2014年8月5日火曜日

Former Sox Prospect Review: Clay Buchholz, RHP

今回は、Jon Lesterらのトレードもあり、名実と共にBOSの投手陣のリーダーとなった、Clay Buchholz。残念ながら、その最初の試合では打たれましたが、エースとしての自覚を持ち、更にもう一段上の真のエースになってくれることを期待しています。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Clay Buchholz (クレイ・バックホルツ)
Full Name: Clay Daniel Buchholz
Position: RHSP
Born: August 14, 1984
Birthplace: Nedarland, Texas
Height: 6-3
Weight: 190
Bats: Left
Throws: Right
Drafted: Supplemental 1st round, 2005
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $800,000
College: Angelina JC
High School: Lumberton HS (TX)
MLB Debut: August 17, 2007 (Boston)
How Left: Traded to Philadelphia for Josh Tobias (December 2016)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

身長は投手として十分な一方、MLBに上がってからもうかなりの時間が経つが、未だにHS投手のように細身の身体つき。運動能力は非常に優れており、Jacoby Ellsburyにも勝るとも言われる。足も非常に速く、キャリア初期は代走で使われたこともあった。速球は今は90 mph前半だが、Prospect時代は常時95~96 mphだったし、10年あたりにはMLBでも平均で94 mphまで達した。最速も97~98 mphを出せる能力がある。また2シームのムーブも一時はさらに大きかった。彼の最大の能力は、カーブ・チェンジアップという2つの球種がプラスからプラスプラスとも言われる点で、76~81 mphのカーブは12-to-6の変化をし、彼の代名詞と言えるボールだったが、コマンドが付けづらいのもあり、MLBではメインのアウトピッチとなっていない。速球と共に言えるのだが、コマンドがもう一歩成長すれば、文句無しのエースとなれるはずだが。78~82 mphのチェンジアップは元から評価を高かったが、カーブが安定しないこともあり、MLB昇格以降は彼のアウトピッチとなっている。サークルチェンジ気味にも投げる。80 mph中盤に達するスライダーはカッターとの中間のようなボールで、彼のボールの中では4番目だが、それとしては十分な威力を持つ。近年はスプリッターも併用するようになった。ピックオフのムーブは素早く、運動能力の高さも生かして、フィールディングも良い。マウンド上で冷静な選手。


[Background]

04年に友人と母校に侵入して29台のPCを盗み、逮捕され、Angelina JCに転校することに。才能はトップクラスと言われながら、やや素行に不安があったことで、スリップしたが、ドラ1~1sで5つのピックを持ち、ギャンブルできたBOSが指名。


[Profile]

05' : SS-A Lowellでプロデビュー。まずは順調な投球を見せた。

06' : Low-A Greenvilleで文句無しの投球を見せ、最後はHigh-A Wilmingtonへ昇格。ここでも3 G/16.0 IP/10 H/4 BB/23 Kと圧巻の投球を見せた。傘下の最優秀投手に選出。Jonathan Papelbon、LesterがMLBへ卒業した傘下で次代のNo.1 Prospectと見なされるように。

07' : AA Portlandを完璧に支配し、All-Star、Futures Gameにも選出。8/17にダブルヘッダーの先発としてMLBデビューを飾ると、9/1にはBAL相手にMLB2戦目で完全試合を達成。一気にMLB全体でも最高クラスのProspectと見なされるようになった。傘下の最優秀投手を2年連続で受賞。Ellsburyと共に全体Top 10クラスのProspectと評価された。

08' : 開幕ローテに入るも、MLBへの適応に苦しむ年となった。ケガもあり、2ヶ月ほど離脱。オフにはAFLに参加。

09' : Brad Pennyなどを加えた影響で、AAA Pawtucketで開幕を迎えた。AAAのAll-Starに出場。離脱者の影響でシーズン半ばに昇格すると、まずまずの投球でローテを守った。

10' : ローテに定着すると、前半戦で10勝を挙げ、All-Starゲームに出場。2.33 ERAで、シーズン17勝を挙げ、ようやく素質を開花させた。

11' : 開幕直後に契約延長を勝ち取り、順調に投げていたが、腰の疲労骨折で、後半戦を棒に振った。

12' : 自己最多の29試合に先発も、前年のケガの影響か、いまひとつピリッとせず。不調のチームを盛り上げられなかった。

13' : 前半戦は毎試合失点0か1というカンジで、自己ベストの投球を見せ、オールスターに選出。まさにエースと呼べる投球だったが、再びケガに泣かされた。当初は寝違えということだったが、首の張りが取れず、最終盤まで投げられず。WSを制したチームで、POにも投げたが、あまり印象的では無かった。

14' : 前年のケガの影響か、ピリッとしない登板が多かった。防御率5点台と不振。

15' : 数登板打たれた後、Sandy Leonと組むようになって劇的に内容が改善。エースらしい投球を見せていたが、またもケガで後半戦を棒に振った。

16' : 開幕ローテを務めるも、やはり例年のケガ後の年の感じで不調。夏場にはDrew Pomerantzの獲得で一旦リリーフに移り、フラッグディールでの放出も確実視されたが、チームのデプスの薄さもあり残留。すると腕のスロットを少し高く戻したこともあり、リリーフで好投。Steven Wrightの離脱もあり、ローテに復帰すると終盤は好投を見せた。

16' Dec. : Chris Saleのトレード獲得で、先発が7人となり、サラリーダンプ気味にPHIへトレード。

17' : STから打ち込まれ、開幕後2試合でもボロボロ。その後TJでシーズンアウト。キャリアの終わりが近いのかもしれない。

18' : シーズン途中からARIのローテに加わり、防御率2.01と完全復活、シーズンの半分しか投げていないが、素晴らしいインパクトだった。

19' : TORと契約し、慣れ親しんだAL-東に戻ったもののイマイチな投球に終始し、途中からはILへ。


[Comment]

Lesterとの生え抜きダブルエースをずっと夢見ていましたが、残念ながら、可能性は見せているものの、それを1年間継続して続けられたことは無かった。とは言え、自分はまだ諦めていません。まだ老け込む年齢でもないし、この後半戦でエースとして輝き、オフにLesterが戻って来てくれればそれでいいんです。

(16年追記)クールな選手に見えますが、BOSへの愛着も口にしていただけに、Lesterが去った後、BOS投手陣の顔として活躍してもらいたかったですが。新天地で、真の輝きを見せて欲しい。

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