[Transaction]
☆ CIN Acquired : OF Shin-Soo Choo, UT Jason Donald, $3.5M cash (from CLE)
☆ CLE Acquired : RHP Trevor Bauer, RHP Matt Albers, RHP Bryan Shaw (from ARI), CF Drew Stubbs (from CIN)
☆ ARI Acquired : LHP Tony Sipp, 1B Lars Anderson (from CLE), SS Didi Gregorius (from CIN)
[Player (to CIN)]
☆ Shin-Soo Choo, OF
SEAの00年のInt. FA。05年にMLBデビュー。Ichiroとは相性が悪かったよう。06年にBen BroussardとのトレードでCLE入り。07年にTJを受けるものの、復帰した08年にブレイク。MLB最高の韓国人選手に成長した。09、10年と安定した成績を残したが、11年はケガもあり不振。12年は本来の調子を取り戻して、持ち前の選球眼を見せた。13年は調停最終年で、12年の年俸は$4.9Mだった。
打者としては、コンタクト能力と共に、何と言っても選球眼の良さが光る。パワーに関しては、シーズンの最高が22 HRと、純粋な長距離打者と言うよりは中距離打者タイプ。守備面もレンジがあり、肩も強く、基本的には高く評価されるRFだが、12年のUZRはマイナスとなっている。CINではCFで使われそうだが、09年以来CFを守ったことはなく、やや不安もある。30台にかかっているが、今でもシーズン20 SBを記録しており、見逃されがちだがかなりスピードがある。
☆ Jason Donald, UT
PHIの06年ドラ3。Cliff Leeのトレードに絡んでCLEへ。まだ調停前であと4年かな?Minor時代からコンタクトに定評のあった選手だが、スウィングスピードも平凡。他のツールも目立つものはなく、早打ちでパワーもない。守備に関してもSSを守るが、ずっと最適ポジションは2Bと言われていた。12年はUTとして、OFの守備にも就いた。2Bの守備指標はまずまずだが、SS守備が良くないのでUTとしてはイマイチ。
[Player (to CLE)]
☆ Trevor Bauer, RHP
ARIの11年ドラ1(全体#3)。取り分けカレッジ投手が稀に見る豊作となったこの年でもトップのカテゴリーに入ると言われ、UCLAの同僚だったGerrit Cole (PIT)と共に全体Top 3での指名となった。最速で96~97 mphまで出る速球に、素晴らしいカーブが持ち味だが、それ以外にもスライダー、チェンジアップ、スプリッター、リバーススライダーと豊富な球種を持つ。
やや小柄で、Tim Lincecum (SF)とも比較されるようなトルネードタイプの投げ方をし、やや力が入ったフォームとも言われるが、それらを欠点にしない、圧倒的なスタミナを誇る。カレッジ時代は、試合前にかなり投げ込んだ上に、毎試合120球近く投げていた。今のところ健康面に不安はないが、MLBの一般的な感覚から言えば、やや使い減りしているとも言える。
ARIは彼が投球練習スタイルを変えようとしないことにやや不満を持っているとも言われている。11年にもMLBで投げるかと言われていた選手だが、プロ入り後やや制球・コマンド面で苦しんでおり、12年にMLBデビューしたが、まだ期待されたような輝きは見せていない。
☆ Matt Albers, RHP
HOUの01年ドラ23。07年にMiguel TejadaのトレードでBALへ。元々は先発として期待されていたが、サードピッチやコマンドの不足でリリーフに。その後も平凡なキャリアを送り、10年のシーズン後にはNon-tender。それをBOSが拾うと、11年シーズンは開幕から素晴らしい投球を見せ、Bobby Jenksの穴を埋めて、7回のセットアッパーになった。後半調子を落として終わったが、12年も再び開幕からしっかりした成績を残すと、夏にはCraig Breslowとの交換でARIへ。
平均で93~94 mph、最速で96~97 mphに達する高速シンカーが最大のボール。コマンドは平凡だが、球威があってしっかり沈むため、良い時はこれだけで簡単に打者を打ち取れる。元々はシンカー・スライダーのコンビネーションの投手だが、12年はカーブも多く投げた。チェンジアップは基本的に投げない。13年は調停最終年で、12年のサラリーは1.075M。良い時の投球が続けられるなら、かなり割安。
☆ Bryan Shaw, RHP
ARIの08年ドラ2。カレッジからドラフトされて、Minorでもリリーフメインだった。11年にMLBデビューしている。まだ調停前で、あと5年かな?速球はカッターが大部分で、平均で92 mphと球威がある。これが投球の80%を占めるというスタイル。変化球もスライダーが中心で、横の変化で勝負する選手だ。MLBでは比較的良くやっているが、奪三振率も低く、平凡なミドルリリーフという印象。
☆ Drew Stubbs, CF
CINの06年ドラ1(全体#8)。長らく期待されていたProspectだったが、MLBではコンタクトに苦しんでいる。CFとしては比較的選球眼が良く、パワーもまずまずなのだが、あまりにも三振が多い。CFはハイレベルで、俊足を生かし、レンジも広い。13年は初調停で、残り3年となる。
[Player (to ARI)]
☆ Tony Sipp, LHP
CLEの04年ドラ45。Minor時代からほぼリリーフ専門。低めのアームスロットから、90~93 mphの速球とスライダーのほぼツーピッチで投げる。しっかり三振を獲れる投手だが、ややフライボール比率が高く、制球もイマイチ。12年はLD%が急上昇しており、やや危険信号か。13年が初調停。
☆ Lars Anderson, 1B
BOSの06年ドラ18。言わずと知れたBOSのかつてのTop Prospectだが、AAA昇格以降パワーと対左が伸びずに苦しんでいる。ボールをよく見るし、守備は向上が見られるが、1Bとしてはパワーが伸びない限りMLBに定着できないだろう。一応LFにも挑戦しているが、どちらにせよ打力が求められる。パッケージ程度の扱いになっており、これが最後のチャンスかも。
☆ Didi Gregorius, SS
CINの07年のInt. FA。オランダ出身。身体能力に優れた、典型的な好守軽打のSS。ここ2年ほどはMinor上層でよく打っているが、パワーがあまりない上に早打ち。さほど盗塁も稼いでいない。12年にMLBデビューしている。コンタクトに関しては定評があるが、オフェンスの他のツールはイマイチで、育っても下位打線を打つ選手にしかならなそう。
[Team Analysis (CIN)]
充実期にあるチームで、残った穴は1番を打てる打者のみと言われていた。Joey Vottoがケガ以降やや調子を落としており、その分上位打線の出塁を強化し、得点力の維持を狙っているのだろう。ポジション的には、3BのScott Rolenが抜けて、Todd Frazierが入る予定で、1番は必然的にCFの選手が務めることになる。Michael Bourn (前ATL)はこれに理想的なフィットだが、ペイロールが飽和に達しており、Aroldys Chapmanが加わるローテの余剰やGregoriusなどを使ってトレードで得たいと言われていた。
COLのDexter Fowlerの噂がよく出ていたが、Homer Baileyを要求されて折り合っておらず、もう少し小さい見返りで得られる選手に切り替えたのだろう。Stubbsを見返りに含め、Chooにアップグレードしたことになる。ChooはCFとしては未知数だし、典型的な1番打者ではないが、しっかりボールを見るし、まずまずスピードもあって、ラインナップ的には理想的な人材。残り1年ということで、価値が下がっていた。
通常、残り1年の選手に対して見返りを払うのはやや勇気がいるが、GregoriusはZack Cozartにブロックされていたし、14年にはTop ProspectのBilly Hamiltonが取って代るだろう。Hamiltonは打撃ではそろそろ上で使ってもおかしくないが、AFLでCFに移したばかりで、もう少しMinorで時間を与えたかったのだろう。Hamilton次第で夏にChooを出しても良いし、Scott Borasクライアントということで、ある程度ドラフトピックを得られる可能性も高い。
やや気になる部分としては、やはりChooが許容レベルでCFを守れるのかということ。Ryan Ludwick、Jay Bruceは共に両翼専門で、Chris Heiseyがいるとは言え、ChooのCFがダメとなると組み方が難しくなる。まぁある程度はガマンして使う予定なのだろうが。あとはCozartが本当に信頼できるのかということか。好守にポテンシャルを持った選手だが、まだMLBでの実績は十分とは言えないし、デプスはいた方がベターではあった。DonaldはSSは好守で及第点以下だろうし。
[Team Analysis (CLE)]
13年は基本的にリビルドとなるだろうから、残り1年のChooは全くフィットせず、出すしかなかった。Asdrubal Cabreraも放出の噂があり、Gregoriusもフィットしなくはないが、Top ProspectのFrancisco Lindorが早ければ14年の後半には上がってくる可能性もあり、似たようなタイプでもあるため、Bauerの方が断然フィットする。Ubaldo Jimenezのトレードなどで、Minorの投手は枯渇していただけに、残り1年のChooに対し、Bauerを得たというだけで大儲けだ。
DonaldもSS守備がイマイチな以上さほど価値はないし、Sippもいつでもリプレース可能なレベル。調停に入るとあっては、サラリーダンプのためにもむしろ出してプラス。得たもので言えば、Albersはあまりフィットしないし、もう一度トレードを探りそう。年俸も高いと言うほどではなく、マイナスにはならないと思う。Shawはまずまずのリリーフに見える。
Stubbsも一応まだアップサイドを残し、再建期のレギュラーとしてガマンして使ってみるには悪くない。Ezequiel Carrera、Michael BrantleyとCFにいるので、このうちの誰かはまたトレードに出されそうな気もする。得たものはいずれもコスト的にあまり負担にならないし、放出したものも構想に響かない。見返りのセンターピースがGregoriusでも十分なトレードだっただろうが、ARIが乗ってきてBauerを得られ、最高のトレードになった。
[Team Analysis (ARI)]
SSが欲しかったのはわかる。Justin UptonでTEXからJurickson ProfarかElvis Andrusを引き出そうとしていたが、断固して拒否されていた。Gregoriusに以前から目を付けていたのだろうが、正直Bauerを出すのは理解に苦しむ。Gregoriusは才能のある選手だとは思うが、さほどオフェンスの上限の高くない選手だし、何より一応MLBデビュー済みとは言え、MLBでの実績はゼロに等しい。
練習方法等であまりBauerを気に入っておらず、Tyler Skaggsの方を残したいと思っていたのだろうが、Bauerを出すのであれば、もっと他の選択肢があったのでは?残り期間は長くないにせよ、A. Cabreraの方が即効性では勝る。傘下にはHigh-A/AAでしっかり結果を残したChris Owingsもいて、MLB実績という面ではあまり差はないように思うが。
Albersを出して、Sippを得たのも、左腕が欲しいにしても、Albersは元々左腕のBreslowとの交換で獲ってきただけに、やや意味不明な動きに見える。Sippは長期に渡って使い続けられるかは疑問だし、保有期間で言うなら、出したShawの方が価値がある。CINとCLEのトレードに飛び込んだものの、1人負けな印象が拭えない。
2 件のコメント:
CINはジャコビーはベストフィットだと思ったしそうでなければ外野余剰気味のOAKのヤングかココあたり
を獲得するのかなと思っていたけどChooとは意外のところに行きましたね。
3M超のサラリーリリーフが効いたのもあるんですかね。
BOSもやっぱりジャコビーの放出拒否ってるみたいだし
スウィッシャー獲得が無ければ
ジャコビーは手放さないと言うスタンス
なのかな。
にしてもARIの今期のSS補強はちょっと首をかしげます。獲得した二人とも即戦力としてもプロスペクトとしてもどっちも中途半端な感はありますね。
BFさん
CINはペイロールがホントに$2~3Mしか空いていないようです。かなりの金銭($8Mとか?)を負担しない限りEllsburyには手は出なかったのかもですが、Chooも残り1年だし、Ellsburyに替えれば、ウチがBauerを手に入れられてたかと思うと残念ですね。
Swisherを獲得してドラ2を失ってもBauerを得られるのなら全然ありだったんですが。ただSwisherはどうでしょうね。単純に条件面ではCLEには勝てなさそうですが。
Gregoriusは即戦力というより、近未来のためのProspectと見ていると聞きましたけど、それならBauerを出すべきだったのかと。中島もOAKに決まったようだし、どうするんでしょうね?
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