今年も厳しいRule 5ドラフトの季節がやってきます。今季は上層で多くの右腕リリーフで輝きを放ったが、逆にそれがRule 5ドラフトをもっとも悩ましくさせる。何と言ってもリリーフは一番ピックしやすいポジションです。
加えて、今季はデッドラインでも放出より獲得の方が多く、Adrian Gozalezのトレード、Kelly Shoppachのトレード、Kevin Youkilisのトレード、Lars Andersonのトレードにおいて、見返りの全て(!)が40人ロスター内の選手もしくはオフにRule 5対象の選手を押し付けられた形になっています。余剰のリリーフなどを整理する動きもできてないし、またも実る直前の果実を他球団に奪われることになるのか...。(前記事はこちら)。
[12' BOS Rule 5 Draft Eligible Players]
RHP Chris Balcom-Miller, RHP Luis Bastardo, RHP Jeremiah Bayer, RHP David Carpenter, RHP Miguel Celestino, RHP William Cuevas, RHP Jose De La Torre, RHP Marco Duarte, RHP Josh Fields, RHP Brock Huntzinger, RHP Jeremy Kehrt, RHP Gerardo Olivares, RHP Ryan Pressly, RHP Charle Rosario, RHP Sandy Rosario, RHP Pete Ruiz, RHP Zach Stewart, RHP Kyle Stroup, RHP Raynel Velette, RHP Tyler Wilson
LHP Will Latimer, LHP Manny Rivera
C Carson Blair, C Leonel Escobar, C/UT Aly Gonzalez, C Oscar Perez, C/1B Matt Spring
1B/OF Drew Hedman, 1B Boss Moanaroa, 2B/SS Jose Garcia, 3B/1B Michael Almanzar, IF Ivan De Jesus Jr., IF Ryan Dent, 2B/OF Zach Gentile, IF Derrik Gibson, IF Jon Hee, IF Heiker Meneses, IF Tony Thomas, 3B Danny Valencia
OF Ronald Bermudez, OFJeremy Hazelbaker, OF Peter Hissey, OF Felix Sanchez, CF Ryan Westmoreland, OF Shannon Wilkerson
[12' BOS Notable MiLFAs]
RHP Billy Buckner, RHP Yeiper Castillo, RHP Caleb Clay, RHP Nelson Figueroa, RHP Will Inman, RHP Michael Olmsted, RHP Tony Pena Jr., C Mike Rivera, 1B/OF Reynaldo Rodriguez, IF Andy LaRoche, IF Nate Spears, OF Jason Repko
Rule 5ドラフト対象選手だけでなく、MiLFA予定の選手も流出を避けたければ、40人枠に加える必要があります。今季はMiLFA予定の選手で、流出させるには惜しい選手が本当に多い。そういう選手とRule 5でプロテクトしなければ獲られる可能性のある選手は太字にしてあります。
この中でプロテクト確実と見られているのは、やはりA. Wilson、Webster。それに守備の良いC. VazquezもAAまで経験した以上、プロテクトはほぼ確実でしょう。これに続き、可能性がかなり高そうなのが、来季の捕手デプス1番手になりそうなButler。それに今季素晴らしい成長を見せたFields。あとは40人枠に入れないと流出してしまう、Wright、Olmstedか。特にOlmstedはお気に入りでプロテクトしてもらいたいんですがね。
難しいのが、Hazelbaker、Hassanの両OF。すでにAAAまで来ているし、現在の40人ロスター内のOFでデプスとなっているのは、Kalish、Navaを25人クラスと考えればC. Linのみと薄い。Linaresはいるにせよ、特にHazelbakerは奪われると少しもったいない。ただまだまだ粗く、13年の1年間をMLBで過ごすのはムリと考えて、プロテクトしない可能性もある。Hassanに関しては、選球眼はMLBクラスですが、両翼に限られるし、獲られる可能性は小さめでプロテクトはないかなと思います。
その他でも、特にリリーフはBalcom-M.、Huntzinger、Pressly、P. Ruiz、Clay、De La Torre、Inmanと面白そうなのが多いんですが、さすがにこのくらいになればプロテクトするのは難しい。他でも、MiLFAになる、CastilloやR. Rodriguezはタダで出て行かれるのはちょっともったいないような気もしますが。一応HuntzingerはAFL次第では可能性あり。
Celestino、Stroup、Jo. Garcia、Almanzar、Menesesはポテンシャルはあると思うけど、さすがにまだ早い。今季はピックされる可能性は極小でしょう。最後にWestyも一応Rule 5対象。来季もプレーできる保証はないし、ピックされないはずですが、DLに入れておけば、といってピックされると最悪。
(追記)Wrightは2年のMinor契約だったようで、今オフはMiLFA資格はなかったよう。Rule 5ドラフト対象者欄へ移動。
[Transaction]
○ 10/11
Re-signed RHP Jose De La Torre and C/1B Matt Spring.
De La Torre、Springが再契約したようです。MiLFA予定者から、Rule 5対象者の欄に移動。
○ 11/3
Re-Signed OF Ronald Bermudez.
Bermudezと再契約。Rule 5対象者の欄に移動。
○ 11/20
Purchased the contracts of RHP Allen Webster, RHP Alex Wilson, RHP Steven Wright, C Dan Butler, C Christian Vazquez, and OF Alex Hassan.
Designated RHP David Carpenter, RHP Sandy Rosario, RHP Zach Stewart, 3B Danny Valencia, and IF Ivan De Jesus Jr. for assignment.
Rule 5ドラフトのプロテクト期限でしたが、予想外に6人の選手をプロテクト。以上の選手は、Rule 5対象者の欄から外しました。ButlerやHassanはかなり意外。一方で、FieldsとHazelbakerあたりはプロテクトから漏れた。Winter Leagueで不調だったとはいえ、Fieldsはピックされる可能性が高そう。
[12' Rule 5 Draft (MLB Phase)]
1. Astros - RHP Josh Fields from Red Sox
2. Cubs - RHP Hector Rondon from Indians
3. Rockies - LHP Daniel Rosenbaum from Nationals
4. Twins - RHP Ryan Pressley from Red Sox
5. Indians - 1B Chris McGuinness from Rangers
6. Marlins - OF Alfredo Silverio from Dodgers
7. Red Sox - 2B Jeff Kobernus, 2B from Nationals, traded to Tigers for Justin Henry
10. Mets - LHP Kyle Lobstein from Rays
14. Diamondbacks - RHP Starling Peralta from Cubs
15. Phillies - OF Ender Inciarte from Diamondbacks
17. White Sox - SS Angel Sanchez from Angels
23. Orioles - RHP T. J. McFarland from Indians
24. Rangers - RHP Coty Woods from Rockies
31. Astros - 1B Nate Freiman from Padres
36. Marlins - LHP Brauilo Lara from Rays
何となく予想はしていたけど、Josh Fieldsが全体#1でHOUにピック。Rule 5ドラフトで獲りやすいリリーフの選手ではNo.1の選手だったし当然と言えば当然。多くの識者から、プロテクトしなかったことについては疑問だと言われていた。HOUだし、ムリしてでも使うだろうから、帰ってくる可能性はほぼゼロ。この選手をプロテクトしなかったのは完全に失策。
何度も書いているけど、オプション切れのMortensenやFieldsより明らかにCeilingの低いBeatoを枠に残しておきながら、枠が無かったなんて言い訳は通じない。プロテクトする気がなかったのなら、トレードにでも使うべきだった。某GMは、またもやロスター整理能力の低さ、先を見通す力の無さを露呈。ホントに早く辞めてくれ。
さらには、Ryan Presslyも全体#4でMINへ。MLB.comのJonathan MayoのRule 5ドラフトのリスト(CelestinoがNo.2というやや微妙なものですが)でTop 20に入っていた。リリーフに移って好投しており、何よりAFLで14.0 IP/1 BB/18 Kという数字が目につく。帰ってくる可能性もあるけど、BPの記事では、"Most Likely Sticked"に選ばれており、掘り出しもののリリーフを上手く使うMINとあっては、その可能性は少し低め。結果的には、AFLへの派遣が裏目。好成績を残しても、プロテクトしないのなら、注目度の高いAFLに派遣するのはナンセンス。
あとは、以前TEXにトレードされたChris McGuinessがCLEにセレクトされている。BOSはRule 5ドラフトで、WASからJeff Kobernusを獲得したものの、DETへトレード。Kobernusは、2BということでBOSで使える可能性は小さかった。見返りにHenryを得ています。まずまずのコンタクトスキルを持つが完全にパワーレスのUT。バッテリー以外の全ポジションを守る。別にどこにでもいそうな選手だし、わざわざ$50Kを払って獲った選手の見返りに得る選手か?
[12' Rule 5 Draft (AAA Phase)]
7. Red Sox - LHP Jack McGeary from Nationals
37. Red Sox - RHP Jon Bachanov from White Sox
AAAフェーズで2人をピック。BOSからは誰も獲られず。AAフェーズは全てのチームがスキップしたようです。McGearyはBoston生まれの超地元っ子。07年のドラフトでは、ドラ1予想にも少し名前を出す選手だったが、Stanford大のコミットによりドラ6までスリップ。WASがフルタイムの通学許可と$1.8Mのボーナスで口説き落としが、TJと制球難のコンビで既に忘れ去られた存在に。一方のBachanovも07年のドラ1sで、球威があるが、やはりTJ経験者で、昨季は制球難。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
2 件のコメント:
今年もこの季節が来ましたね。
しかし今年は長い長い9月ですねーほんと。
ルール上可能とはいえここでウェスティ取るような無慈悲な球団が出ないことを願います。この手の手術でほとんど出場してなくても
きっちり対象になるんですねー。
右のリリーフは25人も含めて全体で見てやや中途半端な
選手で余剰してる感じなんで何人かはトレードでうまく出さなきゃって感じにみえるけども逆にBeatoみたいな似たような中途半端な選手取ってきたりして無駄に仕事を増やしているような(笑)
ナックルボーラーは当たればでかいんだろうしウェイクを専属コーチになって指導してくれるなら夢が持てるから許すけど(笑)それなりに望みは持てるのかしらん。
右リリーフでいうとベイリー、田澤は来期の25人は確定としてそれ以降の
Wilson,Fields,Carpenter,Beato,
Olmsted、Bard,Melancon,Mortensen,
AtchisonあたりはSTの状態次第で
上か下かDFAかってところでどうにでもなりそうな選手って感じですね。
ここはオフのフロントの大失敗で劣化したところで、それを認める動きになってしまうんだろうけどしっかり整理しないといけないところですね。Acevesも問題起こしてしまったし来年はいないでしょうな・・。
そう考えると右はデプスはまずまず豊富にはなった代わりに上で計算できる選手というと逆に明らかに不足してしまってる状態ですよね。
予算は今年は許すでしょうからしっかりした経験のある右のセットアッパー
の一人二人は確保し
なければってところですかね。
ベイリーも年間持たないだろうしなー。
なんか夏休みの宿題しばらく放っておいて溜まってしまった新学期前みたいなロスターですね。
今年はしっかりしておくれよ
チェリントン(-"-)
BFさん
PO関係ないチームの9月は苦痛でしかないですね。
SP.comでもその話題は出てないので、Westyが獲られることは誰も考えていないようですけどね。
上も下も足りてないなら、Beatoなんかでも意味があると思うんですけど、今のロスターには全くフィットしない獲得だったと思います。
A-Gonのトレードで少しは面目躍如したのかもしれないけど、この辺の余剰等をうまく整理できないのなら、やっぱり先の見通しの甘いGMという印象を強めそうです。
Wrightはプロテクトしろという声が大きいけど、自分的にはそこまですべき選手なのかなと。いくらAAで素晴らしかったとは言え、年齢も年齢ですし、上で力を証明するまでは、AAAA選手にしか見てません。
それにホントに上で使えるかもと思っているなら、60日DLがなく、枠が苦しいオフになって枠に加えるよりは、BeatoなりDe JesusなりをちゃっちゃとDFAして、一度上で使ってみて、その様子を見て、枠に残すか、別の選手に枠を振るかを考えるべきじゃないですかね。
来年戦うつもりなら、PapiにRossかそれ以上の両翼、それに先発とNapoliかMoralesクラスの1B獲って、セットアップも7回は田澤/Breslowで良いとしても、実績のある8回セットアップが欲しいですね。
ただ個人的には、来季はその後のシーズンを考えて、将来の柱となる若手の育成に当てても良い気もしてるんですけどね。
Kalish、Lavarnway、J. Iglesias、Brentz、J. BradleyまでのMLB定着。それにDe La Rosa、Webster、Barnes、Ranaudo、Workmanらでローテ5番手争い兼、強力なAAAデプスの構築が重要かなと。もちろん、上の強化と両立できれば、それはそれで良いことなんですけど。
せっかくドラフト順位も良いし、ドラ2、3とか諦めて、FA獲って、また不良債権というのだけは勘弁してもらいたい。
CheringtonはAAAA選手の見極めなどは比較的悪くなさそうなんですが、上の選手の獲得は不安が募りますね。なんせA. BaileyにMelanconだからな...。
コメントを投稿