいけど、守備がどうですかねぇ。フルタイムで使えば、もしかしたらそれなりにやるのかもとも思いますけど。でも健康だし、ちょっともったいないですよね。
なんやかんやで、TORもまだ悪くないし、BALも結構ガンバってるから、大変な地区です(--;)
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