18' Organization Prospect Ranking by BA, BP, JS

今年もこの季節ですね。各チームの18年度のProspect Rankingへのリンクまとめです。今年は、BA (Baseball America)、BP (Baseball Prospectus)、JS (Minor League Ball by John Sickels)のランキングなどをピックアップしていく予定です。各チームへの個人的なコメントはBAのランキング発表時に書いていきます。


[AL-East]

Baltimore Orioles - BA, BP, JS : 野手のAustin Hays、Ryan Mountcastle、Chance Sisco、投手のHunter Harvey、D.L. Hall、Cody Sedlockなど、まずまずバランスの取れた悪くないマイナーになっている。去年は散々だった、元ドラ1のD.J. Stewartも復調している。投手が若干計算できる選手が少ないかな？Harveyは上限が高いけど、ケガがちなのが残念。

Boston Red Sox - BA, BP, JS : 今季散々なデビューだったJay Groomeが#1の時点で厳しいリスト。Michael ChavisもAA/AFLでは少しコンタクトに不安。Tanner Houck、Bryan Mataはソリッドな先発の可能性だが、エースタイプにはならないだろう。以降はどんぐりの背比べ。

New York Yankees - BA, BP, JS : Gleyber Torresは良いですが、他はトレードや卒業で、昨年に比べたらだいぶ削られた感じ。Justus Sheffield、Chance Adamsの両投手を除けば、Estevan Florial、Miguel Andujarなど、海外FA産が上位のほとんど。

Tampa Bay Rays - BA, BP, JS : Brent Honeywellは、マイナー全体でもトップクラスの右腕。Willy Adames、今季のドラ1のBrendan McKayまでは全体Top 50級。その下は他球団からトレードで得た選手が多い。Jake Bauers、Wander Franco、Lucius Fox、Justin Williams。ここ数年POに出られていないけど、再び準備はできた来たかも。

Toronto Blue Jays - BA, BP, JS : Vladimir Guerrero, Jr.は全体#1の有力候補。Bo BichetteもそのGuerreroと傘下や所属リーグでの評価を分け合うほど。Lourdes Gurriel、Ricardo Urena、Logan Warmothなど、M-IFの層が充実してきた。他はOFのANthony Alfordと、今季のドラ1のNate Pearsonが有望だが、少し偏っているか。


[AL-Central]

Chicago White Sox - BA, BP, JS : 現時点で#1の組織だろう。Yoan Moncadaは卒業したが、夏に加えたEloy Jimenezを筆頭に、Michael Kopech、Dane Dunning、Blake Rutherford、Dylan Ceaseなど、他チームからかき集めたProspectが大量。更に近年の上位指名のAlec Hansen、Zack Collins、Jake Burger、Gavin Sheets、それに地球上最高の選手になるとも言われる、キューバ人のLuis Robertなど、トップクラスのProspectばかり。

Cleveland Indians - BA, BP, JS : 打撃の良いFrancisco Mejiaは、Carlos Santanaが抜けたこともあって、一旦3Bあたりで育てるかも。パワーのある、Bobby Bradley、Nolan Jones、Will Bensonなど、上限重視のドラフトで上手く組織が循環している。投手ではTriston McKenzieがいるが、少し層が落ちて来たか。

Detroit Tigers - BA, BP, JS : Frankln Perez、Alex Faedo、Matt Manning、Beau Burrowsと、近年のドラ1を中心に、右の投手が良い感じ。Jason Groomeと同期のManningはかなり良さそう。以降、野手は特にまだまだ。

Kansas City Royals - BA, BP, JS : Nick Prattoは、17年のドラフトで個人的にBOSに欲しかった選手。打つだけじゃなく、守備などもハイレベル。Khalil Lee、Seuly Matias、M.J. Melendezなどいるが、少し弱い。投手もファイヤーボーラーのJosh Staumontに、Eric Skogulandと悪い投手ではないが、MLBの先発で計算できるかは微妙なところ。FAでごっそり抜けたし、リビルドの意見が強いのも理解できる。

Minnesota Twins - BA, BP, JS : 17年全体#1のRoyce Lewisがトップ。同じSSのドラ1のNick Gordonはどうなるか？Wander Javier、Alex Kiriloffら、まだ先は長い選手がランキングの上位を占めている。Stephen Gonsalvesはドラフト直前でスリップしたけど、入団後評価を上げている。


[AL-West]

Houston Astros - BA, BP, JS : Forrest Whitleyは、Jay Groomeの同期で、HS卒2年目ながら、17年は一気にAAまで投げて評価も、今やマイナー全体でもトップを争う。Groomeがどこかに獲られていたら、ひょっとして、BOSが選んでいたかも。だいぶトレードや消費もあったが、Kyle Tucker、J.B. Bukauskas、Yordan Alvarezなど、ドラフト・海外FA両面で積極的に動いてきた成果でまだ傘下組織は悪くない。

Los Angeles Angels - BA, BP, JS : #1はやはり大谷翔平。全体ランキングでも#1になるかな？Jo Adell、Jahmai Jonesと、運動能力の高いブラックアメリカンが上位。その後は、ATLとの契約無効から手に入れた、Kevin Maitanなどがいるが、未だに薄目の組織。

Oakland Athletics - BA, BP, JS : #1のA.J. Pukを除けば、Franklin Barreto、Jorge Mateo、Dustin Fowler、James Kaprielianなど、Sonny Grayを始めとした、トレード放出の見返りの選手が上位に来ているが、17年ドラ1のAustin Beckが#6なあたり、かなり充実している印象。

Seattle Mariners - BA, BP, JS : Kyle Lewisはスティール気味で指名できた、昨年のドラ1。それに今季のEvan White、Sam Carlsonと、近年の上位指名が上に来ている。裏返せば、失敗かトレードされることが多いのだろうが。

Texas Rangers - BA, BP, JS : LADから獲った、Willie Calhounが#1。Leody Taveras、Yohander Mendez、Ronald Guzmanなど、相変わらず海外FA産が多い。Hans Crouse、Cole Ragansは近年のドラフト上位ピック。相変わらずHS選手ばかり獲るチーム。17年ドラフトは、Crouseの評価が高くて、トップピックのBubba Thompsonは#7なのが意外。


[NL-East]

Atlanta Braves - BA, BP, JS : 引き続きトップクラスのマイナー。トレードで得たLuis Goharaを筆頭に、上位指名のMike Soroka、Kyle Wright、Ian Anderson、Kolby Allard。その下もMax Fried、Joey Wentzなど、特に左腕が分厚い。野手ではRonald Acunaが素晴らしい。AFLでもよく打っているし、オフの全体#1も狙えるかも。Kevin MeitanはタッピングでGMが辞任したけど、BOSの罰則を考えたら契約無効にすべきだと思うが。（追記）ATLも契約無効になる選手が出るようです。

Miami Marlins - BA, BP, JS : Trevor Rogers、Braxton Garrettと、昨年今年のドラ1 HS-LHPの2人が抜けている。あとはあまりパッとしないし、新オーナー陣が一旦リビルドしたいのも分からなくもないか。

New York Mets - BA, BP, JS : Amed Rosarioなどの卒業で少し薄くなったか。Andres GimenezがBAでは#1。一方、他は今季のドラ1のDavid Petersonや昨季のドラ1のJustin Dunnなど、ドラフト経由が上位の多くを占めている。Peter AlonsoやTomas Szapuckiなど、どちらかと言えば、上位指名よりその下の方がよく伸びている感じだが。

Philadelphia Phillies - BA, BP, JS : J.P. Crawfordは守備は良いけど、マイナー上層では打撃はずっとイマイチだし、そろそろ過大評価感。投手のSixto Sanchezは今年ブレイク。#3のScott Kingeryはカレッジの2Bから入団した選手としては規格外のパワーとスピードを持つツールのある選手。昨年全体#1のMickey Moniakが#9など、かなり良い組織になって来た。

Washington Nationals - BA, BP, JS : #1のVictor Roblesは、マイナー全体でもATLのRobert Acunaと並んでトップクラスのオールラウンドOF。他はトレードでかなり消費して削られたが、ソリッドなErick Feddeに、その他Juan SotoやCarter Kieboomなど、今後評価を上げれるツールを持った選手も割といる。


[NL-Central]

Chicago Cubs - BA, BP, JS : この夏も残された大物のEloy Jimenezを出し、相次ぐトレードと卒業で組織はかなり疲弊している。DDのやり方はあまり好きではないけど、Theo EpsteinもBOSに残っていたとして、まぁ割と似たようなことはやっていたのかも。最上位はAramis Ademan、Adbert Alzolayなど、指名順位の関係ない海外FAに力を入れて獲った選手が主。ドラフトでは以前の野手中心から、野手の充実した今は、投手中心の指名に変わってきている。Alex Lange、Brandon Littleの今季の上位指名は悪くはないと思うが。

Cincinnati Reds - BA, BP, JS : Nick Senzel、そして今季のドラ1のHunter Greeneと、最上位に近い指名位置を生かして、プレミアムなProspectが集まり始めた。その中では、Tyler Stephensonが今一つなのは少し計算外か。まぁドラフト時にやや持ち上げられ過ぎな印象は受けていたが。

Milwaukee Brewers - BA, BP, JS : Lewis Brinson、Luis Ortiz、Isan Diazなど、リビルド中に他チームから獲った選手もいるが、Brandon Woodruff、Corbin Burnes、Keston Hiuraなど、最近の上位指名もなかなか良い。飛び抜けた選手は少ないが、粒ぞろいの組織になってきた。

Pittsburgh Pirates - BA, BP, JS : Mitch Kellerがよく伸びた。Austin Meadowsは来季はそろそろマイナーを卒業したい。Shane Baz、Ke'Bryan Hayesと、近年の上位指名は、個人的にも割と印象の良い選手。

St. Louis Cardinals - BA, BP, JS : TJとなったが、Alex Reyes。今季早くもMLBデビューとなったJack Flahertyに、Sandy Alcantaraなど、投手が依然強い。野手の世代交代にやや失敗して、一時期ほどの強さはないが、やはり投手育成がしっかりしているので、それほどペイロールが大きくなくても強いチームが維持できるのだろう。野手はCarson Kellyが最大か。少し新顔には欠けるが。


[NL-West]

Arizona Diamondbacks - BA, BP, JS : HOUから得た、Jon Duplantierが#1。#2のAnthony Banda共にソリッドだが、エース級にはならなそう。17年ドラ1のPavin Smithもスーパースターよりはソリッドレギュラータイプ。

Colorado Rockies - BA, BP, JS : Brendan Rodgers、Ryan McMahon、Riley Pintと、ハイシーリングなHS選手を上手く育てている。その他にも特にIFのProspectが豊富。投手はPintの次は、Peter Lambert、Ryan Castellani。環境が環境だけに、上で使うよりも、トレードで使うのも手かも。

Los Angeles Dodgers - BA, BP, JS : 終盤MLB昇格を果たしたWalker Buehlerが#1。TJ後、90 mph後半の速球でマイナーを席巻している。今季ドラ1のJeren Kendallや昨年のJordan Sheffieldなど、Vandyから多く選手を獲っているチームだ。他ではYadier Alvarezを筆頭に、キューバに多くの投資をしているし、キューバ以外にも南米では金にあかせて選手を集めていたが、今後はそれはやりづらくなった。ただ下位指名での当たりも多く、スカウティングは実績のあるチーム。Joc Pedersonがやや伸び悩んでいるが、Alex Verdugoなど、次世代のOFも充実。

San Diego Padres - BA, BP, JS : #1はFernando Tatis, Jr.。二世選手ですね。17年ドラ1のMacKenzie Goreや、キューバの大物左腕Adrian Morejon、昨年ドラ1のCAl Quantrillなど、投手が良い。今年投げられなかったAnderson Espinozaは#7へ後退。今年だけ見ればトレード収支はプラスですが。Logan Allenは#8との評価。

San Francisco Giants - BA, BP, JS : #1のHeliot Ramosは、昨年までBOSにいたHenry Ramosの弟。Chris Shaw、Tyler BeedeのMassachusetts州のコンビは、来季はMLBの定位置獲得が目標ですね。Christian Arroyo、Bryan Reynoldsくらいまでがまともだけど、少し弱い。来季も低迷ならリビルドに入るかも。