2019年1月1日火曜日

19' BOS My Top 30 Prospect Ranking

恒例の個人的なBOSのProspect Rankingを作りました。元々薄くなったシステムに加えて、期待値を上回る活躍をした選手がほとんどいない状態。メジャーなトレードはここ1年弱はほとんどなかったので、ポテンシャルのある選手の頭数はやや増えた印象ですが。

*26歳以下の選手が対象。( )内は昨季のランキング。NRは昨季はTop 30圏外だった選手、Newは今年度からの新加入選手。


[19' BOS My Top 30 Prospects]

1 (2). Michael Chavis, 3B/1B : Rank B+ (Borderline B)。薬物陽性で出遅れ、シーズンの多くを欠場した上に、終盤戦に復帰して良い打撃を見せたものの、アピールチャンスだったAFLをケガでまた欠場。足踏みといっても良いシーズンだったが、他の選手の不甲斐なさも含めれば、パワーと(PED無しでの)AA/AAAでの成績から#1とした。

2 (1). Jay Groome, LHSP : Rank B。こちらもケガに苦しんだ17年に続き、飛躍が期待された18年もTJで全休。どの程度のレベルに戻れるのか、全く不透明ではあるが、取りあえず上限を信じて来季開幕までは高めに付けておく。来季はLow-Aをさっさとクリアして、5月にはHigh-A。シーズン終盤にはAA、くらいのペースを期待したい。

3 (3). Tanner Houck, RHSP : Rank B。前半戦は全くの期待外れ。終盤に向上を見せ、High-Aは卒業できそうだが、即戦力のドラ1カレッジアームとしては今のところ外れ気味という感じ。球速はしっかりしているが、安定して空振りを奪える変化球やコマンドを身に付けないと、上のクラスやMLBでは通用しないだろう。

4 (4). Bryan Mata, RHSP : Rank B。体格が成長し、リーグでは非常に若い選手ながら、90 mph後半に届くボールを見せるようになったという点で来季以降も最も楽しみにしている選手の一人だが、今季High-Aで投げた選手のほとんどが制球を大きく崩しており、彼も多分に漏れず。上限値が高くなった代わりに、過去2年の良いところであった完成度が乱れてしまった。体格の成長でバランスを崩したのだろうし、上手く磨けば問題ないと思うが、傘下の投手育成の指導スタッフに疑問もあるし、不安も大きい。

5 (10). Bobby Dalbec, 3B : Rank B (Borderline B-)。やはりというか、粗さが目立ってしまっており、Aクラスで打率.250程度の選手が果たして、MLBで最低限のコンタクトを見せられるのか、という疑問はある。AFLでもやはり打率は良くなかった。一方でパワー面は疑いの余地はなく、今季は四球数も大きく増えた。AFLのオールスターでHRを放ったようにここ一番での勝負強さもある印象。欠点は大きく克服はできていないものの、ポジティブな要素もある一年だった。

6 (New). Triston Casas, 3B : Rank B (Borderline B-)。パワーのある野手やカレッジリリーフばかり獲るという極端なドラフトのドラ1だし、1年目はケガでほとんどプレーできなかった、ということで今のところはあまり印象は良くない。優れたパワーを誇るが、プロで打てるスウィングなのかを疑問視するスカウトも。BOS傘下で高卒野手で早い段階から順調だった選手は、しばらくの間でもMookie Bettsくらいだし、不安は強い。ドラ1のステータスで取りあえずは高めに評価しておくが。

7 (17). Darwinzon Hernandez, LHSP/RP : Rank B- (Borderline B)。相変わらず制球面ではあまり成長が見られておらず、個人的に高い評価を躊躇っているが、今季の内容そのものは非常に素晴らしいシーズンだった。開幕直後はやや不安定だったが、DLから戻って以降はかなり安定していたし、何と言ってもリリーフとして向かったAFLでのパフォーマンスは、IPあたり2個を超える奪三振を奪うなど、出色の出来だった。速球、カーブ共に、AFLでもトップクラスの回転数を記録(AFLには先発の有力Prospectはあまり参加していないが)。左腕のリリーフが少ないチーム事情もあり、一旦リリーフとしてMLBに定着してから先発移行を狙うのも良いかもしれない。

8 (6). Mike Shawaryn, RHSP : Rank B-。昨年に比べて少し順位を下げたが、上限が高い選手が軒並み出場機会を稼げなかったのを評価据え置きにしたためであって、内容そのものは傘下でもトップクラスで、とにかく安定感が素晴らしい。やや堅いメカニクスと、平凡な上限からリリーフ起用も話題になる選手ではあるが、先発デプスの弱さもあり、19年はひとまずAAAで先発して投げるだろう。少ないサンプルではあるが、AAAやAFLでも大崩れすることはなく、MLBからいつ声が掛かってもおかしくない段階まで来ている。

9 (New). Durbin Feltman, RHRP : Rank B-。18年ドラフトで最もMLBに近い選手との看板に偽りは無く、実際18年中にMLBデビューさせてもおかしくない成績を残した。ドラ3でリリーフ選手、と一瞬イマイチに感じたが、クローザーになれる可能性を十分に見せており、申し分の無いピックだったように感じる。ひとまずAAでどうなるか、というのが注目だが、一方で今オフのリリーフ補強は、近い将来に彼をクローザーにすることも考えて契約して欲しいところ。

10 (14). Tzu-Wei Lin, UT : Rank B- (Borderline C+)。一度はProspectというよりもマイナーのロスター穴埋め要員のような存在になったが、昨年大きく成長。今季は自信を手に入れたか、BOSの多くの選手が苦しんでいるAAAでも申し分のない打撃を見せている。多くのリストでは、同じSSのChathamやA. Floresよりも下だと思うが、コンタクト面では才能は少し劣るかもしれないが、AAAで実績を残しているし、パワーは同等以上、選球眼では圧倒的に勝る。守備や走塁でもそこまで見劣りしないように思う。

11 (19). C.J. Chatham, SS : Rank B- (Borderline C+)。バットコントロールは良いものを見せており、それだけでもSSとしては希少ではあるが、選球眼、パワーと共に最低レベルで打率から見えるほどにはオフェンスでの貢献度は高くない。多くのケガがあって、守備面でもフルタイムのSSが務まるかは疑問にも。

12 (27). Antoni Flores, SS : Rank C+ (Borderline B-)。ポテンシャルは十二分に見せたが、なんせプロデビューイヤーのほとんどがケガで欠場ということで実績を欠く。コンタクト、守備共に年齢の割にアドバンストな印象だが、ツールでの押しに欠けるため、マイナー上層に行った時にどうかるか。

13 (NR). Denyi Reyes, RHSP/RP : Rank C+。ピュアスタッフの弱さで、これまで成績に比して低い評価だったが、クラスが上がって来ても制球力を中心に成績があまり落ちず、また速球も最速93 mph程度とやや成長。40人枠にチームが入れて、Rule 5ドラフトからプロテクトした点も大きく評価を上げる要因になっただろう。同時にマイナーオプション切れへのカウントが刻まれ始めた訳だし、来季は少なくともAAでしっかり投げてもらいたいところ。

14 (New). Jarren Duran, OF/2B : Rank C+。ドラ7以下と言えば、ロスターフィラー、というのがこれまでだったが、彼はドラ7から大きくブレイク。トップクラスのスピードに加えて、カレッジ時代は不安定だったコンタクトで爆発を見せた。パワー、選球眼は取り立てて良くないし、2年目も継続してコンタクトを示せるかがカギになりそう。

15 (24). Travis Lakins, RHRP : Rank C+。健康面にも悩まされ、先発としては失敗に終わったが、今季途中に転向したリリーフで大きく飛躍。90 mph後半を計時する速球を生かせるようになり、マイナー上層でも相手を支配することができた。D. Hernandez、Feltman、Lakinsの3人は近い将来のセットアップ~クローザー候補だと思うし、上手く育て切りたい。

16 (7). Josh Ockimey, 1B : Rank B-。AAでは出遅れと多少の尻すぼみがあったものの、300打席ちょっとで15 HRに、出塁能力も十分に示した。三振の多さは懸念も、タイプ的にある程度は仕方ないとは思えるが、AFLでの低調はパフォーマンスはやや印象が悪い。上のクラスで打てるか、という疑問が強くなって来ている。

17 (New). Nick Decker, CF : Rank C+。ドラフト直後のケガでほとんどプレーできず。ドラ2だけに期待したいが、多少オーバードラフト気味なのと、北東部出身の選手ということで、HSでの実績もやや少ない。コンタクト、パワーいずれもポテンシャルはあるが、CFにはならないということでハードルは高くなるため、少し低めに付けている。来季のデビューに期待。

18 (5). Sam Travis, 1B/LF : Rank C+。AAAに上がって来てから3年が経つが、あまり成長が見られない。毎年STでは印象的なプレーを見せるが、未だにプロでシーズン2桁HRを記録していないパワー面も含めて、結局は実績を残せていない。結果さえ出せば、1Bのポジションはさほどブロックされておらず、チャンスはあるはずなのに歯がゆい。19年はラストチャンスだろう。

19 (New). Nick Northcut, 3B : Rank C+。デビュー後の出足は素晴らしかったが、同期で同じ3BのHowlettとは対照的にそれを維持できなかった。Bryce BrentzやDalbecのように、パワーはあるがコンタクトがどうか?というタイプなのは間違いない。このタイプは、いずれもマイナーではそれなりに上がっていくが、MLBでは苦戦している。早上げに拘らず、しっかり育てたい。

20 (New). Brandon Howlett, 3B : Rank C+。タイプ的にはNorthcutと基本的には似ているが、1年目はコンタクトの面で素晴らしかった。多くのリストでは現時点でNorthcutよりも上に来るのではないかと。ただ三振は多く、上のクラスで同様の打撃を見せられるかはやや疑問もあるので、1年目ということもあり、ドラフト時の評価も加味してこちらを下にしている。

21 (11). Alex Scherff, RHSP : Rank C+ (Borderline C)。1年目はプロで投げなかったので、18年がプロデビュー。HS時は体格的にも比較的完成しており、90 mph中盤から後半を投げるということで期待していたが、今のところ球速は平凡なレベル。制球や奪三振率も目を見張るものはない。それでも中盤以降向上を見せており、来季しっかり準備して臨めば再上昇する可能性はある。

22 (21). Danny Diaz, 3B : Rank C+ (Borderline C)。Chavis、Dalbec、Casas、Northcut、Howlettと、今季のドラフト方針もあって、コンタクトよりもパワー面に特徴のある3Bが傘下に非常に多くなっているが、彼も同様のプロフィール。アマチュア時代は非常に高く評価されており、少ない期間で多くのHRを放ったように、パワーポテンシャルはトップクラスだが、DSLレベルでも低打率に多くの三振を喫しているのはさすがに厳しい。

23 (NR). Kutter Crawford, RHSP : Rank C (Borderline C+)。18年の数少ないダークホースからの成長株。兄がDETの元ドラ1ということで血筋に期待していたが、今季は球速が伸び、ほぼプロ1年目に近い状態ながら安定感のある投球を見せた。MLBの先発候補になるには、球速、変化球共にもう一歩ずつ進歩が欲しいが、プロの水にも慣れ、その可能性は十分にあると思う。

24 (13). Marco Hernandez, SS : Rank C (Borderline C+)。過去2年はケガに苦しんでいるが、それでもまだ26歳。ツール的には平凡も少ないチャンスで結果を残して来たし、Brock Holtが契約最終年となる19年はUTの後釜候補として、T. Linと切磋琢磨して欲しい。

25 (23). Brett Netzer, 2B : Rank C (Borderline C+)。アベレージはそこそこ安定して残すが、Chatham同様、他の面での貢献が小さい。カレッジ出身ということも考えれば、あまり高くは評価できない。それでもEsteban Quirozを放出したこともあり、傘下のピュアな2Bとしては彼に期待せざるを得ないが。

26 (NR). Tyler Dearden, LF/RF : Rank C。まだショートシーズンでのプレーだが、18年はアベレージで良い結果を残した。あまり満足なスタッツを残せている選手が少ないだけにダークホースとして引き続き成長に期待したいが、三振の多さと、両翼に相応しいパワーが付くかが今後の分かれ目になりそう。

27 (NR). Gilberto Jimenez, CF : Non-Rank。今季のDSLで最も目立った活躍をした選手。CFを守れるスピードがあり、オフェンス面でもスピードを生かした長打や盗塁での貢献が期待できる。パワー面が大きな売りでないのは仕方ないが、DSLでプレーする選手にしてはやや四球が少なく、上のクラスではボールをしっかり見極めて強く叩けるようになって欲しい。

28 (20). Chandler Shepherd, RHSP : Non Rank。リリーフに集中していれば、既にMLBデビューしていたかもしれないが、傘下の先発デプスの薄さもあり、先発で投げている。昨年のリリーフ時に比べると、被打率、奪三振率で少し数字を落としたが、全般的にソリッドには投げている。ただMLBで先発はやはり厳しそうだし、どこかの段階で再びリリーフで試すだろうし、先発での経験がプラスに働くと良いのだが。

29 (9). Cole Brannen, CF : Non Rank。恐らく失敗ピックとしてこのまま消えていきそうな予感がするくらい、全くと言ってよいほどポジティブな要素が無い。昨年ドラ2ということで、一応今年まではTop 30以内にしているが、来年はラストチャンス。とにかく身体作りからしっかりやって来ないと話にならない。

30 (NR). Bobby Poyner, LHRP : Non Rank。上限は限られるものの、LOOGYとしては文句の付けようのない働きぶり。LOOGYと言うと、出てきて四球を出して交代、みたいな選手も多いが、制球も安定している。18年は素晴らしい出足だったが、不運にもケガがあり、その後はチーム事情もあって、マイナーオプション持ちは出番が少なかった。19年は仕切り直しになる。


Honorable Mention : RHSP Roniel Raudes, RHSP Jake Thompson, RHSP Chase Shugart, RHRP Colten Brewer, LHRP Josh Taylor, RHRP Matthew Gorst, RHRP Zach Schellenger, RHRP Jake Cosart, C Roldani Baldwin, 1B/LF Devlin Granberg, 1B/LF Pedro Castellano, 2B/SS Chad De La Guerra, CF Eduardo Lopez

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