2021年1月1日金曜日

21' BOS My Top 30 Prospect Ranking

皆様明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

恒例の個人的なBOSのProspect Rankingを作りました。Downs、Dalbec、Casas、Mata、Houck、Duran、G. Jimenez、Groomeの8人はコンセンサスなチームの上位Prospectだし、兵役があるとは言え、個人的にはSongを加えた9人はかなり良いと思う。

来季にはHouckとDalbec、ともしかするとDuranも卒業するでしょうが、Ward、Yorkeや21年ドラフトの上位2ピックあたりもランキング上位に入ってくるだろうし、来年は30人ではなく、Top 50を紹介したいと思うくらいの厚みのある組織になっているかもですね。

*26歳以下の選手が対象。( )内は昨季のランキング。NRは昨季はTop 30圏外だった選手、Newは今年度からの新加入選手。


[21' BOS My Top 30 Prospects]

1 (New). Jeter Downs, SS/2B : Rank A-。20年シーズンが無かったので、マイナー上層でコンタクトできるという部分の実績にやや欠けるが、HS時代から個人的には好きな選手で期待度は高い。21年のBOSは明確な2Bのレギュラーに欠けるが、この選手の席を空けておきたく、(2B専門の)大物の獲得は勧められない。MLB昇格は2Bになるだろうが、ATSではSSで多くプレーし、守備も良かったよう。いずれX. Bogaertsが抜ける時が来れば、SSに移れれば。

2 (1). Bobby Dalbec, 1B/3B : Rank A-。三振の多さはなかなか厳しいレベルだが、MLBデビューも順調だったし、現時点では高い評価を付けるべきだろう。連続試合HR記録を作ったようにパワーは非の打ちどころがなく、守備面でも現時点では1Bだが、Deversの守備の状態で3Bに戻したり、場合によってはRFというのも選択肢。ただ全ては当たりさえすればという仮定に基づくので、Chavisの2年目よりはマシな方向に出てくれるのを祈るのみ。

3 (2). Triston Casas, 1B : Rank A- (Borderline B+)。上の2人同様、コンタクト面では多少疑問が残るが、20年はMLB/AAAの選手に交じって、ATSで存在感を見せており、期待度を上げている。BOSは右打ちが有利で、PapiやAdrian Gonzalez、Deversを除けば近年左の主軸をあまり置けていないが、やはり良い右腕に対抗するには左の中軸は大事だと思う。上手く行けばセプテンバーコールアップで見られるだろう。

4 (3). Bryan Mata, RHSP : Rank B+。年々球威を増し、20年はATSの環境下ではあるが、常時96~98 mph、最速100 mphまでに。変化球も質自体は高いものを持っている。上限で言えば、傘下のアームでトップだと思うし、それで高めの評価にしているが、ケガや制球難、20年のCOVID-19もあり、実績面に欠ける。21年は結果が求められる。

5 (5). Tanner Houck, RHSP : Rank B+。低めのアームスロットと、サードピッチが不足気味なことから、先発適正に疑問を持たれてきた選手で、それで多少評価は低めだったが、その部分で20年に結果を出したことで現時点での株は上がっている。21年は投球イニング制限を課すことを検討すべきだと思うし、曲がりの大きいスライダーがアウトピッチの中心となる投球スタイルでフルシーズンでどれだけ結果を残せるか、いくつかハードルがあるが、6人ローテの可能性もあり、その恩恵を大きく受けられる可能性があると思うので、ぜひ結果を残して、22年以降のローテの軸に成長してもらいたい。

6 (6). Jarren Duran, CF : Rank B+。ATSで圧巻のパフォーマンスを見せ、特にスウィングを少し修正して、課題だったパワー面も進歩。真の5ツールタイプへ成長している。この位置に置いてはいるが、上位との差はほとんどなく、MLBデビューして結果を残していれば、傘下#1の可能性もあったと思っている。Jackie Bradley, Jr.が今オフにFAなのが分かっていたし、個人的には20年にデビュー、21年はプラトーンなどのヘルプを置きながら、半レギュラー、22年から正CFという流れを期待していたが、大物OFは取らなそうだし、いずれにしろ21年途中からはCFの最有力候補。

7 (4). Noah Song, RHSP : Rank B。期待度は全く変わっていないが、試合に出られない以上、多少順位は下げざるを得なかった。あと1年強の再デビューが待ち遠しい。先発として期待している選手だが、Houck、Mata、Groome、Ward、Seaboldあたりが先発にハマるなら、22年に復帰して、シーズン中にはリリーフで上げることになるかも。

8 (8). Gilberto Jimenez, CF : Rank B。こちらもDuran同様、スピードスターのCFタイプと見られていたが、秋のFILではかなり筋力アップした姿を見せており、スピードは以前の80評価から70程度に下がったものの、5ツールタイプへ成長しつつある。コンタクトの実績は傘下でもトップクラスで、それにパワーが加われば大ブレイクの可能性も。

9 (7). Jay Groome, LHSP : Rank B (Borderline B-)。健康面の懸念は払拭できて来ているが、相変わらず身体面の管理が今一つで精神面の甘さが垣間見える。それもあって、速球の球速が不安定で、過去に期待された常時90 mph中盤、最速97~98 mphというところまで届くのかは疑問。ただそれでも先発向きの体格に、左腕としては平均かそれ以上の速球。ハンマーカーブ、サードピッチのチェンジアップもまずまずと、スペックとしては高いものを持っている。結果が求められていることを自覚し、身体面、実績面で一皮剥けて欲しい。

10 (9). Thad Ward, RHSP : Rank B- (Borderline B)。19年に一気に評価を上げた選手で、揺り戻しもあるかな、と思っていたが。20年もFILなどから聞こえてくる情報としては、洗練度を上げて、21年中のMLBデビューに向かって順調に進んでいるよう。SongとGroomeは見る人で少しランキングがブレそうだが、それ以外の上位7人の後を追う二番手グループの筆頭という評価になるだろう。

11 (New). Nick Yorke, 2B : Rank B-。20年ドラフトのドラ1では、Mick Abel (PHI)か、それに近い選手が来るものだと思っていたので、指名した時のガッカリ感は半端ではなかったし、今でもドラ3で取れていただろう、という思いは強いが、タラレバを言ってもどうにもならないし、HS卒のドラフト1年目ながら、ATSの投手相手にオーバーマッチされない打撃を見せていたということで、選手自体の評価は上がって来ている。Pedroia、Mookie Bettsも打てる小柄の2Bというマイナーの評価から、総合的な打者へ成長したし、そうなってくれるならドラ1でも結果大満足だったと言えるようになるだろう。

12 (10). C.J. Chatham, SS/2B : Rank B-。過去のマイナー上層での実績から、この位置に置いているが、カレッジ卒5年目で40人枠に入っているにも関わらず、20年に全く声が掛からなかったということは立場が苦しくなって来ていることを示しているだろう。とは言え、Tzu-Wei Linも抜け、SSを守れるIF控え枠としては、ArauzとArroyo、現在のSS守備は未知数のY. Munozがライバルと、チャンスは十二分にあるはず。

13 (New). Blaze Jordan, 3B : Rank B-。ドラ1で低めのランキングのYorkeを選んで、ドラ3でまたもパワー系でややコンタクトが疑問な3B/1Bを指名した戦略はあまり気に入らないが、FILでも良かったようだし、ドラフトでドラ1か少し漏れるくらいのランキングの選手なので、現時点では高めに評価を付けておく必要がある。マイナーシーズンデビューを楽しみにしたい。

14 (New). Connor Seabold, RHSP : Rank B-。球威が平凡で、チェンジアップやコマンドを武器とする軟投派気味の選手としては例外的に高い評価を受けている選手。奪三振率が比較的高いのと、打者有利のAFLで印象的なパフォーマンスを見せたためだが、そういう意味ではマイナー上層では実績が少し少ない。とは言え、フロントは5月頃の昇格に期待しているようだし、MLBでもソリッドに投げてくれることを祈りたい。

15 (11). Matthew Lugo, SS : Rank B-。20年シーズンがキャンセルになったこともあり、あまりスタッツ実績のない選手だが、ドラフト時は5ツールに優れた上限の高い選手という評価だったが、チームのトレーニングサイトの情報だと、あまり目立ったプレーを見せられていないよう。上位の指名枠を割いたのだし、試合になれば以前の輝きを発揮してくれると信じたい。

16 (New). Connor Wong, C : Rank B-。トレード時はパワーがあるものの、コンタクトに不安という印象だったが、STやATSの話題ではなかなか良い打撃を見せていたよう。チームとしてはDeivy Grullonを切ったため、C. Vazquez、Plaweckiに続くデプスがほとんど無い状態で、来年には即戦力として準備を整えてもらう必要がある。オフェンスよりの選手なので、控え向きでもないが、内野も守れるし、何とか使いこなす必要がある。

17 (New). Hudson Potts, 3B : Rank B-。ドラフト指名順位の高さもあり、トレード時はそこそこかなと思っていたが、やはりコンタクトに不安があるし、40人枠を食う選手ばかり押し付けられて、しかも厚めのポジションである3BのPottsはちょっと持て余す感が強い気がして来た。2Bで試したりしながら、場合によっては売り時を見極めることも重要かも。

18 (26). Chris Murphy, LHSP : Rank B- (Borderline C+)。入団後、好パフォーマンスを見せており、評価は上昇傾向だが、あまり実績がないため、まだ真の価値が分かっていないところだし、21年は期待したいところ。カレッジ時代はやや制球難気味だったし、BOSのコーチ陣はあまりそのあたりの矯正が上手くない気もするので、その部分には多少不安も。

19 (New). Jeisson Rosario, CF : Rank B- (Borderline C+)。トレード時はPottsよりも評価をしている人もいたが、FILなどではあまり良くなかったよう。比較的選球眼が良い点も魅力だが、下層で強い打球を打てていない選手は、上のクラスで上手く行かないことが多い。まだ21歳なので、体格面で成長してくれるのが理想だが。

20 (12). Chih-Jung Liu, RHSP : Rank C+ (Borderline B-)。台湾時代は90 mph後半の速球と言われていたが、FILでは90 mph前半に留まったよう。海外のスカウティングなので、データが少なめという部分はあっただろうし、球速については若干過大評価だったのかも。アジア選手でフラット気味な速球だし、体格も小さい。変化球は個人的には良いものを持っているように思えたので、リリーフにはなれると思うが。

21 (13). Cameron Cannon, SS/2B : Rank C+ (Borderline B-)。19年のトップピックだが、あまり話題に上らず、存在感が薄くなっている。FILでもあまり良くなかった様子。同じ2BのYorkeも入って来たし、21年にしっかりアピールしないと、将来構想から早い段階で外される可能性も。

22 (14). Marcus Wilson, CF/RF : Rank C+。Duran同様、Bradley, Jr.のFAが見えていた中で、こちらは40人枠に入っていたことから、試してもらいたかったが、まだ準備が整っていないと判断されたのか出番なし。個人的には割と好きな選手ではあるが、Duranの方が先に呼ばれそうな雰囲気で、Rosarioあたりも40人枠入りしているため、場合によってはDFAもちらつく立場に。

23 (19). Ryan Zeferjahn, RHSP : Rank C+。フルシーズンデビューを楽しみにしていた選手の一人だが、やはりCOVID-19に泣かされた。球威のある選手なので、今の傘下の状況なら、ひょっとするとリリーフに活路を見出した方がチャンスが広がるかも。

24 (25). Brainer Bonaci, SS : Rank C+。一昨年のDSLで好パフォーマンスを見せ、20年のUSデビューを楽しみにしていた選手だが、マイナーシーズンのキャンセルによりお預けに。ツールよりもスキル面での評判の良い選手で、早めの昇格に期待できそう。

25 (17). Nick Decker, RF : Rank C+。20年のブレイク候補に挙げられていた選手。20年のトレーニングサイトからはあまり話題が出てこなかったが、今季はフルシーズンデビューで飛躍が期待される。傘下のOFは比較的CFタイプは厚いが、C-OFのパワーバット候補は薄めなので、伸びてくれれば非常に大きい。

26 (New). Shane Drohan, LHSP : Rank C+ (Borderline C)。ある程度まとまっている上に、伸びしろもあるということで、個人的に良い印象の選手だが、球威がもう一歩伸びないと、飛び抜けたものがない、という評価にもなり得る。まずはプロのルーティンに慣れる必要もあるが。

27 (15). Durbin Feltman, RHRP : Rank C+ (Borderline C)。昨年は一気に評価を下げたが、FILでは球威を含め、良い方向に向かっているようだ。Barnesが21年一杯でFA。D. HernandezやJ. Taylorもまだまだどうかわからないし、将来のクローザー候補と言われた彼の復活は重要。

28 (NR). Aldo Ramirez, RHSP : Rank C+ (Borderline C)。18年のDSL、19年のSS-Aでソリッドなパフォーマンスを見せ、成熟度の高いハイフロアータイプかと思っていたが、STや直近のFILでは95 mph程度までを安定して計時するなど、スタッフ面でも成長著しく、今やBOSのファンサイトでは傘下のTop 10の評価をされている選手。"New Toy"を持ち上げる傾向にあることも考慮して、抑えめの評価をしているが、スタッフ、成熟度、先発適正と弱点が少なく、フルシーズンで結果を残し始めたら一気にTop 10に近い位置に上昇する可能性はある。

29 (New). Jacob Wallace, RHRP : Rank C。リリーフ専門ということで、なかなか高い順位を付けづらいが、スタッフ、成績と現状で特に減点材料がなく、もう少し上の順位にしても良いかも。地元Massachusetts州出身の選手で、BOSへのトレードは非常に嬉しかったらしく、モチベーションを更に上げてくれると期待したい。

30 (28). Brayan Bello, RHSP : Rank C (Borderline C+)。球速の割に19年のLow-Aでは簡単に打たれる点が気になったが、球速は更に上昇傾向で90 mph後半に達している。19年もシーズンが進むにつれて成績は向上傾向だったし、上手く行けばブレイクの可能性のある選手の一人。


Honorable Mention : RHSP Brock Bell; RHSP Bradley Blalock; RHSP Kutter Crawford; RHSP Nathanael Cruz; RHSP Wilkelman Gonzalez; RHSP Gabriel Jackson; RHSP Luis Perales; RHSP Roniel Raudes; RHSP Denyi Reyes; RHSP Chase Shugart; LHSP Stephen Gonsalves; LHSP Kyle Hart; LHSP Jorge Rodriguez; LHSP Jeremy Wu-Yelland; RHRP Eduard Bazardo; RHRP Mike Shawaryn; LHRP Brendan Cellucci; C Rivaldo Avila; 1B/RF Darel Belen; 1B/RF Pedro Castellanos; 1B/LF Albert Feliz; 1B Josh Ockimey; 2B/SS Antoni Flores; 3B Danny Diaz; 3B Lyonell James; 2B/SS Christian Koss; 3B Brandon Howlett; 3B Nick Northcut; 3B/2B/SS Ceddanne Rafaela; SS/3B Jonathan Arauz; CF Juan Chacon; CF Kelvin Diaz; CF Jhostynxon Garcia; CF Eduardo Lopez; RF Bryan Gonzalez; RF/LF Eduardo Vaughan

2 件のコメント:

フェンウェイパーク さんのコメント...


補強の動きが鈍くて退屈していた中、このような書き込みをしていただいて嬉しいです。やはり自然とわくわくが広がりますね。

ララ さんのコメント...

フェンウェイパークさん

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

TheoがBOSに来て、初期はマイナーからの立て直し→2006年あたりからは補強も積極的に→Cheringtonの下でProspect貯蓄→DDが大盤振る舞い、と来てのBloomの役割はどちらかというと一旦上がったコストを押し下げながら地盤を整える、というのがまずの方向性でしょうから、無理な補強には行けないのは仕方ないとは思いますが、やきもきしてしまいますね(汗)。