2010年1月29日金曜日

Former Sox Prospect Review: Roman Mendez, RHP

恐ろしくマニアックですが、他ではなかなかできないだろう、っていうことで、BOSのProspectを1人ずつ紹介していこうかなと思います(傘下から出てしまった選手などもやるかも)。不定期になると思いますが、長い目で見てやってください。記念すべき第1回は、若きドミカンパワーアームのRoman Mendezです。来季のブレイク最有力候補なので、是非お見知りおきを!

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Roman Mendez (ローマーン・メンデス)
Full Name: Roman Junior Perez Mendez
Positions: RHRP/RHSP
Born: July 25, 1990
Birthplace: San Pedro de Macoris, Dominican Republic
Height: 6-3
Weight: 235
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: Not drafted
How Acquired: (1) International free agent (July 2007); (2) Claimed off waivers from Texas (September 2015)
Signing Bonus: $125,000
MLB Debut: July 8, 2014 (Texas)
How Left: (1) Trade to Texas with Chris McGuiness and Michael Thomas for Jarrod Saltalamacchia (July 2010); (2) Minor league free agency (November 2016)
Player Link: MLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

90 mph後半に達する速球を持つ、傘下有数のパワーピッチャー。09年のSTでは常時94~97 mphで最速98 mphの速球を投げていた。ただこの時は同時にやや制球難な部分を見せていたことから、メカニクスを少し変更。メカニクスはとてもよくなりましたが、これで球威は少し落ちて、93~95 mph程度。しかし、制球力は飛躍的にアップ。10年は、ハードに投げ過ぎてると言われましたが、94~96 mphを計時し、最速で99~100 mphを出したと言われた。左右へのムーブはあまりないが、ホップする球筋。コマンドはまだ改善を要する。セカンドピッチは82~85 mphのスライダーでプラスのポテンシャルを持つ。83~86 mphのスプリッターも投げ、こちらもポテンシャルはある。スライダー、スプリッターともに素質は悪くないとされますが、セカンドピッチ・サードピッチの安定性とコマンドを高めることがこれからの課題になりそうです。


[Profile]

08' : 08年はDSLのスターターとして素晴らしい成績を残した。

09' : GCLでUSデビュー。49.2 IP/8 BB/47 Kと、パワーだけではなく、制球の良さも見せる。球威があり、傘下でもトップクラスの才能を持つ投手と認識されるようになる。

10' : Low-A Greenvilleで開幕するも、コマンドが定まらず、BBと被安打の多さに苦しむ。6 GSするも改善が見られず、しばらくXSTで調整したのち、SS-A Lowellへ。 ここでは100 mphを記録したとも言われていますが、傾向的にはやはりコマンドに苦しんだ。速球のスピードを出そうと、ハードに投げ過ぎていると言われ、それが制球を乱していたらしい。

10' July : Jarrod Saltalamacchiaの見返りにTEXへトレード。若干ラフなアウティングではあったけど、傘下でもNo.1を争う球威を持っていただけに、あっさり出してしまったのは非常に残念。

10' : TEX傘下で3試合に登板。

11' : Low-Aにアジャストし、イニング数以上の三振を奪った。

12' : High-Aで制球に苦しみ、途中でリリーフに一時移動。

13' : フルのリリーフに転向し、パワースタッフを生かせるようになったのか、TEX-AAで素晴らしい被打率の良い投球を見せていたが、5月末にケガで離脱。その後のシーズンを全休した。

14' : TEX-AAAでリリーフでまずまず投げ、POを諦める形となった7月にMLBデビュー。まだ荒削りなものの、平均で95 mph近い速球を武器に、被打率を低く抑えている。

15' : MLBでは制球難で定着できず。AAAではしっかり投げているが、終盤にDFAされた。

15' Sep. : BOSがウェーバーでクレームして出戻り。

16' : AAA Pawtucketのブルペンで投げ、4月の出足は最悪だったが、6月以降は見違える投球。特に7、8月はかなりドミナントだった。

16' : MiLFAに。引き留めて欲しかったが。

17' : 日本に渡り、阪神タイガースで投げるも、適応できず。8試合でリリース。

18' : USに戻り、WAS傘下AAAで投げた。まずまずの成績だが、アピールにはならず。


[Comment]

100 mphを出したとも言われる、パワーアームだけに凄くもったいない気はする。一方で、Daniel Bardのように安定して出せるわけじゃなく、ガンバって投げてやっと届くか、というくらいで、本質的にはそこまでのレベルではないとは思うけど、まだ若いしさらに化ける可能性はある。正直、有望株として賞味期限が切れかかっているSaltalamacchiaの見返りに、というのは怒りすら覚えた。TEXだけにうまく育ててきそう。

2010年1月25日月曜日

10' BOS Prospect Ranking by Fan Graphs

Fan GraphからもBOSのProspect Rankingが出てきました。ここは最新ドラフトで入団した選手はRankingに含めず、過去4年のドラフトに関しての記事を別にまとめてくれています。スタッツ分析の中心的サイトだけあって、評価もOPSやK/9、BB/9といった一般的なものだけではなく、BABIPやISO、FIPなどを重視している感じ。


[FG: BOS Draft Review]

06~09年のドラフトを解析しています。各詳細コメントはさすがに全部訳す暇はありませんが、BOSってやっぱりオーバースロットな契約が多いなぁと思いました。Westmoreland、Kellyをピックした08年は文句なく評価が高くて、06年もLarsの不振などで以前ほどではありませんが、D. Bard、Kalish、Reddickなども獲っており高評価。09年もまだまだわからないものの、Renfroe、Younginerなどが期待通りであれば、高評価はゆるがないでしょう。高卒を多くピックした07年だけはNick Hagadoneも出してイマイチだけど、昇格ペースの遅いBOSだから、来季くらいに評価を上げるProspectも出てくるんじゃないかとは思ってます。


[FG: 10' BOS Top10 Prospects]

1. Casey Kelly, RHP, High-A : 組織はKellyが打席に立ち、SSでプレーしたいという望みをあらわにしたとき、よく述べられている、難しい問題に直面した。互いが譲歩し、この才能あるProspectは2way選手として09年を過ごした。.224/.305/.313で29%のK-rateをLow-Aで残したあと、彼は10年はフルタイムの投手で過ごす事を宣言した。これはとてもいいことで、マウンドに100%の神経を使ってなかった選手に多くの未来を約束してくれるからだ。Low-Aでの48.1 IPで32 Hに対して、素晴らしい制球力で1.68 BB/9を残した。また1本もHRを打たれず、FIPは2.14だった。FIPはHigh-Aへの昇格で3.13へと増えたが、 依然として素晴らしい制球(1.35 BB/9)とそれなりの奪三振率(6.75 K/9)を示した。たった46.2 IPのLow-Aより上の経験しかないから、10年はHigh-Aに戻るべきだろうが、シーズン終了前にはAAで見られるだろう。

2. Ryan Westmoreland, OF, Short-Season

3. Junichi Tazawa, RHP, Major

4. Josh Reddick, OF, Major

5. Lars Anderson, 1B, Double-A

6. Stolmy Pimentel, RHP, Low-A

7. Anthony Rizzo, 1B, High-A

8. Derrik Gibson, SS, Short-Season

9. Ryan Kalish, OF, Double-A

10. Michael Bowden, RHP, Major


Kalishが低過ぎ、田澤は高過ぎか。PimentelとGibsonもちょっと高いかも。ここのデータを見るとRizzoの成績はやや運がいい部類に入ってたとわかりました。順位自体はちょっと疑問もあるけど、こういうのがわかるのはやっぱりFGのいいところですね。

2010年1月20日水曜日

09'-10' Offseason Boston Red Sox -Rumor-

移籍関連での噂や噂についての分析を行うためのスレッドです。本当に大きなところをざっと書くくらしかできていませんが。FA選手のリストはこちら


☆ LF Jason Bay or LF Matt Holliday ?

Jason BayがFAとなったLFですが、老朽化が進んできた1B/3B/DHを考えますと、ここにはBig Batが欲しいところ。傘下にもReddickやKalish、一応DaegesやNavaもいますが、特にパワー面では穴埋めし切れないところです。FAになったBayに加えて、市場にはもう1人の大物Matt Hollidayがいますので、BOSはこのどちらかを捕まえるのが、この冬最大の課題と言えます。基本的にはBayと再契約を目指す方向ですが、ここでは2人の比較(長所・短所)をしてみたいと思います。

Jason Bay : (長所)すでにBOSで実力を示している。パワーは十分。選球眼(出塁率)もハイレベル。それなりにスピードもある。額はHollidayより下がるだろう。独占交渉期間あり。/(短所)今季は中盤以降コンタクトに苦しんだ(3番4番には少しキビしい)。左翼守備がかなり悪い部類に入る。

Matt Holliday : (長所)パワーだけでなく、コンタクト能力も高い(しっかりした主軸打者)。四球を選ぶ能力はBayに少し劣るが、十分平均以上。走力もまずまず。左翼守備もまずまず。Bayより1歳若い。Bayとの差し引きでサンドイッチピックがもらえるはず。/(短所)額が高い(Scott Borasクライアント)。BOSでプレー経験がない。クアーズフィールドから出てからの実績がまだサンプルが少ない。NY希望?

といったカンジか。総じて見れば、ハイリスクハイリターンがHolliday。高くて長くはなるでしょうが、どちらにせよ、ややオーバーペイになるのは仕方ないですし、HollidayはFenwayにまず適合すると思うので、Hollidayの方が理想的かなとは思います。ただ競合もあるわけで、Hollidayはかなり資金を投入しても確実に獲れるとは言い難いです。他のポジションでもう1枚主軸級を獲りにいくかどうかも要素にはなりそうですね。


☆ Low Risk & High Return Starters ?

BOSの来季のスターターはBeckett、Lester、Buchholz、松坂の4人はほぼ決まっており、加えてWakeのオプションも恐らく行使されるとは見られていますが、Wakeにはケガの不安が絶えないことに加えて、Minorのデプスもかなり薄く、またV. MartinezがWakeを受けられるため、Wakeのリリーフ起用も可能なことから、もう1枚スターターを獲ると見られています。ただRoy Halladay (TOR)やFelix Hernandez (SEA)を獲れるだけの見返り(特に投手Prospectのセンターピース)を欠いていることから、FA市場を漁ることになるでしょう。

大物ではJohn Lackey (前LAA)がいますが、一応Wakeは開幕に間に合う見通しで、枚数的に余る可能性を考えれば、昨年のように、ケガなどがあってTypeAから滑り落ちていて、金銭的コストもやや抑えられそうな選手(つまりLow Risk)を獲るというのが有力です。

オプションが破棄されるかも、という噂もあったBrandon Webb (ARI)は来季のオプションが行使されましたので候補から除外。となると対象は、Rich Harden (前CHC/typeB ?)、Erik Bedard (前SEA/typeB ?)、Justin Duchscherer (前OAK/typeB ?)、Ben Sheets (昨季所属なし/typeC)あたりになるはず。

Harden、Bedard、Sheetsと皆、個人的には好きな選手で、誰か1人でも来てくれたら、とても嬉しいですが、4人ともかなり重度の故障頻発癖あり。もちろん額次第ではありますが、Sheetsは昨年投げていない上に、これまでNLでしか投げたことがないので、個人的にはないだろうと思っています。Bedardも少しは興味を示すかもしれませんが、投手有利なSEAのSafeco Fieldから、ヒッターズパークかつ左腕に不利といわれるFenwayへの移行を考えればないかなと。

Hardenは健康なら、文句なしのエースですが、この中では競合も多そうですし、比較的高めになりそうではあります。それでも交渉する価値はあるでしょうが。今の状態だと、長い回を投げさせられないのでリリーフにかかる負担を心配する声もあります。個人的にはDuchschererが一番いいかなと思っていて、リリーフ経験も深く、リリーフに回しやすい(本人は嫌がるかもですが)点も魅力(Wakeをリリーフでもいいんですが、彼にはできれば先発で200勝を達成してもらいたいですし)。


☆ Who will be Short Stop in 2010 ?

BOSの来季のSSは誰になるのか?今季のメンバーではJulio LugoはすでにSTLに放出。Nick GreenはMiLFAで抜けました。またAlex Gonzalezの$6Mのオプションは高いと見て破棄し、他のオプションも模索しながら、彼自身とは再契約を探っていましたが、FAになった隙をつかれてTORに奪われてしまいました。傘下ではJ. IglesiasやY. Navarroはまだまだ早く、一応Lowrieが残りますが、09年はケガに悩まされたこともあって、UTで使うかどうかというところ。FAかトレードが必須になります。 将来的にはIglesiasに高い期待をしており、2年+オプションくらいのSSを捕まえたいところ。

トレードならStephen Drew (ARI)か?大きなターゲットだったJ. J. HardyはすでにMINにトレード。大穴ではHanley Rimirez (FLA)もいますが、ハードルはとてつもなく高いです。より可能性が高いのはFAで、Marco Scutaro (前TOR、typeA、arb.)、Miguel Tejada(前HOU、typeA)、Orlando Cabrera (前MIN、typeA)の3人が名前が挙がります。Gonzelezが消え、他のFAは力不足。CabreraとTejadaは守備が衰えています。

金額などではScutaroがベストだったし、彼自身もBOSは希望リストの最上位ということを言ってたんですが、調停を申請されたため、契約すればドラ1(場合によってはドラ2ですが)をTORに譲渡することになるのがネック。年齢的にもすでに34歳で、キャリアハイの今季から成績が落ちそうなことを考えれば、ドラ1を譲渡しなくてはいけないというのはかなり割りに合わないと言えます。可能性としてはLFでBayではなく、Matt Holidayと契約すれば、差し引きでドラ1を確保した上で、ドラ2を譲渡することでScutaroを獲るという手もありますが(STLにドラ1を譲渡しますが、Bayと契約するチームから(多分)ドラ1をもらえる)。

つい最近の話では2Bとしては守備が良く、元SSのPedroiaにSS転向を軽く打診したみたいで、この場合は2BでOrlando Hudson (前LAD、typeA)などを得ようということでしょう。1、2年の間、守備面を妥協するのか?ただこう動くなら、Cabreraを獲るという方が自然な動きには見えますが。年棒が合うならTejadaも悪くない気がしますけどね。Lowrieが少し戻してくることを期待値に含めれば、ある程度守備につく機会を減らすこともできるかもしれませんし。今オフはやや選択肢が限られていますし、早めに動きたいですが、どうなるでしょうか。


☆ Adrian Beltre ?

TEXとのLowellのトレードは一旦破談になったものの、BOSの現状の1B/3Bは1B/3BのYouks、1BのKotchman、C/1BのV. Martinezがいますが、Kotchmanはレギュラーとしては弱く(そもそも控えで残すかもわかりませんが)、1Bか3Bのどちらかにレギュラーが欲しいところです。

BOSはずっとAdrian Beltre (前SEA、typeB)に興味を示していると言われており、Lowellの放出を決める以前に交渉をするようです。SEAファンの多い日本ではあまり評判のよろしくない選手ですが、個人的には(あくまで今オフの市場を考慮してですが)悪くないと思っています。

理由としてはいくつかありますが、①守備が素晴らしい。昨季のLowellはケガの影響もあり、元々は平均以上だったディフェンスは動きの悪さが目立ちました。史上でもトップクラスと言われるBeltreの守備はかなりのグレードアップになります。また②typeBであること。typeAだったとしても、すでにtypeAを2人獲っているので、ドラ3がなくなるだけとは言え、やはりこの違いはある。③Safeco FieldからFenwayへの変化。右打者の地獄と言われるSafecoに対し、Fenwayは右の中距離打者にとても有利な球場で、現状では物足りない打撃成績もかなり引き上げられると期待できます。また彼の打撃成績はさっぱりに見えますが、Safecoを離れたAwayではそれなりに悪くない成績を残していますので、そういう意味でも現時点での成績よりはバットで貢献してくれる可能性が高いと思われます。

さらに④健康度、でLowellがもはや120試合に出れるかも怪しく、出たとしてもかなりの試合でケガの影響を引きずってプレーするであろうということに対し、Beltreは昨年はケガもありましたが、比較的健康な選手で、02-08年は毎年最低でも140試合に出場しています。BOSはMinorの1B/3Bのデプスが弱く、ここのレギュラーが欠場すると大幅なパワーダウンが予想されますので、健康度は思ったより重要です。不安点はやはり、フリースウィンガーで、特にJason Bayの抜けたBOSにとって、打てない選手を補強はしたくないというところか。まぁ額次第ですが、できれば2年$18M、長くても3年で$24Mくらいまででしたら個人的にはありかと思います。


☆ How to treat with Mike Lowell ?

ちょうどタイムリーにFan Graphからこんな記事がでていたので、Beltre獲得が決まったBOSはLowellをどうするのかを考えてみたいと思います。BOSがLowellを出したがっているのは明らか。特に打者有利のHomeや対左では、AVG、選球眼、長打ともまだ申し分のない打力を持っていますが、やはりケガの不安が難点で、休みを与えながら起用せざるを得ないし、いつ離脱するかもわからない。守備に関しても体調が完全なら、まだそれなりに守るのでしょうが、こちらにも影響が出ています。

BOSは1B/3Bの控えやMinorのデプスが弱いチームですから、レギュラーの離脱は痛いし、Lowrieが完全に回復しているならともかく、現状では3Bのレギュラー欠場の際はYouksを動かすことになり、主軸である彼に、守備の面でも負担を掛けることになります。年齢的なことを考えても、1B/3Bを半々というのはさすがにもうやりたくない。だからこそ、打力では恐らくそれなりにうまくいっても、Lowellとトントンだろうというレベルではありますが、守備と健康度で勝るBeltreをわざわざ獲ったのでしょう。

本来なら残り1年だし、ムリして出すよりは、1B/3B/DHあたりで使い回しながら、ここの控えにするという手もありましたが、ラグジュアリータックスの基準となる$170Mを少しオーバーしていると言われているので、サラリーダンプのために出す必要に迫られているのでしょう。それもあって、本格的に動くのは調停組のサラリーが確定してからか?TEXとのMax Ramirez+$3Mという話は親指のケガの手術で流れてしまったし、この話より条件はよくなることはないでしょうが、得られるProspectの質を下げてでもラグジュアリータックスを回避するために必要な額だけは相手に出させる方向になりそうです。

一時期NYMのLuis Castilloと交換トレードという噂がありましたが、これもサラリーダンプと考えれば納得が行きます。ともに$12Mを支払う必要がありますが、Castilloは残り2年なので、ざっとですが、サラリー総額で言えば$6M程度減らせることになります。LowellがNYMでDavid Wrightのいる3Bではともかく、1Bでのオプションになれるのに対し(Carlos Delgadoとのプラトーンなどの噂もありますが)、PedroiaのいるBOSでSSを守れないCastilloは全くフィットしませんが、最終的にはDFAも考慮しながら、最低限Lowrieの保険などの意味はあったのかもしれません(Hallを獲ったのでこの線は薄くなりましたが)。

FGの記事にもありますが、やはり現状で3Bを欲しているチームとしてはJoe Credeの抜けたMINということになりそうです。Nick PuntoとかUTタイプは何人かいますが、3Bとしては打力は弱い。Credeと再契約の可能性はあるにしても彼も打者有利のCWSでシルバースラッガーと獲ったとき(それでもそれには値しないという評判でしたが)の再現は不可能でしょう。傘下には3BのProspectのDanny Valenciaがいて、すでにAAAまで来てまずまず打ってますが、パワー面があまり伸びていないし、守備・選球眼もまだ磨かれていないから、まだ鍛える必要がありそうです。本質的には1年+オプションとか2年くらいで、健康度も優れたしっかりしたレギュラーが欲しいでしょうが、3Bも守るUTはいるし、Joe Mauerとの契約延長を考えるなら、1年でペイロールが空く点もあってLowellはそれなりにフィットするのではと思います。ただどのチームも手術の影響などを恐れるでしょうし、やはりSTで少し様子を窺ってから動く可能性が高そうです。

2010年1月11日月曜日

10' BOS Prospect Ranking by Baseball Prospectus

各誌が発表する各組織のProspect Rankingも出始めそうです。今年はBPが早いみたいです。発表になる前に軽く予想でもしてみます。Kevin GoldsteinさんはKalish、田澤、Wilsonなんかを高めに評価するんじゃないかなぁと。さぁどれくらい当たるでしょうか(笑)。


[BP: 10' BOS Top11 Prospects]

Five-Star Prospects

1. Ryan Westmoreland, CF (予想: Casey Kelly, RHP/SS (5))

2. Casey Kelly, RHP/SS (予想: Ryan Kalish, OF (5))

Four-Star Prospects

3. Josh Reddick, OF (予想: Ryan Westmoreland, OF (4))

4. Ryan Kalish, OF (予想: Josh Reddick, OF (4))

Three-Star Prospects

5. Anthony Rizzo, 1B (予想: Junichi Tazawa, RHP (4))

6. Jose Iglesias, SS (予想: Anthony Rizzo, 1B (4))

7. Junichi Tazawa, RHP (予想: Lars Anderson, 1B (3))

8. Michael Bowden, RHP (予想: Jose Iglesias, SS (3))

9. Lars Anderson, 1B (予想: Luis Exposito, C (3))

10. Reymond Fuentes, CF (予想: Stolmy Pimentel, RHP (3))

11. Derrik Gibson, 2B/SS (予想: Alex Wilson, RHP (2))

Four-More

12. David Renfore, RHP/SS

13. Alex Wilson, RHP

14. Stolmy Pimentel, RHP

15. Che-Hsuan Lin, LF


訳す余裕がないのでリストだけ。BAならともかく、BPならKellyをNo.1にするかと思っていましたが、WestmorelandがNo.1に。今までの感じから、Kalish、田澤をもう少し高くつけるかと思いましたが、結果的にはまぁ順当と思える位置に。GoldsteinさんはLarsをあまり評価しておらず、不振の今季は急落。Wilsonは評価してくるだろうという予想はまずまず当たっていました(ただSeniorで入団なのを忘れてましたけど)。Pimetelの評価が低いのと、ExpositoがTop15にも入らないのはちょっと疑問かな。Gibsonが高く評価されているのがうれしかったです。LinはなぜLFになっているのだろう?

2010年1月6日水曜日

10' BOS Prospects Ranking by John Sickels

John Sickelsさんの選定するProspect Rankingです。


[JS: 10' BOS Top20 Prospects]

1. Ryan Westmoreland, OF, Grade B+ : 彼は好きだ。5ツール/7スキルプレイヤーで何でもできる。パワーももっと付いてくるだろう。ただ健康でいることだけが必要だ。

2. Casey Kelly, RHP, Grade B+ : 彼はもうSSではないが、とても素晴らしい投手Prospectで、早く昇格できるかもしれない。No.2/3のスターターになれる。

3. Ryan Kalish, OF, Grade B : 広いスキルの幅を持つもう一人の選手だ。ディシプリンと1歳若い点で、少しだけReddickよりも好きだ。

4. Josh Reddick, OF, Grade B : 彼は(MLBに)急がされた。多くの人はパワーの面でKalishよりも上にするだろう。私の勘ではKalishだが、とても近い。

5. Michael Bowden, RHP, Grade B : AAAでの数字は彼の評価を落としたが、私はまだ好きだ。Jeff Suppanと似たMiLBでの数字で、エースにはならないだろうが、(Suppanのように)MLBで2411IP投げるのなら成功と言えるだろう。

6. Junichi Tazawa, RHP, Grade B- : Bowdenをわずかだが上にしたのは、彼の方が若いからで、彼もイニングイーターになれるかもしれない。09年はMLBで失敗したが、もう一度チャンスをもらうだろう。

7. Anthony Rizzo, 1B, Grade B- : とても興味を引かれるストーリーだ(ガンのこと)。とてもソリッドな打者だが、1Bとしてのパワーを見せる必要がある。そうなると思うが。

8. Lars Anderson, 1B, Grade B- : グレードを付けるのが難しいが、ケガがあったので、もう一度(力を示す)チャンスを与え、新たなスタートを見ようと思う。Rizzoと同じく、パワーを見せられるか?

9. Reymond Fuentes, OF, Grade B- : C+とのボーダーライン。ツールは素晴らしいがスキルとして向上させられるか?

10. Stolmy Pimentel, RHP, Grade B- : C+とのボーダーライン。将来性が高く、ストライクを投げられる。

11. Jose Iglesias, SS, Grade C+ : 驚異的なグラブ捌きだが、これ以上上にランクするには、十分なヒッターであることを示さなければならない。打てるなら、Omar Vizquelのようになれるかも。

12. Derrik Gibson, IF, Grade C+ : とてもアスレティックで、選球眼も良く、スピードも素晴らしい。パワーが付くか?

13. Luis Exposito, C, Grade C+ : 攻守両面において、今受けているよりも、もっと注目されるべきだ。

14. David Renfore, SS/3B, Grade C+ : バットと運動能力で素晴らしいスカウティングレポートが出ているが、実際のデータが必要だ。

15. Alex Wilson, RHP, Grade C+ : 良い、速球とスライダーのコンビネーションに、シャープなコマンドで、早く昇格できるかも。

16. Roman Mendez, RHP, Grade C+ : 素晴らしい腕を持つ、ブレイク候補。GCLより上で見る必要があるが、興味深い。

17. Pete Hissey, OF, Grade C+ : 今のところパワーは全くないが、とてもアスレティックだし、将来有望だ。

18. Yamaico Navarro, SS, Grade C+ : ケガの影響があった。ツールはあるが、それをリファインできるか?

19. Madison Younginer, RHP, Grade C+ : 磨かれていない高校生のアームだが、ポテンシャルは巨大だ。

20. Stephen Fife, RHP, Grade C+ : ストライクを投げられる投手で、イニングイータータイプになれるかもしれない。

21. Kyle Weiland, RHP, Grade C+ : もう一人のイニングイーターの可能性。

Others (Grade C) : Michael Almanzar, 3B; Drake Britton, LHP; Ryan Dent, IF; Felix Doubront, LHP, Tim Federowicz, C; Alex Hassan, OF; Brandon Jacobs, OF; Ryan Lavarnway, C; Che-Hsuan Lin, OF; Wil Middlebrooks, 3B; Adam Mills, RHP; Daniel Nava, OF; Eammon Portice, RHP; Jason Rice, RHP; Dustin Richardson, LHP; Manuel Rivera, LHP; Oscar Tejeda, SS; Mark Wagner, C; Fabian Williamson, LHP

この次に来るのが、Randy Consuegra、Jason Place、Zach Daeges、Aaron Batesあたりだそうです。個人的にはちょっと微妙なリスト。WestmorelandでB+は仕方ない気もしますが、Bowdenは高すぎだし、KalishとReddickでは守備面を考えればReddickだと思うんですが。あとはLinとDoubrontが低すぎです。

☆ 追記:その後のスレッドで、LinはCではなくC+にランクを上げるとなっていました。Weilandの下の#22になるようです。それでも低い気もするけど...

2010年1月5日火曜日

09'-10' Offseason Boston Red Sox -Transaction2-

トランザクションスレッドを新しくしました。調停申請など取りあえずはFA関連の動きに追われそうです。パワーバット1人は欲しいですが、上手く得ることができるでしょうか。前記事はこちら


○ 11/16
Released C George Kottaras and MIL signed him

Varitekの残留を受けて、George Kottarasがリリースされました。リリースのWaiverにかけたところMILが手を挙げました。V. Martinez、Varitekで席が埋まっている上に、オプションもないので仕方ない選択。昨季後半はMartinezがWakeを受けていたので、Wake専門という役割も剥奪されていました。ただ左打ちだし、成績、ポテンシャルともにもう少し伸びる余地があると思っているので正直ちょっと残念。08年にどうせ打てないKevin CashをWake専属で使うのであったら、彼を使っていればと今更ですが思います。そうすればオプションが1つ残っていたので、Tekとの契約が切れる10年オフにどうするかをまた選択できたのにと。そこそこ思い入れのある選手ですし、MILではがんばって欲しい。Jonathan Lucroyは結構評価の高いProspectですが、まだMLBでいきなり使えるかはわからないので、彼とSTで争うことになりそうです。


○ 11/17
Released LHP Michael Lennox, RHP Miguel Marquez, LF Roberto Feliz and OF Juan Bonifacio

4人のMinor Leaguerがリリース。Michael Lennoxはリリーフでまずまず投げていたし、まだ若いのでちょっと意外。Miguel Marquezは昨季のAAA phaseのRule5ドラフトでピックしましたが結局ケガで一度も投げず。Juan Bonifacioは昨季の開始時はちょっと期待していたProspectだったんですが、GCLでダメだった。Roberto Felizは元々は評価が高かったけど、この成績では仕方ない。


○ 11/20
Claimed RHP Roberto Manuel off waivers from SEA

SEAからリリーフのR. ManuelをClaim。昨季はSEAとCINのAAA/MLBでそこそこ投げ。Waiverでは少し注目されていた選手。90 mph前半の速球に平凡なスライダー・チェンジアップを投げる。スタッフは平凡ですが、コマンドの評価がとても高い。投げた場所が場所だけにBOSではどうかという感じですが、STでリリーフ枠を少し争わせたあとデプスとしてAAAに置いとくには悪くないリリーフというイメージです。オプションがあと2つ残っているのも悪くない。ただこのくらいの選手に40人ロスター枠を割くなら、Lentzとかをプロテクトして欲しかった感もあり。1枚はこういう選手を置いとく必要はあるとは思うけど。


○ 11/25
Acquired IF Tug Hullet from KC for a PTBNL or cash

KCからIFのHulletを獲得。見返りは金銭かPTBNL。それほど重要な選手は移らないと思うけど、今季は結構リリースしたから、完全に無価値という選手も少ないのでどうか。AAAではそれなりに打っている典型的なAAAAタイプで、またこういうのをAAAに捕まえてきたかとちょっと辟易気味。ツール的には平凡です。オプションが1つあって、Nick Greenが抜けたのでその代役としAAAでデプスとなるでしょう。守備的にはIFをどこでも守るけど、2Bがベストとこれまた平凡。40人ロスター枠を最初から占めている点を考えればやや微妙なセレクトですが、相変わらずAAAはM-IFに欠けているし、今はSSがLowrieだけの状態なので取りあえず誰か獲っとかないとというのはあります。


○ 11/26
TOR signed SS Alex Gonzalez

FAになっていたAlex GonzalezがTORと契約。BOSがMarco Scutaroなどと天秤にかけていた間に奪われてしまいました。BOSはScutaroくらいしか候補がいなくなっており、TORはScutaroのtypeAで補填がもらえるので賢い動き方だと思えます。BOSとしてはちょっと舌打ちしたくなる動き。


○ 12/1
Offered salary arbitration to LHP Billy Wagner and OF Jason Bay
Declined to offer salary arbitration to RHP Paul Byrd, IF Chris Woodward and OF Rocco Baldelli

TypeAの2人に調停をオファーしました。Jason Bayは当然として、Billy Wagnerは受ける可能性もありますし、実際調停をオファーされたくないWagner側が受けることを匂わせていましたが、結局Wagnerにもオファー。セーブ記録のために別のチームに移るだろうと見られており、うまくやったといえます。


○ 12/2
ATL signed LHP Billy Wagner

Billy WagnerがあっさりとATLと契約。ドラ1プロテクトのないチームで、これで一応ATLから全体20位指名のドラ1の譲渡に加えて、サンドイッチピックが一つです。Wagner関連は結局、望む限り最高のシナリオとなりました。あとはATLがWagnerよりスコアの高いTypeAと契約しないことを祈るのみ。NYMファンはさらに怒り心頭でしょうね。ATLは一応Rafael SorianoとMike GonzalezがFAでリリーフは補強ポイントですが、多少安めとは言え、ベテランリリーフにドラ1を譲ったというのはファンとしてはちょっと納得しがたいかも。


○ 12/3
ATL signed RHP Takashi Saito

Billy Wagnerに続いてATLは斎藤とも契約しました。BOSも再契約に少し興味を示していると言われていましたが、結局新天地へ。こちらは額的にも妥当だと思います。昨季の終盤戦はもっとも頼れるリリーフでしたが、基本的にBOSでは結局重要なイニングで使われることはなかったし、これは仕方ないかもしれませんね。


○ 12/4
Signed SS Marco Scutaro

TypeA FAのSS Scutaroと2年+オプションで契約。1、2年目が$5Mずつで、3年目はクラブ側が$6M、選手側が$3Mの相互オプションです。今オフ市場No.1のSSで、契約自体は今季が出来過ぎだったでしょうから、多少高めになる可能性はありますが、基本的にはしっかりしたものだと思います。実際もっと好条件を提示したチームもあったようですが、本人がBOSに行きたいと希望したため、3年目がオプションとなったんだと思います。 もともとはOAKでBobby Crossbyなどの控えでIF全般、そして時折OFを守るUTでしたが、TORに移って以降、選球眼、コンタクトを伸ばし、ここ2年ほどは全SSの中でもトップクラスのOPBを示していました。

Alex GonzalezがTORと契約した時点で、他に選択肢はあまりありませんでした。調停申請されていたため、TORへ(現時点で)ドラ1を譲渡するのと、年齢が34歳と高く、成績下落の危険性が高いのがネックですが、守備も平均レベルから、多少落としても平均を少し下回るくらいですし、選球眼、コンタクトのツールはしっかりしていることから、急激には成績を落とさないだろうとは思っています。打順としては取りあえず9番が予想されますが、対左でEllsburyを9番にして1番や、1、2番の欠場時にはそちらに回るでしょう。Ellsbury次第では1番に固定されるかも。TORも打者有利のHomeですが、Fenwayはさらに打者有利なので、Homeでは当然ですが、Awayでもそれなりの期待をしたいところです。


○ 12/7
Signed RHP Scott Atchison and LHP Fabio Castro

Minorな契約ですが、どちらも40人ロスターに入っています。Atchisonは非保障ですが、Major契約。1年$0.42Mに11年:$0.44M、12年:$0.60Mのオプションがついています。今季は日本の阪神タイガースでプレー。昨季(08年)の中継ぎ転向から活躍し、セットアップを勤めていました。リリーフを酷使する傾向の強いチームだけに勤続疲労が心配ですが、日本の成績から考えれば、モップアップからミドルリリーフくらいでしっかり投げるポテンシャルはあるんじゃないかと思います。フレキシブルな契約なのでいいと思います。F. Castroの方はMiLFAで獲得した左腕。昨季はTOR傘下でまずまず先発として投げていましたが、体格、スタッフとズバ抜けたものがなく、対左をSTで争わせるくらいかと思います。


○ 12/9
Claimed RHP Ramon A. Ramirez from TB

TBから紛らわしい名前の右腕を獲得。先発もちょこちょこやっていますが、基本的にはリリーフのデプスの確保。奪三振率が高く、Waiverで獲るなら面白いレベルの選手。オプションも1つ残しているので、使い勝手がいいと思います。Epsteinさんはリリーフで大物を獲るつもりがないことを公言しており、09年のリリーフ陣を中心に2つ程度のスポットを先発から溢れた選手(Wake?)、Minorの生え抜き(Richardsonなど)、とMinorレベルの契約(Atchisonを含む)で争っていかせるつもりみたいです。


○ 12/10
LHP Armando Zerpa and 3B/1B Jorge Jimenez were selected in Rule 5 draft
Acquired RHP Boof Bonser from MIN for PTBNL or cash

Rule5ドラフトに関しては別のスレッドを参照。またBonserをMINから獲得。Waiverにかかっていましたが、BOSのWaiver順まで残っていないと見て、対価を支払って獲得。まずまず人気が出そうで、PTBNLとは言え、そこそこのProspectを送ることになりそうです。元々はSFの00年のドラ1で、有名なA. J. PierzynskiのトレードでJoe Nathan、Francisco Lirianoと共にMIN入り。他の2人ほどではないですが、球威があり、ここ数年、先発5番目を争っていました。

制球力のなさが最大の問題で、一本立ちしきれず、ここ2年ほどはリリーフ降格。球威を含めて、ポテンシャル自体はまずまずで、リリーフならば、セットアップからクローザーになれると言う人もいます。オプション切れだし、無駄になる可能性もあり、見返り次第ですが、先発経験も深いことから、ロングリリーフにはまってくれれば大きなものになる可能性あり。ここのところ、こういう賭けのような獲得はあまりうまくいっていないので、あまり期待はしていませんが。


○ 12/10
Non-tendered OF Brian Anderson
Re-signed RHP Fernando Cabrera and IF Gil Velazquez
Signed RHP Bob McCrory, RHP Edwin Moreno, IF Angel Sanchez and OF Darnell McDonald
Released RHP Jason Blackey, C John Otness, 1B/LF Jered Stanley, OF Sean Danielson
Sent RHP Chris Province as a PTBNL for RHP Boof Bonser

調停選手への調停締め切りでしたが、B. Andersonには調停を申し込まず。元々は期待された選手で、Mark Kotsayとのトレードでやってきたときには少しだけ期待したものの、まぁ予想通り。守備もしっかりしているし、どこかはMinor契約で欲しがりそうです。

あとはMiLFAとなっていた中で、F. CabreraとVelazquezと契約。Cabreraは競争のキビシイBOSに戻ってきたのがちょっと驚きです。昨季はMinorで素晴らしかったものの、MLBではイマイチでしたが、AAAに置いとくにはいい人材だと言えます。Velazquezは打撃はさっぱりですが、守備はいいIF。似たような力量の選手は多いでしょうが、BOSを良く知っており、緊急時のバックアップとして置いとくにはいいと思います。ただこういうデプスは彼1枚でいいと思いますが。

あとはMinor契約をいくつか。投手の2人はAAAの枠を争うでしょう。成績的には平凡で、昨季の例を見ても、どこかの段階で切られそうですが。Sanchezは昨季のMinorの成績的には面白い。現時点ではAAAのレギュラーSSと思われます。AAAAタイプの選手ですし、昨季もこういった選手の打てなさに辟易したので、シーズン半ばには、Y. NavarroかJ. Iglesiasが追い出してくれると期待したいです。McDonaldもAAAのOFを争うでしょう。こちらもMinor成績はしっかりしています。

そして何人かの選手をリリース。Otnessは守備には定評があり、MinorのBackupとして残すかと思っていましたが。またChris ProvinceがBonserのトレードでMINに送られました。今季はリリーフ転向、AA、AFLでしっかりした成績を残していました。素晴らしいアウトピッチに欠け、クローザーのような期待はされていませんが、沈む速球を軸にMLBにたどり着く可能性はあるリリーフ。まずまずのProspectを出すことになるかという予感は的中してしまいました。ポテンシャル的にはBonserが上でしょうが、オプションも切れており、無駄になる可能性も結構あるのに対し、まだRule5対象でもなく、オプションなどもフルに残しており、使いでのあるProvinceは価値がないわけではないです。Bonser次第ですが、ちょっと評価できないトレードになるかも。


○ 12/13
TOR signed OF Joey Gathright

昨季終盤代走要員として獲得したGathrightがTORと契約。


○ 12/14
OAK signed RHP Marcus McBeth

OAKがAAAで良く投げていたリリーフのMcBethと契約。調子がよければMLBでまずまず投げる可能性も。


○ 12/16
Signed RHP John Lackey and OF Mike Cameron

FAのLackey、Cameronと契約。LackeyはtypeAで先日契約したScutaroよりもスコアが高いことから、BOSの元々もっているドラ1はTORではなく、LAAへと譲渡されることになり、TORへはドラ2が移ります。Scutaroにドラ1はもったいないと思ってましたが、これなら順当。Billy Wagnerの補填でより上のドラ1が来そうだし、Jason Bayとの契約もこれでなくなりそうなので、こちらでも補填できるでしょう(NYMが有力なのでドラ2になるかもしれませんが)。

Lackeyは5年$82.5Mで、10年$18M、11年から14年は各$15.25Mという内訳になっています。オプションはついていませんが、契約期間のうち多くを欠場すると、15年は最低補償額で雇えるらしいです。年数、額ともに昨季のA. J. BarnettとNYYの契約と全く同じで、健康度、安定感で勝ることから、いい契約だと思われます。Barnettは少し高かったでしょうから、額的には順当でしょう。POでの因縁の相手LAAにずっと在籍した選手で、Fenwayへの不満を何度か口にしていたので、契約はないと思っていましたが、本人がBOSに強い興味を示したことから、GM Epsteinさんも大慌てで獲得に乗り出したそうです。

球威的にズバ抜けているわけではなく、エースというよりNo.2スターター向きとは言われますが、制球、変化球(特にカーブ)は評価が高く、ここ数年はエースと言っても遜色のない働きをしていました。健康度にも比較的優れ、安定してイニングを稼げるタイプで、Beckett、Lesterがいて、枚数的にも元々5枚揃えていたとは言え、こういうタイプで3枚目までをしっかり固めることができたのは長いシーズンを戦う上で大きな強化になります。問題はこれでかなりペイロールが圧迫され、BayやMatt Hollidayといった大物は難しくなったことか。Cameronの獲得もそれを裏付けています。

Cameronはもうすぐ37歳の大ベテランながら、未だにパワー、選球眼、守備とハイレベルで、やや低打率ながら、CFとしてはトータルパッケージに優れた選手です。SEA時代はIchiroとの右中間コンビで有名だった。かつてはゴールドグラブの常連で、範囲的には少し落としているでしょうが、UZRなどの守備指標では未だにトップクラス。10年、11年は各$7.25Mで2年総額$15.5Mとなっています。安くはないし、この額では控えにするわけにはいかないでしょうが(=Bayとの契約はほぼない)、成績的な衰えはまだあまり見られないし、CF守備の良さを考えれば妥当な額と言えそうです。

使い方的にはHermidaとのプラトーンが予想されますが、Drewは元々故障が多いですし、4人のOFの中で唯一の右打者ですから、出番は多そう。本人は両翼でもどこでも守るというつもりでBOSへ来ましたが、直近の情報では、取りあえずはEllsburyの方をLFに移すようです。Ellsburyは見ている分にはそうでもないけど、守備の指標ではCFの中でも最低クラスなので順当かもしれません。Ellsburyの守備はまだ向上すると思うし、Cameronのいる間に少しずつ向上して、再びCFに返り咲いてくれれば。



○ 12/18
PIT signed LHP Javier Lopez and SD signed LHP Derrick Loop

J. LopezがPITへ。NLならまずまず投げたりするかも。BOSではさっぱりだけど、NLに行って活躍するリリーフは結構います。またLoopがSDへ。彼は結局MiLFAだったみたいですね。昨季はHi-Aでほぼ完璧。クローザーなどを勤めました。左殺しとしてMLBでもまずまず投げる可能性があります。ちょっともったいないかもですが、枠的にBOSでは使いづらかったので仕方ないか。


○ 12/21
Signed IF Nate Spears

左打ちのIF Spearsと契約。David Ecksteinタイプという話です。AAAがこういう選手ばかりなのはもうウンザリなんですが...現状ではJorge Jimenezの抜けたAAAの3Bあたりを勤めることになりそう。


○ 12/22
KC signed OF Brian Anderson

Brian AndersonはKCへ。ここなら機会はあるだろうし、期待されたポテンシャルが開花するか、最後のチャンスになりそうです。


○ 12/28
ARI signed 1B/OF Jeff Bailey

ARIがJeff Baileyと契約。AAAでは十分な成績を残すし、MLBでも限られた機会ながら、そこそこやれそうな兆候は見せていたものの、BOSの環境もありなかなか定着できず。BOSでは同じ右打ちで1B/OFのより若いBatesがロスターにいることから、再契約のニーズは低かったです。すでに30歳オーバーですが、このままMinor Leaguerで終わるにはもったいなく、ARIでチャンスをもらえるといいですね。


○ 12/29
Signed RHP Sully Bonnelly, RHP Sergio Gomez and RHP Francelis Montas as non-drafted free agent

3人のInt. FAの若手投手と契約。S. Gomezはコロンビアで残りの2人はドミニカです。いずれも16~17歳と若い。この時期の獲得なので、そこまで大物でもないんでしょうが、投手なんでいくらいてもいい。EpsteinさんはInt. FAでの動きだけはイマイチと言われていますので、可能性は低いけど、こういう無名の若手が伸びてくれればと。

2010年1月4日月曜日

2010 A Happy New Year !

皆様、あけましておめでとうございます。

年末は、全くパソコンを開かなかったので、更新も止まってしまい、申し訳ありません。まだしばらく、頻繁には更新できない日々が続きそうですが、少しずつでも続けていきますので、何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m