2012年1月30日月曜日

12' Draft Watch - My Mock Draft ver.1

ドラ1が確定したので更新しました。BOSはDan WheelerがMinor契約でCLEに行き、ドラ1、1sでは#24、#31、#37の3つのピックで確定。WheelerはGF条件とかまで付いてるし、Minor契約というのはちょっとズルい気がしますが。各チームのニーズ分析を分けました(こちら)。


[12' My Mock Draft ver.1]

1. Houston Astros - Mark Appel, RHP : Deven Marreroは全体#1に、と言われると、やはり上限が低く感じてしまうか。Lucas Giolitoも魅力だが、同等のスタッフを持つカレッジの投手がいれば、リスクの大きさ的にも、そちらを選ぶのが自然か。

2012年1月28日土曜日

11'-12' Offseason Boston Red Sox -Jan.-

新年明けましておめでとうございます。先発が不安だ~。(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 1/2
Released RHP Anatanaer Batista.

下層ではまずまず三振を獲っていたリリーフのAnatanaer Batistaがリリース。


○ 1/3
Signed RHP Carlos Silva and IF Pedro Siriaco to minor league deals.

今季も恒例の、落ち目のビッグネームとMinor契約作戦発動です。つってもC. Silvaじゃね~。まぁそれでもAAAでは先発に入るんじゃないかと。SiriacoはPITでここ2年ちょこちょこ出てたAAAAタイプ。基本はSSですが一応どこでも守りそう。


○ 1/9
Signed RHP Aaron Cook to a minor league deal.

COLからオプションを破棄されてFAになっていたCookとMinor契約。ロスター入りで$1.5Mを得る。恐らくOpt. Outが付いてるだろうけど、まだ明らかになっていない。COL一筋のシンカーボーラーで、ズバ抜けたスタッフはないものの、ゴロを打たすことで打者有利の本拠で生き抜いてきた。基本はドミナントさとはかけ離れたイニングイータータイプだが、キャリアを通じて故障が多い。

昨季も指や肩を痛めて不振。シンカーは88 mphと球速も出ていなかった。Silvaと合わせてやっと半人前というくらいだけど、故障から回復するようならMinor契約としては印象が良い。これでしっかりとした4番手を獲り、D. Bard、Aceves、A. Miller、Doubront、Silvaと5番手&デプスという感じにできるのなら、まずまず形は整ってきたかなという気がする。


○ 1/10
Signed RHP Justin Germano and OF Jason Repko tominor league deals.

右腕のGermanoと契約。AAAのデプス。SD時代が記憶にあるけど、日本のソフトバンクにもいたとか。昨季は韓国の三星ライオンズでプレーし、今季も$1M程度をオファーされていたが、BOSを選んだそう。あとはOFのRepkoとも契約したよう。LAD時代が記憶にある。


○ 1/11
Acquired 2B/3B Brad Emaus from COL for a PTBNL or cash consideration.

COLからIFのEmausを獲得。SSを守るほどの守備力はなく、2B/3Bタイプ。TOR時代は傘下のTop10にランクされていたまずまずのProspectで、昨季はNYMにRule 5ドラフトで指名されたが、リターンされ、その後COLにトレード。ここ2年、AAAでAVG .300にOPS .900近くと良く打っているが、これはPCLでしかもCOLの本拠の影響も大きい。基本的にはパワーは平凡でコンタクトヒッター。選球眼もしっかりしている。見返りはPTBNLか現金で、このレベルの選手なら見返りがタダ同然と言うことはないかも。


○ 1/13
Signed OF Ryan Sweeney to a one year deal.
Signed OF Josh Kroeger to a minor league deal.

Sweeneyと$1.75Mで調停回避。11年は$1.4M。回避するならこんなもんか。あとはOF/1BのデプスKrogerと契約。


RHP Andrew Bailey, RHP Daniel Bard, RHP Alfredo Aceves, LHP Franklin Morales, C Jarrod Saltalamacchia, CF Jacoby Ellsbury, UT Mike Aviles, and DH David Ortiz filed for salary arbitration.

今季も全員調停回避できるのかな。


○ 1/15
Signed C Jarrod Saltalamacchia to a one year deal.

Saltyとも調停を回避。$2.5Mだそう。MLBTRの予想は$1.6Mで随分高い印象があるけど、フルシーズン正捕手を務めたし、高く要求してくることは必然だったから、回避するなら少し割高になるのは仕方ない。チーム編成に影響が出ることを考えれば、調停負けたときのリスクは球団側の方が高いと思うし。


○ 1/16
Signed RHP Vicente Padilla to a minor league deal.

C. SilvaとCookである程度揃ったかと思いきや、さらにPadillaまでMinor契約で獲得。MLBロスター入りで$1.5M。いつも通りインセンティブやOpt. Out条項が入っているでしょう。ここ数日噂になっていた選手で、元々先発だが昨季はLADでリリーフ起用。一時はJonathan Broxtonの代役クローザーまでこなしたが、最終的にはケガで6月にシーズンを終えている。Winter Leagueで最速95~96 mphを計時しているということで、いくつかのチームが注目していたそう。先発としては元々確たるポジションを築けていない投手だが、リリーフにも対応できるということで割と印象が良い。とは言えここ数年、そういうカンジの選手で失敗し続けてきたから、過剰な期待は禁物だが。


○ 1/17
Signed LHP Franklin Morales, CF Jacoby Ellsbury and UT Mike Aviles to one year deals.

左腕のF. Moralesと$850Kで調停回避。これは予想より少し安かった。リリーフだし、残りの調停期間を見据えても、安めで契約できたのは良い。またEllsbury、Avilesとも調停回避。Ellsburyが$8.05M、Avilesが$1.2Mです。どちらもMLBTRの予想よりわずかに高いが、まずまずというところでしょう。特にEllsburyはBorasクライアントで難航も予想されただけに、良くやったというカンジです。


○ 1/21
Acquired RHP Clayton Mortensen from COL for SS/2B Marco Scutaro.

こういうトレードをされると、詳細にレポートを書く労力が空しく思える。BOSが正SSのMarco ScutaroをCOLに放出。見返りはシンカーボーラーのMortensen。BOSの目的は簡単で、サラリーダンプ。Scutaroの12年の$6MをそっくりCOLに請け負ってもらう。しかし、MLBでNo.2のペイロールを誇るチームが単にサラリーダンプのために、内野の要のSSの戦力をダウングレードするなんてことがあっていいんですかね。

COLはもちろんSSにはTroy Tulowitzkiがいて、Scutaroは正2Bとして使われる予定。Tulowitzkiが休むときの代役ということもありうるかも。個人的に(ではなくて大体のところ多くのファンに共通するかもだが)、あらゆる面から見て「Bad Trade」と言っていいと思う。理由はあまりにも多すぎて書き忘れそうだが。

①ScutaroはMLBの平均水準を超えるSSで、1年$6Mの契約は十分に相応。だということ。年齢は30代後半に差し掛かり、さすがに肩は落ちたし、フル出場も望めなくなって来てはいるが、高いコンタクト能力と成熟した選球眼でオフェンスも未だにSSとしては十分平均以上だし、2Bでもそうだろう。守備も基本的には安定感があり、SSとして許容できる。

②今季の2B(SS)市場の薄さ。今季のFAの2B市場は非常に不作で、最高の選手はTORと再契約したKelly Johnsonだった。これならScutaroの方がかなり上だし、SSとしてもJose Reyesはいたが、彼が契約した今となっては、市場の誰よりもScutaroの方が価値がある。COLは今オフが始まったときからScutaroに興味と言われていたし、明らかに売り手有利な状況だったはず。

③後釜の弱さ。Scutaroを出したことで、BOSのSSはAvilesとPuntoのプラトーンになることになった。対左を得意とするAvilesに対して、Puntoを対右で多めに使うことになるだろう。いずれもここ数年正SSとしてはシーズンを過ごしていないし、ここの力量から言えばMLBでも平均以下で、最低クラスに近いかもしれない。こういうプラトーンでは、対右のプラトーンのメイン側をオフェンス重視にして、対左兼守備固めとしてもう1人を併用するという風にしたいが、Avilesは守備が良くないし、Puntoを正SSとするのも抵抗がある。

またMinorもJ. Iglesiasが順調に育っていないし、2BならEmausやSpearsなどまだ候補と呼べる選手はいるが、SSが務まるのはSiriacoのみ。打撃面で何か期待できるような選手ではない。AAのDentも同様だ。MIAで浮く可能性のあるHanley Ramirezを狙うのでは?という話もペイロールの空きがない以上、MIAからすれば論外だろう。

④見返りの弱さ。Mortensenは07年のSTLのドラ1sで、Matt HollidayのトレードでOAKへ行き、昨季COLにトレードされていた。シンカーを主体としてゴロを打たせるが、球威がない上に、変化球はいずれも平凡で、MLBの先発はおろか、リリーフさえ務まる器ではない。一応今季4つ目のオプションがあるそうだが、そもそも40人枠を割く価値はない。Mortensenに、何らかの価値を見出したと言うよりは、サラリーリリーフで基本的に十分というようなスタンスだったと思われる。一応シンカーボーラーだけにもしかしたらというのもあるのだろうが。

ただ上で書いたような理由から、Scutaroの$6Mは請け負ってもらって当然だと思っているし、その上で何らかのしっかりした価値のある見返りを要求すべきだったと思う。COLは比較的先発のデプスが豊富なチームだし、$1~2M負担してでも、Edwar CabreraやJuan Nicasio、もしくはリスクは高いがChristian Friedrichのような見返りを引き出すように交渉すべきだったのではないか。新CBAの影響でどうなるかはわからないが、来季もType B以上になる可能性は高いのだし。COLにProspectを出すのがイヤと言われたなら、Jenksの$6Mの内$4Mなりを負って引き受けてもらうという交渉だって考えられる。

⑤先の見通しの欠如。全てはこれに尽きるのだが、そもそもなぜオプションを行使したのか?元々今オフのペイロールの空きが苦しいことは分かっていたし、オフが始まった時点で、Jed Lowrie、Avilesがいた状況で、$6Mのオプションを行使する必要があったのか?Papiに調停申請したのが悪いとは言えないけど、その時点である程度ペイロールが埋まる可能性があった訳で、オプションを破棄して素直にType Bになってもらうなり、Papiとさっさと2年+格安オプションなどでAAVを下げるなり、先発分のペイロールを見据えて動いておくべきだったのでは?

Scutaroを残したから、余剰となったということで、Lowrieを出し、控えとしてPuntoを入れておいて、今さらScutaroを出すなど、行き当たりばったりも良いところではないか。Avileだって第3のSSになる予定だったからWinter LeagueでOFばっかりやらせてたのでしょ?それにScutaroを出して、先発のペイロールを空けたは良いが、さっさとRoy Oswaltと纏められていないのは不手際としか言いようがない。どう考えても、これをやるなら、先発の確保とセットでの動きにすべきだ。


○ 1/22
Signed RHP Daniel Bard to a one year deal.

D. Bardと調停回避です。Bard側と球団側のちょうど中間を取った$1.6125M。安いね~。自分なら4年$15Mに2年くらいオプションつけて延長して素直にクローザーやらせるな。


○ 1/25
Signed RHP Andrew Bailey to a one year deal.

A. Baileyと調停回避。$3.9Mだそうです。調停申請額のちょうど中間よりはBOSよりでわずかに安めに抑えられたか。あとはAcevesとPapiのみ。


○ 1/26
Signed OF Cody Ross.
Designated RHP Scott Atchison for assignment.

RFが弱いとは言われていたけど、Crawfordが出遅れそうでOF補強が急務になっていたBOSが、SFからFAになっていたRossと契約で合意。$3Mだそうです。ってかWikipediaって情報早いな。もうBOS所属になってたよ...。99年のDETのドラ4。来季32歳。渡り鳥的な印象の強い選手で、FLA時代が記憶にあるが、10年にSFにシーズン中移籍し、WS獲得の原動力になったのがハイライト。FAで3年の契約を探していると言われていたけど、キャリア通じてOBPが.330を越えたことが07年の少ないサンプルの年を除けばなく、昨季のAVGが.240ではさすがにムリでしょ。

今でもOF3ポジションを守り、スピードは平凡だが、一応CFもそれなりに守るし、両翼ならまずまずと言われている。さほどAVGは残せない上に、選球眼も平凡だが、パワーはしっかりしている。昨季は左右のスプリットでむしろ対左がやや悪かったが、キャリアを通じては対左で特にパワーを発揮している。Crawfordの復帰まではLFを務め、帰ってくれば、RFでSweeneyとプラトーン、時折LFという形になるでしょうか。自分的には大して良い選手に見えないし、せいぜい4th OFと思うけど、わざわざMarco Scutaro出してまで空けた$6Mの半分を食ってしまった。SPにならともかく、こちらのためにペイロールを空けただけになってしまっては全くアップグレードにならないのだが。ここに来て、CINやDETもRoy Oswaltに興味と言われているし、SPの補強はどうなるんだ?

(追記)AtchisonがDFAされて、Rossとのサインが正式に発表になりました。1年$3Mにインセンティブが付くそう。しかしオプション切れのAtchisonをここまでロスターに置いておいたのはやはりイマイチよくわからない。どう見たって、Bowden、Doubrontと3人も25人枠には入らないだろうし。上と下の行ったり来たりの役割は今季は田澤が適任だと思います。


CLE signed RHP Dan Wheeler to a minor league deal.
BAL signed LHP Dennys Reyes to a minor league deal.

Dan WheelerがMINとMinor契約。Type Bの補償のサンドイッチピックは受けられません。昨年のFelipe Lopezと言い、BOSへの嫌がらせじゃないだろうな...。成績を見てもまだまともなリリーフだと思うんですが、今季の豊富なFAのリリーフ市場が災いしたか。なおさらMarco Scutaroで補償をもらっておくべきだった感が。またDennys ReyesがBALと契約。どうでもいい。


○ 1/27
Signed RHP John Maine and C Max St. Pierre to minor league deals.

さらにMinorのデプスを追加。MaineはNYMで一時期中心投手だったが、肩のケガでここ3年ほど苦しんでいる。昨季は6月までAAAで酷い成績で、チームを抜け、引退を仄めかしていた。BOSはリリーフとして使うだろうと。St. Pierreは打撃力の全くない捕手。AAAのDLで待機し、Lavarnway、Expositoがチームを空ける際に穴を埋めるだろう。

2012年1月27日金曜日

Former Sox Prospect Review: Blake Swihart, C

今回は、11年のドラフト組のトリを飾ってもらう、Blake Swihart。11年のドラフトで最高の捕手と言われた選手。これだけ期待度の高い、しかも高校生をピックできたのはいつ以来なのだろう?Ryan WestmorelandやGarin Cecchiniもポテンシャルの高い選手達ですが、ドラフト時の評価で言えば、その彼らを上回る選手です。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Blake Swihart (ブレーク・スワイハート)
Full Name: Blake Aubry Swihart
Positions: C/LF/RF/1B/3B/2B/(SS)
Born: April 3, 1992
Birthplace: Bedford, Texas
Height: 6-1
Weight: 205
Bats: Both
Throws: Right
Drafted: 1st round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $2,500,000
High School: Cleveland HS (NM)
MLB Debut: May 2, 2015 (Boston)
How Left: Traded to Arizona with international amateur signing bonus pool space for Marcus Wilson (April 2019)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

捕手としては若干小柄だが、その分捕手としては例外的にアスレティックな選手。HSのJuniorの年に捕手に転向したばかりで、経験が未熟だが、肩は20-80で50以上でプラスと言われ、リリースも短く整えている。レシーブスキルも良く、捕手になれるツールは揃ってる。捕手にしてはスピードもあり、3BやOFも務まるだろう。非常にクィックなリストを持ち、打力に関しては非常に高いポテンシャルを持つ。ディシプリンも高校生にしては良いが選球眼はまだまだ磨く必要がある。パワーに関しては体格の成長次第だが、素晴らしいスウィングスピードを持ち、最大で20 HR打てるというスカウトもいる。元々右打ちで、昨季両打ちに転向したてだが、相手の左右に関わらず、両打席を均等に練習しており、両打席でしっかり打てる。


[Background]

10年にはTeam USAにも選ばれ、Bubba Starlingを抑えて、チームのベストヒッターとなった。ドラフト時のランキングはBA #17/PG #22/DSS #6。ドラフト最高の捕手と言うことでTop 15以内にセレクトされてもおかしくなかった選手だが、Texas大へ進学するのでドラフトしないで欲しいというメールをMLBの事務局に送ったことや、ソフモアでドラフトに出れるということもあり、各チームが上位での指名を躊躇った結果、BOSが全体#26で指名して契約することができた。捕手へ転向したのはHSのジュニアーの年で、シニアーの年もSSでもプレーしていた。捕手としては非常にアスレティックで、他のポジションにも対応できる能力がある点から、Craig Biggioにも比較される。


[Profile]

11' : GCLで2 GにDHで出場しプロデビューを飾ったが、プロ初ヒットはお預けとなった。

12' : Low-A Greenvilleで、4月は全く打てず、同じ11年のドラ1(Matt Barnes、Jackie Bradley Jr.、Henry Owens)に遅れをとったかに見えたが、中盤以降徐々に実力を見せた。後半戦はAVG .275。7 HRと予想よりもパワーを見せたのも悪くなかった。

13' : High-A Salemで、序盤出足でやや苦しんだものの、しっかり適応を見せた。High-AのAll-Starゲームに出場。長打が少ないため、やや目立たないものの、最終的にはAVGほぼ3割。40%を超えるCS%も示し、守備への評価も飛躍的に向上。傘下の最優秀ディフェンダーに選出。

14' : 初挑戦のAA Portlandをものともせず、安定した打撃を披露。前年まではイマイチだったパワーも前半戦で2ケタHRと成長を見せた。守備でもCS%は50%近い数字を記録。攻守ともに優れたオールラウンド捕手として、打撃で評価を落とした同期のAustin Hedges (SD)などを凌いで、マイナーのNo.1捕手と言われるまでに。AAのAll-Starゲームに出場。一方、向上傾向だった選球眼が、序盤とAAA Pawtucket昇格後はやや失われていたし、さすがにAAAでは若干苦しんだ。オフにRule 5ドラフト対策で40人ロスター入り。

15' : AAAで開幕して問題なく打ち込むと、開幕前の正捕手予定だったChristian VazquezのTJ離脱に続き、Ryan Haniganが指の骨折でDL入りしたことで、予定より早いMLBデビュー。さすがにしばらく苦しんだものの、若手主体に切り替えて、打線全体の調子が上がったのに合わせて本来の打撃を発揮。一年目から申し分のない打撃を見せている。四球は多くないし、まだパワーもそれほど発揮できていないが、捕手にも関わらずランニングHRを記録するなど、非常にレアな5ツール捕手としての可能性を見せている。

16' : 期待の正捕手として開幕を迎えたが、打撃でも今一つな上、守備で未熟さを見せ、Vazquezと交代でAAAへ。出場機会を考えてLFにチャレンジしたところ、Brock HoltやChris Youngのケガが重なり、今度はLFとしてMLBへ。すると攻守で適応を見せ、レギュラーを手中にしかけたが、今度は自身が足首をケガ。そのままシーズ ンエンドとなった。

17' : 再びケガに泣かされた。しっかり捕手で育てる予定が結局ケガの影響で、フルに捕手を守れず。

18' : オプション切れでトレードを模索するも、良い話がなく、UTとしてチームに帯同も前半戦はあまり出番無し。DFAもささやかれ始めたが、Hanley Ramirezのリリースで生き残り、中盤以降はSandy LeonやVazquezの故障もあって出番を増やすと、調子を上げた。

19' : オプション切れの捕手が3人いるが、前年とは異なり2人体制で行く、ということになり、苦しい立場かと思ったが、残り契約年数や年俸の絡みもあり、LeonをDFAして開幕控え捕手となった。

19' Apr. : 開幕から不振の投手陣の責任を押し付けられた形で、チームはリードに優れるLeonをチームに戻し、SwihartをDFA。Mike Hazen GMのARIがトレードで獲得。

19' : 移籍後しばらくは控えでそれなりに起用されたが、やはり結果を残せずマイナー落ち。

20' : TEXと契約するもMLBではチャンスをもらえず。マイナーシーズンはCOVID-19によりキャンセル。

21' : WASと契約も打率1割台。9月にリリース。


[Comment]

捕手としては、経験が浅く、少し小柄という点はあるが、コンバートの噂が強いのは、ツール的に問題がある訳ではなく、OFや3Bなら速く昇格できるだけの打撃力を持つからに他ならない。そのBryce Harper (WAS)やWil Myers (KC)などと状況は似ている。ただBOSは彼をじっくりと捕手で育成することを明言しており、彼を待つだけの時間もある。Minor上層に辿り着くまではひとまず捕手で使い続けるだろう。12年にどこで開幕するかが気になるが、個人的にはXSTからLow-Aに行くコースが有力と思う。

12' Top 100 Prospect Ranking by MLB.com

MLB.comのJonathan Mayoさんの全体Top 100が出ました。No.1はBryce Harper、Mike Troutを抑えてMatt Moore。まぁこの3人がTop 3は堅い。NYYのManny BanuelosがNo.13だったり、やや?な部分もありますが、まぁぼちぼちのリストかな。


[MLB.com: 12' Top 100 Prospects]

1. Matt Moore, LHP, TB
2. Bryce Harper, OF, WAS
3. Mike Trout, OF, LAA
4. Julio Teheran, RHP, ATL
5. Shelby Miller, STL
6. Manny Machado, SS, BAL
7. Jurickson Profar, SS, TEX
8. Jameson Taillon, RHP, PIT
9. Trevor Bauer, RHP, ARI
10. Dylan Bundy, RHP, BAL

37. Anthony Rizzo, 1B, CHC
50. Casey Kelly, RHP, SD
56. Will Middlebrooks, 3B, BOS
64. Bryce Brentz, OF, BOS
76. Xander Bogaerts, SS, BOS
93. Ryan Lavarnway, C, BOS


BOSからはTop 50には1人も入りませんでしたが、Top 100には4人。MILのJed Bradleyや、OAKのSonny Grayが入っていて、Barnesが外れてるのは気に入りませんが。あとはトレードされたAnthony RizzoとCasey Kellyがランクインしています。

12' BOS Prospect Ranking by Baseball America

明日くらいにBAからTop10が出そうです。今年は自分のランキングを作ったので、予想はやめとこうかなとも思ったけど一応。No.1は難しいですね~。MiddlebrooksかX. Bogaertsだと思うけど。色んなとこのリストを見ていますが、Middlebrooksはやっぱりディシプリンが、というところが多いですね。

今季はホント難しいけど、Jim CallisさんはRanaudoを買ってるみたいだし、Cecchiniも高く評価している。ツール重視でJacobsなんかは高くなりそう。逆にBarnesなんかは少し抑え目になるかも。J. Iglesiasはどうかな~。あとはCoyle、Bradley Jr.辺りまでがTop 10の候補かと思う。

(追記)Handbook上でTop 31が出ています。あまり大々的に載せるものではないので、WJRさん方式で、コメント欄にちょこっと載せてます。


[BA: 12' BOS Top 10 Prospects]

1. Will Middlebrooks, 3b (Expected: Will Middlebrooks)

2. Xander Bogaerts, ss (Expected: Xander Bogaerts)

3. Blake Swihart, c (Expected: Anthony Ranaudo)

4. Anthony Ranaudo, rhp (Expected: Garin Cecchini)

5. Bryce Brentz, of (Expected: Matt Barnes)

6. Brandon Jacobs, of (Expected: Blake Swihart)

7. Garin Cecchini, 3b (Expected: Brandon Jacobs)

8. Matt Barnes, rhp (Expected: Ryan Lavarnway)

9. Ryan Lavarnway, c (Expected: Bryce Brentz)

10. Jackie Bradley, of (Expected: Henry Owens)


コメント欄に自分で少し書いたけど、ちょっと前にSP.comで流れていたPrint Edditionというのから変化なし。Swihartが相当上位に来るなど、Jim CallisさんらしくCeilingを重視したランキングとなっています。今のところ組織のランキングでNo.10だそう。ドラフトの評価が高かったとはいえ、随分良いですね。


[Best Tools]

Best Hitter for Average: Garin Cecchini
Best Power Hitter: Bryce Brentz
Best Strike Zone Discipline: Alex Hassan
Fastest Baserunner: Felix Sanchez
Best Athlete: Derrik Gibson
Best Fastball: Alex Wilson
Best Curveball: Anthony Ranaudo
Best Slider: Alex Wilson
Best Changup: Noe Ramirez
Best Control: Keith Couch
Best Defensive Catcher: Christian Vazquez
Best Defensive Infielder: Jose Iglesias
Best Infield Arm: Will Middlebrooks
Best Defensive Outfielder: Jackie Bradley
Best Outfield Arm: Che-Hsuan Lin


大体想像通りだけど、Best AthleteがGibsonとは意外。来季は盛り返して欲しい選手ですが。あとはA. WilsonのFastballが高評価なのと、ControlのCouchも下位の選手にしてはツールのところに良く選ばれたなと。Defensive OFは現時点ではLinの方が上なんじゃないかと思うけど、Bradley Jr.のCeilingを重視か。


[Projected 2015 Lineup]

Catcher: Blake Swihart
First Base: Adrian Gonzalez
Second Base: Dustin Pedroia
Third Base: Will Middlebrooks
Shortstop: Jose Iglesias
Left Field: Carl Crawford
Center Field: Jacoby Ellsbury
Right Field: Xander Bogaerts
Designated Hitter: Kevin Youkilis

No. 1 Starter: Jon Lester
No. 2 Starter: Clay Buchholz
No. 3 Starter: Josh Beckett
No. 4 Starter: Anthony Ranaudo
No. 5 Starter: Matt Barnes
Closer: Daniel Bard


EllsburyがFAで抜ければBradleyが後釜に座れるよう成長して欲しい。YoukilisはDHならLavarnwayに取って替わられるかもしれないし、Crawfordも今の状態じゃ、Brentz、Jacobsらに追い出されるでしょう。BogaertsはRFでProjectionされているけど、Cecchiniも含めて3Bは豊富です。あとはRanaudoがBarnesを抑えてNo.4ならかなり良いローテになるでしょうし、ホントにこうなることを期待しています。

2012年1月26日木曜日

Former Sox Prospect Review: Kelly Shoppach, C

今回は、今季のバックアップ捕手としてBOSに出戻ってきた、Kelly Shoppach。マイナーの薄い時代のBOSのTop Prospectだった選手です。Jarrod Saltalamacchiaが盤石とは言えないBOSですから、彼の活躍にも期待したいところ。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Kelly Shoppach (ケリー・ショピック)
Full Name: Kelly Brian Shoppach
Positions: C
Born: March 29, 1980
Birthplace: Fort Worth, Texas
Height: 6-0
Weight: 220
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 2nd Round, 2001
How Acquired: (1) Drafted; (2) Free agent (December 2011)
Signing Bonus: $825,000
College: Baylor
High School: Brewer HS (TX)
MLB Debut: May 28, 2005 (Boston)
How Left: (1) Traded to Cleveland with Andy Marte, Guillermo Mota, and Randy Newsom for Coco Crisp, David Riske, and Josh Bard (January 2006); (2) Traded to New York Mets for Pedro Beato (August 2012)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

やや身長は低めだが、がっしりとした捕手体型。器用な選手ではなく、コンタクトは良くないが、しっかりとしたパワーがあり、ツボにハマれば引っ張ってスタンドまで持って行ける。ディシプリンはしっかりしており、打てる球を選んで打つが、そのスタイルもあり、三振は非常に多い。当然ながらスピードはない。守備は全般的に平均以上と言われており、強肩とリードの上手さを高く評価されている。


[Background]

Baylor大時代は、非常にエラーの少ない守備に加えて、打撃でも活躍し、ジュニアーだった01年には、最高のカレッジ捕手に送られるJohnny Bench Awardや、Big 12の最優秀選手、All-American 1st Teamへの選出など素晴らしい実績を残した。愛称はShop。


[Profile]

02' : マイナー下層をすっ飛ばしてHigh-A Sarasotaでプロデビュー。AVG .271とソリッドな活躍で即戦力の期待を受ける

03' : AA Portlandでプレー。前年度を上回る成績を残し、AFLにも派遣された。

04' : AAA Pawtucketに昇格。22 HRを放つものの、AVG .233とコンタクトに苦しむ。

05' : AAAで26 HRを放ち、コンタクトも少し向上。ただ5月にデビューを飾ったMLBでは15 ABで7 Kと対応できなかった。

06' Jan. : Coco Crispの見返りとして、ATLからやってきたばかりのTop Prospect Andy MarteらとCLEへ。

06' : CLEのAAA/MLBほぼ半々でプレー。

07' : Victor Martinezという高い壁があるも、ソリッドな守備とパワーで、控え捕手として徐々に機会を増やした。

08' : Martinezのケガがあった08年には112 Gでプレー。

09' : MartinezはフラッグディールでBOSにトレードされるも、Carlos Santana、Lou Marsonといった後続の突き上げにあい、オフにFAへTBへ。

10' : TBで正捕手として迎えられるも、打撃の穴の多さから期待された成績を残せず、John Jasoなどと併用されるように。

11' : 牽制の上手いJames Shieldsと組んだこともあるが、CS率でMLBトップの成績を残した。

11' Dec. : FAで古巣BOSと契約。

12' : Saltalamacchiaの控えとして、守備だけではなく、打撃でも渋い活躍。

12' Aug. : Josh Tholeと組む右打ちのプラトーン捕手を探していたNYMが7月のデッドラインから熱心に追いかけており、8月のウェーバートレードで移籍。

12' : NYMはわずかな期間で見極めて、13年の契約を提示するか考えていたそうですが、結局引き留めず。

13' : SEAでJesus Monteroの控えとしてプレーするも、Mike Zuninoの昇格もあり、リリース。


[Comment]

打撃では既にRyan Lavarnwayの方が上を行っている気がしますが、ここ数年弱肩に悩まされていたBOSにとっては、強肩を中心とした守備は魅力。簡単にはLavarnwayに席を譲らないよう、打撃の方でもガンバってもらいたい。

2012年1月25日水曜日

12' Weekly Topics -1/23~1/29

[1/23]

☆ ちょっと批判めいてますが...。はっきり言って、現時点でCherington新GMから感じるのは、計画性の無さだけだ。熟考型という噂で、それは構わないのだが、さんざん交渉した挙句、オーバーペイするのはいい加減にして欲しい。チーム、そしてオフシーズン全体を一つの流れとして捉えて、どういったチームにしていくのかという最終像が見えないし、それに対して各ポジションを計画的に埋めていくということができている気がしない。色々動いてはいるが、それぞれの動きに明確な意思を感じないし、場当たり的な印象しか受けない。

今のところ、一つ一つの動きが戦力アップに結び付いているように思えない。オフシーズン終了時の布陣と比べて、戦力が上がったと言えるのだろうか?SS-Jed Lowrie、RF-Josh Reddick、控えC-Shoppach、控えIF-Punto、控えOF-McDonald、控えUT-Aviles、SP4&5-Aceves/Padilla、Closer-D. Bard、セットアップ-Kyle Weiland/Albers。J. D. Drew、Jonathan Papelbon、Marco Scutaroのペイロールを開放し、トレードも全くしなかった場合の布陣だが、これですらそんなに今と大きく戦力差があるように思えないが(セットアップは弱いが、Raul Alcantara、Miles Headはまだ手元に残る)。

Theo Epsteinさんは確かに、FAはよく失敗したし、ここ2年はケガの影響も大きかったとは言えPOを逃したのは厳然たる事実だが、一つ一つの動きはリーズナブルで、そこに明確な意思と流れを感じる動きが多かった。結果的には失敗だったとは言え、Lackeyや松坂さんとの契約もその時点ではしっかりしたものに見えていた(Crawfordには疑問もあったが)。Cherington GMももう少し経験を積めば、そういう風に見えてくるのか、不安で仕方ありません。


[1/25]

☆ PGから12年のDraft Top 500に続いて、13年のTop 300が出て来ています。BAも良いけど、DraftだけならPGのSubscribeも魅力ですな。まだまだ先の話ですが、今のところNo.1はFlorida大のKarsten Whitsonみたい。10年のドラ1-全体#9でSDの指名を蹴って進学した投手。

あとはUSDでの1年目はイマイチでしたが、同じく10年の全体#14のDylan Coveyや素質はドラ1級と言われたStanford大のAustin Wilsonなんかがいます。HSではKentuckyの高校生Clint HollonというRHPが98 mphまで投げているようでNo.1だそう。


[1/26]

☆ BOSの先発のターゲットはどうやらRoy Oswalt (前PHI)、Edwin Jackson (Type B、前STL)、Gavin Floyd (CWS)に絞られたようです。OswaltとJacksonにはすでに1年のオファーを出した層ですが、Oswaltはこれにあまり乗り気でないとか。

むしろTEXとお互いに興味があるそう。完全にBOSよりTEXが上と見られてるな...。TEXもダルビッシュ有、Colby Lewis、Derek Holland、Matt HarrisonにNeftali Felizが先発転向で、Alexi Ogandoがリリーフに回ったり、Scott Feldmanが余剰と言われるくらいなのによくやりますね。

まぁ、個人的には完全復活すればエースクラスかもしれないが、ケガの不安を抱えるOswaltよりも、上限は3番手でしょうが、若く健康なJacksonの方がBOSの状況にはフィットすると思うので、そこまでOswaltに拘ってはいませんが。

Jacksonなら本人が受け入れるなら単年の額を落とした2年+オプションとかでも良いと思ってるし、1年でFAに再び出たいということであれば、単年の額を高めで、安めのプレイヤーオプションとバイアウトを設定すれば、AAVを下げれるかなと。

FloydもDETがPrince Fielderを獲ったことで、さらにファイヤーセールに進むかもなんて言われています。トレードで動くなら、LarsやTejeda、Bowdenなんかの40人ロスターの整理を兼ねて動ければ良いんですが。


[1/27]

☆ BOS傘下のLow-A Greenville DriveとSS-A Lowell SpinnersとのPlayer Development Contractの延長が決まりました。Greenvilleとは16年まで、Lowellとは14年までです。GreenvilleはHigh-A Salemと共に、ニューイングランドにはないのですが、ホームスタジアムにはGreen Monsterに似せた壁があったりしますし、ここ数年の実績を見てますと、継続してもらっていいんではないでしょうか。

2012年1月24日火曜日

Former Sox Prospect Review: Jed Lowrie, IF

今回は、本来のポテンシャルを完全には発揮できないまま、HOUへトレードされた、Jed Lowrie。SSとしては打力が非常に高い選手だけど、とにかく虚弱体質でケガも多く、継続して活躍できなかった。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Jed Lowrie (ジェド・ラウリー)
Full Name: Jed Carlson Lowrie
Positions: SS/2B/3B/1B
Born: April 17, 1984
Birthplace: Salem, Oregon
Height: 6-0
Weight: 180
Bats: Both
Throws: Right
Drafted: 1st round, 2005
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $762,500
College: Stanford
High School: North Salem HS (OR)
MLB Debut: April 15, 2008 (Boston)
How Left: Traded to Houston with Kyle Weiland for Mark Melancon (December 2011)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

M-IFとしては平均的なサイズ。打撃面では、コンタクト能力に非常に優れる上に、M-IFとしては非常に高いパワーと素晴らしい選球眼を持つ。基本的にはギャップヒッターで、3Bとしてはパワーはやや物足りないが、当初見られていたよりは長打を放っている。Minor時代は左右関係なく打っていたものの、MLB昇格後は右打席の方が圧倒的に良い。スピードは平均的で、元々は2Bだっただけに、レンジも平均的だが、BOSに入団後良く進歩した。グラブ捌きも良いというレベルではないが、強肩もあり、何とかSSで使い続けている。SSとしては平均以下だが、集中力を欠いたイージーミスや送球ミスを減らしていけば、打撃力もあり平均以上のSSとなれると見られている。肩が強いため3Bも無難にこなすし、11年は1Bにも挑戦した。Stanford大出身ということもあるのか、非常にインテリジェントな選手だが、やや自信過剰な面も。ケガが多く、継続して試合に出れていない。


[Background]

Stanford大では、後にBOSでのチームメイトにもなったChris Carterの他、Sam Fuld、Carlos Quentinらと同僚だった。カレッジ時代は2Bが主だったよう。04年にはPac-10の最優秀選手に選ばれている。


[Profile]

05' : SS-A Lowellでプロデビュー。AVG .328とドラ1に恥じないデビューを飾る。

06' : High-A Wilmingtonでやや低調なシーズンを過ごすが、選球眼に関してはさすがのものを見せた。

07' : AA PortlandでAVG .297にK/BBが1を切るなどブレイクし、AAA Pawtucketでも好調を持続。AFLへも派遣された。パワー面でも計13 HRと成長を見せ、傘下のTop10の評価を受ける。MLBではJulio Lugoが失敗となり、時代のSSの期待が高まる。

08' : 4月にMLBデビュー。Lugoの不調とDL入りもあり、シーズン終盤は多くの機会を得て、PO進出への立役者の1人となるが、後にシーズン終盤に手首を疲労骨折していたまま試合に出ていたことがわかった。

09' : STでは無難も、開幕直後から不振に喘ぎ、再び左手首の痛みを訴えてDL入り。手術からの復帰後も再び手首の痛みでDL入りするなど、ケガに悩まされた。BOSはマイナー契約だったNick GreenをSSのレギュラーとして起用することに。

10' : 新たに獲得したMarco Scutaroと正SSの座を争うことが期待されたが、開幕から病気で欠場。ただ終盤にやっと健康体に戻ると、171 ABで9 HRと長打力に開眼し、Mike LowellやKevin Youkilisの代わりに1B/3Bに入ることも多かった。

11' : STでは1B控えとしても起用されるもののいざシーズンが始まるとSS/3Bがメインに。Scutaroのケガもあって、1番SSに入った試合を皮切りに、しばらくAVG .400を超える打撃でチームを引っ張るものの、次第に失速。最終的にはScutaroからレギュラーを奪うに至らなかった。

11' Dec. : Mark Melanconの見返りに、Kyle Weilandと共にHOUへ。

12' : HOUで16 HRを放ち、レギュラー定着。

13' : OAKは日本から中島裕之を獲得したが、結局はLowrieが正SSとしてプレー。体調もやや落ち着き、安定したコンタクトとしっかりしたパワー、選球眼を発揮している。

14' : OAKでSSのレギュラーを務めたが、FAイヤーにも関わらず打席成績を落とした。持ち味だったパワーも低減傾向。

15' : HOUでCarlos Correaの台頭などもあり、控えIFに降格。61試合で9 HRなど、パワーは戻っている印象だが。

16' : OAKに出戻り。2B中心にプレーし、まずまずのAVGを残すも、控え扱いで出番が限られた。

17' : OAKで2Bのレギュラーの座を奪い返し、良い打撃を披露。夏のフラッグディールでは、3Bを探していたBOSのターゲット候補にも名前が挙がったが、BOSはEduardo Nunezを獲得へ。

18' : MLBデビューから11年目にして、キャリアイヤーに近い活躍。OAKで2Bほぼ専属でプレーし、初の20 HR越え。オールスターに選出され、MVP投票でも得票を得た。夏にBOSの2B補強で名前が挙がったが、OAKも驚異的な追い上げで最終的にPOに出場したため実現せず。

19' : 前年の活躍で正2BとしてNYM入りしたが、ケガでほとんど出られず。マイナーでリハブして1年を終えた。

20' : ケガで全休。

21' : ブランク明けながら、OAKで復活。ややアベレージは低かったものの、出塁、パワーで以前と変わらぬ姿を見せた。

22' : OAKで成績急降下。レギュラーの座を失った。


[Comment]

ケガがなければ今頃は正SSになっていたんじゃないかな。守備はSSとしてはちょっと安心感に欠けるけど、守備型の控えがいれば何とかなるレベルだったと思う。逆にScutaroのような泥臭さがないと言われればそうなんだけど、優雅でインテリジェントな選手ということで好きな選手の1人だった。お気に入りのWeilandと共に、リリーフ投手のMelanconのトレードに使われたのは非常に残念だし、まだ納得できていない。まぁそれはそれとして、トレードされたからにはHOUでレギュラーとして定着して欲しい。

2012年1月23日月曜日

Former Sox Prospect Review: Cody Kukuk, LHP

今回は、11年のドラ7、Cody Kukuk。左腕としては現時点でも比較的球威があるのに加えて、体格、スムーズなデリバリーという点で非常にポテンシャルを高く評価されている。今季はドラ1sのHenry Owensを筆頭に左腕を多く取ったし、未来の左腕王国の一員になれるようガンバって欲しいです。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Cody Kukuk (コディ・クーカク)
Full Name: Cody Scott Kukuk
Positions: LHSP
Born: April 10, 1993
Birthplace: McLouth, Kansas
Height: 6-4
Weight: 200
Bats: Left
Throws: Left
Drafted: 7th round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $800,000
High School: Lawrence Free State HS (KS)
How Left: Released (June 2015)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

6'4"と長身の左腕で、運動能力も高く、体格的な評価の高い選手。高校生としては比較的ガッチリとしている。速球は最速97 mphと左腕としてはトップクラス。利き腕側に素晴らしいムーブする。Jon Lesterに比較されるスムーズでリラックスしたフォームも評価が高いが、まだメカニクスの安定感には欠ける。また81~83 mphのシャープなスライダーもプラスのポテンシャルがあり、ゾーンの低めでタイトな変化をする。チェンジアップはさすがに未完成だ。


[Background]

ドラフト時のランキングはBA #154/PG #156。ドラフト直前で伸びたProspectに追い越された感があるが、ドラフトの少し前まではTop 100の常連だった。比較的プロ志向が強い選手で、$800Kに教育費?$150Kと高めの額を費やしたが、ドラ7でしっかりスティールできた。


[Profile]

12' : DUI(飲酒運転)があったようで、序盤Restricted Listに入っていたが、8月になってロスター入りすると、たった5 Gではあるが、10.0 IP/3 H/16 Kと、さすがの力を見せつけた。

13' : Low-A Greenvilleで開幕。被打率、奪三振率は非常に良いし、ゴロ率もしっかりしている。スタッフは示した。問題はこちらも制球。後半戦は少し制球を意識したのか、K/BBが改善した代わりに、被打率も上がっている。

14' : STで制球が改善したと言われていたが、再び制球難が問題に。開幕は再びLow-Aに向かったのは意外だったが、しっかり力を見せてHigh-A Salemへ。序盤まずまず投げたものの、6月は制球がボロボロで完全に崩壊。しかし7、8月は持ち前の力のあるボールを再び見せた。オフに地元で窃盗で逮捕された。

15' Jun. : 素行の悪さでリリース。


[Comment]

左腕としては球威のある方だが、比較的細くはないので、あとどれくらい球威が伸びるかな、という気もしている。フォームがスムーズということでは、その部分に関する期待感はあるが、現状ではチェンジアップもまだまだだし、スライダーも凄く評価が高いというほどではなく、速球に関しては常時95 mph近く、最速96-97 mph程度を目指して身体を鍛えてもらいたい。

(15年追記)度重なる素行の悪さで見切りを付けられた。才能的には傘下でもトップクラスだっただけに非常に残念です。

Former Sox Prospect Review: Matt Spalding, RHP

今回は、11年のドラフトでBOSが唯一契約できたHSの右腕、Matt Spalding。やや小柄ではありますが、腕の強さが魅力的な選手。ここのところあまり上手く行っている高校生投手がいないだけにガンバってもらいたいですね。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Matt Spalding (マット・スポールディング)
Full Name: Matthew David Spalding
Positions: RHSP
Born: October 22, 1992
Birthplace: Louisville, Kentucky
Height: 5-11
Weight: 190
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 29th round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $275,000
High School: St. Xavier HS (KY)
How Left: Retired (February 2014)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

身長はやや低めでアスレティックな右腕。体格的には比較的筋肉は付いている。腕が強く、常時91~94 mphで、最速95~96 mphの速球の球威は評価が高い。深いイニングまで球威を保てると言われるが、身長の低さに加えて、あまりメカニクスの評価も高くなく、力いっぱい投げるタイプなため、リリーフ向きとも言われている。ブレイキングボールは70 mph後半の11-to-6のカーブで、まだ安定感には欠ける。


[Profile]

12' : GCL開幕後もしばらく登板しなかったが、7月にGCLでようやくプロデビュー。まだ試運転というカンジで20 IPしか投げなかった。被打率は良いが、10 HBPと制球には難がありそう。

13' : SS-A Lowellで2試合に投げたのみでDL入り。若い選手も増えてきたし、リリースされなくても来季は正念場。

14' Feb. : 引退という形でキャリアを終えました。


[Comment]

契約金$275Kはトップクラスではないが、安くもなく、そこそこ期待されているはず。投球スタイルからも、リリーフが有力と言われていますが、フォームの安定性が良くないことの多い長身選手の割合が高いBOSだけに、こういった選手もうまく磨いてもらいたいです。

2012年1月22日日曜日

12' BOS Prospect Ranking by John Sickels

Minor League BallのJohn Sickelsさんのランキングが出ました。今季もA/A-のProspectはいなかったが、B-がNo.15までついている。ただ今季は他の組織を見ても、かなりB-を乱発していて、特に11年のドラフト選手でデビューしてない高校生なんかにも多く付けている。BOSに関しても、やはりレポートでは良いけど実績が少ない下層のProspectも多く、B-/C+なんかで迷っている選手も多いみたい。No.19のC. Vazquezまでは今後B-に変更し得るし、順位も変わるかも。(1次のリストはこちら。ディスカッションスレッドはこちら。)

(追記)John Sickelsさんが、トレードがあったチームを中心にリストを更新しています。BOSでは、Kyle Weiland、Miles Head、Raul Alcantaraが抜けたのと、J. IglesiasがC+になり、順位も下がっています)。下は更新前のリストになります(更新後はリンク先参照)。


[JS: 12' BOS Top 25 Prospects]

1. Xander Bogaerts, SS, Grade B+ (Boderline A-)

2. Matt Barnes, RHP, Grade B+

3. Will Middlebrooks, 3B, Grade B

4. Ryan Lavarnway, C-DH, Grade B

5. Garin Cecchini, 3B, Grade B

6. Brandon Jacobs, OF, Grade B

7. Blake Swihart, C, Grade B-

8. Sean Coyle, 2B, Grade B-

9. Bryce Brentz, OF, Grade B-

10. Anthony Ranaudo, RHP, Grade B-

11. Henry Owens, LHP, Grade B-

12. Jose Iglesias, SS, Grade B-

13. Jackie Bradley Jr., OF, Grade B-

14. Alex Wilson, RHP, Grade B-

15. Brandon Workman, RHP, Grade B-

16. Kyle Weiland, RHP, Grade C+

17. Felix Doubront, LHP, Grade C+

18. Stolmy Pimentel, RHP, Grade C+

19. Christian Vazquez, C, Grade C+

20. Kolbrin Vitek, 3B, Grade C+

21. Miles Head, 1B, Grade C+

22. Cody Kukuk, LHP, Grade C+

23. Raul Alcantara, RHP, Grade C+

24. Jose Vinicio, SS, Grade C+

25. Junichi Tazawa, RHP, Grade C+

OTHERS: Lars Anderson, 1B; Chris Balcom-Miller, RHP; Drake Britton, LHP; Keith Couch, RHP; Alex Hassan, OF; Jeremy Hazelbaker, OF; Williams Jerez, OF; Che-Hsuan Lin, OF; Heiker Meneses, INF; Frank Montas, RHP; Kendrick Perkins, OF; Noe Ramirez, RHP; Henry Ramos, OF; Kyle Stroup, RHP; Oscar Tejeda, INF

2012年1月20日金曜日

Former Sox Prospect Review: Zach Good, LHP

今回は、11年のドラ20、Zach Good。先ほど紹介したMatty Ott、Braden Kapteynと併せて、この3人は11年のドラフト下位の投手の中でそれなりにリリーフとして可能性のある選手たちと思っています(比較的上位のMiguel Penaと高卒のMatt Spaldingは別として)。3人の中では唯一の左腕で、JuCo出身。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Zach Good (ザック・グッド)
Full Name: Zachary Austin Good
Positions: LHRP
Born: June 8, 1992
Birthplace: Mesquite, Texas
Height: 6-3
Weight: 185
Bats: Left
Throws: Left
Drafted: 20th round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $140,000
College: Grayson CC
High School: Mesquite HS (TX)
How Left: Relesed (July 2013)
Player Link: MiLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

身長は比較的高く、現状では細身のレフティ。速球は常時88~89 mphで、最速90 mph前半。シンカー系の変化をする。コマンドはまずまずだが、球威的にさらに向上させる必要がある。79~82 mphのチェンジアップと77~79 mphのカーブを投げる。いずれも、今のところはタイトな変化に欠け、平凡な球種だが、カーブへの感覚は悪くないとも。


[Profile]

11': JuCo出身ということもあり、GCLでプロデビュー。このレベルでは制球の良さと、まずまず三振も奪っている。

12' : SS-A Lowellで、先発の機会も多く与えられたが、37 BB/13 Kと悲惨な状態に。

13' : ケガで出遅れ、GCLで投げるも制球が定まらず。

13' July : リリース。


[Comment]

現時点ではスタッフは平凡だが、体格に優れており、もう少し球威を上積みできるかもしれない。現時点の球速でも左腕だし、ムーブやコマンド如何では可能性はある。カーブを磨いて、三振を奪えるようになってもらいたい。

Former Sox Prospect Review: Braden Kapteyn, RHP

今回は、11年のドラ15、Braden Kapteyn。先ほど紹介したMatty Ottと同じくリリーフ右腕ですが、どちらかと言えば、カレッジの選手としては荒削りだけど、スタッフは面白いタイプで、Ottとは対照的。ノーコンが治れば可能性はあると思います。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Braden Kapteyn (ブレーデン・カプタイン)
Full Name: Braden S. Kapteyn
Positions: RHRP/(1B)
Born: September 28, 1989
Birthplace: Munster, Illinois
Height: 6-4
Weight: 225
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 15th round, 2011; 39th round, 2008 by San Francisco
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $125,000
College: Kentucky
High School: Illiana Christian HS (IL)
How Left: Retired (June 2013)
Player Link: MiLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

投手としては非常に理想的な体格で、カレッジ時代は1Bと投手を務めていたが、体格の割にはアスレティック。最速で94~95 mphに達するシンカーはその体格から投げ込むだけに威力十分で、80 mph中盤のハードスライダーの評価も高い。サードピッチは投げないし、制球が非常に悪いから、現時点では先発になれるような選手ではないが、うまくコマンドを整えて行けば、良いリリーフになるスタッフはある。


[Background]

ドラフト時のランキングはPG #257。カレッジではリリーフ兼1Bだったが、BOSが15巡目で1Bとして指名。しかし成績には全く表れていないものの、投手としてスタッフへの評価は高く、各誌のランキングで割と上位にランクされていたこともあって、個人的には投手として欲しかった。実際契約後は投手として育成することに決定した。


[Profile]

11': SS-A Lowellでプロデビューも、1年目は14.0 IP/9 H/19 ER/22 BB/22 Kと三振は獲ったものの1人相撲。

12' : SS-Aで、相変わらずノーコン気味だが、34.2 IP/12 Hと被打率は素晴らしく、三振もしっかり奪えた。

13' : Low-A Greenvilleで開幕するものの、制球難が治らず、XSTに戻されたところで引退。


[Comment]

現時点ではまだまだで、マイナー下層でBustとなる可能性も高い選手だが、体格、スタッフがあって、三振が獲れるということで、ピックした順位にしては上限が高く面白い選手。上手く制球を鍛えて伸ばして欲しい。

(13年追記)ドラフト時に結構高く評価していた雑誌もあって、パワーリリーフとして期待していたけど、制球が向上せずでした。

Former Sox Prospect Review: Matty Ott, RHP

今回は、11年のドラ13、Matty Ott。Blake Swihartを紹介すれば、11年のドラフト組は大体網羅できるので、さっさとやっても良いんですが、せっかくなので彼にはトリを飾ってもらおうかと。Ottは比較的平凡なスタッフのリリーフで、凄く将来性があるかはわかりませんが、John Sickelsさんが少し名前を出したりしていて、もしかしたらというくらいの期待はある。上手く伸びると良いですね。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Matty Ott (マティー・オット)
Full Name: Matthew Tyler Ott
Positions: RHRP
Born: April 20, 1990
Birthplace: Chalmette, Louisiana
Height: 6-1
Weight: 190
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 13th round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $80,000
College: Louisiana State
High School: Holy Cross HS (LA)
How Left: Released (April 2015)
Player Link: MiLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

平均的なサイズの右腕で、体格的にも既に出来上がっており、これ以上の成長はあまりなさそう。速球は80 mph後半から最速で90 mph前半と、リリーフとしては物足りない。スライダーの変化自体はまずまず評価が高いが、速球共々ややコマンド面を見失っている。


[Background]

09年にAnthony Ranaudoらを擁してCWSを制覇した際に、1年生ながらクローザーとして活躍。16 SV/50.1 IP/6 BB/69 Kと素晴らしい数字を残した。10年のCape Cod Leagueでも素晴らしい活躍をし、一部のProspect Listでは結構上位に名前が挙がっていたが、10年、11年のカレッジのシーズンは平凡で、スタッフ面もさほどではないことから、上位指名が期待できる選手ではなくなった。BOSが13巡目で指名、$80Kで契約した。


[Profile]

11': SS-A Lowellでプロデビュー。スタッツは悪くないが、K/9等は平凡で、よりコマンドなどを鍛える必要がありそう

12' : Low-A Greenvilleで、4月はイマイチだったが、その後安定感を増し、チームのクローザーの1人に。

13' : High-A Salemで、良い月と悪い月の波が激しかったが、被打率とゴロ率は良かった。三振もまずまず取れている。

14' : AA Portlandで開幕も、打ち込まれてHigh-Aへ降格。こちらではしっかりと投げているものの、昨年もここでは十分に投げていたため、あまり評価はできない。

15' Apr. : リリース。

15' : 独立リーグでプレー。


[Comment]

速球の球威は期待できないので、LSUでの1年生時のようなコマンドとスライダーの効果を取り戻して欲しい。

12' Weekly Topics -1/16~1/22

[1/18]

☆ 調停選手のとの調停額の交換が行われています。BOSでは、Papiが$16.5M/$12.65M。A. Baileyが$4.7M/$3.35Mだそう。Papiは負けると痛いな。昨季が$12.5Mだったから、BOSの$12.65Mはちょっと低すぎて、調停になれば負ける可能性が高いんじゃないかと思いますが、基本的には回避に向けて動くはず。


☆ Carl Crawfordが手首の手術を行い、開幕に間に合わなそうとのことです...。こんなこと言っちゃいけないんでしょうが、このス○ラップが(怒)!と言いたくなる。中途半端な状態のCrawfordは打順的にも使いづらいことこの上ないので、状態が戻るまでDLにいてもらって結構です。

まぁでも考えようによっちゃ、これでOFの補強に話が進んで好都合かも。最近は先発ローテの補強に話題が集中していましたが、Sweeney獲得後もRF補強を希望する人が多かったように、右打ちのしっかりしたOFを獲得できれば打線をアップグレードできるのは確か。Crawfordの出遅れで、OFを補強した場合にも現状のMcDonald、Sweeneyをすぐに動かす必要がなく、彼らの状態を見極めながらCrawfordやKalishの復帰を待つことができる。

獲るならMcDonaldもSweeneyもLF経験があるし、RFでも構わないが、どちらかと言えばニーズは打力優先タイプ。多少守備が悪めでも一応RFもこなすのであれば、LFタイプでも良い。Crawfordが帰ってきたらまずMcDonaldをトレードなり、状態が悪けりゃリリースなりして、獲得したOFをSweeneyとプラトーンやCrawfordを休ませる際のLFとして使える。その後Kalishが良ければ、今度はSweeneyを動かせば良いでしょう。

Roy Oswalt (前PHI)のような、しっかりしたスターターの補強をするにはペイロールが苦しいし、かといって簡単に動かせる部分も少ない。Cherington GMは、先発はD. Bard、AcevesにPadilla、Cook、C. Silvaで最悪構わないんじゃないかと考えてる節があるし、使えるのがあと$3~4M程度が限度と考えれば、Oswaltが大幅な譲歩をしない限り、その資金を先発ではなく、こちらに回すことを考えるんじゃないかと思う。まぁそうなったら先発の不安はぬぐえないけど、取りあえずそれで来季の契約に向けて本気になるだろう、救世主松坂さんを待つのも一興か...。


[1/19]

☆ あまり書く気はなかったのですが、さらっと。ダルビッシュ有とTEXで契約が成立。基本は6年$60.6M。Cy Young受賞で、5年目後にOpt. Outできるそう。今さらやれるやれないと言う気はないし、年俸10Mとポスティングフィーを考えれば、やらなきゃいけない投手のはず。自分は、日本人だからという理由で選手を応援する趣味はないが、日本最高の投手がどんなものかという興味はあります。

2012年1月14日土曜日

NYY and SEA Trade Analysis; Michael Pineda, Jesus Montero and Hector Noesi Trade

ここまでのトレードについて全然書けてませんでした。なかなか30球団カバーするのは大変で、そこまでやる意味があるのかと言われれば謎ですが(苦笑)。

さて本題。今オフにやるんじゃないかとは言われていたが、NYYがローテ強化のためにJesus Monteroをとうとう放出。SEAから昨季新人王を争った若手剛腕右腕のMichael Pinedaを獲得。どちらも非常に有名なTop Prospectだった選手で、共にMLBデビューもさほど苦しむことなく、通常であればアンタッチャブルになってもおかしくない選手だが、チームの台所事情から交換トレードに出されることになった。逆に言えば、これ以外の多くのProspectでは釣り合わないということで成立しなかっただろうレアなケース。

ただSEAがPinedaを失ったローテに平凡ではあるがNoesiをパッケージを受け取るのは良いとして、High CeilingなJose CamposをNYYに送ったのはイマイチ訳がわからない。残念ですが、個人的にはNYYの印象が良い。SEAのJack Zduirensik GMはSEAファンには評価が高いようだけど、何となくトレードはいつもオーバーペイしているような印象が強い。


[Transaction]

NYY Acquired : RHP Michael Pineda, RHP Jose Campos

SEA Acquired : RHP Hector Noesi, DH/C Jesus Montero

12' Weekly Topics -1/9~1/15

[1/11]

☆ 12年のドラフトもMockが結構出て来てます。サイドバーのMock Draft Databaseから飛べるのを色々見てますが、College Sports MadnessというサイトのMockはBOSの現時点でのドラ1、1sのピックが、#24-Byron Buxton (HS-CF)、#31-Gavin Cecchini (HS-SS)、#37-Hunter Virant (HS-LHP)になっててちょっと興奮しました。こんなになったら最高だな~。


[1/14]

☆ NYYがMichael Pinedaの獲得に加えて、黒田博樹と契約しました。これでNYYは先発の市場から撤退でしょう。BOSはこれで、既に要求額を1年$8Mまで下げているRoy Oswalt (前PHI)と契約する可能性が高まりそうです。

2012年1月7日土曜日

12' BOS Prospect Ranking

今年もこの季節がやってきました。今季はMiddlebrooksはNo.1としてもあとは結構評価が割れそうで、色々見るのが楽しみです。Baseball America、Baseball Prospectus、John Sickels、Fan Graphs以外の各誌によるProspect Rankingのまとめです。


[Top Prospect Alert: 12' BOS Top 15 Prospects]

1. Will Middlebrooks, 3B
2. Xander Bogaerts, SS
3. Matt Barnes, RHP
4. Blake Swihart, C
5. Ryan Lavarnway, C
6. Jackie Bradley Jr, OF
7. Anthony Ranaudo, RHP
8. Bryce Brentz, OF
9. Brandon Jacobs, OF
10. Henry Owens, LHP
11. Noe Ramirez, RHP
12. Jose Iglesias, SS
13. Miles Head, 1B
14. Lars Anderson, 1B
15. Williams Jerez, OF

今季良かったProspectにドラフト組を適当に混ぜただけのような。まぁドラフト組が本当にこれだけの活躍をしてくれるなら文句はないんだけど。


[NESN: 12' BOS Top 20 Prospects]

1. Will Middlebrooks, 3B, Pawtucket
2. Anthony Ranaudo, SP, Salem
3. Xander Bogaerts, SS, Greenville
4. Jose Iglesias, SS, Pawtucket
5. Ryan Lavarnway, C/DH, Boston
6. Matt Barnes, SP, Unassigned
7. Bryce Brentz, OF, Salem
8. Felix Doubront, P, Pawtucket
9. Blake Swihart, C, Gulf Coast League Red Sox
10. Brandon Jacobs, OF, Greenville
11. Alex Wilson, P, Pawtucket
12. Sean Coyle, 2B, Greenville
13. Kolbrin Vitek, 3B, Salem
14. Drake Britton, SP, Salem
15. Garin Cecchini, 3B, Lowell
16. Junichi Tazawa, SP, Boston
17. Jackie Bradley Jr., OF, Greenville
18. Kyle Weiland, P, Boston
19. Henry Owens, SP, Unassigned
20. Brandon Workman, SP, Greenville

No.7のBrentzくらいまではSP.comと似たカンジ。SP.comを参考にしているようなコメントもあったし。No.8のDoubrontやVitekもちょっと疑問だけど、田澤が先発扱いでWeilandより上なのはどうだろう。

2012年1月5日木曜日

12' Weekly Topics -1/2~1/8

[1/4]

☆ 先発は相変わらず黒田博樹(前LAD)を追っているものの、単年ながら要求額が高すぎで、これが下がらない限り難しいだろうと。誰かトレードしてペイロールを空ければ...って、LackeyやらJenksやらCrawfordを引き取ってくれる奇特な方がいるはずもなく。

現状でやるとしたらPapiを2年+Optionとかにして単年を下げるくらいだけど、これも難しいか。Rich Harden (前OAK)の方が個人的には好みだけど、昨夏にメディカルでトレードが破談になったしな...。


☆ Dan Wheeler (Type B FA)にはMINとPITが興味。しっかりMLB契約をゲットしてください。


☆ 現状の開幕オーダーについて。今のところ下のような感じかな?1、2番タイプが多くて、下位打線がイマイチ迫力に欠けますね。2番をScutaro(調子が上がってきたらCrawford)にして、Pedroiaに3番を打たせた方がいいんじゃないかとも思うけど。

1. Jacoby Ellsbury, CF
2. Dustin Pedroia, 2B
3. Adrian Gonzalez, 1B
4. David Ortiz, DH
5. Kevin Youkilis, 3B
6. Carl Crawford, LF
7. Ryan Sweeney/Darnell McDonald, RF
8. Jarrod Saltalamacchia, C
9. Marco Scutaro, SS


[1/5]

☆ 注目が集まっている2人のキューバ人OF Yoenis CespedesとJorge Solerですが、BOSは即戦力のCespedesよりも19歳のSolerを好んでるそうで、Cespedesは回避するのではと言われています。$10Mは超えるだろうな...。


☆ そろそろ12年のMock Draftも出始めています。Dan Wheelerの行方も気になりますが、個人的にもっと気になるのは、New CBA下でのスロットボーナスの額。Round 10までの総額に制限がある以上、オーバースロットはかなり難しくなりますし、BOSの#24や#31が例年通り$1M前後になるようだと、高校生をピックするのはリスクが高くなります。

特に今季は高校生の方が良いと言われているし、Wheelerが契約して、ドラ1、1sで4つピックがあるなら、個人的にはHS-SS、HS-P 、HS-CF、College-Pみたいなピックが理想と思っているのですが。3年経っても今の制度じゃもらえて$7Mとかだし、それもほんの数人ということを考えて、$1~1.5Mくらいで手を打ってくれるならいいですが。11年までの高校生を見てると、ドラ1後半でも、$3Mとかを要求されるんじゃないかなとかって思ったり。


[1/6]

☆ 西武ライオンズ中島裕之選手とNYYの交渉が決裂し、中島は西武に残留が決定しました。条件面が合わなかったそうで、取りあえず入札したら獲れちゃったチームとしてはポスティングフィーのこともあり、できる限り値切るのが当たり前なので仕方ないかなと思います。NYYは単年契約を提示していたようで、これに来オフにFAになれるような条項を拒否されたのかもとか想像してます。まぁNYYに行かれなくて良かったかな。


[1/7]

☆ Theoさん、Jed Hoyer、Jason McLoed率いるCHCが、かつてドラフトし、トレード(獲得)したAnthony RizzoをAndrew Cashnerと引き換えに再び獲得。CHCにはピッタリの良いトレードでした。それはそれとして、個人的にはRizzoにくっついてCHCにやってきたZach Catesが気になります。11年はLow-Aでイマイチでしたが、10年のDraftでBA#79。JC出身で、6'3"とまずまず体格もあるし、最速で97 mphまで出したことがあるそう。

2012年1月4日水曜日

11'-12' Offseason Boston Red Sox -Dec.-

長くなりすぎたので、月ごとに分け直しました。(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 12/6
Re-signed LHP Andrew Miller to a one year deal.

A. Millerと再契約。1年$1.04Mの非保証契約。20 GSで$50K、25 GSでさらに$50Kのインセンティブが付く。これはまぁ、それだけ先発してくれるなら安いもん。まだ保有期間内ですが、Non-tenderの候補と言われていた。ただ個人的にはTenderするんじゃないかと思っていたし、昨年は$1.6Mだったみたいなので、それに比べれば随分と安くはなった。

はっきり言って失敗の可能性が高いギャンブルではあるけど、それでも現状の先発陣を考えれば候補は1人でも多い方が良い。ここ数年岡島秀樹とか、ボーダーラインのベテランにこれくらい出していたし、それを考えれば若いだけにまだマシか。ポテンシャルを完全に見切るには惜しいということなんだろうと思う。

契約を見ると先発で考えているんじゃないかと思うけど、個人的にはリリーフに絞った方がとも思う。左のリリーフ候補がだいぶ重なってきていて、Doubrontは個人的にはまだ期待しているが、先発でやるには速球のムーブ・コマンドが足りないと思えるけど、Winter Leagueで圧倒的な投球をしているMoralesは先発で試すのも面白いかとも思う。速球は威力があるし、チェンジアップも良いので、ひょっとしたらとも。ただそれをやるくらいなら、Cherington GMはD. Bardの先発を考えそうな気もしているが。ってか先発どうなるんでしょう。


○ 12/7
DH David Ortiz accepted salary arbitration.
RHP Dan Wheeler declined salary arbitration.

てっきり3年以上の契約を求めるもんだと思っていたPapiが調停を受諾して残留。思ったより市場が冷え込んでいて、取りあえず$15M以上になりそうな単年契約を受け、2年契約へと交渉したいよう。Type Aだったし、正直言ってどちらかと言えば個人的には流出容認だったけど。また12年を見ればもちろん戦力強化だろうし、あまり長期契約を抱えたくないこともあるから単年で行くのかもしれない。これでRF補強の話は少なくともレギュラークラスは立ち消えでしょう。またDan Wheelerは調停を拒否しFAへ。無事Type Bになったし、去年のFelipe Lopezにならぬようしっかりお勤め先を探してください。


○ 12/8
Selected 3B Marwin Gonzalez from CHC in Rule 5 Draft and traded him to HOU for RHP Marco Duarte.
Selected C Geraldo Olivares from TB in the Triple-A Phase of the Rule 5 Draft.

Rule 5 ドラフトでCHCからMarwin Gonzalezを指名も即トレードでHOUのAAA PhaseのRule 5全体#1ピックのDuarteと交換。ここ数年Mexican Leagueで投げていて、速球は94 mphまで出るそう。夏頃からスカウティングしていたそうです。40人枠を占めないのはいいけど、即戦力ではないかなぁ。後はAAA Phaseで捕手のOlivaresをピック。下層の穴埋めでしょうか。


KC Selected LHP Cesar Cabral in the Rule 5 Draft and traded him to NYY for cash considerations.

Yamaico NavarroをPITに出して枠を空けたKCがCesar Cabralをピック。彼を好んでると言われていたけど、なぜかNYYに金銭トレード。彼をプロテクトしなかったのは非常に疑問。しかもよりにもよってNYYって...。二度目のRule 5ピックなので、NYYをDFAされてもFAになれるそうです。


○ 12/9
Signed RHP Doug Mathis and LHP Jesse Carlson to minor league deals.

リリーフのデプス2人と契約。CarlsonはMLBとのスプリット契約だそう。一時期TORで対左からセットアップとして良い働きをしていたけど、ここ1年はケガ。Connecticut出身。Mathisは大きな意味はなさそう。


○ 12/12
Tendered contracts to OF Jacoby Ellsbury, C Jarrod Saltalamacchia, UT Mike Aviles, RHP Daniel Bard, IF Jed Lowrie, and LHP Franklin Morales.
Non-tendered LHP Rich Hill.
Signed RHP Matt Albers to a one year deal.

TJで夏まで投げられそうにないHillをNon-tender。ここまで引っ張ってNon-tenderなら、ちゃっちゃとDFAしとけばCesar Cabralをプロテクトできたんじゃ?Minor契約で再契約したいそうだけど、HillはMLB契約を探しているよう。MLB契約がなければ、地元だしひょっとしたら帰って来るかも。

同じくNon-tender候補だったAlbersとは調停を回避して再契約。$1.075M。安くはないし、しっかり働いてもらわないと。あとは順当。Theoさん時代は調停まで持ち込まなかったけど、今季はどうでしょう。


○ 12/13
Signed C Kelly Shoppach to a one year deal.

TBからFAになっていたShoppachと契約。1年$1.35M。BOSの01年のドラ2で、Minorが薄い時代でしたが、かつての傘下のTop Prospect。05年にBOSでMLBデビューを飾っています。その後Coco CrispのトレードでCLEへ。Victor Martinezがいる中でしたが、選球眼とパワーで06~08年にかけて徐々に地位を向上させていった。Carlos Santanaなどの台頭もあり、FAでここ2年間はTBでプレー。正捕手として期待されるも、AVGを保てず、John Jasoなどと対左用プラトーンとして併用。

さほど器用な選手ではなく、三振が非常に多いが、BOS出身らしくよくボールを見るし、パワーはしっかりしている。守備は全般的にしっかりしており、特に肩が強い。牽制の上手いJames Shieldsと多く組んだこともあるそうだが、昨季はMLB全体でトップの40 CS%強を記録。通算で明らかに対左を得意としており、昨季も対左に限ればまずまず。

これで実質的にJason Varitekとの再契約の可能性はほぼ消滅。Saltyはスウィッチだが、左打席の方がやや良く、対左をメインとするバックアップはフィットするし、何よりこの契約の大きな意味はLavarnwayにAAAで守備を鍛える時間を与えられるということだろう。成績は下降中で、キャリアで見ればまずまずも昨季も許容ギリギリのShoppachではあるが、その気になればいつでもLavarnwayを使えるという保険がある。

Tekも対左が得意だし、肩を除けば守備もそこまで差はなく、オフェンスに限ればTekの方が上ではないかとも思うけど、Saltyと揃って肩が弱すぎる点を重く見たか。あとはShoppachの方が少し安上がりだろうし、いざLavarnwayを上げるとなった際にトレードなり、カットなりをしやすいというのもあるかも。ただ額的には控え捕手としてまずまずだし、簡単にLavarnwayに取って代わられるようでは困るが。Papiと再契約した以上、LavarnwayをDHとして上げるメリットは少ないし、夏頃までは踏ん張ってもらいたい。


TEX Signed LHP Kyle Fernandes to a minor league year deal.

MA出身のサブマリン左腕Kyle FernandezがTEXへ。対左ワンポイントならMLBの可能性も、と言われていた選手だけど、MLBに上げることを念頭にした起用はしていませんでした。


○ 12/14
Acquired RHP Mark Melancon from HOU for IF Jed Lowrie and RHP Kyle Weiland.

多く書きたくはないが、MelanconはBOSでクローザーが務まる器ではないと思うし、現状なら対右メインの7回セットアップ程度が良いとこ。クローザーをやっていたって言っても今季MLB最下位のHOUですよ。Melancon自身、ALのチームには7点を超えるERAと滅多打ち。現在の市場価値的にはイーブンのトレードだろうけど、まだ3年雇えるSSと、先発のデプス1番手をミドルリリーフに費やしたと思えば個人的にはオーバーペイ。少なくともTheoさんならこんなトレードはしない。これをやるならもう少し付けてWandy Rodriguezなりを得て、D. Bardをクローザーにする方がよっぽどリスクは少ないし自然。あと5年雇えるといっても、Kyle Weilandはあと6年雇えたし、そもそも安定してセットアップ級の働きを保証してくれないと割高になる可能性が高い。


Signed IF Nick Punto to a two year deal.

STLからFAになっていたPuntoと契約。12年$1.5M、13年$1.5Mの2年$3M。パワーはないが、守備と選球眼に優れ、そこそこ当てれるし、スウィッチヒッターで内野はどこでも守れる。Jed Lowrieのトレードに併せた動きです。MIN時代が記憶に強いけど、エネルギッシュで人柄に優れており、今のBOSに合っていそう。2年ということで、Scutaroが抜ける13年は、Lowrieを出したし、J. Iglesiasの準備が整わない場合レギュラーを任せたいのかも。


Released RHP Miguel Gonzalez.

かつてLAAからRule 5で獲ったMiguel Gonzalezがリリース。


○ 12/21
PHI signed UT Hector Luna to a minor league deal.

AAAでよくやっていたHector LunaがPHIへ。


○ 12/28
Acquired RHP Andrew Bailey and OF Ryan Sweeney from OAK for OF Josh Reddick, RHP Raul Alcantara, 1B/3B Miles Head.

ずっと獲得を熱望していると言われていたOAKのクローザーA. Baileyを獲得。見返りはJosh ReddickにProspectが2人付き、Reddickが抜けたOFにSweeneyを得た。世間では非常に評判の良いトレードで、これ単体としてはまぁこれまで言われていたものに比べればオーバーペイすることはなく、妥当な見返りで得られたとは思う。今季はクローザー市場が供給過多だったのはあるかもしれない。ただ個人的にはこのトレードがそれほど評判が良いのがイマイチ理解できない。

Baileyは今オフが確か初調停で、あと3年雇えるとは言え、格安期間は過ぎかけている。昨季は前腕の痛みを抱えていたが、同じ症状の選手の多くがTJとなっており、Bailey自身、すでに1度TJを受けている。2度目となればもはや元の状態に戻れるかはわからないし、1年以上を無駄にする。

出したものも、Reddickは未だに選球眼は平均以下で、確かに現状では理想的なRFのレギュラーではないかもしれないが、守備・パワーと平均以上のRFになれるツールを持つし、何と言っても、あと6年雇える格安のレギュラークラスだ。Sweeneyを一応得たとは言え、現状ではRFは彼とMcDonaldでプラトーンを組み、AvilesがUTとして控える状態。Sweeneyは選球眼はそこそこだが、パワーが全くなく正直BOSのRFとしては弱すぎる。今季が2度目の調停で、昨季の$1.4Mから値上がりするし、Reddickからでもダウングレードだろう。トレード価値もさほどない。

他のポジションを削ってブルペンの強化というのは正直個人的には最も好ましくない動きだ。何と言っても、ブルペンは有名選手だから良いというわけではないことは、Jenksが証明している。特にMelanconを得た後でこれをやる意味がわからない。それならMelanconは必要なかったのでは?これでD. Bardが先発に適応できなかった場合はどうするのか?先発が5人名前を挙げるのにも苦労する状態で、BaileyとMelanconがいるブルペンに戻すような無駄なことをするのか?これならMelanconの代わりに先発投手を得ておいて、BardとAcevesで先発とセットアップの2スポットを埋める方が自然。

出したPropspectでは、Miles Headはパワー・選球眼・守備と良いProspectになってきているが、High-Aには少し急がされたし、1Bとしてパワーが十分かはわからない。3BのProspectが豊富なことから1Bに移っているが、BOSでは1Bはブロックされており他チームでの方が価値があるだろう。3Bに戻せなくもないかもしれない。逆にRaul Alcantaraは個人的には最も出したくない、若いアームだった。この点でも個人的にはやはり評価を引き下げる。もちろん、うまく育たず、この時点で出して良かった、となる可能性もあるが、逆の場合は大きな損失になり得る。


NYY signed LHP Hideki Okajima to a minor league deal.

岡島秀樹が左腕リリーフ不足のNYYに移籍。ライバル関係もあり、日本のメディアには良いネタでしょう。それは全然かまわないんで、Cesar Cabralを返してくれませんか?


○ 12/30
Re-signed RHP Rich Hill to a minor league deal.

昨季TJを受けるまで印象的な投球をしていたHillがMinor契約で無事帰ってきました。いつごろ復帰の予定かわかりませんが、WEEIのAlex Speierさんによると、MLBロスター入りすれば日割り計算で$725K程度を稼ぐそうです。左ではMoralesがWinter Leagueでも良く投げているし、DoubrontやA. Millerも併せて、すごく不安ということはないけど、昨季のスタッフを取り戻すなら十分に価値がある。さすがにMLB契約はなかったのでしょう。

11'-12' Offseason Boston Red Sox -Nov.-

長くなりすぎたので、月ごとに分け直しました。(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 11/1
Re-signed RHP Tony Pena, RHP Brandon Duckworth, C Matt Spring and IF Nate Spears to minor league deals.

MiLFAになる前に4選手と再契約。野手の2人はともかく、投手の2人はデプスとしても弱すぎると思うんですが。


○ 11/2
RHP Matt Fox, RHP Blake Maxwell, RHP T. J. Hose, RHP Matt Rusch, LHP Tommy Hottovy, LHP Kyle Fernandes, LHP Royce Ring, LHP Greg Smith, C Mark Wagner, C Jeff Howell, IF Alex Valdez, IF Vladimir Frias, IF Brent Dlugach, OF Brett Carroll, UT Ryan Khoury and UT Hector Luna declared minor league free agency.

上記の選手がMiLFAに。Mark Wagnerは結局期待通りには育たなかったですね。Springと再契約したので、基本的に戻って来ることはないでしょう。Tommy Hottovyは再契約する価値があると思うけど、他のチームの方が機会があると考えてるかも。


○ 11/11
SEA signed RHP Matt Fox to a minor league deal.

昨季AAAのAll-Starにも選ばれたMatt FoxがSEAへ。BOSの方が良い条件を提示していたそうだけど。


○ 11/10
Released RHP Jordan Flasher, RHP Jennell Hudson, LHP Mitch Herold, 2B/SS Joantoni Garcia, IF Nick Robinson and UT Roberto Ramos.

上記の選手がリリース。Jordan Flasher、Mitch Heroldはリリーフとしてぼちぼち期待してたんですが、ケガに泣かされた。Joantoni Garciaも契約時は期待されていたみたいだけど、うまく成長せず。


PHI signed RHP Jonathan Papelbon.

BOSの生え抜きで6年間クローザーを務め、球団のセーブ記録保持者となったJonathan PapelbonがPHIと契約。4年$50Mで、5年目のオプションが付く。フィジカルがまだで正式発表されてないようだけど、ほぼ決まりでしょう。PapelbonよりEliasのランクが上なのは、Albert Pujols、Prince Fielder、Papi、Ryan Madson、Heath Bellの5人で、前3人はRyan Howardと被るし、Madsonは再契約なので無関係。BellはPapelbonと同じクローザー。ということで、PHIの全体#31の譲渡とサンドイッチピック1つはほぼ確定。

PHIはMadsonと4年$44Mで合意したかに見えたけど、まだ揉めているようで、あっさり方向転換。まだ可能性は残っているけど、少し小さくなった。この額はリリーフ投手としては高いし、来季には31歳と若くはないけど、BOSという環境で、Mariano RiveraやTrevor Hoffmanの同年代と比較されるキャリアを送ってきたことは称賛に値するし、彼らのような年齢を重ねても、素晴らしいクローザーであり続けることも可能だと思う。

少し残念ではありますが、BOSにはBardがいるし、現在契約中の選手のことを考えると、さすがにこの額には張り合えなかった。PapはBOSに連絡を入れずにサインしたそうだし、やはり今季のゴタゴタや最終戦のこともあって、環境も変えたかったのではないかと思う。BOSは逆にMadsonやBellにも触手を伸ばしているそうだけど、これで市場が少し釣り上がるだろうし、それよりはJoe NathanかJonathan Broxtonのようなクローザー経験者と契約して、Bardに保険をかけておくのが良いと思う。まぁJenksがしっかりしていれば、その必要もなかったはずではありますが。


○ 11/18
Purchased the contracts of 3B Will Middlebrooks and CF Che-Hsuan Lin from AAA and LHP Drake Britton from High-A.

Rule 5ドラフト関連の投稿参照。


○ 11/21
Signed RHP Chorye Spoone, RHP Will Inman, and LHP Justin Thomas to minor league deals.

3人とMinor契約。いずれもリリーフのデプスですが冴えない。Inmanは速球は最速93 mph程度で平凡だけど、チェンジアップが非常に良く、かつては期待されていた。07年はMIL傘下でNo.3、08年はSD傘下でNo.7に選ばれている。スライダーはイマイチ。昨季は途中でリリーフ転向。三振は奪っているし、PCLという環境はあるが、良く打たれている。

SpooneもBAL傘下で、先発をメインに務めてきた。最速92 mph程度の速球にパワーカーブはまずまずだが、チェンジアップは弱い。また制球が酷すぎる。J. Thomasは80 mph後半の速球にスライダーが良い典型的な対左リリーフ。AAAまではそれなりだが、MLBでは全く通用していない。


KC signed LHP Tommy Hottovy to a minor league deal.

Tommy HottovyがKCと契約。昨季Hillの離脱後、MLBデビューした左腕。長いMinor暮らしの後、昨季サイドハンドに転向してMLB昇格を勝ち取った選手で、個人的には左のデプスなら彼と契約してもらいたかったけど、チーム状況と故郷のチームということを考慮してKCと契約したようです。チャンスをモノにできるようガンバって欲しいですね。


ATL signed UT Drew Sutton to a minor league deal.

Drew SuttonはATLと契約。AAAのデプスとしてはHottovy同様悪くない部類の選手ですが、やはりBOSは他球団よりチャンスが少ないと見られているのでしょうか。まぁAvilesがいる以上、開幕MLBの可能性はかなり低かったでしょうが。


○ 11/23
Offered salary arbitration to RHP Dan Wheeler and DH David Ortiz.
Declined to offer salary arbitration to LHP Erik Bedard, RHP Tim Wakefield, LHP Trever Miller, C Jason Varitek, RF J. D. Drew, and UT Conor Jackson.

Type AのPapiとType BのWheelerに調停を申込み。同じくType BのTekにはオファーしませんでした。Tekは連れ戻したいなら、もう少し低めの額を提示すれば帰ってくるだろうし、受けられると割高と見たか。Wheelerはオファーを拒否することで話が付いているとも。


○ 11/27
Released LF/1B Moko Moanaroa.

Moanaroa兄弟の1人Mokoがリリース。どちらかと言えば、Bossの方が評価は高いけど、今のままじゃ、Bossの方もリリースは遠くなさそう。

2012年1月3日火曜日

Former Sox Prospect Review: Henry Owens, LHP

今回は、11年のドラ1s、Henry Owens。豊作だった11年ドラフトでもドラ1に呼ばれる可能性が高いと言われていた高校生左腕。体格も非常にあり、例年なら大興奮のピックだったはずなんですが、個人的にはDaniel Norris (TOR)が欲しかったこともあり、ピック直後はやや否定的な目で見ていました。ただ最近は色んなところのレポートを見て、期待が膨らんでいます。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Henry Owens (ヘンリー・オーウェンズ)
Full Name: Henry C. Owens
Positions: LHSP
Born: July 21, 1992
Birthplace: Huntington Beach, California
Height: 6-6
Weight: 220
Bats: Left
Throws: Left
Drafted: Supplemental 1st round, 2011
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $1,550,000
High School: Edison HS (CA)
MLB Debut: August 4, 2015 (Boston)
How Left: Claimed off waivers by Arizona (December 2017)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

200ポンドの体重があるが、なんせ6'7"の長身で非常に細く見える。身長はHSのSenior時の6'5"からさらに伸びたらしい。長身の選手は、メカニクスが安定しないことが多いが、彼に関しては、高校生ながら安定したクリーンで力みのないモーションで投げることが評価が高い要因でもある。スロットはスリークォーターからもう少し低いかも。ややバックモーションがコンパクトで、ボールをよく隠せてる。速球はこれもHSのSenior時に少し球速が上がり、最速で94 mphを出せるが、常時は89~91 mphということでやや平凡。もう少し筋肉が付けば、安定して93~94 mphまで出るかも。やや沈むし、高卒としては非常にコマンド・制球力に優れている。カーブはBarry Zitoとも比較されるように、やや鋭さに欠け、球速も60 mph後半から70 mph前半とスローカーブに近い。もう少しタイトに整えられると良いが。高校生としてはチェンジアップも比較的使いこなすが、まだ不安定だし、変化も平均的。球速はスライダーと同じくらいで70 mph後半。カッターも投げる。投球センスに非常に優れるインテリジェントな選手。


[Background]

California州南部という、HSで最もレベルの高い地域で、文句なしの成績を残し、厚い11年のドラフトでもドラ1中盤とも見られていた。ドラフト時のランキングはBA #33/PG #38/DSS #28。ややボーナス要求が高いと言われ、BOSのサンドイッチピック#36までスリップ。契約最終日に契約した。


[Profile]

12' : Low-A Greenvilleでプロデビュー。序盤は凄まじい奪三振率ながら、被打率、与四球率が高く、ERAがなかなか下がらなかった。特に3、4回で突然崩れる試合が目立った。中盤以降はその傾向は落ち着いたが、奪三振率もそれに伴い減少。

13' : STから体重・球威のアップが言われていたが、High-A Salemで序盤、3回以降に崩れる昨季の癖を直し、しっかりとした投球を見せ、High-AのAll-Starゲーム出場者に選出されたが、登板機会無し。8月以降はさらにギアが上がり、毎試合のようにノーヒッターやワンヒットゲームで無失点記録を続け、さらに昇格したAA Portlandでは圧巻の奪三振率を見せた。傘下の最優秀投手に選出。

14' : AAでのシーズン初登板でいきなりノーヒッター。数試合を完璧に投げた後、少しコマンドを崩したが、Jim Callisさんが「弱点は制球だけ」とツィートしたのに反応したのかはわからないけど、その後は省エネピッチングに目覚め、奪三振率は少し落ちたものの、制球を改善し、多くのイニングを軽々投げるように。AAのAll-Starゲームの出場者に選ばれるも出場しなかったが、代わりにFutures GameのUSチームの先発を務めた。AAA昇格後も風格を漂わせる投球。Eastern Leagueの最優秀投手に選出。

15' : 序盤、MLBでの投球を意識し、得意のチェンジアップの比率を下げてカーブ等に注力した結果、奪三振率をはじめ、成績を落としたが、少しずつ適応し、中盤からは本来の投球内容を取り戻した。一足先にコールアップされたBrian Johnsonの故障もあり、MLBに昇格すると、そのままローテを担っている。

16' : 完全に制球崩壊。前年ある程度MLBで投げたにも関わらず、STから制球難を露呈。AAAではそこそこ投げていたが、MLBのスポットスタートでは速球に自信を失ったのか、全くストライクを投げられなくなった。

17' : 順調にMLBに到達して以来、むしろキャリアを逆行している。今季も制球難は治るどころか、加速する一方で、AAに降格も改善の様子は見られず。

17' Dec. : ウィンターミーティング前にDFAしたところを、Mike HazenさんのARIがクレーム。

18' : Mike HazenのARIとマイナー契約したが、ケガであまり投げられず。

19'-22' : 独立リーグでプレー。


[Comment]

非常に体格に優れているが、速球派ではなく、球速も大きく伸びることはなさそうだし、カーブもややルーピーだから、エース級にはならないだろうが、高卒としては完成度が非常に高く、しっかりローテを守れる先発になれる可能性は高い。

2012年1月1日日曜日

2012 A Happy New Year !

皆様、本年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m