20' Draft Results - Day 2

ドラ1はMick Abelが2つ前のPHIに指名された上に、アンダースロット契約狙いかつそれなりの選手になる可能性とは言え、ドラ1全体でもダントツにランキングの低い選手を選んでおり、ダブルでショック。あまり期待していませんが、浮いたボーナスでそれなりの有望株を残り3人狙うようなので、少しでも良い結果になってくれるように祈ります。


[20' Draft Day 2 Results (June 11, 2019)]

3 (#89). Blaze Jordan, 3B/1B, DeSoto Central HS, MS (HS)

B/T: R-R
Height: 6-2
Weight: 220
Commitment: Mississippi State
Ranking: MLB #42/BA #90/PG #48

Comments: 元々は21年クラスだったが、今ドラフトに打って出ることになり、今クラスでも最も若い選手の一人だが、トップクラスのパワーがあり、スウィングスピードも素晴らしい。一方で、少し年齢の上の選手と対戦することが多い影響もあるが、コンタクトはやや未熟で三振が多い。体重を減らし、3Bとしても向上しているが、プロでは1Bと見るスカウトが多い。スピードもあまりなく、打てないと価値があまりない選手だけにリスクは高めか。


4. Jeremy Wu-Yelland, LHP, Hawaii (Jr.)

B/T: L-L
Height: 6-2
Weight: 210
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #261/PG #178

Comments: 速球は最速96 mph程度を記録するが、コマンドや制球が未熟で、カレッジでも先発としてはあまり結果が出ておらず、今季はブルペンで投げており、そちらでは好成績を残している。スカウトからも将来的にはリリーフと見られている。ソリッドなチェンジアップにスライダーも投げる。


5. Shane Drohan, LHP, Florida State (Jr.)

B/T: L-L
Height: 6-3
Weight: 195
Last Drafted: 23rd round (17') by PHI
Ranking: MLB #147/BA #189/PG #104

Comments: 父のBill DrohanはKC傘下でプレーした経験がある。3年前もHS-LHPとしてドラフトのTop 100前後の選手だった。HS時代はアメフトのQBでプレーしており、運動能力が高い。HS時代に最速92 mphだった速球は現在、常時92~93 mph、最速95 mph。なかなかの威力と共に、まだ伸びしろもある。制球が未熟で、カレッジ選手としてはリスクがあるが、今季は出足からよく三振を奪えており、シーズンが普通にあれば、もう少し上の指名になった可能性はある。


[Summary of Day 2]

気に入った選手がいなかったのか、何なのかよくはわからないけど、ドラ1で指名順位よりも大きくランキングが落ちる選手を選び、残りのラウンドでスリップした選手を選ぶ、という戦略を取ったものの、正直結果は微妙にしか見えない。

ランキングが全てではないが、指名順位が#17、#89、#118、#148に対し、指名選手のランキングは高いほうから、Blaze Jordan (MLB #42)、Nick Yorke (MLB #138)、Shane Drohan (MLB #147)、Jeremy Wu-Yelland (MLB #200以下、BA #261)。ドラ3で全体Top 50級のJordanを指名したものの、結果として順位相応の選手を素直に指名していくよりも損をしていると言える。

2日目指名の3人を見てみると、Jordanは今回のドラフトの目玉と言える選手だが、年齢の若さとパワーは魅力だが、他のキャリーツールに欠け、打てないとMLBに辿りつくのは難しく、多くの誌ではドラ1を少し出るくらい（#30~50）の評価を受けているものの、BAのように#90というような評価はそのあたりにあるのだろう。

本職は3Bだが、1Bに移るとみるスカウトも多く、Casasと立ち位置が被るし、そのリスクの高さからして、多くのピックを持っているチームの方がフィットした選手だと思う。ドラ3のピックが回ってきた時の選択肢が少なく、元々言われていたような上限の高い投手で目ぼしい選手がいなくて選んだようにしか見えない。

Wu-Yellandに関しては、最速96~97 mphの球威があり、ひとまずは先発で試すようだし、場合によってはリリーフの戦力として有用なので、上の指名がまともなら許せる指名だが、上のスロットを抑えた上で指名したとなると、先発の可能性が小さく、微妙と言える。

Drohanに関しては、上限が比較的高そうで、指名順位としてはなかなかのピックに思えるし、それこそドラ4で指名しても悪くない思える選手。ドラ4相当程度のオーバースロットまでで契約できるなら合格点以上だろう。

ドラ1のYorkeは各チームがドラ3~4と見ていたと言われるし、よっぽど気に入っていたとしても、ドラ3に残っていると考えて、ドラ1でNick Bitsko、ドラ3でYorke、そのあとの2ピックでWu-Yelland、Drohanというような指名なら、指名順位より多少下の選手を選んでいるとはいえ、なかなか満足な指名だっただろう。

各誌でコンセンサスのTop 20だった選手（Bitsko、Tyler Soderstrom、Pete Crow-Armstrong）などを選べた状況で、誰が残るかもわからない後ろのラウンドに備えてスロットを削るのは個人的には本末転倒だと思うし、結局の評価は先に行ってみないとわからない（今季は特に）が、現時点では、指名時点の印象も結果も最悪だった09年や13年と同等以下の酷いものに見える。10/100。