他のほとんどのポジションで不作のドラフトになりそうだが、唯一このポジションだけは過去数回のドラフトと比べて強いと言える。Brendan Rodgersは全体1位指名を受けるかはわからないが、多くの専門誌に、今クラスで間違いなくNo.1の選手と言われているし、Dansby Swanson、Alex Bregmanも期待通りのジュニアーイヤーを送り、Top 5の有力候補となっている。
[15' Draft Board (M-IF)]
☆ Brendan Rodgers, SS, Lake Mary HS, FL (HS)
B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 185
Commitment: Florida State
Ranking: BA #1/MLB #1/MB #4
Projection: Likely Top 5
Comments: 今季のトップIFの一人。やや小柄だが、非常に優れたバットスピードで、素晴らしい打球を飛ばす。既にHRを打てるだけのパワーがあるし、将来的にはさらに多く打てるようになるはず。守備力も高く、グラブ捌き・肩などはSSとしてやっていけるだけのものは持っている。成熟した選手で、守備でミスをすることは少ない。スピードは60ヤード6.83 sと平均より少し上程度で一般的には2Bや3B向きのツールセットだが、守備のインスティンクトに優れ、SSに留まる可能性は十分と見られている。
☆ Dansby Swanson, SS, Vanderbilt (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 190
Last Drafted: 38th round (12') by COL
Ranking: BA #2/MLB #2/MB #3
Projection: Consensus Top 3, Likely #1
Comments: HS時代から評価の高い選手だったが、Vandyコミットでスリップし、同年でNo.1のリクルートと言われた同期らと共に進学。スバ抜けた身体ツールがある訳ではないが、高いベースボールIQと攻守に渡るバランスの良さが売り。多くHRを打てる選手ではないが、14年はチームの二塁打記録に並ぶなど、ラインドライブを放つ能力は十分。スピードもしっかりしているし、特に成熟した守備面の安定感が売り。13年はフレッシュマンながら、正SSとして期待されたが、ケガで離脱している間に先輩のJoel McKeithanとVince Condeに取って変わられた。14年はCondeがSSで、2Bでのプレーとなったが、チームの軸として活躍し、二塁打のチームタイ記録を樹立。カレッジワールドシリーズではMOPに選ばれるなど、大きく評価を上げた。14年夏はTeam USAに選出。迎えた15年はSSに戻り、SSとしての実績の浅さを払拭するように好プレーを連発。打撃の方でもバットが変わった影響もあるが、2ケタHRに、三振よりも多い四球を選ぶなど、さすがの完成度。上位指名選手の中でもSS守備ではNo.1とも言われ、Top 5はほぼ確実。全体#1指名の噂も少し出るほどになっている。
☆ Alex Bregman, SS/2B, Louisiana State (Jr.)
Comments: BOS関連選手編を参照。
☆ Kevin Newman, SS, Arizona (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 180
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #29/MLB #29/MB #43
Projection: Mid 1st round to Supplemental 1st round
Comments: Cape Cod Leagueで2年連続のバッティングタイトルに輝いたように、コンタクト能力が非常に高い。ピュアヒッターとしては、今クラスでもトップを争う。しかし、とにかく当てに行くスタイルでパワーはほとんど無く、若干早打ち気味でもある。肩やスピード、レンジといったツールも平均的でカレッジのSSらしい選手。ズバ抜けた身体ツールが無いことから、2B転向も予想されていたが、優れた守備センスとクィックなリリースで守備の評価を上げている。打撃でも15年も安定してアベレージを残しており、評価は上がり気味。
☆ Cornelius Randolph, SS/3B, Griffin HS, GA (HS)
B/T: L-R
Height: 6-1
Weight: 190
Commitment: Clemson
Ranking: BA #20/MLB #19/MB #25
Projection: Mid 1st round to Supplemental 1st round
Comments: 非常に優れたバットスピードで、パワーもアベレージも残せる選手になれる。広角に打てるし、HSの選手としては非常にボールをよく見る、打撃面での完成度の高い選手。一方守備ではグラブ捌きは悪くないものの、クィックネスに欠け、プロではSSを守れないと見られる。肩もさほど強くはないが、身体スペックと打力からは3Bが適性と見られる。
☆ Richie Martin, SS, Florida (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 180
Last Drafted: 38th round (12') by SEA
Ranking: BA #31/MLB #34/MB #66
Projection: Late 1st round to 2nd round
Comments: SSに留まれる守備力にある程度の打力も備えており、評価を上げている。以前は打席でストラグルしていたが、スウィングをコンパクトに整えて成績が向上している。ギャップヒッターだが、まずまずの選球眼も備える。非常にスピードがあり、1番打者タイプ。優れた肩・グラブ捌きとSSに留まるツールを持つ。
☆ Jalen Miller, SS/2B, Riverwood International Charter School, GA (HS)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 185
Commitment: Clemson
Ranking: BA #35/MLB #41/MB #54
Projection: Late 1st round to 2nd round
Comments: Cornelius Randolphと同様、Clemson大コミットのM-IF。よりM-IFらしい選手で、Randolphほどの強打者にはなれないかもしれないが、15 HR程度を打てるようになるツールは持つ。Brandon Phillipsに似ているとも。ツール的にはSSに留まる可能性もあるが、オフェンスの可能性等を踏まえると、攻撃型2Bになると見るスカウトも多い。
☆ Scott Kingery, 2B/OF, Arizona (Jr.)
B/T: R-R
Height: 5-11
Weight: 175
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #40/MLB #42/MB #88
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round
Comments: Arizona大でKevin Newmanと組む二遊間はカレッジ全体でも最高クラス。この春のNCAAでバッティングタイトルのトップを快走し、出塁マシーンと言われるほど選球眼も良い。過去にはCFでプレーしていたように非常にスピードもあり、盗塁を多く稼ぐようになるだろう。2Bに留まれる選手だが、スピードを生かしてCFに再転向する可能性も。
☆ Blake Trahan, SS, Louisiana-Lafayette (Jr.)
B/T: L-R
Height: 5-9
Weight: 180
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #65/MLB #47/MB #84
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round
Comments: 14年に躍進したLousiana大Lafayette校の中心選手。レンジ、グラブ捌き、肩いずれも優れており、ゲームを落ち着かせることができる守備者。打撃ではパワーヒッターではないが、それなりにHRも打てるし、選球眼にも優れる。盗塁失敗の多さは改善する必要があるが、走攻守兼ね備えたSSだ。
☆ Kyle Holder, SS, San Diego (Jr.)
B/T: L-R
Height: 6-1
Weight: 185
Last Drafted: Never Drafted
Ranking: BA #38/MLB #51/MB #87
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round
Comments: フレッシュマンの時はGrossmont CollegeでバスケットボールのSGと2つのスポーツで活躍していたが、San Diego大に移ってからはベースボールに集中している。多くのカレッジSSと異なり、優れた運動能力と守備面でのツールでSSに間違いなく留まれる選手。SS守備は今クラスでベストとも。打撃面ではパワーレスで、15年はしっかりと打っているものの、打席でもパフォーマンスを安定させる必要があると見られる。
☆ Alonzo Jones, SS/2B/OF, Columbus HS, GA (HS)
B/T: S-R
Height: 5-10
Weight: 190
Commitment: Vanderbilt
Ranking: BA #64/MLB #58/MB #44
Projection: Supplemental 1st round to 3rd round
Comments: HSの卒業生には殿堂入りのFrank Thomasがいる。15年クラスでNo.1のスピードスター。60ヤードは6.17 sと驚異的。身長は高くないが、両打席でパワーポテンシャルがある。M-IFも守るが、グラブ捌き等は平凡で、将来的にはそのスピードを生かしてCFを務めるだろう。4月に有鉤骨を骨折してシーズンを終えてしまったことで評価は少し落ちてしまった。
☆ Mikey White, SS, Alabama (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 205
Last Drafted: 34th round (12') by NYM
Ranking: BA #67/MLB #64/MB #142
Projection: 2nd round to 5th round
Comments: HS時代からTeam USAで注目を浴びてきた選手。ツールよりもスキルでプレーする選手で、ベースボールIQが高い。アプローチが素晴らしく、パワーも多くのカレッジSSよりもしっかりしている。優れたスピードと堅実な守備を見せるが、プロでSSでやっていくほどのツールは無いとも。
☆ Jonathan India, SS/2B, American Heritage HS, FL (HS)
B/T: R-R
Height: 6-0
Weight: 190
Commitment: Florida
Ranking: BA #82/MLB #92/MB #91
Projection: 2nd round to 5th round
Comments: 飛び抜けたツールは無いが、5ツールのバランスの取れた選手。優れたスウィングでラインドライブを放つ。HSでも複数のポジションを務めているし、将来的には2Bと見るスカウトもいるが、まずはSSで試されるだけのツールは持っている
☆ C.J. Hinojosa, SS, Texas (Jr.)
B/T: R-R
Height: 5-11
Weight: 180
Last Drafted: 26th round (12') by HOU
Ranking: BA #311/MB #183
Projection: 3rd round to 10th round
Comments: 12年のドラフト時にも、HSでトップクラスのSSだったが、ケガがあって上位からスリップ。Texas大へのコミットもあり、強気の要求は変わらなかったため、導入された新CBA下では契約することは無かった。体格は大きくないが、高いコンタクト能力と、M-IFとしては優れたパワーを持つ。守備面も高い能力があるが、スピードは平均的で、MLBでSSになれるかはわからない。素質はあるはずだが、結果を残せておらず評価は上がっていない。
☆ A.J. Simcox, SS, Tennessee (Jr.)
B/T: R-R
Height: 6-3
Weight: 185
Last Drafted: 32nd round (12') by COL
Ranking: BA #217/MB #326
Projection: 3rd round to 10th round
Comments: 優れた体格を持つが、現時点ではさほどパワーは無く、14年は長打は二塁打が1本のみ。ギャップヒッターになると見られる。スムーズなフィールディングで安定した守備力が売り。
☆ John Aiello, SS/3B, Germantown Academy, PA (HS)
B/T: S-R
Height: 6-2
Weight: 200
Commitment: Wake Forest
Ranking: BA #228/MLB #186/MB #127
Projection: 3rd round to 10th round
Comments: 北東部Pennsylvania州出身。SSとしては比較的大柄で、筋肉も付いているが、まだ成長する余地はある。将来的には3Bに移る可能性が高い。非常にアスレティックで、両打席で高いポテンシャルを秘める。現時点では右打席の方が少し良い。高いバットスピードと良いエクステンションで、パワーも発揮するようになるだろう。優れた守備者で、積極的なディフェンスをする。肩もIFで93 mphを記録したように強肩。以前はTop 10候補とも言われていたが、評価は大きく下落している。
☆ Kyler Murray, 2B/SS, Allen HS, TX (HS)
B/T: R-R
Height: 6-1
Weight: 160
Commitment: Texas A&M
Ranking: None
Projection: Won't Be Drafted
Comments: 父のKevin MurrayはTexas A&M大でフットボールのQBとしてAll-Americanに選ばれたが、その前にMIL傘下でプレーしている。叔父のCalvin Murrayは二度ドラ1で指名され、5年のMLBキャリアを残したスポーツ一家。本人も父と同じくTexas A&Mに2スポーツのコミットがあり、Texas州でもトップクラスのQB。さすがの荒削りだが、身体ツールは申し分ない。プラスのスピードに、スウィングスピードも速く、ある程度長打も打てるようになるだろう。肩も強い。フットボールでも有望株だけにあまりサーキットでプレーできておらず、スカウトもポテンシャルは認めるものの、評価をしづらい状況。またSSのツールは持つものの、HSでは2Bでプレーしている点も将来予想を難しくしている。
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