2013年4月15日月曜日

13' Draft Watch - Boston's Needs

BOSのニーズ分析です。各ポジションに分けて、デプスチャートを作って...と考えていたけど、ちょっと時間が無くなってきたのと、まとまりがなくなりそうなので(すでにないですが)、例年通り各ポジションの状況をざっくりと。


[13' Boston's Needs]

Starter (RHP) : 優先度B。優先度は高めにしてあるが、どちらかというと層的な意味より、本当にHigh Ceilingなアームへのニーズという意味。12年のドラフトでは、傘下の投低傾向を考慮して、投手重視のセレクトを行ったが、Brian Johnson、Pat LightやAustin Maddoxなど即戦力的な意味合いが強かったカレッジからのドラフト組の多くがこれまでのところ今一つ。ただ幸いにもMatt Barnesに加え、昨夏の大型トレードで手に入れたRubby De La Rosa、Allen Websterの2人が予想以上に良さそうだし、Anthony Ranaudoも復活の兆候を見せており、左腕のHenry Owensを含めて、ローテ2番手の上限を持ち、最低でもローテ投手にはなれそうな選手が複数出てきている。

これらの選手の内、最低でも1人、2人がローテ3番手以上を埋めてくれれば、ある程度枚数的には今後数年の目途は立つ。ただ所謂エースというほどの才能を持つProspectは残念ながら傘下にはいない。Buchholzが開花を見せ、数年はローテの1番手として投げてくれそうな気配があるのは好材料だが、そのさらに次の時代のエース候補を物色しておきたい。

以前は、全体#7のピックということで、Ceiling/Floorを兼ね備えるカレッジアームが欲しいと思っていたけど、それに該当しそうなMark Appel (Sr.-RHP)、Jonathan Gray (Jr.-RHP)はBOSのピックには残っていないだろう。Ryne Stanek (Jr.-RHP)やBobby Wahl (Jr.-RHP)も評価を下げている。今季もケガで全休だが、少し下のラウンドでKarsten Whitson (Jr.-RHP)が獲れるなら面白いけど、契約は難しそう。

もちろんローテ候補はいくらいても良いし、ローテ2、3番手の上限を持つ、しっかりとしたカレッジ選手を獲るのも悪くはないけど、リスクを負ってでも、High CeilingなHSアームを狙っても良い年かもしれない。個人的にはあまり好んではいないけど、Kohl Stewart (HS-RHP)は、No.1スターターの上限を持つと見るスカウトも多く、全体#7でも妥当な選択肢かも。個人的には、Stewartよりも今注目しているのはDevin Williams (HS-RHP)で、Taijuan Walker (SEA)にも比較される伸びしろの大きな選手。ドラ2か、欲を言えばドラ3で指名できれば最高なのだが。


Starter (LHP) : 優先度B。上と同じ理由で、エースのポテンシャルのある選手がいればもちろん狙いたいが、Sean Manaea (Jr.-LHP)もケガに悩まされて評価を下げている。HSアームはTrey Ball (HS-LHP/OF)など、何人か上限の高そうな選手はいるが、球威・体格・セカンドピッチのいずれもに可能性を持つ、エースのポテンシャルとなると難しいか?体格のあるStephen Gonsalves (HS-LHP)などはドラ3、4などで獲れるならギャンブルする価値はあると思うが。

傘下には、ローテ中盤の上限で、現実的にはローテ下位からリリーフと言う選手はもちろんたくさんいるが、左腕の場合は左腕リリーフ候補が少ない現状もあり、右腕の同タイプよりは多少はフィットする。地元Massachusetts州出身のKevin Ziomek (Jr.-LHP)や、体格と球威に優れたTom Windle (Jr.-LHP)などは、ドラ2、3で得るなら悪くない。


Reliever : 優先度C。12年は傘下上層で多くのリリーフのProspectが好成績を残し、Rule 5でプロテクトしきれずに、Josh Fields、Michael Olmsted、Ryan Presslyなどの選手を流出させたが、今季もChris MartinやPete Ruizなどが同様に上層でアピールしている。MLBデビューを飾ったAlex Wilsonなども含め、ミドルリリーフに関しては多くの候補を抱えている。

ただ一方で、そのWilsonにしても、クローザーはおろか、現時点ではセットアップも微妙な印象。ここ2年は、クローザー候補をトレードで獲得しては失敗を繰り返しており、Jonathan Papelbon (PHI)のような自前のクローザーを輩出する意味は大きい。傘下では、De La Rosaをリリーフに移さない限り、現実的に8回セットアップ以上になれそうな選手はいない。

とは言え、今季のドラフトは、そういったクローザークラスの力を持つ即戦力リリーフは乏しい。A. J. Vanegas (Jr.-RHP)はスタッフ的には先発になれるものを持っているし、リリーフならクローザーとまではいかないかもしれないが、8回セットアップクラスの可能性は持っている。ドラ2、3あたりなら候補として考えても良いかも。ただ彼以外は特にめぼしい人材はいない。一応、田澤純一は若くてクローザーの期待を持てるし、今季はここを優先しなくても良いだろう。


Catcher : 優先度C。Ryan Lavarnwayは守備で少しずつ進歩してはいるけど、一時期のような圧倒的な打撃でのインパクトがなく、MLBへの適応に苦しんでいる。昨冬は、Ru;e 5ドラフト対策で、Dan Butler、Christian Vazquezと2人のProspectをロスターに入れた。特にVazquezは守備面で非常にハイレベルだが、オフェンス面から言って、バックアップ捕手が妥当だろう。攻守に優れた捕手はいつだって貴重だし、そういった選手なら取る価値はある。

ただ今季はカレッジの捕手が非常に弱い。Saltyの後をすぐに任せられそうな即戦力のレギュラー候補をドラフトで得るのは不可能だろう。近未来に関しては、Lavarnwayや、まだ先は長いがSwihartのようなオフェンスに優れた選手と、David Rossや、いずれはVazquezを併用して凌ぐこともできる。

一方で傘下下層の捕手Prospectも減っており、今季はHSの捕手は比較的豊富なので、1枚獲っても良いが、HS捕手はリスクも高いし、ドラ1で得るのは個人的にはあまり歓迎しない。ドラ2、3で、守備を中心に攻守にバランスの良いHS捕手を狙っても良いと思っているけど、個人的に狙っていたNick Ciuffo (HS-C)は今やドラ1有力候補。Chris Okey (HS-C)なんかも悪くはないが。


Firstbase : 優先度A。Anthony Rizzo、Lars Andersonを出すなど、傘下の1B層をどんどん削って、Adrian Gonzalezと心中する気かと思ってたが、まさかのA-Gon放出。Mike NapoliもオフにはFAで、傘下のProspectではかろうじてTravis Shawに、今季少し評価を戻しているMichael Almanzarがいるくらい。Shawは上限はプラトーン要員だろうし、Almanzarもまだまだリスクは大きい。傘下には打線の中軸を任せられるような飛び抜けた打力を備えるProspectはいない。

右打ちな点と三振の多さで、あまり好みではないけど、Kris Bryant (Jr.-3B/OF)は1Bとしても申し分のないパワーを持つが、現状ではTop 4は堅い。Colin Moran (Jr.-3B)は最近パワーを発揮しているし、左打ちで高いコンタクト能力と選球眼を持っており、一時期より印象は良いが、彼を獲って1Bで使うなら、Garin Cecchiniで良いんじゃないかとも思ってしまう。

この2人以外には、遅くとも15年にはレギュラークラスになれそうな選手はいないが、一方で将来的なことを考えても、希少価値が高くなっているパワーヒッティング1Bは必要。最近ちょっと気になっているのが、Cody Bellinger (HS-1B/OF)で、長身と、左打席からの高いパワーポテンシャルを持つ。ドラ3あたりでピックできれば嬉しい。


Secondbase : 優先度C。必要度は全ポジション中で最下位だろう。Pedroiaはやや印象的なパフォーマンスが減っているが、まだまだチームリーダーとしてもチームに必要。High CeilingなSean Coyleに、下層でMookie Bettsなどの面白いProspectも何人かいる。2Bはもちろん、2BになりそうなカレッジM-IFなども上位ではパスしてもらいたい。


Thirdbase : 優先度C。現在の優先度は2Bと同レベルに低いだろう。Will MiddlebrooksがMLBに定着した直後で、さらに傘下でもトップクラスのProspectである、Xander BogaertsやCecchiniも、将来的には3Bでプロジェクションされている。1Bが薄いので、将来的なそちらの候補として、Moranなどを獲ることもあり得るが、純粋に3Bとしてのニーズは小さい。ただ下層の3Bがやや少なくなってきていることもあり注目しているのがJoey Martarano (HS-3B)。

フットボールのプログラムしかないカレッジに進学する予定で、昨年のShaq Thompsonようにフットボールをカレッジでプレーさせるという条件で、下位で指名して契約できれば面白いのでは?Int. FAでトップクラスの3BのRafael Deversという選手と契約する可能性が高いと言われるし、基本的には3Bは獲る必要はあまりないだろう。


Shortstop : 優先度C。昨季はDeven Marrero、Tzu-Wei Lin、Wendell Rijoなど多くSSを傘下に加えた。最も貴重なポジションであり、傘下のProspectも3Bに移るだろうと言われるBogaertsを除けば、Jose Iglesias、Jose Vinicioなどパワーレスタイプばかりだし、本当に打てて、SSに残れる選手であれば、代えがたい価値があるが。ただ今季のSSで上位候補を見ると、J. P. Crawford (HS-SS)、Oscar Mercado (HS-SS)など、守備型の選手が多いし、Minorでの出場機会ということも考えても、優先度としては低くなるだろう。


Outfielder : 優先度A。CFでは、STで素晴らしい活躍をして開幕MLBスタートを勝ち取ったJackie Bradley Jr.がゆるぎないポジションを築いているし、Carl Crawfordが抜けたことで、風通しの良くなった両翼も、Daniel Navaがガンバっているのに加え、Bryce Brentzを筆頭に、ケガに悩まされているがRyan Kalish、Alex Hassan、それに今季AAAでアピールしているJeremy Hazelbakerらがいて、そこそこのFAと併用すれば、というカンジではある。

将来的に言えば、Bogaertsの落ち着く先もLFになるかもしれない。ただ両翼に関しては、一時期よりは候補は少し減ったし、特に下層はWilliams Jerez、Kendrick Perkinsらが軒並みこけており、Low-A以下で目立つのは、やはりCFのManuel Margotくらい。1Bで確たる構想が描けず、必然的に両翼に中軸を打てる選手が欲しいところ。

最も欲しいのは、左打ちのパワーヒッターだが、全体#7では、一時期に比べて評価はわずかに落ちているが、Austin Meadows (HS-CF)やClint Frazier (HS-CF)という素晴らしいポテンシャルを持つ5ツールOFがいる。#7はできればこのどちらかが獲れれば嬉しい。またドラ1でこの2人のどちらかを得た上で、さらに下のラウンドでパワーヒッターを得ても良いだろう。候補の筆頭になるのは、評価を落としているが、一時期はTop 10に近い評価を受けていたJustin Williams (HS-OF)。ドラ3で残っていれば、是非狙って欲しい選手の1人。

2 件のコメント:

jac さんのコメント...

仰るとおりで、負ければ負けるほど指名順位がよくなるのはいいですが負けると苛立たしいですね(笑) とうとうJaysは全体6番の指名権が入る位置まで落ちました。

やはりパワーもあってCFもできる選手でとなるとフットボールの掛け持ちで荒削りなタイプを2順目あたりでピックするのが一番妥当な狙い目なのかと思います。今期ドラフトのAlfordやN.Williamsみたいな。

BOSが外野をピックしたいという考察は意外でしたが、Jaysも何気に外野はまずいんですよね。Rasmusはやはりレギュラーとして怪しく、GoseやMarisnickは評価を落とした感が。Davisサインしたのはある意味ではよかったかもしれませんがこちらも三振率が・・・。JaysもAlfordみたいな強引な手段でまたこの手の選手をサインするかもしれません。

しかしそもそもがパワーのツールに飛びぬけた選手が少ないですね。Jaysとしては1Bか、両翼でもいいから左のスラッガーが欲しいですがなかなかフィットする選手があんまりいなさそう。右だけどBryantが現在では一番魅力的な選手かといったところです。10年にSanchez,Syndergaard,NicolinoといてBryantが指名できていればなあ。

ララ さんのコメント...

jacさん

自分のチームが負けるといらだつけど、他のチームが成績悪くて、上位指名があると聞くと、羨ましいと思ったり(苦笑)。

まだMockも作ってないですが、Jaysのドラ1は自分もぼんやりと、今ならBryantかな、と思ってました。3BはLawrieがいますけど、Prospect層で言えば、Int. FAの若い選手が多くて、まだどうなるかわからないし、Bryantは両翼や1Bでも十分なパワーがありますし。

あとはパワーでいうとMeadowsとか残ってたら好きそうですけどね~。Justin WilliamsとかDominic Smithなんかもパワーがあって、面白そうですね。Smithなんかをドラ2で獲れたらいいんじゃないですかね。

CFはMarisnikはAAでは躓きましたけど、来季は適応してくると思うし、Davisもまだ1年目ですからね。そこまで悲観することもないのでは?

Sanchezは評価上げましたね。元々スタッフの評価は高かったので、あとは上にいってもしっかりコマンドできるかですね。

ウチがOF欲しいというのは、相対的にですけどね。まぁ数的にはいますけど、大物はあまりいないですし、BradleyもAll-Starレベルよりはソリッドなレギュラーと言われてますしね。