2011年8月9日火曜日

ATL and HOU; Michael Bourn Trade

HOUがHunter Penceに続いてCFのMichael Bournを放出。元Top ProspectのJordan Schaferなど4人の若手を得ています。これはパッと見でATLのWinかな。HOUが得たものも悪くはないし、Bournの本質的な価値から言えばこんなところかもしれないけど、今季のOF市場は売り手有利だったので。得た投手の上位2人もまずまずProspectリストに名前を出してくるProspectだけど、普通に考えればリリーフがいいところかと思うし。Schaferがかつての期待を取り戻すようなことがない限りは、プレミアムなものは得られていないと感じる。


[Player (to ATL)]

Michael Bourn, OF

03年にPHIにドラ4で指名。今季が2度目の調停で$4.4M。FAまであと1年ちょっと。コンタクト能力とスピードを示し、Minor時代はTop Prospectの1人として有名だった。06年にデビューし、順調なキャリアをスタートさせるが、08年は低打率に喘ぎ、MLBで最低のOPSだった。09年にHOUにトレードされた後は、パワーがなく、このタイプとしては非常に三振が多いものの、それなり当てて、MLBトップクラスの足で走るスタイルでCFのポジションを得ている。


[Player (to HOU)]

Jordan Schafer, OF

ATLの05年のドラ3で、元Top Prospect。三振が多く、やや低打率なものの、パワーとゴールドグラブクラスになれると言われたCF守備で評価が高かったが、AAAを飛ばして09年にMLBに引き上げると、課題の大振りや左投手の対応が全くMLBに適応できず、またステロイドの出場停止やケガにも悩まされてMinorで燻っている。


Paul Clemens, RHP

ATLの08年のドラ7。JC出身で23歳。92~95 mphとまずまず球威があり、スライダー、カーブ、チェンジアップを一通り投げるが、チェンジアップがイマイチなので、リリーフ向きだと言われてきた。投手を育てるのが上手いATLだけに順調にMinorの階段を上がっているが、今季はAAで109 IP/3.73 ERA/103 H/90 K/44 BBと平凡で、リリーフの声が強くなっている。


Brett Oberholtzer, LHP

ATLの08年のドラ8。Clemensの1つ後のラウンドでピックされている。同じくJC出身の22歳で、今季の成績もAAで非常に似ている。88~93 mphの速球に、スライダー、チェンジアップはしっかりとしており、カーブも時折投げる。左腕であることと、チェンジアップの進歩度からClemensよりもスターターの可能性は高い。ローテ5番手からうまくいって4番手というところだろう。


Juan Abreu, RHP

元々は03年にKCとInt. FAで契約したもう26歳のドミニカン。95~96 mphの速球を持つものの、ブレイキングボール、チェンジアップの質やコマンドに欠ける。極端なフライボーラー。今季はAAAで48 IP/2.25 ERA/68 Kと好調。


[Team Analysis (ATL)]

NL-EastでPHIを抜くのは難しいが、WC争いをしており、弱いポジションを埋めに来た。特に、CFは09年にPITから得たNate McLouthと延長していたが、昨季のケガから今季も立ち直れておらず致命的だった。明らかにキャリアイヤーだけにこのレベルを保てるかは不安だが、今季に限って言えば同じNLへの移籍だけに大きく成績を落とすことはないと思うし、元が元だけに大きな強化となっただろう。

延長を狙うのかはわからないが、McLouthのようにキャリアイヤーに結んで失敗することは避けたい(McLouthはPITと延長して移籍したが)。来年しっかり打ってくれてType A or B FAになってくれるのが理想だが、CFの後釜に欠けるし、もしかしたら延長も考えるかも。

出したものも、投手の非常に良い組織だけにこのレベルの投手Prospectであれば、将来構想にほとんど響かないだろう。先発はTommy HansonにJair Jurrjensがいて、さらに今季はBrandon Beacyがブレイク中で、Tim Hudsonらを引き止めなかったとしても、傘下のBig4と呼ばれる、Julio Teheran、Mike Minor、Arodys Vizcaino、Randall Delgadoがすでに起用段階に入ってきている。

リリーフもCraig Kimbrel、Johny Ventersなどうまくハマってるし、ケガで苦しんでいるが、Kris Medlenもいて、軸がしっかりしている、とMid-LevelのProspectを数枚消費しても痛くもかゆくもないほど充実している。Schaferはもはや計算できる状態にないし、CFとの引き換えなので問題はない。


[Team Analysis (HOU)]

Penceのところでも書いたけど、来季も再建期間違いなしで、ドラフトの全体#1などを含めて、若手をかき集める段階に来ており、残り1年ちょいのBournは高く売れるときに得るべきだったので、それが今だというのは否定しないが、市場の割に得たものには疑問がぬぐえない。Schaferはひょっとしたら使えるかもしれないし、Delino DeShiedls Jr.や、まだ契約していないがGeorge Springerまでのつなぎになる可能性はあるが、可能性は小さいし、あまり期待の持てる状態じゃない。

当然そうなれば、パッケージの投手Prospectは望み得る最高を得たかったが、実際に得たのは、ローテ下位からリリーフというProspectばかり。この市場なら、枚数を減らしてでも、できればJulio TeheranやMike Minor、Arodys Vizcainoの1枚、それが無理でもRandall DelgadoやCarlos Perezあたりは奪えたではないかという感がある。Bud Norrisはそれなりにスタッフを持ったスターターだが、Jordan Lylesをはじめ、あとはローテ中盤以下という選手ばかりで、軸になる先発は喉から手が出るほど欲しかったはずだが。

2 件のコメント:

BF さんのコメント...

お疲れ様です。
このトレードは個人的にはATL側の方が圧倒的優位でHOU側の印象がかなり悪いです。
ボーンはペンス以上の選手を得られてもいいはずのレベルの選手なのにそれに比べてもかなり劣るかなと言う感じ。
市場が薄かったしナ東トップ2チームをもう少しうまく煽れなかったかなと。HOUはかなり長期間の再建を強いられそうですね。

ララ さんのコメント...

BFさん

BFさんはBournの方を買ってるんですか。自分はPenceかなぁ。Bournはキャリアイヤーなので、ここまで打てるとは思えない...

まぁそれはともかくHOUはどこ見ても酷評されてますね。ここのGMイマイチだと思うんですよね。

ドラフトでも毎年イマイチだしな~。来季は全体1位誰かなぁ。今季も、Springerと契約失敗→Ind. League→FAでBOSにもちょっと期待してます(笑)。