今季も個人的なBOSのProspect Ranking Top 50 (+10)を作りました。今季からは星の数だけではなく、John Sickelsさんのランキングにならって、Rank A~C-も併記しました。
*26歳以下の選手が対象で、年齢もしくは新人資格喪失によってランキング対象外になっている選手は名前全体を括弧で括っています。( )内は昨季のランキング。NRは昨季はTop 50圏外だった選手、Newは今年度からの新加入選手。
[14' BOS My Top 50 Prospects]
Five-Star Prospect
1 (1). Xander Bogaerts, SS/3B : Rank A。最早、何も言うことはない。自らのクライアントを高く持ち上げる、Scott Borasが「MLB全体でTop 5のプレイヤーになる。」と、言ったことですら、誇張しすぎには思えない。来季の全体#1 ProspectはByron Buxton (MIN)になる可能性が高いが、MLBでこれだけの力を示した点を重々考慮していただきたい。
2 (2). Jackie Bradley, Jr., CF/LF/RF : Rank A-。今季に関しては、特にSTで素晴らしい活躍をして、予想外にも開幕MLBスターターの座を掴んでしまった、というところで、逆に期待が大きくなり過ぎて、少し印象が薄れた気がするが、パワー面でも成長を見せたし、何も批判すべき点は無かった。Jim Callisさんが、Jacoby Ellsburyよりも良い選手になる可能性がある、と言っているし、来季は開幕から、BOSのレギュラーに相応しい活躍が見れると思っている。
3 (8). Henry Owens, LHSP : Rank B+。BAでは、J. Bradley, Jr.も上回る#2にランクされており、現在傘下最高の投手Prospectの座を不動にしつつある。No.3スターターが上限と言われていたのが、現在はNo.2という人も出てきた。ファイヤーボーラーではないが、もう少し平均球速は上がってくると思うし、フォームが固まれば、そうなる可能性は高い。素晴らしいチェンジアップも持ち、個人的にはCole Hamels (PHI)のようなエース級に育っても不思議ではないと思えるようになっている。大きな弱点は無くなってきたし、あとはフォーム、各ピッチに安定感を増し、磨きをかけるのみ。
4 (6). Garin Cecchini, 3B : Rank B+。選球眼も含め、打撃の完成度はズバ抜けている。対左投手も克服しており、14年の中頃までにはMLBでも通じる打者になっているだろう。最後の問題はやはりパワー。13年も残念ながら1ケタHRに終わり、打者有利と言われるAFLでもAll-Starゲームで1本放ったのみ。15 HR程度は打てるようになると見られているが。守備に関してもまだ完成されてはいないが、それに関しては上でどう使いたいかにもよってくるかも。Will Middlebrooksをリプレースするのであれば、フルで3Bを守れる必要がある。個人的にはOFのProspectも少なくなっているし、両翼、3B、1Bなどを守れるユーティリティーとしての昇格も面白いと思うが。優れた選球眼があるだけに、Kevin Youkilisのように、MLB昇格後、パワーも付いてくるかもしれないし、将来の1Bというのも、全く選択肢にならないことはないと思う。
Four-Star Prospect
5 (3). Matt Barnes, RHSP : Rank B。やや停滞のシーズンとなり、ランキングで言えば少し後退した形にはなっているが、個人的にはもちろん信じている。セカンドピッチ、サードピッチの不安定さが、ネガティブに捉えられがちだが、その状態でも速球で押して三振を奪えるのは高い才能の表れだと思える。被打率の高さは気に入らないが、それも含めて、やはりオフスピードピッチだろう。そこが伴ってくれば、速球とのコンビネーションで、MLBの打者をも圧倒できるスタッフを持っていると思う。ルーズな腕の振りが魅力だが、アームアクションの長さが、カーブへの安定感を欠く要因のようで、むしろチェンジアップの方がコンスタントなセカンドピッチになるかもとも。チェンジアップが伸びれば、Michael Wacha (STL)になれる、というコメントも。
6 (5). Allen Webster, RHSP : Rank B。マイナーでは、AAAですら文句無しの成績だが、最早彼に求められるのは、そこではない。14年こそは、MLBでしっかり結果を残すことが求められる。球威は相変わらず十分で、オフスピードスタッフも高いレベルを誇るが、問題はやはりコマンド。MLBでの登板は決して印象が良くなく、簡単に改善できる部分ではないかもしれないけど、稀有なスタッフを埋もれさせることのないように、しっかり組織として最後の磨きをかけて欲しい。
7 (7). Blake Swihart, C : Rank B。HRが少ないのと、出足の悪さのせいで、飛び抜けて目立つ機会は少なかったが、2年連続で後半戦に素晴らしい成績を残し、文句無くTop Prospectへと成長してきた。フロントも3年後のレギュラー定着を視野に入れて、捕手との長期契約を避けるほど。安定したコンタクト能力に、四球も増えてきている。二塁打も増えており、将来的にはソリッドなパワーを発揮するはず。守備・送球面でも進歩が見られ、CS%の数字は、将来的にしっかり盗塁を刺せる選手へと成長する可能性を十分に示している。来季はHRを増やしてくれると何も言うことが無くなる。ポジション柄、多少育成には時間が掛かるだろうが、一年前はよく話題に上がったコンバートも最近ではほとんど聞こえず。Buster Posey (SF)を目指して、きっちりマイナーの階段を上って欲しい。
8 (19). Anthony Ranaudo, RHSP : Rank B。12年の酷さを思えば、素晴らしいリバウンドだったし、再び近未来の先発候補と呼んで差し支えない選手になった。ただ個人的に、評価を上げきっていないのは、MLBで先発3番手以上の存在になれるかと言うところには、まだ自信が持てないからだ。AAでの奪三振率はまずまずだが、サンプル数が少ないとは言え、AAAでは今一つ。加えて、例年STでは、目覚ましいスタッフを見せるものの、シーズンが進むにつれて、支配力を失っていく点も少し不安が残る。優れた体格と、メカニクスが安定している時に見せるスタッフはさすがだし、ひとまずMLBに定着すれば、そこから向上しているだけの伸びしろも残しているとは思うが。
9 (9). Brandon Workman, RHRP/RHSP : Rank B。先発の可能性も諦めきれないが、13年のWS制覇にも貢献し、既にリリーフとして不可欠なピースになりつつある。四球はMLBでも少なく抑えているし、三振も取れている。BOSではしばらく例がないが、リリーフとして1、2年をMLBで過ごした後に、先発に転向して成功している選手もいるし、そういった路線を目指すことになるかも。来年はもう一歩ドミナントな活躍を期待したい。
10 (38). Mookie Betts, 2B : Rank B。正にモンスターシーズンを送った。アベレージ、パワー、スピード、選球眼のいずれでも好成績を見せた上に、守備への評価も高い。走攻守に穴の無い選手になっている。AFLでも序盤調子が上がらなかったものの、徐々に盛り返してフィニッシュ。選球眼の良さもあり、上限だけで無く、フロアーの高さも相当なもの。来季AAでしっかり成績を残せば、マイナー全体でもNo.1の2Bになれるだろう。唯一の問題は、BOSの支柱であるDustin Pedroiaの存在。首脳陣がBOSに残したいと思っているなら、来季は2B以外のポジションでの起用が見られるかも。
11 (New). Trey Ball, LHSP : Rank B。優れたスタッフと高い上限を持つ期待の若手ではあるが、未だに全体#7指名には納得がいっていない。もちろん若いだけに振れ幅は大きいし、上に振れてくれることを願うばかりだが。単純な球威面では、同時期のOwensを上回っているという印象で、カーブ・チェンジアップともにポテンシャルは評価されているし、Owensのように上手く育って欲しい。まずは、来季Low-Aで開幕を迎えれるのか、ということと、そこでしっかりと三振を奪えるスタッフを見せれるか、というところに注目したい。
Three-Star Prospect
12 (13). Deven Marrero, SS : Rank B-。SSでシーズン6エラーは、正に脅威的という他はない。Jose Iglesiasのような華麗さは無いにせよ、守備の全てのツールで平均以上な上に、圧倒的な堅実さを誇る。Iglesiasがトレードされたのは、彼にとってはこの上ない追い風。生来のスピードはトップクラスではないが、高い盗塁センスの持ち主で、2ケタSBを決める力はある。また選球眼もまずまずで、ディフェンス総合ではIglesiasに劣るだろうが、オフェンス面での上限は上。あとは上のクラスでしっかり打てるところを見せるだけ。欲を言えば、もう少しパワーを見せてもらいたいけど、アベレージ、出塁さえ問題なければ贅沢は言えない。個人的には、2BをPedroiaと、SSをX. Bogaertsとそれぞれシェアできるくらいの選手になって欲しいなと思っているが。
(- (-). Rubby De La Rosa, RHSP/RHRP) : 12年秋の加入から高い期待をされており、13年STの序盤で好投を見せた時は、それがピークに達したが、それ以降は若干尻すぼみに。TJからだいぶ経っており、そろそろ球威も戻って来てもいい頃だが、今季は90 mph前半程度に留まった。最大の武器である球威がこれだと、魅力が半減に。終盤戦はイニング制限もあり、リリーフに移ったが、14年はどうするのかはまだ不明。個人的には、クローザーになれるなら、リリーフでも十分に価値のある選手だし、それだけの才能はある。14年はリリーフ専念させて、球威を取り戻してもらう方がいいのではないかと思うが。
13 (15). Christian Vazquez, C : Rank B-。目立たない存在から着実に成長を見せ、今やSwihartと共に、3年後の正捕手の期待を受け、BOSのFA捕手補強に3年契約を躊躇わせるまでに。パワーは11年のLow-Aでの爆発以降今一つな状態が続いているが、非常に選球眼に優れた選手で、守備型のレギュラー捕手に、と期待されている。守備では、13年のSTで周囲を度胆抜いた強肩とクィックリリースが売り。捕球に関しては、ややエラーも多く、優れた送球の影に隠れているが、守備型という以上、ここは改善を要する。個人的には、まだMLBでしっかり打てるのか、少し疑問も持っており、基本的にはバックアップ捕手タイプと見ているし、売るなら今、という感触ではあるが。
14 (10). Drake Britton, LHRP/LHSP : Rank B-。13年はマイナーで先発だったものの、MLB昇格に合わせてリリーフへ。かつては先発上位との期待もあった選手だが、コマンドやサードピッチがあまり伸びずで、妥当なところに収まりつつある。STで飲酒運転で捕まったように、精神面の甘さで、恵まれた才能を持て余している感もあるが、マイナーオプションも残り1つだし、14年は取りあえず、リリーフとしてMLB定着を目指すことになるだろう。個人的にはPOで、96~98 mphの速球で押してくるKevin Siegrist (STL)を見て、Brittonも彼のようになって欲しいなと思った。
(- (New). Dalier Hinojosa, RHSP/RHRP) : 2月には28歳と言うことで、ランキング圏外。US初挑戦というところで、実力に関してはまだ未知数。スタッフのパッケージ的にはソリッドだが、ズバ抜けてもいない印象。取りあえずは先発で使ってみるようだが、AAAのローテも層が厚いし、場合によっては早めにリリーフに移るかも。ここの所、Aroldys Chapman (CIN)を除き、キューバからの投手であまり目立った活躍をしている選手はいないがどうなるか。
15 (4). Bryce Brentz, RF/LF : Rank B-。個人的には好きな選手で、パワー面では傘下でもNo.1。そろそろMLBも視界に入れないといけない年齢ではあるが、相変わらず早打ちの弱点が改善しない。Josh ReddickやMiddlebrooksなど、こういったタイプの選手は浮き沈みは激しいし、向上を切に願っているのだが。守備も強肩だがミスがなかなか減らず、そういった弱点の克服に関してはやや意識が低いのか?銃の手入れでケガをしたりと、メイクアップにもやや疑問があり、冬季リーグでも苦戦中。評価はかなり下がってきているが、14年は心機一転でSTに臨み、他をアッと言わせる活躍を見せて欲しい。
16 (21). Brian Johnson, LHSP : Rank B-。13年の前半戦までは、カレッジからのドラ1という色眼鏡もあって、最も不甲斐なさを感じていた選手だったが、中盤戦以降はLow-Aでドミナントな投球を見せた。完成度は高めだけに、上のクラスで実績を残さない限り、まだ完全に信用はできないが、とにもかくにも前進ではある。14年は、頭からかはわからないが、遅かれ早かれAAに昇格するだろうし、そこでしっかりとした投球を見せられるかが鍵。
17 (28). Manuel Margot, CF : Rank B-。GCLをスキップしてのUSデビューでソリッドなプレーを見せた。ケガでしばらく戦列を離れたのは残念だったが、それを除けば、年齢的なことも含めて、合格点のシーズンだったと言える。既にBrentzよりも高く評価している人もいるし、やや薄くなってきた傘下のOFのProspectの中では、Bradley, Jr.に次ぐくらいの選手になりつつある。パワーの伸びしろ自体はまだ多少あるだろうが、HRを多く打つタイプではなく、スピードもトップクラスではないことから、Bradley, Jr.のようなタイプが目標となる。来季はLow-Aでしっかり打ち、守備・選球眼でもう一歩評価を伸ばせば、Bradley, Jr.のような評価を受けるようになるだろう。
18 (42). Wendell Rijo, 2B : Rank B-。HRパワーこそ見せられなかったものの、膝のケガの影響も無く、走攻守全般で高い能力を見せた。二塁打はかなり多く放っており、HRパワーも伸びしろはある。ボールも比較的見れているのも良い。年齢は同クラスの選手の中では少し高めではあるが、DSLをスキップしてGCLでしっかり打ち、数試合ではあるが、SS-Aでも問題なく打っていたのは素晴らしい。最大の問題は、BettsやCoyleと同様に、2Bがブロックされていること。13年は終盤まで膝のサポーターを付けていたが、最後の方では外していたようで、完全に健康に戻ったのだろうし、来季は少しSSで機会を与えても面白いのではないかとも思うが。
19 (New). Jon Denney, C : Rank C+。ドラ1候補の大物HS捕手だっただけに、ドラ3で指名し、契約できた時には興奮した。ドラフト直前の最後の最後で評価を落としたように、若干スカウトの意見が分かれる選手だが、ツールはあるのは間違いなく、特にボールをしっかり見る姿勢を見せているのは好印象。スウィングスピード・パワー共に申し分ないものを持っており、しっかり適応していけば、優れた打撃力を持つようになる可能性がある。守備の方もツールは悪くないし、打っている限りは、攻撃型捕手としてやれるだろう。問題は、高卒粗削り選手の育成を不得手としている、BOSの環境の方かも。
20 (18). Sean Coyle, 2B : Rank C+。出足は良かったが、ケガに泣かされたシーズンとなった。パワーに関しては十分に示したものの、元々期待されていたようなコンタクト能力はまたも見せられず。元々Pedroiaにブロックされていた上に、Bettsの突き上げにも逢い、トレードやコンバートの声も高まっているが。パワーの可能性は貴重だし、ダウンイヤーの後なので、トレードに出すのもタイミング的に好ましくないが、コンバートしたところで価値は下がるだろうし悩ましいところ。14年はとにかく健康を取り戻して、よりアベレージを上げて行きたい。
21 (27). Cody Kukuk, LHSP : Rank C+。個人的にはもう少し良いシーズンを期待していたが、制球難に悩まされながらもスタッフは示したシーズンとなった。とは言え、11年のドラフト組ということで、Owensとは同期な訳だし、ズバ抜けて若い訳でもなく、Top Pitching Prospectに成長するためには、引き続き上のクラスでも支配的な投球を見せる必要がある。ただ不安はやはり制球。四球を怖がって、球威を落としてストライクを投げるようでは彼の魅力も半減。14年は、メカニクスを安定させて、腕を振ってストライクを投げられるようになってもらいたい。
22 (New). Teddy Stankiewicz, RHSP : Rank C+。ドラ2で彼をピックしたのは、個人的には今でもあまり印象良くないが、年齢的にはButtreyやCallahanと同じクラスで若い割にはSS-Aを問題無く投げたのは悪くない。素材型なのか、ハイフロアー型なのか、イマイチどっちつかずな印象がまだあるが、14年次第でその辺もはっきりしてくるだろう。メカニクスは少し不安だが、球威はあるし、チェンジアップが良いので、しっかり先発候補に育って欲しい。
23 (NR). Luis Diaz, RHSP : Rank C+。一昨年、個人的なブレイク候補に挙げていた選手だが、一年遅れで開花。序盤、12年のケガの影響からか出遅れたが、中盤戦以降、安定感抜群の投球で一躍評価を上げた。中盤以降は崩れる試合はほぼ皆無で、High-Aにもすんなり適応。もの凄くドミナントな投球をする訳ではないが、制球も安定しており、深いイニングまで安定して投げられるのが好印象。Rule 5ドラフトでもプロテクト候補に挙がるまでに。まだリーグに比べてそれなりに若いし、体格もソリッド。球威も十分で、スタッフも順調に伸びているが、さらに上のクラスでは、空振りを奪える変化球に磨きをかけたい。
24 (New). Rafael Devers, 3B : Rank C+。ボーダーだが、ポテンシャルを信じて三つ星を。成熟度とヒッティングスキルは疑いないが、FILではさすがに若さを見せてしまったようで、プロ一年目は多少苦しむかもしれないが、選球眼への意識は高そうなので、そのうちフィットしてくるだろう。むしろ気になるのはパワー面。最近かなり身体が成長したそうで、まだ若いだけに伸びしろもあるだろうが、巨大というほどの体格ではなく、現状のパワーも平均レベル。3Bとして絶対にやっていけないというようなスペックの持ち主ではないが、1Bに移る可能性も比較的高いだけに、パワー面でも順調な成長を期待したいが。
Two-Star Prospect
25 (17). Travis Shaw, 1B/3B : Rank C。レギュラーシーズンはAAで、マイナー上層の壁に引き続き苦労した。当たれば飛ぶし、忍耐強くボールを見るが、元々起用な選手でもない上に、スウィングスピードも平凡で、アベレージを伸ばすのに苦労している。ただAFLでは徐々に調子を上げ、チームの主軸として活躍。少ないサンプルで、打者有利のリーグとは言え、並み居るTop Prospectに交じって好成績を残したのは良かった。14年はもう少しアベレージを残してくれれば。持てる武器は限られるので、如何に打ちやすい球を投げさせるか、といった駆け引きでも進歩を見せたい。
26 (NR). Daniel McGrath, LHSP : Rank C。南米からのInt. FAに比べると少し年齢は高いが、プロデビューとなったRkレベルを軽く圧倒してSS-Aに上がり、そこでも素晴らしい投球を見せた点は高評価。ただ少し評価が伸びきっていないのは、球速が90 mphにも達していない点。体格的にも非常に痩せている訳ではなく、このまま球速が上がらないと、上のクラスでは厳しいのでは?という見方も。オフスピードピッチ・制球の完成度は高く、球速さえ伸びれば一気に評価も上がるだろうが。同郷オーストラリア出身の同い年で、同じく左腕のLewis Thorpe (MIN)よりも成績は上回るが、球速の点で評価は遅れを取っているけど、来年には逆転できるようにガンバってもらいたい。
(- (33). Dan Butler, C) : 今年度から27歳となってランキング対象外に。ただ打席では中盤戦以降進歩を見せ、ソリッドな守備と共に、MLBでバックアップ捕手を務められる程度の期待度になっている。より若く、上限も高いSwihart、C. Vazquezの突き上げもあり、傘下マイナー上層の捕手は飽和しており、40人枠の問題もあって、トレード候補になるかもしれないが、個人的にはあまり期待度の高い選手を控え捕手として使うのももったいない気もするし、場合によってはRyan LavarnwayやC. Vazquezをトレードしても良いかもとも思っている。David Rossが抜けた後釜はタイミング的にもちょうど良いし、14年は彼にとってアピールが重要な年になりそう。
27 (37). Alex Hassan, RF/LF/1B : Rank C。ケガに泣かされたが、出ている時は十分な結果を残している。13年は1Bでも試され始めており、40人枠にも入ったことから、上での起用もそろそろ考慮に入ってきているのだろう。パワーに関してはまだ物足りないが、全くのパワーレスではないし、選球眼の良さである程度カバーできている。問題はそこよりも、むしろ上へのフィット具合というところか。RFも務めるが、さほどアスレティックではなく基本的にはLFが最適な選手。LF専門のJonny Gomesがいて、LF/1Bで被るDaniel Navaもいる。右打ちな点はNavaとの違いだが、Mike Napoliのような右打ちの1Bと契約するなら、ややロスターに組み込みにくくなるのがハンデになりそう。
(- (-). Steven Wright, RHSP) : 12年のようなK/BBは見せられず、AAAでも特に制球への不安を覗かせたが、MLBでモップアップでは好投したのが印象的。ナックルに慣れている打者はそう多くはないし、球場などを選べばスポットスタートやロングリリーフとしては、上でも使える可能性はある。ただ先発候補のより若いProspectも増えてきたし、そういった選手をリリーフにも使える状況にあるし、結果を残し続けないと、40人枠を外される候補になりそう。
(- (22). Alex Wilson, RHRP) : 27歳になったので、ランキング対象外に。開幕からフルのリリーフとして投げ、MLBでもまずまずの投球を見せたが、後半戦は親指のケガで全休。スライダーは良いが、リリーフに移っても、期待されたほどには球速が出ておらず、現状では平凡なミドルリリーフにしかなれないように思う。元々球筋がフラット気味で、最低限かつての90 mph中盤から後半というところを取り戻さないと。
28 (30). Jamie Callahan, RHSP : Rank C。圧倒的なスタッフがある訳ではないが、全体的に少しずつ評価を上げ、球威低下に苦しむ同期のButtreyを追い抜いた感。さほど大柄では無く、速球もややフラット。同クラスでは比較的若い選手であることもあり、チェンジアップもさすがに未熟。Top Prospectと呼ばれるようになるためには、まだまだ全体的に進歩が必要ではあるが、ともかく着実に前には進んでいる。これまでもこういったタイプの選手はクラスが上がって苦しむことも多かったし、傘下の育成手腕が問われる。
29 (36). Brock Holt, 2B/3B/SS : Rank C。あと6打席でMLBで130打席に到達し、Prospect卒業だった。昨季よりランキングを上げたが、どちらかと言うと、昨季は傘下での実績が無いことから低めにつけ過ぎた印象で、世間的な評価は下がり気味だろう。IF-UTとして2B以外に3BやSSでも試されたが、打撃面ではMLBでは結果を残せず。ある程度コンタクトに関しては悪くない印象を持っているが、MLBではSSで機会をもらえなかったように、SS守備に関してはあまり買われていないようで、そうなると上ではやはり使いどころが難しい。IFの左半分に対応できる左打ちとなれば有用性は高いのだが、パワーが無いので、MLBでコンタクト・選球眼を見せて、SSも最低限は守れるところを示さないと苦しい。
30 (New). Myles Smith, RHSP : Rank C。アスレティックだが、やや小柄でリリーフ向きな投手。ただ球威や元々評価の高かったチェンジアップに加えて、スライダーの評価も悪くなく、個人的には割と好きな選手。年齢的には若い訳ではないが、投手転向してまだ日が浅いだけに伸びしろは大きいし、体格的にもまだ向上の余地がある。更に球威が伸びるようなら、先発・リリーフに関係なく面白いProspectになる。
31 (50). Henry Ramos, CF/RF : Rank C。13年は、初めて2ケタHRに到達。三振は多く、AVGもなかなか上がってこないものの、比較的四球も選べる選手で、打者不利なリーグでのプレーであることを考慮すれば、まずまず悪くないとは言える。好調な時期もあるが、波が大きい印象で、このあたりが改善してこれば、盗塁技術は磨く必要はあるが、それなりにスピードもあり、パワー・スピードのコンビネーションで面白い存在に。レギュラーシーズンはCFをメインに務めたが、ウィンターリーグでは、元BOSのReymond Fuentes (SD)にCFを譲っており、ナチュラルポジションはやはりRFか。
32 (NR). Simon Mercedes, RHSP : Rank C。年齢は高めだが、12年はDSLで1試合に投げただけであることを考えれば、RkをスキップしてSS-Aで順調に投げたのは良かった。制球は思ったより良かったが、もう少し上のリーグで見てみないとまだわからないかも。球威は十分だが、ややフォームが硬いと言われており、加えて年齢の割には磨かれておらず、リリーフの可能性が高めな選手だが、来季如何ではその評価も大きく上向く可能性も。Low-AかHigh-Aだろうが、できれば来季終盤にはHigh-Aをドミネイトしていて欲しい。
33 (25). Ty Buttrey, RHSP : Rank C。球威に魅力のあった選手が、90 mphがやっとという程度しか球速が出ないのはいただけない。年齢的にも同クラスの中では高めな選手で、来季は最低限Low-Aをドミネイトしてもらわないと。球速低下の原因は不明だが、来春には元々の球威を取り戻してもらわないと。
34 (47). Miguel Pena, LHSP : Rank C。左腕だし、上限から言っても、どこかでリリーフに移るとは思うが、現状では先発でしっかりと成績を残している。奪三振率は落ちたし、ドラッグテストで出場停止というミソも付いたが、High-Aでしっかり投げ、終盤AAに昇格。AFLでも先発としてしっかり投げている点は評価できる。
35 (14). Keury De La Cruz, RF/LF : Rank C。パワー、スピードを見せた昨年から、早打ち気味の悪癖が目立って、大きく評価下落。夏にトレードされたBrandon Jacobsと比べても、さらに磨かれていない感が強く、昨オフの内にトレードしておいた方が良かった気もする。選球眼が改善されない限り、これより上のクラスで打てるとは思えないし、しっかりと目標を持ってSTに臨んで欲しい。
36 (29). Tzu-Wei Lin, SS : Rank C。X. Bogaertsを除く多くのSS Prospect同様、打席では冴えない一年を送った。HRを打てとは言わないけど、もう少し身体を強くしてもらわないと。まぁライトヒッティングなSSばかり集めたのがそもそも疑問なのだけど。
37 (24). Pat Light, RHSP : Rank C。スタッツ面は最低だったが、仮にもドラ1だし、復活すると信じたい。先発としての期待度は限りなく下がったが、リリーフにでもなってくれるなら最低限のリターン。球威はあるし、まずは健康面を安定させて欲しい。
38 (NR). Keith Couch, RHSP/RHRP : Rank C-。クラスが上がるにつれ、K/9などのスタッツは低下しているが、AAでもしっかり投げた後、打者有利のAFLでも好投している。SP.comでは、彼を気に入っているファンが結構多くて、個人的にはそれと比べると多少低めに評価していたが、AFLでもこれだけ投げるなら、リリーフならMLBの可能性はあるかもしれない。
39 (NR). Matt Price, RHRP : Rank C-。12年はTJ明けで、ドラッグテスト陽性になるなど、下手すりゃ切られてもおかしくない状況だったが、13年はリリーフ転向して90 mph中盤の速球とチェンジアップで、打者を捻じ伏せた。13年にリリーフ転向して成功した選手(N. RamirezやYounginer)の中では、最もスタッフ、スタッツの両面で期待させてくれた選手。
40 (NR). Heri Quevedo, RHSP : Rank C-。SP.comでは評価は低めだけど、High-Aでプロデビューして、しっかりと投げたのは評価できる。年齢は高めだが、球威もあるし、先発になれるかはともかく、面白いライブアームだと思う。
41 (34). Noe Ramirez, RHRP : Rank C-。前年までは先発だったが、13年は一転して完全にリリーフに。High-A/AAで順調に投げた後、AFLでもしっかりとした投球を見せている。スタッフ的には平凡だが、ディセプティブな投げ方で打者を牛耳っている。このタイプはAAAでしっかり投げれるかどうかですね。
One-Star Prospect
(- (-). J. C. Linares, RF/LF/CF) : AAではよく打つのだが、またもAAAでは少ない機会でアピールできずじまい。守備位置も両翼がメインとなっており、期待度はほとんど無くなった。CFをこなせる右打ちOFというのは、OFのデプスとして良いフィットなんだけど、AAAで成績を残せない限り、MLBでの構想には入らなそう。
42 (16). Jose Vinicio, SS : Rank -。酷いシーズンだった。前年はまずまず打っていたLow-Aで、前半からイマイチな成績。ケガもあって、後半戦は正に見るに堪えない試合が続いた。まだ若く、守備は良いSSと言うことで、最低限の期待は残るが、D. Marreroと所属クラスが被り気味だった昨オフにトレードに出すべきだった。完全に売り時を間違えた感。
43 (New). Corey Littrell, LHSP : Rank -。ドラフト時のBAランクでは割と評価の高い選手だが、それほどの力は感じない。完成度は高いし、一応先発の可能性を持っている、フロアーの高い選手ということなのだろうが、球威に欠け、個人的には先発に残れるとは思えない。普通に考えれば左のリリーフだろう。
44 (NR). Javier Guerra, SS : Rank -。当初はUSでの実績が無いため、もっと下にしようと思っていたが、FILでインプレッシブなプレーを見せていたそうで、BAのチームのランキングでTop 30に入りそう、ということで急遽ランクアップしてみた。DSLでも出足は鈍かったが、中盤戦以降はよく打った。守備も、当初は2B向きかと言われていたが、SSとしてしっかりプレーしているようだ。
45 (NR). Madison Younginer, RHRP : Rank -。13年はとうとうリリーフに移り、ようやく少し開花の兆しが。リリーフでもまだ年間を通じて安定した成績を残せてはいないので低めの評価となったが、スタッフはしっかりしているし、来季次第ではリリーフ候補として浮上してくる可能性はある。
46 (NR) Justin Haley, RHSP : Rank -。カレッジからのドラフト選手でLow-Aということで、成績が良くても、高い評価をあげることはできないが、12年ドラフト組の中ではまともな方。体格は悪くないし、三振も取れているので、来季High-Aで同様の成績を残せれば、リリーフ候補にはなるかも。少なくとも、もう少し制球は整えないと厳しいだろうが。
47 (NR). Victor Acosta, 3B/2B : Rank -。近年のDSLで最多の8 HRを放ち、ラテンプログラムの最優秀選手に選ばれた。DSLでの成績は信用しづらいとは言え、才能の輝きを感じる。小柄だが、パワーに優れ、コンタクトもまずまず。三振も四球もやや少なく、早打ち気味ではあるので、そのあたりを来年磨ければ。DSLでは3Bがメインだったが、来季はGCLでDeversと被る可能性が高いからか、ベネズエラのウィンターリーグでは2Bを中心に守っている。
48 (40). Heiker Meneses, SS/2B : Rank -。13年はSS/2Bのみでプレーしたが、FILでは捕手でもプレーしたそう。どちらかと言えば、MLB昇格を睨んでというより、マイナーでの利便性を上げるためのようにも見えるが。いずれにせよ、パワーは期待できないし、しっかり当てないと。その上でスピードや選球眼が付いてこれば、MLBでプレーする日も来るかもしれない。
49 (20). Chris Hernandez, LHRP/LHSP : Rank -。AAまでは素晴らしいペースで上がってきたが、AAAではスタッフの物足りなさを露呈。ここではパフォーマンスの比重を高めにしているので、評価は一気に急降下。AAAでこの打たれようでは、MLBでは厳しい。それでも左のワンポイントなどでは使える可能性もあるし、来季はリリーフに移って出直して欲しい。
50 (NR). Miguel Celestino, RHRP : Rank -。一旦MiLFAになったものの、再契約で復帰。傘下でもトップを争うアームの強さがあり、100 mph近いボールを投げられるということで、Top 50にギリギリでランクインさせた。それだけの球威があり、リリーフに転向しながらも、AAで打ち込まれている現状では、速球のムーブ、コマンド、セカンドピッチのいずれも向上が必要ということだろうし、楽観視することはできないが。
Other Ten Notable Prospects : LHSP Dedgar Jimenez, RHSP Sergio Gomez, RHSP Mike Augliera, RHSP/RHRP Kyle Stroup, 1B/LF Nick Longhi, RHSP William Cuevas, LHSP Enmanuel De Jesus, RHRP Pete Ruiz, RHRP/RHSP Austin Maddox, SS/2B Raymel Flores
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2 件のコメント:
あけましておめでとうございます。
元旦にSickelsさんのランキングが出てました(さすがアメリカ人、元旦も関係なし)が、Ranaudoへの高評価に驚きました。故障をどう見るかで評価が大きく分かれるんでしょうか。
レッドソックスはこれで補強終わりなんですかね?Drewを取る必要はないと思いますが、どうも層が薄い印象が拭えません。とりあえず若手に任せてみるにしてもヘッジをかけておくべきかなと思うのですが。Herrera?うーむ。
今年も楽しみにしています。よろしくお願いします。
estoppelさん
明けましておめでとうございます!
自分的にはRanaudoは故障よりも、スタッフが本当にローテ上位を任せられるレベルなのかが、まだ疑問なんですけどね。
メカニクスの安定感が無いのが原因なんでしょうけど、良い時はそのポテンシャルを見せているけど、そうでない時も多いですからね...。
SS/3Bは、個人的にはD. Marrero、Cecchiniが夏くらいには上で使っても良いところまで達していて欲しいとは思っているけど、現状ではやっぱり緊急時に上で使える(特にSSを守れる)IFが欲しいですね。
それでは、今年もよろしくお願いいたします。
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