2010年1月20日水曜日

09'-10' Offseason Boston Red Sox -Rumor-

移籍関連での噂や噂についての分析を行うためのスレッドです。本当に大きなところをざっと書くくらしかできていませんが。FA選手のリストはこちら


☆ LF Jason Bay or LF Matt Holliday ?

Jason BayがFAとなったLFですが、老朽化が進んできた1B/3B/DHを考えますと、ここにはBig Batが欲しいところ。傘下にもReddickやKalish、一応DaegesやNavaもいますが、特にパワー面では穴埋めし切れないところです。FAになったBayに加えて、市場にはもう1人の大物Matt Hollidayがいますので、BOSはこのどちらかを捕まえるのが、この冬最大の課題と言えます。基本的にはBayと再契約を目指す方向ですが、ここでは2人の比較(長所・短所)をしてみたいと思います。

Jason Bay : (長所)すでにBOSで実力を示している。パワーは十分。選球眼(出塁率)もハイレベル。それなりにスピードもある。額はHollidayより下がるだろう。独占交渉期間あり。/(短所)今季は中盤以降コンタクトに苦しんだ(3番4番には少しキビしい)。左翼守備がかなり悪い部類に入る。

Matt Holliday : (長所)パワーだけでなく、コンタクト能力も高い(しっかりした主軸打者)。四球を選ぶ能力はBayに少し劣るが、十分平均以上。走力もまずまず。左翼守備もまずまず。Bayより1歳若い。Bayとの差し引きでサンドイッチピックがもらえるはず。/(短所)額が高い(Scott Borasクライアント)。BOSでプレー経験がない。クアーズフィールドから出てからの実績がまだサンプルが少ない。NY希望?

といったカンジか。総じて見れば、ハイリスクハイリターンがHolliday。高くて長くはなるでしょうが、どちらにせよ、ややオーバーペイになるのは仕方ないですし、HollidayはFenwayにまず適合すると思うので、Hollidayの方が理想的かなとは思います。ただ競合もあるわけで、Hollidayはかなり資金を投入しても確実に獲れるとは言い難いです。他のポジションでもう1枚主軸級を獲りにいくかどうかも要素にはなりそうですね。


☆ Low Risk & High Return Starters ?

BOSの来季のスターターはBeckett、Lester、Buchholz、松坂の4人はほぼ決まっており、加えてWakeのオプションも恐らく行使されるとは見られていますが、Wakeにはケガの不安が絶えないことに加えて、Minorのデプスもかなり薄く、またV. MartinezがWakeを受けられるため、Wakeのリリーフ起用も可能なことから、もう1枚スターターを獲ると見られています。ただRoy Halladay (TOR)やFelix Hernandez (SEA)を獲れるだけの見返り(特に投手Prospectのセンターピース)を欠いていることから、FA市場を漁ることになるでしょう。

大物ではJohn Lackey (前LAA)がいますが、一応Wakeは開幕に間に合う見通しで、枚数的に余る可能性を考えれば、昨年のように、ケガなどがあってTypeAから滑り落ちていて、金銭的コストもやや抑えられそうな選手(つまりLow Risk)を獲るというのが有力です。

オプションが破棄されるかも、という噂もあったBrandon Webb (ARI)は来季のオプションが行使されましたので候補から除外。となると対象は、Rich Harden (前CHC/typeB ?)、Erik Bedard (前SEA/typeB ?)、Justin Duchscherer (前OAK/typeB ?)、Ben Sheets (昨季所属なし/typeC)あたりになるはず。

Harden、Bedard、Sheetsと皆、個人的には好きな選手で、誰か1人でも来てくれたら、とても嬉しいですが、4人ともかなり重度の故障頻発癖あり。もちろん額次第ではありますが、Sheetsは昨年投げていない上に、これまでNLでしか投げたことがないので、個人的にはないだろうと思っています。Bedardも少しは興味を示すかもしれませんが、投手有利なSEAのSafeco Fieldから、ヒッターズパークかつ左腕に不利といわれるFenwayへの移行を考えればないかなと。

Hardenは健康なら、文句なしのエースですが、この中では競合も多そうですし、比較的高めになりそうではあります。それでも交渉する価値はあるでしょうが。今の状態だと、長い回を投げさせられないのでリリーフにかかる負担を心配する声もあります。個人的にはDuchschererが一番いいかなと思っていて、リリーフ経験も深く、リリーフに回しやすい(本人は嫌がるかもですが)点も魅力(Wakeをリリーフでもいいんですが、彼にはできれば先発で200勝を達成してもらいたいですし)。


☆ Who will be Short Stop in 2010 ?

BOSの来季のSSは誰になるのか?今季のメンバーではJulio LugoはすでにSTLに放出。Nick GreenはMiLFAで抜けました。またAlex Gonzalezの$6Mのオプションは高いと見て破棄し、他のオプションも模索しながら、彼自身とは再契約を探っていましたが、FAになった隙をつかれてTORに奪われてしまいました。傘下ではJ. IglesiasやY. Navarroはまだまだ早く、一応Lowrieが残りますが、09年はケガに悩まされたこともあって、UTで使うかどうかというところ。FAかトレードが必須になります。 将来的にはIglesiasに高い期待をしており、2年+オプションくらいのSSを捕まえたいところ。

トレードならStephen Drew (ARI)か?大きなターゲットだったJ. J. HardyはすでにMINにトレード。大穴ではHanley Rimirez (FLA)もいますが、ハードルはとてつもなく高いです。より可能性が高いのはFAで、Marco Scutaro (前TOR、typeA、arb.)、Miguel Tejada(前HOU、typeA)、Orlando Cabrera (前MIN、typeA)の3人が名前が挙がります。Gonzelezが消え、他のFAは力不足。CabreraとTejadaは守備が衰えています。

金額などではScutaroがベストだったし、彼自身もBOSは希望リストの最上位ということを言ってたんですが、調停を申請されたため、契約すればドラ1(場合によってはドラ2ですが)をTORに譲渡することになるのがネック。年齢的にもすでに34歳で、キャリアハイの今季から成績が落ちそうなことを考えれば、ドラ1を譲渡しなくてはいけないというのはかなり割りに合わないと言えます。可能性としてはLFでBayではなく、Matt Holidayと契約すれば、差し引きでドラ1を確保した上で、ドラ2を譲渡することでScutaroを獲るという手もありますが(STLにドラ1を譲渡しますが、Bayと契約するチームから(多分)ドラ1をもらえる)。

つい最近の話では2Bとしては守備が良く、元SSのPedroiaにSS転向を軽く打診したみたいで、この場合は2BでOrlando Hudson (前LAD、typeA)などを得ようということでしょう。1、2年の間、守備面を妥協するのか?ただこう動くなら、Cabreraを獲るという方が自然な動きには見えますが。年棒が合うならTejadaも悪くない気がしますけどね。Lowrieが少し戻してくることを期待値に含めれば、ある程度守備につく機会を減らすこともできるかもしれませんし。今オフはやや選択肢が限られていますし、早めに動きたいですが、どうなるでしょうか。


☆ Adrian Beltre ?

TEXとのLowellのトレードは一旦破談になったものの、BOSの現状の1B/3Bは1B/3BのYouks、1BのKotchman、C/1BのV. Martinezがいますが、Kotchmanはレギュラーとしては弱く(そもそも控えで残すかもわかりませんが)、1Bか3Bのどちらかにレギュラーが欲しいところです。

BOSはずっとAdrian Beltre (前SEA、typeB)に興味を示していると言われており、Lowellの放出を決める以前に交渉をするようです。SEAファンの多い日本ではあまり評判のよろしくない選手ですが、個人的には(あくまで今オフの市場を考慮してですが)悪くないと思っています。

理由としてはいくつかありますが、①守備が素晴らしい。昨季のLowellはケガの影響もあり、元々は平均以上だったディフェンスは動きの悪さが目立ちました。史上でもトップクラスと言われるBeltreの守備はかなりのグレードアップになります。また②typeBであること。typeAだったとしても、すでにtypeAを2人獲っているので、ドラ3がなくなるだけとは言え、やはりこの違いはある。③Safeco FieldからFenwayへの変化。右打者の地獄と言われるSafecoに対し、Fenwayは右の中距離打者にとても有利な球場で、現状では物足りない打撃成績もかなり引き上げられると期待できます。また彼の打撃成績はさっぱりに見えますが、Safecoを離れたAwayではそれなりに悪くない成績を残していますので、そういう意味でも現時点での成績よりはバットで貢献してくれる可能性が高いと思われます。

さらに④健康度、でLowellがもはや120試合に出れるかも怪しく、出たとしてもかなりの試合でケガの影響を引きずってプレーするであろうということに対し、Beltreは昨年はケガもありましたが、比較的健康な選手で、02-08年は毎年最低でも140試合に出場しています。BOSはMinorの1B/3Bのデプスが弱く、ここのレギュラーが欠場すると大幅なパワーダウンが予想されますので、健康度は思ったより重要です。不安点はやはり、フリースウィンガーで、特にJason Bayの抜けたBOSにとって、打てない選手を補強はしたくないというところか。まぁ額次第ですが、できれば2年$18M、長くても3年で$24Mくらいまででしたら個人的にはありかと思います。


☆ How to treat with Mike Lowell ?

ちょうどタイムリーにFan Graphからこんな記事がでていたので、Beltre獲得が決まったBOSはLowellをどうするのかを考えてみたいと思います。BOSがLowellを出したがっているのは明らか。特に打者有利のHomeや対左では、AVG、選球眼、長打ともまだ申し分のない打力を持っていますが、やはりケガの不安が難点で、休みを与えながら起用せざるを得ないし、いつ離脱するかもわからない。守備に関しても体調が完全なら、まだそれなりに守るのでしょうが、こちらにも影響が出ています。

BOSは1B/3Bの控えやMinorのデプスが弱いチームですから、レギュラーの離脱は痛いし、Lowrieが完全に回復しているならともかく、現状では3Bのレギュラー欠場の際はYouksを動かすことになり、主軸である彼に、守備の面でも負担を掛けることになります。年齢的なことを考えても、1B/3Bを半々というのはさすがにもうやりたくない。だからこそ、打力では恐らくそれなりにうまくいっても、Lowellとトントンだろうというレベルではありますが、守備と健康度で勝るBeltreをわざわざ獲ったのでしょう。

本来なら残り1年だし、ムリして出すよりは、1B/3B/DHあたりで使い回しながら、ここの控えにするという手もありましたが、ラグジュアリータックスの基準となる$170Mを少しオーバーしていると言われているので、サラリーダンプのために出す必要に迫られているのでしょう。それもあって、本格的に動くのは調停組のサラリーが確定してからか?TEXとのMax Ramirez+$3Mという話は親指のケガの手術で流れてしまったし、この話より条件はよくなることはないでしょうが、得られるProspectの質を下げてでもラグジュアリータックスを回避するために必要な額だけは相手に出させる方向になりそうです。

一時期NYMのLuis Castilloと交換トレードという噂がありましたが、これもサラリーダンプと考えれば納得が行きます。ともに$12Mを支払う必要がありますが、Castilloは残り2年なので、ざっとですが、サラリー総額で言えば$6M程度減らせることになります。LowellがNYMでDavid Wrightのいる3Bではともかく、1Bでのオプションになれるのに対し(Carlos Delgadoとのプラトーンなどの噂もありますが)、PedroiaのいるBOSでSSを守れないCastilloは全くフィットしませんが、最終的にはDFAも考慮しながら、最低限Lowrieの保険などの意味はあったのかもしれません(Hallを獲ったのでこの線は薄くなりましたが)。

FGの記事にもありますが、やはり現状で3Bを欲しているチームとしてはJoe Credeの抜けたMINということになりそうです。Nick PuntoとかUTタイプは何人かいますが、3Bとしては打力は弱い。Credeと再契約の可能性はあるにしても彼も打者有利のCWSでシルバースラッガーと獲ったとき(それでもそれには値しないという評判でしたが)の再現は不可能でしょう。傘下には3BのProspectのDanny Valenciaがいて、すでにAAAまで来てまずまず打ってますが、パワー面があまり伸びていないし、守備・選球眼もまだ磨かれていないから、まだ鍛える必要がありそうです。本質的には1年+オプションとか2年くらいで、健康度も優れたしっかりしたレギュラーが欲しいでしょうが、3Bも守るUTはいるし、Joe Mauerとの契約延長を考えるなら、1年でペイロールが空く点もあってLowellはそれなりにフィットするのではと思います。ただどのチームも手術の影響などを恐れるでしょうし、やはりSTで少し様子を窺ってから動く可能性が高そうです。

2 件のコメント:

ボストンフィーバー さんのコメント...

お疲れ様です。
続々と決まってきてあとはローウェルがSTで
動く可能性と必要があればリリーフをちょこちょこ手を入れるくらいですかね。
シャウスはTBからの調停断わってマイナー契約なんですよね。なんという不思議。
一連の動きを見てみるとBOS内部のオフシーズンの一番のプライオリティがベイ/ホリデーだったとはちょっと考えられなくなってきてます。
あ~なるほど~カスティーヨはラグジャリータックス関連だったんですね。なんでカスティーヨ?って思ってたけど納得です。

野手は今年はドリュー以外は健康面での心配はあまりなさそうなのはいいですね。

ララ さんのコメント...

ボストンフィーバーさん

こんにちは~!そうですねぇ、エプスタインさんのことだからサプライズがあってもおかしくないけど、取りあえず先発・野手の獲得はもうなさそうですね。

リリーフもサラリーが安くて、となるともう現状でいるようなAAAAレベルのデプスで争わせるくらいがいいとこなのかなと。でもアッチソンには割りと期待してますけどね(^_^;)

リリーフはやっぱりMinorから伸びてくれると一番いいんですけどね。リチャードソンにあとはやっぱり三振の取れるレンツかな。GB%の高いビアードにも結構期待してるみたいです(スターターで使うらしいですけど)。

シャウスはやっぱり予想より市場が悪かったんでしょうね。ドラフトでもリリーフ選手に関しては指名権の譲渡の変更なども考えるみたいですし。

ベイはbmbさんところがきっちり訳してくださってますけど、ケガの予測とかがちょっと物別れになったみたいですね。ホリデーは最初から形だけだったのかも。

こういったベテランに差し掛かる選手たちは契約期間の最初のうちは働くでしょうけど、最後の1、2年はどうしても長かったとおもうことが多いですよね。今のローウェルを見てると、やっぱりBOSのように毎年優勝を争うことを使命としているチームにとって、1年だけでも大きな不良債権があるのは厳しいなという印象を持ちます。

カスティーヨ以外にもNYMに行ったみたいですが、LAAのマシューズとの交換の話もあったみたいですね。フィギンズが抜けたし、LAAも健康状態を見て、もう一度話しがあってもおかしくなさそうですけど。