2011年3月31日木曜日

10'-11' Offseason Boston Red Sox -Transaction4-

前の投稿が長くなったので新しい投稿に変えました。ST期間の動きを追うことになります(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 3/7
Signed RHP Ramon Soto, and international free agent OF Jose Colorado to minor league deals.

OAK傘下で捕手だったR. Sotoを投手として契約。最近はこの手のコンバートしまくってます。またOFのColoradoと契約。メキシカンで、最近はメキシコにも力入れてるなと。20歳で少し年齢が高く、GCLに呼ばれるようです。


○ 3/8
Signed RHP Clay Buchholz, RHP Daniel Bard, RHP Michael Bowden, LHP Felix Doubront, RHP Stolmy Pimentel, C Luis Exposito, C Mark Wagner, 1B Lars Anderson, IF Jed Lowrie, IF Yamaico Navarro, 2B/SS Oscar Tejeda, OF Ryan Kalish, OF Darnell McDonald, OF Daniel Nava, and OF Josh Reddick to one-year deals.

調停前の若手たちとの契約。BuchholzとかBardとか最低年棒でガンバっているのに(以下略)。


○ 3/12
Optioned 2B/SS Oscar Tejeda, and RHP Stolmy Pimentel to AA. Reassigned C Ryan Lavarnway, RHP Jason Rice, RHP Alex Wilson, C Tim Federowicz, RHP Kyle Weiland, 2B Tony Pena, IF Brent Dlugach, CF Che-Hsuan Lin, UT Hector Luna, and RHP Clevelan Santeliz to minor league camp.

顔見せProspectを中心にMinorへ送り返されました。WeilandとかLavarnwayは、ここでのカットを免れる活躍に期待してたけど。


Voided the contract of RHP Jason Bergmann.
C Trey Lucas retired.

Jason Bergmanはケガがあったようで、契約を解消されています。またMinorの捕手Trey Lucasが引退。


Signed international free agents OF Jeremias Pineda and RHP Nelson Arguila.

2人のInt. FAと契約。年齢が高いのもあるけど、Fort Myersにいるみたいです、GCLなのかな?


○ 3/13
NYY returned RHP Daniel Turpen to BOS pursuant to Rule 5.

NYYからTurpenが帰ってきました。AAに行くでしょう。どっちかと言うとCesar Cabralを返して欲しいけど。


○ 3/15
Acquired the contract of RHP Chris Martin from Grand Prairie of the American Association and signed him to a minor league deal .
Signed C Matt Spring to a minor league deal.

Ind. Leagueから右腕のMartinと契約。24歳で、6' 7"と長身。またTBからMiLFAになっていたSpromgと契約。守備はまずまずだけど、打てない。04年のドラ3で、TBの上位指名にしては冴えないな。


Released RHP Doug Wogee.

Doug Wogeeをリリース。


○ 3/17
Optioned 1B Lars Anderson, SS Jose Iglesias, IF Yamaico Navarro, and C Luis Exposito to AAA.
Reassigned OF Juan Carlos Linares to minor league camp.

AAAと思われるメンツがMinorへ。Larsは今年もSTは輝かなかったですね。


○ 3/20
Optioned OF Daniel Nava and C Mark Wagner to AAA.
Reassigned RHP Matt Fox to minor league camp.

またカットがあり、Minorへ送られました。NavaやWagnerはもうちょっとアピールしないとDFA候補になっちゃいそう。


○ 3/25
Optioned RHP Scott Atchison, RHP Michael Bowden, and OF Ryan Kalish to AAA.
Reassigned LHP Andrew Miller, LHP Randy Williams, LHP Rich Hill, and RHP Brandon Duckworth to minor league camp.

Minor行きが予定されていた選手が多いけど、少し驚いたのはAtchison。誤報だったみたいだけど、Albersの放出なんて話もあったから、最後まで枠を争うかと思ってました。ただオプションが残ってるので、Albers、D. Reyesそれに岡島の方を優先して、取りあえずMinor待機と言う形に。


Released RHP Chris Court, RHP Bryce Cox, RHP T. J. Large, RHP Ryne Lawson, LHP Lance McClain, RHP Ryne Reynoso, 2B Ken Roque, LHP Michael Bugary, RHP Stephen Fox, RHP Ramon Soto, and RHP Kelvin Pichardo.

リリースが予想されたメンバーがほとんどだけど、Bryce Coxは残念。元々はクローザーの期待をされていたのに。若いKen Roqueや、左腕のLance McClain、Michael Bugaryも仕方ないと言えば仕方ないけど、少しもったいないとも。Ramon Sotoは契約したてですが、ビザの問題があったそう。


○ 3/26
Purchased the contract of LHP Dennys Reyes from AAA.
Placed RHP Junichi Tazawa on the 60-day DL.

D. Reyesがロスター入り。25人ロスター入りだと思うけど、$900Kのボーナスを稼ぐことになるようです。田澤を60日DLに入れて席を作っています。Opt. Outの期限を1日遅らせたけど、まぁ予想通り。過剰な期待はしてないけど、今だと岡島より使いやすいと思う。岡島はAAAで、残り1枠は素直にAlbersでしょう。左はD. Reyes1枚となるでしょうから、取りあえず、対左のみは仕事して欲しい。いくつかのクラブがリリーフの余剰に興味を示しているそうですが、同じリリーフで良い若手をもらえるならともかく、デプスを削るような動きはしなそう。先発・リリーフ共に不安ありありですが、なんとかなく開幕の形が見えてきました。


○ 3/27
Optioned OF Josh Reddick to AAA.

ReddickがAAAへ。少しケガ(脇腹?)があるけど、開幕には問題なさそう。


○ 3/28
Optioned LHP Hideki Okajima and RHP Alfredo Aceves to AAA.

岡島とAcevesがAAAへ。何人かで争っていたブルペンの2枠はD. ReyesとAlbersで確定。枠に残った2人はオプションがなかったので、取りあえずはこうするしかなかったみたい。余剰のリリーフのトレード等画策してたみたいだから、ホントの意味では現有の戦力には満足していないんでしょうね。ロングリリーフタイプのAcevesやAtchisonはWakeと役割が被るし、球威があってゴロを打たせるAlbersは取りあえず今の状態なら使ってみて悪くないと思う。08年のDavid Aardsmaみたいなイメージ。D. Reyesと岡島なら正直ドングリの背比べ的なイメージだけど、Minorにはサイドハンドに転向して、92 mphまで出しているHillがいるから、まぁD. Reyesで様子見というのは無難かと。岡島はトレードしてもいいと思う。


TB returned LHP Cesar Cabral to BOS pursuant to Rule 5.

C. Cabralが帰ってきました。TBは真剣に左のワンポイントで考えてみたいだけど、さすがにHigh-Aでも打たれている選手には荷が重かった。とは言え、素質はあると思うので帰ってきて良かったです。


○ 3/29
Acquired C Michael McKenry from COL for RHP Daniel Turpen.
Designated C Mark Wagner for assignment.

COLから捕手のMcKenryを獲得。見返りはRule5でNYYからリターンされたばかりのDaniel Turpen。COLの40人枠に入っていた選手なので、同じAAAの捕手WagnerをDFAすることに。COLはJason Giambiの枠を作るために、彼を枠から外そうとしていたから、文句はないでしょう。しっかりした捕手だけど、Chris Iannetta、Jose MoralesにTop ProspectのWillin Rosarioを抱えている。Turpenはタイプ的にCOLに合ってそうだし。

McKenryは守備は肩を中心にハイレベルだし、取り立てて器用な選手でもないけど、Wagnerよりは少しAAAに適応しており、パワーもしっかりしている。大物ではないけど、AAAのデプスとしては悪くないレベルだとは思う。ただ個人的にはイマイチな印象を受ける。出したTurpenは個人的には大して買ってなかったし、見返りという点では問題ない。BOSはAAAにMLB Readyの捕手を欲しがっていたというのはある。ただ40人枠を占めているのが最大の問題。

McKenryはパワー面ではWagnerより上で、悪くない選手だけど、COL-AAAは打者有利のPCLで、本拠も打者有利にしては成績的にはパッとしない。MLBで十分打てるとも思えないし、この点で言えば、Wagnerからのリプレースはそんなにアップグレードではないと思う。守備的にはWagnerの方がポテンシャルは少し上かなと思うし。見返りは問題ないと書いたけど、それでもRule5でセレクトされるような即戦力に近い位置にいるリリーフを出すのだから、せめて40人枠外から引っ張って来てもらいたかった感も。


Released LHP Lenny DiNardo, RHP Ryne Miller, LHP Itsuki Shouda, RHP Eric Curtis, 1B/3B Jorge Jimenez, and OF Bryan Peterson.

6人がリリース。LHPの2人はAAA/AAのロスター枠争いに敗れた形。共に対して期待していなかった。Jorge Jimenezは昨年AAAで良くなかったけど、09年は非常に良かったので残念。昨年Rule5でピックされて以来調子が狂ったような印象を受ける。AAAまで上がると、結果を残せないとあっさり切られちゃいますね。Spears、Suttonといった役割が被る選手がSTで活躍していたのもあった。どこかが拾うんじゃないかと思うけど。J. Jimenez以外にも、まずまずのPropectだった2人、Ryne MillerとBryan Petersonもリリースされています。毎年この時期は、楽しみと同時に少なからず残念なリリースもありますね。


○ 3/30
Traded OF Bubba Bell to CLE for cash consideration.

AAAのOF Bubba BellがCLEへトレードされたようです。見返りはまだ発表されていない。年齢が高いけど、AAAでもしっかり打ってるし、CF/RFをしっかり守るから、MLBで4th OFが務まるポテンシャルがあるとずっと言われていた。良い選手だし、通常の組織であれば、とっくにMLBデビューしていただろうけど、BOSのAAAにはより若い、Reddick、Kalish、Navaがいて、STが始まった頃から、彼をどこかに出すという噂があった。Linaresの好調もこれを後押ししたと思う。常に全力を尽くし、ナイスガイを絵に描いたような選手で、BOSファンに非常に人気があった。

通常、それなりの若手(彼を若手と呼んでいいのかはわからないけど)を出すのは残念に思うことが多いけど、このトレードに関しては、トレードの見返りが何であろうが、彼が機会をもらえるということで素直に嬉しいと思える。CLEのような再建期のチームには最適でしょう。ぜひガンバってチャンスをつかんで欲しい。(追記)見返りは現金のみ。彼に機会を与えたいというBOSの意向のようです。


○ 3/31
Placed LHP Felix Doubront on the DL.
Optioned C Michael McKenry to AAA.
Reassigned IF Nate Spears, UT Drew Sutton, and C Paul Hoover to minor league camp.

最後までMajorキャンプにいたデプス要員がMinorへ。開幕ロスターが確定しました。


Released RHP Adam Mills, LHP Matt Phillips, 1B/OF Aaron Bates, IF/OF Ryan Khoury, OF Jason Place, OF Willie Holmes.

カットはこれで最後かな?メジャーな選手が結構含まれています。中でも06年ドラ1のJason Place...成績的にはしょうがないけど、ため息が出ますね。BOSの育成法に合わなかった面もあると思うし、素質に期待してどこかが獲ることはあるのでしょうか。またAdam Mills、Aaron Bates、Ryan KhouryもAAあたりまでは順調に成績を残してたし、ある程度の期待をしていたのだけど。特に、BatesはSTでも好調だっただけに残念。純粋な力で言えば、AAAのロスターに残ったSheelyなどより上なんでしょうけど、Bubba Bellと同じく、BOS以外のもっとチャンスのある組織に行かせてあげたいということのようです。


○ 4/1
Sent RHP Pedro Perez to DET as a PTBNL for Brent Dlugach Trade.

PTBNLになっていたDlugachの見返りが、Low-Aの右腕Pedro Prezになりました。あまり大きくは育ちそうにないけど、まずまず体格と球威があるからどうなるか。結果論だけど、Dlugachはケガしたし、AAAには守備優先のデプスがあまりないにせよ、J. IglesiasをAAAスタートにするなら、見返りを払ってまで獲らなくても良かったなとか。

Former Sox Prospect Review: Lance McClain, LHP

今回紹介するのは、最近リリースされた、Lance McClain。やっぱりどってことないリリースなんだろうけど、以前はリリーフのProspectの中でも比較的買っていたし一応。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Lance McClain (ランス・マクレイン)
Full Name: Robert Lance McClain
Positions: LHRP
Born: March 26, 1987
Birthplace: Knoxville, Tennessee
Height: 6-1
Weight: 175
Bats: Both
Throws: Left
Drafted: 12th round, 2008
How Acquired: Draft
Signing Bonus: Not Announced
College: Cumberland
High School: South Doyle HS (TN)
How Left: Released (March 2011)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

細身のレフティーリリーバー。ボールの出所が見づらいフォームから、80 mph後半のシンカーを投げる。チェンジアップは優れたボール。70 mph前半のカーブは平凡。球威はないが、しっかりしたコマンドを持ち、まずまず三振を奪える。ただシンカーをメインに投げる割には、フライボーラーの傾向が強い。


[Player Profile]

08' : SS-A Lowellでデビュー後、Low-A Greenvilleへ。

09' : Low-Aで66.2 IP/84 Kと印象的な成績で、同じ左腕リリーフで同期のMitch Heroldと共に、ちょっと注目していました。

10' : ケガもあり、High-A Salemでイマイチ。

11' Mar. : ロスター枠争いに敗れリリース。


[Comment]

下位でピックしたリリーフでちょっと成績を残した選手がいると、戦力にならないかなぁと見てるんですけど、なかなか難しいですね。

2011年3月30日水曜日

Former Sox Prospect Review: Ryne Lawson, RHP

今回紹介するのは、最近リリースされた、Ryne Lawson。どってことないリリースなんだろうけど、ちょっと気に入っていた選手なので。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Ryne Lawson (ライン・ローソン)
Full Name: Donald Ryne Lawson
Positions: RHSP/RHRP
Born: June 21, 1985
Birthplace: Stevenson, Alabama
Height: 6-2
Weight: 180
Bats: Left
Throws: Right
Drafted: 30th round, 2006
How Acquired: Draft
Signing Bonus: Not Announced
College: West Alabama
High School: North Jackson HS (AL)
How Left: Released (March 2011)
Player Link: MiLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

平均的なサイズで、少し細身。スリークォーターから投げ、速球は88~91 mph。90 mphを超えると、少しコマンドを失う。制球重視で投げているときには、それなりにしっかりとしたコマンドで、ゴロを打たせる。平凡な、80 mph前半のスライダーと、80~83 mphのチェンジアップを投げる。変化球のコマンドはやや不安定だ。試合後半まで球威を保てる。あまり三振を奪えるボールがなく、打たせて取るタイプだ。


[Player Profile]

06' : SS-A Lowellでプロデビュー。

07' : この年もSS-Aへ。

08' : Low-A Greenvilleで開幕も、後半にHigh-Aを飛ばして、AA Portlandで先発としてまずまず投げた。AFLにも送られるなど、割と気に入られていた印象。

09' : AAで先発ローテの席を得るが、印象的な活躍はできず。

10' : リリーフに移り、後半戦はまずまずだった。

11' Mar. : AAのロスター枠争いに敗れリリース。


[Comment]

奪三振力がない割に、やや四球が多く、もう少し制球力があればなと。

2011年3月28日月曜日

Former Sox Prospect Review: Ken Roque, 2B

今回紹介するのは、最近リリースされた、Ken Roque。最近ドラフトで結構獲っている、プエルトリコの選手で、09年はちょっと活躍した。まずまず若いのと、ややメジャーなProspectの少ない2Bと言うことで、少し注目してた。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Ken Roque (ケン・ロケ)
Full Name: Kenneth R. Roque
Positions: 2B/3B/SS
Born: September 20, 1989
Birthplace: Caguas, Puerto Rico
Height: 5-11
Weight: 165
Bats: Left
Throws: Right
Drafted: 10th round, 2007
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $70,000
High School: Puerto Rico Baseball Academy (PR)
How Left: Released (March 2011)
Player Link: MiLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

小柄で、アスレティックなM-IF。HSではSSだったが、BOS傘下では2Bを務めている。左打ちで、コンパクトに振る。ただメカニクス自体も改善の余地あり。ほとんどパワーはなく、本来のスピードはまずまず高いが、ベースランニングにも盗塁にもあまり表れていない。


[Player Profile]

07' : GCLでプロデビュー

08' : 年齢の若さもあり、再びGCLへ。

09' : 3年目のGCLで、.317/.400/.520と、やっと成績を残し、SS-A Lowellに昇格。サンプル数は少ないものの、良く打って評価を上げた。

10' : Low-A Greenvilleでアジャストできず、1割台のAVGで終わった。

11' Mar. : 若いだけに、もう少し見てみると思っていたけどリリース。


[Comment]

希少価値の高い左打ちのM-IFだし、リーグよりも若めの年齢でプレーしていたので、ちょっと残念だった。ただパワーもほとんどなく、ポジションも2Bに限られていたから、大きくは育ちそうにはないかとも思い始めていたけど。こういうカンジのリリースだと、Indy. Leagueとか、どこかでチャンスをもらって再び力を示すこともできるんじゃないかな。

2011年3月24日木曜日

Former Sox Prospect Review: Brandon Workman, RHP

今回は、昨年のドラ2、Brandon Workman。エースタイプとは思われていないけど、評価の高かった昨季のドラフトの中でもBAで最も高いランク#19に選ばれていた選手、しっかりした先発もしくは支配的なリリーフとして戦力になってくれると期待しています。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Brandon Workman (ブランドン・ワークマン)
Full Name: Brandon Carlin Workman
Positions: RHRP/RHSP
Born: August 13, 1988
Birthplace: Arlington, Texas
Height: 6-5
Weight: 225
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 2nd round, 2010; 3rd round, 2007 by Philadelphia
How Acquired: (1) Draft; (2) Free Agent
Signing Bonus: $800,000
College: Texas
High School: Bowie HS (TX)
MLB Debut: July 10, 2013 (Boston)
How Left: (1) Traded to Philadelphia with Heath Hembree for Nick Pivetta and Connor Seabold (August 2020); (2) Free agency (August 2021)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

長身で大柄な、完成された投手体型をしている。スリークォーターから、重い90 mph前半の速球を投げ、左打者に食い込むカッター的なムーブをする。自己最速は96 mph程度。ややカクカクした力の入ったフォームだが、試合後半まで球速を維持できるスタミナもある。そのメカにクスからリリーフを予想するスカウトも多いが、本人は先発に自信を見せている。ただやはり先発だと平均球速はリリーフ時より落ちる傾向はある。また80 mph後半のもう少し曲りの大きいカッターを併用し、これは彼のベストピッチと言われている。またパワーカーブは12-to-6の変化をし、13年、14年とBAから傘下最高のカーブに選ばれた優れたスタッフ。チェンジアップはあまり多く投げず、4番目の球種であるのは間違いない。あまり四球を出さず、制球という点では悪くないが、細かなコマンドはもう一歩で、ストライクを積極的に投げるスタイルと、やや沈みの小さめな速球の球質もあり、被弾が多い。闘争心旺盛な選手で、やや冷静さを欠くことも。


[Background]

カレッジの名門Texas大でプレーし、ソフモアの09年はCollege World Seriesの決勝まで進み、Louisiana State大と対戦。2勝2敗で迎えた最後のエース対決で、BOSでチームメイトになることになるAnthony Ranaudoと投げ合い、敗れて準優勝に終わった。10年は一年後輩のTaylor Jungmannにチームのエースの座を奪われた。それでも各誌からドラ1中盤と予想されていたが、ボーナス要求が高いと見られてスリップ。BOSがドラ2でピックし、$800Kと思ったより安いボーナスで契約できた。


[Profile]

11' : Low-A Greenvilleでプロデビュー。K/BBは良かったが、あまり目立たないスタッツ。トップカレッジ出身で、ドラフト時でBA Top 20という期待度からすると、High-Aにすら昇格できなかったのは物足りなかったが、チームの指示でカッターを封印し、プロの登板間隔に慣れることを重視していたそう。

12' : High-A Salemではドミナントというよりはしっかり投げた程度の登板が多かったが、特にK/BBの良さもあり、安定してイニングを稼いだ。AA Portland昇格後も1試合を除いてしっかり投げた。

13' : AA、AAA Pawtucketで安定した成績を残すと、7/10のSEA戦で大量リードの8回に登板し、MLBデビュー。Clay Buchholzの離脱とAllen Websterの適応失敗で手薄になったMLBのローテで3試合に投げていずれもしっかりとした投球。Jake Peavy加入後はブルペンに移り、既にセットアップに近い立場になっている。ややフライボーラー気味なところが気になるものの、比較的安定した制球力にしっかり奪三振も奪えている。POでは8.2 IPを無失点。WS優勝を決めた第6戦では、セットアップとして8回に登板し、最終回の上原浩二へとつないだ。

14' : 開幕はマイナーで迎えるかと思ったが、Craig Breslowの出遅れにより、一時しのぎとしてMLBのブルペンで開幕。一旦AAAに戻った後はずっと先発で投げた。AAA/MLBを通じて、まずまずの奪三振率と被打率でソリッドに投げていたが、特に後半戦は球威が落ちており、被HR率の高さも気に掛かる。

15' : 開幕前に肘を痛め、PRP療法を試したものの、結局はTJを受けることになり全休。

16' : STから投球を開始していたようだが、セットバックが何度もあり、試合でも試合ごとに不安定な投球。

17' : 長いケガからようやく本格復帰。連投に難のあった前半戦は、ほとんど上に呼ばれなかったが、Matt BarnesやHeath Hembreeに疲れが見えた後半戦は、ブルペンを支えるピースとなった。来季はフルシーズンの貢献に期待。

18' : STから球速低下に悩まされ、オプションがあることもあり、開幕からAAA調整。実績からさすがにMLBに帯同する時間が多く、しっかりとした投球を見せているが、球速が戻り切らないのと、オプションの関係から、人数の都合で中盤以降もAAAに行かされることがあった。

19' : STで好調なスタートだったが、その後デッドアームとなり、そろそろ苦しい立場か、と思ったが開幕から持ち味のカーブを多投することで、被打率が非常に低く、安定した投球を披露。中盤戦以降はクローザーに定着し、最終的に71 IPで29安打と出色のシーズンとなった。

20' : 前年に引き続きクローザーを務めたが、低調なチームでは出番は少なめ。

20' Aug. : Heath Hembreeと共にリリーフ補強を必要としていたPHIへトレード。

20' : PHIでは被打率が跳ね上がり安定感を欠いた。

21' : 就職が難航したが、CHCと1年契約。四球が多くイマイチで5月にリリース。

21' May : マイナー契約でBOSへ出戻り。

21' : Opt Out期限にBOSがアクティブロスターに加え、19試合に投げたが、K/BBが1と悪い時を抜け出せず。

21' Aug. : フラッグディールの枠確保でDFA。FAを選んでいる。


[Comment]

ドラフト時は絶対先発に残れる選手と思ってたけど、速球を含め、本当のアウトピッチがまだないのと、チェンジアップが未完成なこともあって、リリーフと見る人も結構いるみたいです。ただ自分的には、先発としてはしっかりとした球威を持っているし、チェンジアップが多少悪くても、対左をカッターで埋め合わせられる選手だと思っていて、しっかりとした先発になれると思っています。トータルパッケージに優れているし、ドラ2で$800Kというのはスティールだったと思う。プロデビューが楽しみです。

Former Sox Prospect Review: Raynel Velette, RHP

今回は、若きドミニカンの、Raynel Velette。若さと言う点で、今は同じGCLのSergio Gomezにちょっと注目してるけど、彼の前はこのVeletteに注目してた。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Raynel Velette (レイネル・ヴェレッテ)
Full Name: Raynel Velette
Positions: RHSP/RHRP
Born: June 10, 1991
Birthplace: Puerto Plata, Dominican Republic
Height: 6-2
Weight: 165
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: Not drafted
How Acquired: International free agent (February 2008)
Signing Bonus: Not Announced
How Left: Minor league free agency (November 2014)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

若く、非常に細身だが、腕の強さのあるドミニカン右腕。スムーズなメカニクスで、速球は88~92 mph。もう少し球速は出るようになると思われます。セカンドピッチ以降は年齢の割に整っていると言われるけど、あまりレポートがありません。コマンドは若いだけにまだ不安定ですが、10年は向上を見せた。


[Profile]

08' : DSLでプロデビューすると、17歳の若さで先発の座を勝ち取り、ERA 3.44を始め、しっかりとした成績を残し、さらに秋のFILに呼ばれたことで注目された。

09' : GCLで投げると思っていたけど、結果的には再びDSLへ。開幕投手を務め、成績的にも少し引き上げた。

10' : 満を持してGCLでUSデビュー。Piggy-backのような形でのリリーフ登板が多かったが、GCLでチーム1のIPを投げ、成績的にも過去2年を上回り、特にBB/9はかなり向上した。

11' : SS-A Lowellで先発を務めるが、K/BBが悪化しイマイチ。Prospectの地位から大きく後退。

12' : SS-A開幕寸前に少しLow-A Greenvilleで投げたが、主戦場はSS-A。被打率はまずまずも、K/BBはイマイチなまま。

13' : 6月にLow-Aへ。17歳でDSLでしっかり投げた時には非常に期待していたが、気づけば22歳。ソリッドに投げているが、K/BBは平凡。

14' : 完全なリリーフに転向。Low-Aで、ERA的にはまずまずも、K/BBが平凡。

14' Nov. : 若いと思っていた彼もとうとうMiLFAに。


[Comment]

まだRkでしか投げておらず、また特にK/9などではドミナントと言えるほどの成績ではないため、どうなるかわからないですが、若いし楽しみな選手。まだ身体的にも成長途上だし、注意深く扱っているのだろうけど、年齢の割には成熟した投球をしている投手だし、他の組織ならもう少しアグレッシブに昇格させるんじゃないかと思える。

2011年3月23日水曜日

11' BOS Prospect Ranking

Baseball America、Baseball Prospectus、John Sickels、Fan Graphs以外の各誌によるProspect Rankingのまとめです。基本的にあんまし信用してない。ふ~んくらいですね。


[The Hardball Times: 11' BOS Top10 Prospects]

1. Casey Kelly, SP
2. Kolbrin Vitek, 3B/2B/OF
3. Lars Anderson, 1B
4. Jose Iglesias, SS
5. Bryce Brentz, OF
6. Anthony Ranaudo, SP/RP
7. Reymond Fuentes, OF
8. Oscar Tejeda, 2B
9. Anthony Rizzo, 1B
10. Stolmy Pimetel, SP

見逃してましたが、なんてイマイチなリスト。ちなみにA-Gonのトレードの前です。


[ESPN: 11' BOS Top10 Prospects]

1. Jose Iglesias, SS (45)
2. Anthony Ranaudo, RHP (54)
3. Drake Britton, LHP (90)
4. Lars Anderson, 1B
5. Will Middlebrooks, 3B
6. Stolmy Pimentel, RHP
7. Felix Doubront, LHP
8. Oscar Tejeda, 2B
9. Kolbrin Vitek, 3B
10. Xander Bogaerts, SS

ESPNのKeith LawさんのTop10。( )内は、Lawさんの全体Top100の中でのランキング。LarsやMiddlebrooksが高くて、個人的には好きだけど、結構疑問視されるリストを作る人ですからね。ReddickやNavarroがランク外で、他のリストでは評価が高いCecchiniも入っていない。X. Bogaertsはダークホース的なブレイク候補という意味で思い切って#10にしてみたんじゃないかとか。


[MLB Scout Buzz: 11' BOS Top10 Prospects]

1. Jose Iglesias, SS
2. Anthony Ranaudo, RHP
3. Kolbrin Vitek, 2B
4. Bryce Brentz, OF
5. Drake Britton, LHP
6. Stolmy Pimentel, RHP
7. Lars Anderson, 1B
8. Felix Doubront, LHP
9. Garin Cecchini, 3B
10. Che-Hsuan Lin, OF

探せば色んなサイトがあるもんですね。Vitekが2Bになってる時点でどうかと思うけど。Linが高いのも珍しい。スタッツとかスカウティングレポートから作ったのかな。


[MLB Bonus Baby: 11' BOS Top50 Prospects]

1. Anthony Ranaudo, P
2. Jose Iglesias, SS
3. Garin Cecchini, SS
4. Yamaico Navarro, SS
5. Brandon Workman, P
6. Kolbrin Vitek, 2B
7. Josh Reddick, OF
8. Derrik Gibson, SS
9. Lars Anderson, 1B
10. Will Middlebrooks, 3B
11. Che-Hsuan Lin, OF
12. Sean Coyle, SS
13. Bryce Brentz, OF
14. Chris Hernandez, P
15. Jose Vinicio, SS
16. Stolmy Pimentel, P
17. Kendrick Perkins, OF
18. Oscar Tejeda, 2B
19. Ryan Westmoreland, OF
20. Pete Hissey, OF
21. Miles Head, 3B
22. Micheal Almanzar, 3B
23. Madison Younginer, P
24. Brandon Jacobs, OF
25. Luis Exposito, C
26. David Renfroe, SS
27. Kendal Volz, P
28. Keury De La Cruz, OF
29. Jeremy Hazelbaker, OF
30. Kyle Weiland, P
31. Felix Doubront, P
32. Mathew Price, P
33. Ryan Lavarnway, C
34. Felix Sanchez, OF
35. Chih-Hsien Chiang, OF
36. Ryan Dent, 2B
37. Roman Mendez, P
38. Iago Januarrio, P
39. Jorge Padron, OF
40. Tim Federowicz, C
41. Drake Britton, P
42. Brock Huntzinger, P
43. Henry Ramos, OF
44. Stephen Fife, P
45. Chris Balcom-Miller, P
46. Mitch Dening, OF
47. Xander Bogaerts, H
48. Jose Garcia, H
49. Jason Thompson, SS
50. Jason Place, OF

うさんくさいリスト。#37にTEXに行ったRoman Mendezが入っていることからもわかるかと。HisseyとかC. Hernandez、Chiangは高すぎだし、Brittonは低すぎ。#50 Placeって...


[Top Prospect Alert: 11' BOS Top15 Prospects]

1. Jose Iglesias
2. Anthony Ranaudo
3. Josh Reddick
4. Brandon Workman
5. Garin Cecchini
6. Drake Britton
7. Lars Anderson
8. Ryan Westmoreland
9. Oscar Tejeda
10. Stolmy Pimentel
11. Kolbrin Vitek
12. Will Middlebrooks
13. Ryan Lavarnway
14. Felix Doubront
15. Sean Coyle

ドラフト組が全般的に高い。あとはWestmorelandが入ってるのが珍しい。


[MLB.com: 11' BOS Top10 Prospects]

1. Jose Iglesias
2. Anthony Ranaudo
3. Felix Doubront
4. Stolmy Pimentel
5. Lars Anderson
6. Drake Britton
7. Oscar Tejeda
8. Kolbrin Vitek
9. Josh Reddick
10. Will Middlebrooks

Under the Radar: Dan Butler, Ryan Pressley
Predicted Pitcher of the Year: Drake Britton
Predicted Hitter of the Year: Kolbrin Vitek

MLB.comのJonathan MayoさんのTop10。比較的無難なリストに見えます。10年組からVitekのみと言うのが、割と保守派な気のするMayoさんっぽい。Presslyは自分も結構注目しています。

11' Organization Prospect Ranking by BA, BP, JS, FG

各誌から出てくる11年度のProspect Rankingのまとめです。BOS以外はひとまとめで。 (追記)リストが出揃いました。


[AL-East]

Baltimore Orioles - BA, BP, JS, FG : Manny Machadoは個人的にも、凄く楽しみにしている大型SS。ここ数年、Chris Tillman、Brian Matusz、Jake Arrietaら、優れた投手を輩出してたけど、今季はZack Brittonが期待通りに成長。楽しみなスターター陣になってきました。

Boston Red Sox - BA, BP, JS, FG : スーパースター候補のRyan Westmorelandの離脱は痛かった。Casey Kellyはスタッフは少し良くなったけど、成績は落としている。Anthony Rizzo、Jose Iglesiasはいいけど、あとは期待されたほどの成績を残せていない。今だと組織のランキングで上位半分から漏れるかも。BAのリスト発表後、Adrian Gonzalezのトレードがあり、Kelly、Rizzo、Reymond FuentesがSDへ。特にKellyとRizzoはTop 3に確実に入るProspectで上位層はさらに薄くなりました。

New York Yankees - BA, BP, JS, FG : Jesus MonteroはAAAで序盤苦しんだけど、やっぱりモノが違った。その他はGary SanchezとかManny BanuelosとかInt. FAでいいのを獲っている印象。Ivan Novaとかミッドレベルの投手も多く抱えていて、BAではすごく評価されている。Andrew BlackmanはRule5ではプロテクトされてるだろうけど、オプションの残りはどうなんでしょうか。

Tampa Bay Rays - BA, BP, JS, FG : ドラフト上位ピックはなくなったけど、相変わらず凄くいい組織。 Jeremy HelicksonはBAのMinor最優秀投手。球速は93 mph程度とさほどでもないのに、変化球・コマンドが素晴らしい。Bowdenにもこうなってもらいたかった。Matt Mooreは速球・カーブで異常なほど三振を獲れる。AA以上次第ですが、また来季先発に名乗りを挙げてくるかも。あとはTJから復帰のJake McGeeも素晴らしいProspectで、先発豊富なTBだからクローザー候補みたいです。もったいない。Desmond Jenningsはケガがちで、若さもさほどではないけど、ツールへの評価は相変わらず高く、そろそろB. J. Uptonの放出に動くかも。Josh Sale、Drew Vetteleson、Justin O'Connerの今季ドラフトも評価が高かった。08年全体No.1のTim BeckhamはTop10圏外。

Toronto Blue Jays - BA, BP, JS, FG : Kyle Drabekは昨季凄く良かったから、ちょっと落とすだろうと見てましたけど、今季も順調に成績を維持。来季中にはMLBに定着しそう。今ドラフトでDeck McGuire、Aaron Sanchez、Asher Wojciechowski、Noah Syndergaardらの投手を多く蓄えたから、しばらくは安泰。でも野手はTravis D'ArnaudとJ. P. Arencibia、Carlos Perezを抱える捕手はともかく、あとはBrett Wallaceとのトレードで獲ったAnthony Goseがいるくらい。彼は結構楽しみでポテンシャルの上限に達せば凄いと思う。またShaun MarcumとのトレードでBrett Lawrieを獲得。2Bに留まれるかはわからないけど、カナディアンだしTORファンは嬉しいと思う。


[AL-Central]

Chicago White Sox - BA, BP, JS, FG : Chris Saleは左のセットアップ/クローザーとしては素晴らしいだろうけど、ちょっともったいない気も。でも先発としてどこまでやれるかはよく分からない。Jared Mitchellは元々荒削りな上に今季はケガ。Brent Morelはソリッドだけど、スターにはならないかな。 捕手で期待されていたTyler Flowersは攻守で評価を落とした。

Cleveland Indians - BA, BP, JS, FG : しっかりした組織だけど、ファイヤーセールした割には?という気も。Nick Hagadoneは相変わらず制球難でかなり評価を落としてるけど、BAは好きなんですね。No.1はLonnie Chisenhallで間違いない。スーパースターになるにはもう一歩という感じだけど、しっかり打てる。あとはAlex Whiteは09年のドラフトでは、直前で評価を落としたけど、元々はStephen Strasburgに次ぐNo.2の投手と言われてたくらいで、スティールだった。Drew Pomerantzといい、評価が下がったところで獲ってるから、戻れば素晴らしい。Jason Kipnisもしっかりしたレギュラーになるでしょう。

Detroit Tigers - BA, BP, JS, FG : Jacob Turnerは素晴らしい。90 mph後半に届くスタッフも素晴らしいけど、Rick Porcelloに比較される洗練度合が他のHS投手とは一線を画します。Nick Castellanosしかりで、ばらまくというカンジではなく、一点集中型でプレミアムなProspestと獲ってるのはいいと思う。Andy OliverとDaniel Schlerethも先発としては疑問もあるけど、左腕だしリリーフなら支配的になれると思う。

Kansas City Royals - BA, BP, JS, FG : 今季のNo.1組織。ここ数年、やみくものように見えた散財が一気に実を結んだようにも思います。Mike Moustakas、Eric Hosmerらの伸び悩んでたProspectが開花。Wil Myers、Mike Montgomeryは昨季から引き続き、年齢より上のリーグを支配しています。Montgomeryに加えて、引退から復帰のDanny Duffy、John Lamb、Chris Dwyerと全体Top100に入るだろう左腕が多くいて羨ましい。今季ドラ1のChristian ColonとBrett Eibnerが伸びればさらに驚異の組織に。

Minnesota Twins - BA, BP, JS, FG : 悪くないけど、強くもないという印象。Kyle Gibsonは素晴らしいけど、エースというよりは2番手タイプかな?Aaron Hicks、Miguel Sanoらは全体のTop10に入るポテンシャルは持っていると思いますけど。今季のドラ1Alex Wimmersもエースではないかなぁ。


[AL-West]

Los Angeles Angels - BA, BP, JS, FG : Mike Troutは野手で最高のProspectの1人。全体No.1の候補です。打撃・守備・走塁といった元々評価の高かった部分だけじゃなく、パワー・選球眼も素晴らしい。投手では、(YAさん情報によると)速球派は結構いて、Jordan Walden、Garret Richards、Fabio Martinezとみんな90 mph後半を投げるようです。ただ将来の先発として評価を確立したのはあまりいないかも。Hank Congerは守備や選球眼も良くなって、オールラウンドな捕手になりつつある。Mike Napoliを放出するなら、来季はMLBに定着かも。Kaleb Cowartはもう少し上にランクされるかと思ったけど。ツールは素晴らしいはず。

Oakland Athletics - BA, BP, JS, FG : Grant Greenはドラフト前に成績を落として疑問がつけられスリップしたけど、結果的には素晴らしいスティールだった。M-IFとしてはパワーがとんでもなく素晴らしい。SSになれるんですかね。ただChris Carterはかなり評価を落とした。パワーは相変わらずあるけど、MLBではかなり低AVGになりそう。またCarterと共に昨季凄く評価の高かったMichael Taylorはパワーが突如消え失せ、大幅ランクダウン。Michael Choiceはドラフト直前はドラフトで最高のOFという評価。彼もパワーが素晴らしいらしい。

Seattle Mariners - BA, BP, JS, FG : Michael Pinedaは100 mphを投げる剛腕で、今季最も評価の高い投手の1人。あとは成績的には期待通りではないでしょうが、09年全体2位のDustin Ackleyはさすがに最低限打っているし、特にAFLではMVPの大爆発だった。ただ2Bに留まるならともかく、LFや1Bでこのパワーだとキツいかも。Nick FranklinはSSながら23 HRとパワーを見せたけど、他の上位にランクされるProspectと同様、まだどうなるかわからないというカンジ。

Texas Rangers - BA, BP, JS, FG : ここ数年の最強MinorはNeftali Felizを始めとして、あらかた上に上がってしまったから、現在は割と平凡なMinorです。年齢よりずっと上のリーグで成績を残してるJurickson Profarは可能性は多く持ってるけど、まだどうなるかわからない。Martin PerezはさすがにAA/AAAでプレーした今季は昨季ほどの成績を残せませんでしたが、年齢を考えればやっぱり素晴らしい。Robbie Erlinは今季のブレイク株。Tanner Scheppersはリリーフでは凄かったけど、先発ではどうか。Felizがずっとクローザーなら、使いどころがちょっと微妙かも。若いProspectが多いので、来季は評価がどうなっているでしょうか。


[NL-East]

Atlanta Braves - BA, BP, JS, FG : 予想通りだけど投手がいい。Julio Teheranは全体のTop5~10。Mike Minor、Randall Delgado、Arodys Vizcainoらはいずれも全体のTop100に入りそう。Vizcainoはちょっとケガもあってボーダーかもしれませんが。そこに打者ではFreddie Freemanが割って入ってる。Rizzoと同期でAAAで打ち込んでいるし、大したもんですね。Craig Kimbrelとかリリーフの即戦力もいて羨ましい。

Florida Marlins - BA, BP, JS, FG : Matt Dominguezはこれまで守備は素晴らしいけど、打撃はパッとしなかったが、ようやく攻守共にまとまってきた。普通に来季中にMLBに上がり、12年にはレギュラーかと。Chad Jamesはこれと言ってズバ抜けたボールはないけど、大柄な左腕でしっかりしてる。Christian Yelichのドラ1はちょっと驚いたし、オーバードラフト間は否めないけど、OFに留まるなら、ヒッティングスキルは高いしまずまずか。Kyle Skipworthはなかなか伸びてこないな。

New York Mets - BA, BP, JS, FG : どこかパッとしないリスト。Fernando MartinezとJenry Mejiaは明らかに早く上げすぎてる。Wilmer Floresは若くて、SSとしては凄まじいパワーがあるけど、SSには残らないんじゃないかなぁ。Matt Harveyが期待通りに育てばいいけど、彼も疑問は強い。

Philadelphia Phillies - BA, BP, JS, FG : Domonic Brownは文句なし。彼だけは頑なに出さなかったのもわかる。Jayson Werthも引き止めず、来季のRFになるはず。結構トレードで出しまくってるチームだけど、Prospectの使い方を心得てるというか、うまいなと。Michael Taylorなんて一番価値が上がってる時に出した気がする。ただ一方で、Cliff Leeを出して得た3人はイマイチだったし、Roy Halladay獲得の際にLeeを出すなら、Kyle Drabekを留めておくような動きができればとか。Jonathan Singletonは今年のブレイク株。あとは大物はいないけど、投手でJarred CosartとかTrevor May、捕手のSebastian Valleもまずまず。

Washington Nationals - BA, BP, JS, FG : Bryce Harperは文句なし。プロでどうかなぁ、と思ってたけど、AFLではさすがというところを見せた。来季は、どこでスタートでしょうか。あとはわずかに評価を落としたかもしれないけど、Derek Norrisは選球眼・パワーといい。でもWilson Ramosを獲ったから、捕手としてはどうだろう。Danny EspinozaはM-IFとしてはパワーがあり、Ian Desmondと共に打撃のいい二遊間になるかも。A. J. Coleはここにしては珍しく、下位で積んでスティールした。GMが変わって、ちょっとずつ若手に力を入れてますね。


[NL-Central]

Chicago Cubs - BA, BP, JS, FG : Brett Jacksonはパワーは平凡だったけど、予想以上にしっかり打った。Trey McNuttは今季ブレイクした投手。32巡目指名という選手ですが、スタッフは凄くいいらしい。Chris Archerも今季評価を高めた投手で、この2人は来季結果を残せば、本当のTop Prospectに入ってくるかも。Josh Vittersは相変わらず早打ちで、かなり評価を落とした。Hak-Ju LeeはStarlin Castroを2Bに追いやるかと言われていたけど、今だとちょっと厳しいか。今季ドラ1、Hayden Simpsonはドラ1では最も評価の低いピックだったけど、どうなるでしょうか。

Cincinnati Reds - BABPJSFG : Aroldis Chapmanの獲得には驚いたけど、ここ数年若手がどんどん出てきていたのと併せて、ついにPOへと結びついた。Chapmanはスターターではイマイチだったけど、リリーフに移ってからは105 mphの速球で、MLBの打者すらも手玉に取った。ただ2年目以降は慣れられてくるだろうし、特にスターターに移るなら、まだどうなるかはわからない感を受ける。Yonder Alonsoは左を打てず、やや評価ダウン。今季のドラ1でカレッジ最高の捕手(OFに移ったBryce Harperは除くけど)Yasmani Grandalを獲ったが、もう1人、Devin Mesoracoがブレイク。どちらかはいいトレードチップになるんじゃないかな。

Houston Astros - BA, BP, JS, FG : Jordan Lylesは成績的には同学年のCasey Kellyを上回っている。でもあとは期待の高かったJiovanni Mierが不振だったりで相変わらずイマイチ。今ドラフトの上位ピックもDelino DeShield Jr.、Mike Fortynewicz、Mike Kvasnickaとかちょっとオーバードラフト気味かな、と思うようなピックが多かったからどうか。

Milwaukee Brewers - BA, BP, JS, FG : Brett LawrieをTORへ放出。投手が弱いチームとは言われるけど、ここ数年生え抜きの野手が多く定着して、一通り上がってしまった感があり、投手ばかり残ってる。Jake Odorizziはスカウトの評価が高い。Jeremy Jeffressはスタッフは素晴らしいけど問題児。09年上位ではEric Arnettがさっぱりだけど、Kyle Heckathornは少し伸びてきたか。と思ったら、Zack Greinkeのトレードで、Odorizzi、Jeffressを放出。BPではNo.1のMark RogersはThree-Starと相当組織が弱体化してしまいました。

Pittsburgh Pirates - BA, BP, JS, FG : 今季のドラフトでは、Jameson Taillon、Stetson AllieのパワーピッチャーTop2を両獲り。さらにInt. FAで最大の投手Luis Herediaまで獲得した。KCやTORなどと共に金に目を付けず、買い漁ってるチームです。この3人がしっかり育てば凄い。でもあとは、Rudy OwensとBryan Morrisが今年良かったけど、上限は限られる。野手はStarling MarteとChase D'Arnaudくらいで、負け越しが続いてるチームだけど、もうちょいかかりそう。

St. Louis Cardinals - BABPJSFG : Shelby Millerは素晴らしい。サインしなかったMatt Purkeを除く、09年のドラフトの高校生投手Top5の中でも、最も成績は良かった。スタッフ的にもフロントラインスターターに十分なれる。10年もZack Coxが予想以上にスリップしたのを捕まえたし、平均以下の組織だろうけど、それなりにトップ層はいい。Carlos Martinez (Matias)は一度BOSと契約したものの、名前の偽証か何かで破談に。90 mph後半を投げる投手で、ちょっともったいなかった。Tyrell Jenkinsはアメフトのスターでもあり、トップクラスのアスリート。Seth Blairもローテ下位からリリーフで即戦力になりそう。


[NL-West]

Arizona Diamondbacks - BA, BP, JS, FG : Jarrod ParkerはTJで1年を失ったけど、エース級のスタッフと言われていて、しっかり回復するなら評価は高い。あとはBobby Borchering、Matt Davidson、Marc Kraussとパワーポジションにいい若手がいます。Davidsonは09年のドラフトでBOSに獲って欲しかった選手。Dan HarenとのトレードでLAAから移ったTyler Skaggsもいるけど、投手は薄めか。

Colorado Rockies - BA, BP, JS, FG : Tyler Matzekは、登板ごとに球速が出たり出なかったりなど、まだまだ不安定だし、コマンドにも苦労してるけど、やはりスタッフは凄い。Willin Rosarioも攻守にレベルの高い、優れた捕手。ちょっと評価を落としたけど、Christian FriedrichにRex Brothersといい左腕がいて羨ましい。3BのNolan Arenadoは今季評価を上げたProspect。ドラフトも相変わらず上手いし、最近は安定していい組織ですね。

Los Angeles Dodgers - BA, BP, JS, FG : Tom Gordonの息子Dee Gordonが今年もNo.1か。SSとしては打つし、スピードは素晴らしい。ただエラーが多すぎるのでCFに移ったりするかも。Jerry Sandsはパワーが素晴らしく、今季は急上昇でトップクラスの1Bになった。あとはまさかの$6Mで契約したZach Leeがどうか。Chris Withrow、Aaron Miller、Ethan Martinなど去年評価されていた投手が軒並み後退。でもGarret Gouldも含めてみんな若いからまた上がってくるかも。

San Diego Padres - BA, BP, JS, FG : Simon Castroは去年ほど支配的ではなかったけど、AA/AAAでしっかり投げた。来季にはMLBで投げるでしょう。そのうちMatt Latosの次に投げるかも。09年全体3位のDonovan Tateはケガもあってさっぱり。ツールは凄いけど、うまく育つでしょうか。Jaff Decker、James Darnellといったところが評価を少し落としたし、去年まずまずになったMinorの評価は、再び下位の方へ落ちそう。 と思ったら、Adrian Gonzalezのトレードで、BOSからCasey Kelly、Anthony Rizzo、Reymond Fuentesが加わった。Castroを除くほとんどのProspectよりもこの3人が上というカンジで、BAではKellyがNo.1、RizzoがNo.2、FuentesがNo.4。嬉しいけど複雑。

San Francisco Giants - BA, BP, JS, FG : 09年ドラフトのBrandon Beltがすごく打って評価を上げた。06年にBOSがドラ11で指名して、サインできれば大きなスティールと言われたけど契約できなかった。1BではKCのEric Hosmerに次ぐNo.2という声もあって、取り逃がした魚は大きかった。Buster Posey、Madison Bumgarnerと卒業したから後はちょっと弱いかな。でもWS制覇したからいいんでしょうね。Zack Wheelerは成績はまだまだだけど、お気に入りの投手。Gary Brownはピックしたときはオーバードラフトと言われていたけど、まずまずなのかな。

2011年3月11日金曜日

Former Sox Prospect Review: Kolbrin Vitek, 3B/LF

今回は、10年のドラフトでドラ1で指名された、Kolbrin Vitek。全体#20でピックされる選手というイメージで見るとハイフロアー/ローシーリング(ある程度の選手になる確率は高いが、ポテンシャルの上限が低い)な選手と思えてしまいますが、打撃のツールは高く評価される選手。とかくProspectを集めている割には、順調に行かない選手の多いBOSにおいて、確実に戦力なることを期待されています。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Kolbrin Vitek (コルブリン・ヴィテク)
Full Name: Kolbrin Daniel Vitek
Positions: 3B/LF/2B/(RHSP)
Born April 1, 1989
Birthplace: Bryan, Ohio
Height 6-2
Weight 195
Bats Right
Throws Right
Drafted 1st round, 2010
How Acquired Draft
Signing Bonus: $1,359,000
College: Ball State
High School: Bryan HS (OH)
How Left: Retired (March 2014)
Player Link: MiLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

比較的大柄ながらアスレティックな選手だ。もう少し筋肉が付く可能性がある。打撃面に評価の高い選手。素晴らしいメカニクスと洗練されたアプローチをしている。南米系の選手と異なり、打席ではあまり動かず、素晴らしいリストの強さを生かしたクィックなスウィングでボールを弾き返す。パワー面も平均以上で評価されるが、スカウティングで言えば45~55というところで、3Bとしては平凡。体格の割には高いスピードを持ち、ドラフト時点ではプラスでCFもこなせると聞いていたが、現時点では平均を少し超えるくらいと言われている。肩はプラスと十分強い。ただフットワークがやや拙く、反応にも少し難を抱えるから、プロでは2Bはおろか3Bとしても適性に疑問を持たれている。元々OF転向が噂になる選手だったが、13年は本格的にLFに転向。


[Background]

カレッジでは2Bだったが、これはチームのエースでもあり、守備に就く日は肩の保護を考えていたそうで、本職は現在の3B。ドラフト前に株を急上昇させ、BOSの#20で指名。


[Profile]

10' : ドラフト後すぐに契約し、3BとしてSS-A Lowellでプロデビュー。さほどパワーは示せなかったものの、AVG .270としっかりコンタクトした。カレッジのレベルがやや低かっただけにこれ自体は好印象。ディシプリンもさすがにしっかりしている。ただ201 AB/61 Kと、やや三振が多いのは気になる。それでもLow-A Greenvilleに昇格後も特に成績を落としていないし、1年目としては合格点でしょう。

11' : High-A Salemで、それなりにAVGは残したものの、パワー面では、低めの予想のさらに下。守備も悪く、3Bとしても怪しい。

12' : AA Portlandで、さっぱりな上にケガで1年の半分をムダにした。

13' : AAで打てない、守れない、走れない、塁に出れない。おまけにケガばかり。今季途中にLFに本格転向。その前にはプロで初めて2Bでプレーした。

14' Mar. : 再起を期してSTに臨んだが、再び首痛と脳震盪の後遺症を発症し、引退を決意。


[Comment]

正直、全体#20での指名はちょっと残念だった。良い選手だし、しっかり打てるだろうけど、2BやCFになれるならともかく、3Bや両翼としてはパワー面の押しに欠ける。特に3Bとしては守備に疑問もあるし、長期間に渡って3Bのレギュラーを務められるとは考えにくい。ただ比較的昇格は早そうで、現在のMLBの3BレギュラーであるKevin YoukilisがDHなどに回るのであれば、その穴を短期間埋めることはできるかもしれない。またCasey BlakeやMark DeRosaなどまずまずの打力とマルチポジションをこなせるユーティリティー性で重宝される選手もいるし、彼もそういうカンジになって行くんじゃないかな。

(13年追記)最低限メジャーリーガーにはなると思ってたんだけどな...。散々こき下ろしていましたが、それも何とかガンバって欲しいという気持ちもあったんですけどね。

2011年3月10日木曜日

Former Sox Prospect Review: Miguel Celestino, RHP

今回は、BAから層の厚いBOSのProspectの中で#29に選ばれた、Miguel Celestino。SEAからCasey KotchmanとBill Hallのトレードで付いてきたオマケと思ってましたけど、思ったより掘り出し物だったみたいです。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Miguel Celestiono (ミゲル・セレスティーノ)
Full Name: Miguel Antonio Soriano Celestino
Positions: RHRP/RHSP
Born: October 10, 1989
Birthplace: San Pedro de Macoris, Dominican Republic
Height: 6-6
Weight: 205
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: Not drafted
How Acquired: Acquired from Seattle with Bill Hall for Casey Kotchman (March 2010)
How Left: Traded to Cincinnati (July 2015)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

若いが非常に長身で、まずまず筋肉も付いている。90 mph前半の沈む速球が最大の武器で、10年のFILでは95 mphまで出るようになったとレポートされ、評価を上げた。12年のシーズンには、最速98~99 mphを記録するように。80 mph前半のチェンジアップと79~81 mphのカーブは習練が必要。制球力ももう少し向上が必要だ。


[Background]

06年にSEAと契約した後、DSLで2年、Rkで1年を過ごしており、スタッツ全般でイマイチ。大した期待はされていなかったと思う。サラリーダンプの一環で、HallとKotchmanをトレードし、そのPTBNLとしてセレクトされた。


[Profile]

10' : GCLで20.0 IP/0.90 ERAを残すと、SS-A Lowellに昇格後もまずまず。FILでは前述のようにインプレッシブな速球を投げていた。

11' : Low-A Greenvilleで1年ローテを守り、3.46 ERA。ゴロを多く打たせた。

12' : High-A Salemで、序盤戦多くのゴロを打たせて、イニングを稼いでいたが、6月半ばから突如被弾が激増。失点も増えた。

13' : AA Portlandでリリーフに移り、安定して90 mph中盤以上、最速100 mph近いボールを投げていたが、一方で成績はイマイチ。被打率が高く、ドミネイトできていない。コマンド、セカンドピッチの問題なのだろうがもったいない。オフにMiLFAとなるが再契約。

14' : ようやくAAで期待通りの成績を残したが、AAA Pawtucketではまたもやや不安定に。三振は取れているが、K/BBやゴロ率が悪化している。オフにMiLFAの資格を得るも、二年連続で再契約。

15' : AAAで開幕するも、AAAの枠が厳しくなるとAAへ移動。

15' July : CINへトレード。

15' : CIN傘下ではERA 1点台と好投。


[Comment]

10年は良く成長したProspectですが、何と言ってもショートシーズンクラスだし、年齢的にもメチャクチャ若い選手じゃない。奪三振率も平凡だし、上のクラスで成績を残すにはセカンドピッチ以降の改善が必須でしょう。まだ先発として期待できるレベルじゃないと思うけど、こういう経歴の割にはBAが高く評価してるし、威力のある沈む速球という魅力的なスタッフを持ってるから、フルシーズンでどうなるかを楽しみにしたいです。

2011年3月9日水曜日

Former Sox Prospect Review: Dan Butler, C

今回は、昨年打撃で驚きの開眼を遂げた、Dan Butler。ソリッドな守備スキルを備えた捕手で、近いうちに戦力になってくれるかも。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Dan Butler (ダン・バトラー)
Full Name: Daniel John Butler
Positions: C
Born: October 17, 1986
Birthplace: Phoenix, Arizona
Height: 5-10
Weight: 210
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: Not drafted
How Acquired: (1) Undrafted free agent (July 2009); (2) Minor league free agent (January 2016)
Signing Bonus: $10,000
College: Arizona
High School: Greenway HS (AZ)
MLB Debut: August 10, 2014 (Boston)
How Left: (1) Traded to Washington for Danny Rosenbaum (January 2015); (2) Retired (November 2018)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

捕手としては小柄だ。年齢が高めなこともあるが、守備全般で成熟した能力を持つ。フットワークとグラブ捌きに優れ、肩も平均かそれを少し超えるくらい。高い送球の精度を見せている。リード面に関しても評価が高い。打撃面ではツールは平凡だが、10年は大きな成長を見せた。高くバットを構え、オープンスタンスで打つ。スウィングスピード、パワーともに平凡だが、しっかりと当てるスキルを持ち、年齢が高いだけに、ディシプリンもしっかりしている。MLBのレギュラー捕手になるほど打てるとは思えないが、現状の打力をマイナー上層で保てるなら、MLBのバックアップ捕手になる力はある。


[Background]

07年にTJを受けたこともあり、Arizona大では控え捕手で、ドラフトもされなかったが。Cape Cod Leagueでの活躍を目にしたBOSがUDFAで契約。


[Profile]

09' : 契約当初は、マイナーの穴埋めの守備型捕手というイメージで、実際にSS-A Lowellでのプロデビューは、そのイメージを覆すものではなかった。

10' : Low-A Greenvilleで開幕すると、打撃で大幅な進歩を見せ、OPS .929という活躍。High-A Salemに昇格後も長打力は落としたもののしっかり打った。

11' : High-Aスタートで、前年ほどAVGは残せなかったが、しっかりボールを選び、三振も多くなかった。AFLに派遣され、そこでもコンタクトできていた。AA Portland、AAA Pawtucketでもプレー。

12' : AAスタートで、終盤戦AAAに昇格。今季もAVGはイマイチだったものの、選球眼はまずまずで三振も少なかった。オフにRule 5ドラフト対策で、40人ロスター入り。

13' : AAAでRyan Lavarnwayと併用されていた前半戦は打てていなかったが、コンスタントな打席数が与えられた後半戦は非常に好調。ソリッドなコンタクトと選球眼に、パワーも発揮。

14' : 開幕時は多くの捕手がロスターにいたが、A. J. Pierzynskiはリリース、Ryan Lavarnwayは1Bメインに転向で、後半戦は第3の捕手に。ただ昨年後半に開花した打撃はまた逆戻り。

15' Jan. : 再契約したCraig Breslowに枠を譲ってDFAされ、WASへトレード。

15' : WAS傘下AAAでプレーも打撃はイマイチ。入れ替わりのような形となったSandy Leonがある程度の出場機会をBOSで稼いだのはButlerにとっては不運だった。

16' Jan. : MiLFAで出戻り。

16' : 第3~4の捕手扱いになり、出番が少なかった。限られた機会ではよく打っている。オフにMiLFAになるも再契約。

17' : Blake Swihartの故障もあり、AAAで多くのプレータイムを得た。コンタクトは捕手としては悪くないと思うが、上の捕手2人も健康だったため、通年AAAでプレー。オフにMiLFAになるも再契約。

18' : AAAの控えを務めているが、今季はChristian Vazquez、Swihartの2人が戦列を離れた一瞬だけ4年ぶりのMLBへ。

18' Nov. : MiLFAになると同時に引退。


[Comment]

パワー・肩等でツール的にはMark Wagnerより少し弱いという印象だが、より完成度が高めなイメージ。ただまだAA以上で実績がないから、そこで打てるかどうか。年齢的にも11年に結果を残せるかどうかはかなり重要。何にせよ、これだけブレイクしたのは驚きだった。継続してガンバって欲しい。

2011年3月1日火曜日

Former Sox Prospect Review: George Kottaras, C

今回紹介するのは、George Kottaras。長いことJason Varitekの後釜候補だったんですが、MLBで期待されたほど打てていない。一時はTim Wakefield専属としてロスター入りしてました。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: George Kottaras (ジョージ・コッタラス)
Full Name: George Kottaras
Positions: C/1B/3B/RF
Born: May 10, 1983
Birthplace: Scarborough, Ontario
Height: 6-0
Weight: 200
Bats: Left
Throws: Right
Drafted: 20th round, 2002 by San Diego
How Acquired: Acquired from San Diego for David Wells (August 2006)
College: Connors State
High School: Milliken Mills HS (ON)
MLB Debut: September 13, 2008 (Boston)
How Left: Released (November 2009)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

どちらかと言うと、オフェンス面に持ち味のある左打ちの捕手。コンタクトは平均以下だが、フルタイムなら、20 HR以上打てると言われるパワーに、ディシプリンもしっかりしている。器用な打者ではなく、変化球を打てないし、プルヒッターです。肩は強いが、リリースの精度、クィックネス、捕球、リード等は評価が高くない。ただハードワーカーで、今でも守備面では平均以下でしょうが、いずれのスキルもある程度は進歩し、何とかMLBで使えるところまで来ている。ブロッキングやバント処理はまずまずのレベルまで向上している。AAAでCharlie Zinkを受けていたこともあり、ナックルへ対応できる選手です。SDでも経験があったそう。


[Background]

SDに02年の20巡目でピックされています。$350Kとまずまずの額をもらっている。しっかりとした成績を残し、06年にはすでにAAAまで到達した。SDでも結構期待されていたが、David Wellsとのトレードで獲得した。本人もD. Wellsほどの選手とトレードされるのは名誉だと話していた。その当時は将来の正捕手と期待されていた。


[Player Profile]

07' : AAA Pawtucketでプレーしたが、それまでの期待ほどには打てなかった。

08' : MLBデビューを飾った。

09' : オプション切れとなり、ナックルを受けれることをSTで示せたため、BOSはオフに獲得していたJosh Bardを切って、彼をWake専属のバックアップ捕手に起用した。ただやはり打撃で苦戦。シーズン中にVictor Martinezを獲得したこともあり、シーズン後にリリース。

10' : MILに拾われ、Jonathan Lucroyが定着するまでの併用要員として機会をもらっているが、やはり打てず。

11' : MILでAVG .254とまずまず控えとしてプレー。

12' : OAKに移籍し、Josh Reddick、Brandon Mossといった元BOSのProspect陣とチームを引っ張り、最終戦でTEXを逆転し、リーグ優勝を勝ち取った。

13' : KCに移籍。AVG 1割台ながら、持ち前の選球眼で高い出塁率を残している。

14' : CLE、TOR、STLでプレーも、ケガの穴埋め程度の起用に留まった。


[Comment]

何といっても守備型ではないだけにもう少し打てないと厳しい。パワー・選球眼は悪くないし、取りあえず当てさえすれば、まだまずまず若いし左打ちなので、まだ使ってみたいと思うチームはあるんでしょうけど。

11' Top 101 Prospect Ranking by Baseball Prospectus

BPからも全体Top 101が出ました。No.1はこちらもWASのBryce Harper。やっぱりMike Troutとどっちが上かは悩んでいるようですが。Top5まではBAと全く同じ。Jeremy Helicksonが少し低くて、その分Jameson TaillonとかMatt Mooreのようにスタッフのある投手を重視している印象。No.101でDonovan Tateはどうなんだ...ダークホース的おまけな意味合いなんでしょうけど。


[BP: 11' Top 101 Prospects]

1. Bryce Harper, OF, Nationals
2. Mike Trout, OF, Angels
3. Jesus Montero, C, Yankees
4. Domonic Brown, OF, Phillies
5. Julio Teheran, RHP, Braves
6. Aroldis Chapman, LHP, Reds
7. Mike Moustakas, 3B, Royals
8. Jameson Taillon, RHP, Pirates
9. Jeremy Hellickson, RHP, Rays
10. Matt Moore, LHP, Rays

37. Jose Iglesias, SS, Red Sox
48. Casey Kelly, RHP, Padres
69. Anthony Rizzo, 1B, Padres
100. Anthony Ranaudo, RHP, Red Sox


ここではBrittonは入らず。Ranaudoもかなり低いけど、自分的には色々と疑問もあるし、この辺でも仕方ないかなとも。スタッフはあるし、成績を残すなら来年は上がってくるでしょう。J. IglesiasはBAより高かった。打撃は少し出来過ぎでしょうが、自分的には守備だけでもこのくらいの位置に入れる価値はあると思う。