2020年5月16日土曜日

20' Draft Watch - Draft Board 1 (College-RHP)

スケジュールがわからなかったのと、情報が少ないということで記事を作るのが遅くなりましたが、例年通り6月に指名数を減らして実施するようですね。まずはカレッジのRHP。今季の指名順なら、Emerson Hancock以外は可能性は無くはないでしょうが、J.T. Ginnは結構気になっている。


[20' Draft Board (College-RHP)]

Emerson Hancock, RHP, Georgia (Jr.)

Photo from Georgia University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-4
Weight: 215
Last Drafted: 38th round (17') by ARI
Ranking: MLB #4
Projection: Top 5

Comments: HS時代も有望な選手だったが、地元Georgia大への進学意志が強くてスリップ。19年は序盤素晴らしい投球を見せ、今クラスで最高の投手との評価を強くしたが、ケガで2週間ほど離脱。今季の春も気温が上がる前の短い期間ではあるが、昨年ほどの投球は見せていない。今季のドラフトの不確定さを表す選手の一人と言えそう。Casey Mize (DET)と比較されるように、球威だけでなく、豊富なレパートリーを自由にゾーンに投げ込む能力がある。速球は94~97 mph、最速99 mph。スライダーがセカンドピッチ。カーブもHS時代から評判が高い。チェンジアップはあまり多く使わないが、プラス以上の可能性とも。


Max Meyer, RHP, Minnesota (Jr.)

Photo from Minnesota University Athletics Official

B/T: L-R
Height: 6-0
Weight: 185
Last Drafted: 34th round  (17') by MIN
Ranking: MLB #9
Projection: Early 1st round to Mid 1st round

Comments: 体格の小ささもあり、HS時代はトップクラスの評価はされておらず、地元MINが下位で指名したものの、地元チーム入りのチャンスを蹴って地元の大学へ進学。フレッシュマンからリリーフとして活躍し、セーブ数のチーム記録やチームUSA記録を立てた。昨年からは先発へ。今季も開幕から素晴らしい投球を見せていた。小柄だが、力の抜けた投げ方で、9回に98 mphを記録したことがあるように、球威の維持は申し分なく、常時93~97 mph、最速100 mphの速球で相手をねじ伏せる。また90 mph前後のスライダーも素晴らしく、今クラスで最高のそれと言われている。それでも体格的な部分での先発適性とやや競争力の低い地域での実績がメインな点をどう見るか。


Cade Cavalli, RHP/1B, Oklahoma (Jr.)

Photo from Baseball Prospect Journal

B/T: R-R
Height: 6-4
Weight: 225
Last Drafted: 29th round (17') by ATL
Ranking: MLB #22
Projection: Mid 1st round to Supplemental 1st round

Comments: HS時代から二刀流で知られていた反面、投手としての実績が少なく、またケガもありスリップ。カレッジでもフレッシュマンの時は1Bが多かった。昨年投手メインに移り、才能を見せたが、またもケガに泣いた。イージーに92~96 mph、最速98 mphを記録するアームは今クラスでも最高レベル。セカンドピッチのカーブでも多くの空振りを奪う。またカッター、チェンジアップも投げる。


Carmen Mlodzinski, RHP, South Carolina (rSo.)

Photo from University of South Carolina Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-2
Weight: 230
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: MLB #21
Projection: Mid 1st round to Supplemental 1st round

Comments: HS時代の17年は指のケガであまり投げられずにドラフトされず。フレッシュマンはスウィングマンとして投げ、昨年はチームのエースとして開幕を迎えたが、3試合目に足をケガしシーズンエンド。しかし夏のCape Cod Leagueで最優秀投手に選ばれる活躍を見せ、評価上昇。速球は92~96 mphで沈みムーブが良い。咋秋の練習試合では99 mphも記録したそう。かつてはカーブを投げていたが、現在はカッターに近い、タイトなスライダーをセカンドピッチとして投げる。チェンジアップもプラスの可能性。過去には制球難で悩んでいたが、Cape Cod Leagueでは進歩を見せた。運動能力も高い。ドラ1有力候補だが、制球難やケガの履歴から少しリスクは高そうで、Redshirtのソフモアであることが少し影響するかも。


Cole Wilcox, RHP, Georgia (So.)

Photo from Georgia University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-5
Weight: 230
Last Drafted: 37th round (18') by WAS
Ranking: MLB #23
Projection: Mid 1st round to Supplemental 1st round

Comments: 2年前もTop 15~20候補で、プロ入りすると思っていたが、要求の高さを敬遠されたかスリップ。進学を選んでいる。ソフモアでドラフト資格有り、というのもあったのか。Georgia大では昨年はプルペンがメインだったが、最終盤にローテへ。今季は短いシーズンだったが、Emerson Hancockと強力なデュオを形成している。速球は92~97 mph、最速100 mphと、名声に恥じない球威を誇る。スライダーとチェンジアップを投げるが、どちらかというとチェンジアップに自信を持っているよう。スタッフは申し分ないが、スロットが少し低く、肘に負担の掛かりそうな投げ方をリリーフ向きとして、少し敬遠するスカウトも。


Bryce Jarvis, RHP, Duke (Jr.)

Photo from Duke University Athletics Official

B/T: L-R
Height: 6-2
Weight: 185
Last Drafted: 39th round (19') by NYY
Ranking: MLB #25
Projection: Late 1st round to 2nd round

Comments: 父は元MLB選手のKevin Jarvis。昨年までは80 mph後半から92 mphと平凡な内容で、血筋もあってソフモアとしてドラフトされたか、という感じだったが、咋秋以降球威が目覚ましく伸び、92~96 mphを記録。それに伴い、カーブの威力も増し、プラスのボールとも。やや小さめの体格と、少し高めの年齢が気になるが、優れた制球とコマンドも持つ、ハイフロアーなタイプ。今年の状況からすると割と人気が出るかも。


Bobby Miller, RHP, Louisville (Jr.)

Photo from Louisville University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-5
Weight: 220
Last Drafted: 38th round (17') by BAL
Ranking: MLB #26
Projection: Late 1st round to 2nd round

Comments: 昨年はリージョナルでノーヒッターを達成し、スカウトの注目を集めた。優れた体格から、常時90 mph中盤。短いイニングなら99 mphを記録する球威と共に、重い球質も評価が高い。90 mph近いカッター気味のスライダーと同じ球速域のスプリッター/チェンジアップを投げるパワーピッチャー。難点はやや硬く、力の入ったメカニクスか。球威の維持は申し分ないが、プロの中4日でそれをできるかは意見が分かれる。


Tanner Burns, RHP, Auburn (Jr.)

Photo from Auburn University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 205
Last Drafted: 37th  round (19') by NYY
Ranking: MLB #28
Projection: Late 1st round to 2nd round

Comments: HS時代から優れた才能を見せていたが、サイズとサイナビリティーでスリップ。カレッジでは肩のケガもあったが、優れたスタッフを見せ、評価を上げている。速球は健康なら92~97 mph。球速はスライダーだが、カーブのように変化の大きいブレイキングボールを得意とする。チェンジアップはあまり投げない。ケガの履歴と体格は不安要因ではあるが、高い運動能力を持ち、Sonny Garyにも比較される。


Chris McMahon, RHP, Miami (Jr.)

Photo from Miami University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-2
Weight: 205
Last Drafted: 33rd round (17') by ATL
Ranking: MLB #29
Projection: Late 1st round to 2nd round

Comments: 優れた才能で度々Team USAにも選抜されているが、フレッシュマンの時はケガ、昨年は好不調の激しさがあり、カレッジでの実績に欠ける。速球は95~96 mph、最速98 mphと素晴らしい。カーブがセカンドピッチでチェンジアップも比較的よく使いこなしている。才能はあるが、実績が乏しく、今季をスカウティングできなかったのが大きく影響しそうな選手の一人。


Slade Cecconi, RHP, Miami (So.)

Photo from Miami-Florida Hurricanes Community

B/T: R-R
Height: 6-4
Weight: 220
Last Drafted: 38th round (18') by BAL
Ranking: MLB #31
Projection: Late 1st round to 2nd round

Comments: 18年クラスのHS-Pの中では前評判が高かったが、ドラフトイヤーにケガなどもあり評価下落、スリップして進学している。優れた体格に、試合後半に球威が落ちる傾向があるとは言え、最速96 mphとまずまず。まだソフモアなので、向上する可能性もありそう。カッターに近い、80 mph中盤から後半のスライダーも良い。チェンジアップはイマイチ。リリーフの即戦力と見るチームもあるかも。


C.J. Van Eyk, RHP, Florida State (Jr.)

Photo from Florida State University Athletics Official

B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 200
Last Drafted: 19th round (17') by NYM
Ranking: MLB #39
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round

Comments: HS時代は腕の故障でスリップ。とは言え、ドラ19と比較的高順位でNYMに指名されたが蹴っている。比較的小柄で球速も最速95 mphと、最近の基準では平均的だが、12-to-6のカーブは70 mph後半とやや球速に欠けており、もう少しパワーが付くとベスト。チェンジアップは平均的。球種のミックスが上手く、積極的にストライクを取れる。


J.T. Ginn, RHP, Mississippi State (So.)

Photo from Clarion Ledger

B/T: R-R
Height: 6-2
Weight: 190
Last Drafted: 1st round (18') by LAD
Ranking: MLB #44
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round

Comments: 2年前も有望なHS-Pでドラフト直前に大きく株を上げ、各誌のランキングでは#40~50くらいであったが、LADのドラ1としても良い指名だと思えた。しかしスロットのやり繰りに失敗して、オーバースロットの要求額を出せずに逃げられた結果、昨年はSECの最優秀フレッシュマン。逃した魚は何とやら。ソフモアでドラ1有力候補だったが、今季の初試合で肘を痛めてTJとなり、少し扱いの難しい選手となってしまっている。体格は若干小さめだが、HS時代からクラスでも最高レベルだった速球は、最速97 mph。TJ後どうなるかわからないが、速球派なのは間違いない。スライダーも空振りを奪えるボールでチェンジアップのポテンシャルも高い。エース級のポテンシャルを持つが、ケガへの耐性は不安要素でハイリスクハイリターンになる。どのみちその傾向の強い今季なので、チャレンジする価値はあると思うが、HS時代の要求の高さからして、ドラ1下位以降なら、来季ドラフトを目指す可能性もありそう。ただスケジュール的に来季もあまり投げられないような感度であれば、それなりのボーナスでプロ入りするかも。


Cole Henry RHP, Louisiana State (So.)

Photo from The Advocate

B/T: R-R
Height: 6-4
Weight: 210
Last Drafted: 38th round (18') by DET
Ranking: MLB #45
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round

Comments: HS時代も最速97 mphと有望だったようだが、ドラ1級の要求をしていたそうで敬遠された。現在は優れた体格から常時90~94 mph、最速96 mphというところ。カーブもプラスのピッチで、チェンジアップも進歩している。やや力の入った投げ方と言われているが、カレッジでも特にそれが弱点になっていることはない。エースのような上限はないが、ソリッドなローテ投手になりそうな選手。

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