2013年1月17日木曜日

12'-13' Offseason Boston Red Sox -Jan.-

年が変わって1月です。Mike Napoliの股の故障が発覚し、揉めていましたが、ようやく合意に近づいたよう。もう何度も言うのは飽きてきたのですが、そろそろ余剰を整理してくれ(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 1/4
Signed 1B Mark Hamilton to a minor league deal.

M. Hamiltonと契約。M. GomezがMLBなら、AAAの1Bのデプスとなりそうです。


○ 1/15
RHP Alfredo Aceves, RHP Andrew Bailey, RHP Daniel Bard, RHP Joel Hanrahan, LHP Andrew Miller, LHP Craig Breslow, LHP Franklin Morales, C Jarrod Saltalamacchia, and CF Jacoby Ellsbury filed for salary arbitration.

調停申請額を交換。各選手の交換額は割愛。そろそろ調停回避の選手が出てくると思います。


○ 1/16
Philadelphia signed RHP Aaron Cook.
Chicago (AL) signe RHP Tony Pena Jr..
Fukuoka Softbank Hawks signed RHP Vicente Padilla.

Aaron CookがPHIとMinor契約。Vicente Padillaが横浜DeNAベイスターズではなく、福岡ソフトバンクホークスの方と$3.25Mで合意。Cookは微妙なところだったけど、Padillaは何故夏のデッドラインでトレードしなかったのか。デプスと言えば聞こえはいいけど、もうそろそろいい加減余剰をしっかり整理することを覚えるべき。Tony Pena Jr.はCWSへ。


○ 1/17
Signed C Jarrod Saltalamacchia to a one year deal.

調停最終年のSaltyが$4.5Mで調停回避。今のロスターで最もトレードに出したい選手からというのがまたセンスの無さを感じるが...。MLBTRでの予想は$3.9Mだった。


○ 1/18
Signed RHP Alfredo Aceves, RHP Andrew Bailey, RHP Daniel Bard, RHP Joel Hanrahan, LHP Andrew Miller, LHP Franklin Morales, and CF Jacoby Ellsbury to one year deals.

Saltyが合意したという報を皮切りに、Breslow以外の全員と調停回避で合意しました。しかし見事にリリーフばっかり...。リリーフはもっと調停前の若手をどんどん有効活用してもらいたいところ。ちなみに合意額とMLBTRの調停予想額は以下のようなカンジ(( )内がMLBTRの予想額)。

Aceves - $2.65M ($2.6M)
Bailey - $4.1M ($3.9M)
Bard - $1.8625M ($1.6M)
Hanrahan - $7.04M ($6.9M)
Miller - $1.475M ($1.4M)
Morales - $1.487M ($1.4M)
Ellsbury - $9M ($8.1M)


Released RHP William Abreu, C Kevin Segovia, and OF Osvaldo Almengo.

DSLから3人をリリース。


○ 1/19
Signed LHP Craig Breslow to a two years deal.

1人残っていたBreslowですが、調停回避に加えFA後1年を押さえる2年契約で合意。3年目にオプションが付きます。各年の額はまだ明らかになっていないけど2年で$6.25M。オプションは$3.9Mとなっています。13年が$2.35M前後になる予定だったので、それだと14年が約$3.9Mで3年目のオプションとほぼ同額のイメージ。

2、3年目はやや高い印象だけど、今オフの左リリーフの市場は薄く、オーバーペイ気味に見える契約も多かったので、その中ではそこそこという印象。支配力のあるリリーフというカンジではないけど、左右のスプリットが小さく、またここ数年の登板数も左腕では屈指。地元ニューイングランド生まれで、Yale大卒のインテリということもあり、ブルペン陣のリーダーとしての役割も期待できる。

左腕リリーフでは、オフにRich Hillが抜け、HillはMinor契約で帰ってくるつもりはなさそう。傘下の上層リリーフ左腕のデプスは薄く、Breslowが13年限りなら、14年あたりはA. Millerに頼ることになるのかな、とやや不安だったので、これは割と印象が良い。しかしこう動くのなら、左腕リリーフの薄い今季の市場だし、Millerをトレードで使いたかった気がする。13年は少し薄くなるが、Brittonあたりはそろそろリリーフに移しても良いと思うし。


○ 1/22
Signed 1B/C Mike Napoli to a one year deal.
Designated RHP Chris Carpenter for assignment.

(追記)フィジカルで股関節のケガが発覚し、契約内容についてずっと揉めていましたが、ようやく1年$5M + $8Mインセンティブで再び合意に達したようです。C. CarpenterをDFAし、正式に発表されるよう。インセンティブは、ロスター在籍日数、PAで細かく決まっている。満額受け取るには、ほぼフル出場する必要がありそうだし、厳密にリスクを回避した形にはなっているが、一方でケガへの懸念が高いことも伺わせる。ケガの箇所が箇所だけに、捕手で少し出るというのも厳しそう。

DFAはMortensenかCarpenterか、というところだったけど。STで誰かがケガした場合に、現状ではMortensenが上だからだろうなんて意見もあるけど、これはナンセンス。D. BardをMinorスタートにしたとしたところで、F. MoralesとAcevesの2人がまだデプスチャートで上にいる。現状では、開幕時にどのみちDFAするのはほぼ確定している。

先発・リリーフから2人がケガをする可能性はゼロではないにしても、そんなに頻繁にある話ではないと思うし、そうなったらそうなったでいくらでも動きようはある。昨年、Michael BowdenやらJustin Thomasなんかを開幕ロスターに置いてたことを考えれば、A. WilsonでもそれこそCarpenterでも良かったんじゃないの?Beatoや、Winter Leagueでも良い投球を見せているDe La Torreもいる。Bardのフォームもだいぶ戻って来ているという話もあるし、彼が本来の状態に戻るならMinorスタートはありえない。自分ならCarpenterのCeilingとオプションが残っているメリットを取ります。

(元記事)フィジカルがまだですが、3年$39Mで合意だそうです。Napoli側が4年を主張していると噂になっていて、Napoli側がその部分では歩み寄った形ですが、これもどう考えても高い。TEXが単年$13.3Mの調停を申請しなかった選手に平均$13Mで3年とは。古巣TEXとSEAくらいしか競合がなかったし、TEXは3年をオファーしなかったとか。SEAは3年くらい出すとか聞いていたけど、条件提示まで行ってなかったんじゃないかな?

この前ちょっと書いたように、右打ちで捕手も一応守れるNapoliは、BOSの現状のロスター状況に完璧にフィットした選手ではないですが、Napoli単体で見れば、ボールを良く選ぶし、Fenwayを非常に得意としており、1Bとしても悪くない実力を持った選手。12年の成績は、MLBでもトップクラスだった11年からかなり落としたけど、それよりも持ち直す可能性が高め。1Bだし、年齢的にもまだ危険水準ではない。

現時点では、1Bほぼ専任で考えているというコメントがGMから出ているが、それでも捕手を守れるということも頭には入っているだろうし、BOSはこれでSaltyのトレードに動く可能性はさらに高くなったと思える。実績の少ないLavarnwayがストラグルするようなら、一時Minorに送って、NapoliとD. Rossの2人で回すということもできるため、そういう面では良いフィットと言える。

あとこれに付随する動きとしては、RFのもう1枚は左打ちか左打席を苦にしない両打ちがターゲットになるでしょう。また控え1Bは新たに探すかもしれないけど、あまり対右を不得手としないSandsが有利になったかも。打線全体で右打ちの選手が増えたし、Saltyを出すのなら、対右を得意とする控え1Bを獲っても良い気もしますが。


○ 1/26
Signed OF Ryan Sweeney to a minor league deal.

Non-tenderされてFAとなっていたSweeneyがMinor契約で再契約。さっそく「今度は壁を殴らないから安心してくれ」とTwitterでつぶやいています。MLBのロスターに入れば、$1.25Mにインセンティブが付く契約になるそう。期限はわかりませんが、Opt. Out条項はまず付いているでしょうね。これはグッドディールかな。元々MLBの予想ロスターにはLFタイプが多く、CF/RFが基本的にはEllsburyとVictorinoのみで控えなしという状態だった(Navaあたりを使うしかないんでしょうが)。

しかもそれに加えて、一応MLBの可能性のあったKalishが今度は右肩を手術して出遅れることが確定していた。もちろんそれを受けての契約なので、フィットして当たり前ではあるけど、枠も厳しい中、Minor契約で抑えられたのはまずまず。NavaにはSTでRF機会を多く積ませるだろうけど、その状態次第では出番が回ってくるかも。右打ちであれば、Hassan、Linaresといるけど、左打ちはHazelbakerくらいなので、いつまでMinorに置いとけるかは知らないけど、デプスとしても悪くない。(追記)開幕時にロスター入りしなければFAになれるそうです。


○ 1/27
Agreed to terms with Int. FAs 2B Luis Alejandro Basabe, CF Luis Alexander Basabe, and OF Raiwinson Rameda.

3人のInt. FAと契約したそう。全員Venezuelaの選手で、Basabe兄弟は双子。Ramedaは左打ちのOFだそう。双子両獲りが好きなBOSですが、Basabe兄弟の場合は、Alexanderの方が才能があるらしい。とは言え、共に$450Kとかなりの額を出しているので、2人とも成功して欲しいですね。


○ 1/29
New York Mets signed RHP Scott Atchison.

Non-tenderされていたScott AtchisonがMinor契約でNYMへ。ケガをしてなかったら夏にトレードできてたかもしれませんけど。肘の調子は良いそう。


○ 1/31
Signed RHP J. D. Durbin and 1B Lyle Overbay to minor league deals.
Resigned RHP Charlie Haeger to a minor league deal.Signed UDFA LHP Christian Perdomo.

左打ちのバックアップ1Bとして、OverbayとMinor契約。Sweeneyと同様に、MLBの開幕ロスターに入らなければFAになれるそう。MLBロスター入りで$1.25Mのベースサラリーに$250Kのインセンティブが付く可能性がある。守備と選球眼はまずまずも、1Bとしては長打力に欠ける。まだ1B控えとしては最低限のレベルにはあると思うけど、OFには対応できず、Sweeneyの契約と比べて、フィット感では劣る。

こういった落ち目の選手を使うくらいなら、M. Gomezにチャンスを与えたいけど、ただこういう条項を付けてしまうと、某GMの性格上、保険をかけてロスターに入れようとしそうな気はする。Gomezを使わないにしろ、Overbayよりかは、自分ならNavaを1B/LFで使って、Sweeneyを入れた方がしっくりくるのだが。

また、Durbin、 HaegerとMinor契約。Durbinは、07年以来MLBでの登板がなく、ここ2年は福岡ソフトバンクホークスやMexico Leagueでプレー。Haegerはナックルボーラ―。11年にBOS傘下でプレーし、12年も再契約したけど、STでリリースされ、12年はプレーし なかった。Perdomoはドミニカ出身で、Advanced Software Analysis JCでプレーしていた。

2 件のコメント:

よつや さんのコメント...

Ellsbury高い…、高すぎです。昨シーズンは活躍してないのでMLB Trade Rumorsの予想通り、現状維持の$8.1Mで調停まで持っていけばいいと思うのですが。どうせFAかTradeで残らないんだから感情的なしこりなんて気にする必要もないし…。

$9Mで回避したのは何か理由でもあるのでしょうか?

ララ さんのコメント...

よつやさん

あくまでMLBTRの予想なんで、基準額が高ければ、ずれ幅も大きくなるとは思うけど、全体的に高いというのが...。

Boras相手なんで、調停にもつれるのがちょっと怖いというのもあったのかもしれませんが、Cherington GMは、何かにつけてお金で解決できるなら、それで良いじゃん、というようなカンジのオーバーペイばかりで個人的には不満です。