2009年8月3日月曜日

09' Season Boston Red Sox -Aug.-

フラッグディールのデッドラインが過ぎて、いよいよ8月です。そろそろPOを見据えて、1戦1戦の勝敗が気になり出しますね。ASG以降の連敗で、一時は3.5ゲーム差をつけられたNYYにもじわりじわりと詰め寄っています。ただ、Martinezを補強した打線はここ数日打っていますが、BeckettとLester以外の先発3枚(Penny、Smoltz、Buchholz)が不安定で、さらにリリーフもD. Bard以外はやや安定感に欠けます。欲を言えば、Roy Halladayのような先発を獲り、Smoltzをリリーフに回せればいいように思いますが、果たしてどうなるでしょうか(7月度はこちら)。


[Transaction]

◯ 8/1
Optioned RHP Marcus McBeth to AAA

MartinezとKotchmanのロスター入りに伴い、KottarasがDL入り、またMcBethは登板機会のないままAAAに逆戻り。今後使ってみる機会があるかどうかはよくわかりません。現状では野手14人に投手11人になっているので、ReddickがMinorにオプションされる際に、(誰もトレードで獲らないなら)もう1度呼ばれる可能性もありますが。F. Cabreraも上で使ってみたいですし、Bowdenや田澤も昇格を伺っています。DFAするなら、どこかに獲られそうな気もするのでどうなるでしょうか。


Agreed to terms with RHP Doug Wogee (UDFA)

UDFAで右腕のWogeeと契約。カレッジの成績はそこそこというカンジ。SSもやっており、アスレティック。大きな意味はないはず。


◯ 8/5
Optioned OF Josh Reddick to AAA
Designated IF Gil Velazquez for assignment
Purchased the contract of LHP Billy Traber from AAA
Outright 2B/3B Travis Denker to AAA

もともとOF陣が軽い故障に見舞われていたこともあって、しばらく野手14人体制で来たBOSですが、8/4のTB戦でブルペン全員を使ってしまったため、ブルペン補充としてAAAからこの春MiLFAで獲得していた左腕のTraberをコールアップしています。40人枠に席を作るために、VelazquezがDFA。平凡なIF控えで、Waiverは通過するでしょうからまた必要になればいつでも呼べますし、OchoaやA. Chavezなど同レベルの選手はAAAに何人かいます。またDenkerはWaiverを通過。今季はおそらくもう昇格の見込みがないですし、オフにはMiLFAで抜けるはず。Out of Optionでもあります。あまりAAAに置いていてもしょうがないという気も。

Traberは今季AAAでERA 3.32。序盤はさっぱりでしたが、その後はリリーフでまずまず。最近はBuchholzの位置で先発をまかされていました。スライダーが有効な対左の方が多少いいですが、今季は大きな成績的な差はないです。AAAの他の投手では、McBethはオプションされた後の再登録ができない期間中。Bowdenをリリーフで使うのでは?という話もありましたが、これはやらない(できない?)みたいです。H. Jonesはマイナー降格後今イチ。Traberも今日1日だけなんではないか、みたいな話で、リリーフの7人目が誰になるかはまだわかりません。F. CabreraよりもTraberの方がDFAしやすいからというのもあるかな?


Agreed to terms with SS Jason Thompson

ドラ11のSS Thompsonと$300Kで契約したようです。ハムストリングの故障もあって、カレッジに進学するのでは?と言われていましたが、口説き落とせた様子です。これでドラ15まででは、ドラ6のKline以外は確保できる可能性が高くなりましたが、ドラ9のVolzはサマーリーグの成績が良くなく、これでBOSの提示額が下がるなら、契約できないかもとも言われています。交渉のデッドライン(現地時間で8/17の夜12時まで)あと1週間程度となりましたので、少しずつオーバースロットな契約もでてくるかもしれません。取りあえず、Renfroeをさっさと決めて、Younginer、Volz、Parthemoreなどとの契約をがんばって欲しいです。


Boston agreed to terms with RHP Paul Byrd for a Minor League deal

Byrdと契約ですって...貴様〜、今さらのこのこと(怒)。まぁ先発はPenny、Smoltz、Buccholzと3枚も頼りにならないため、デプスを加えたんだろうと思いますが...しっかりした先発が1枚欲しいけど、Waiverトレードだとちょっとムズカしいですね。


◯ 8/6
Recalled OF Josh Reddick from AAA

BaldelliのDL入りで、昨日AAAにオプションされたばかりのReddickが再びコールアップ。顔見せ程度になるかと思ってたんですが。ちなみに、再登録の10日ルールは、同ポジションの選手のDL入り時には適応されないみたいです。


◯ 8/7
Designated RHP John Smoltz and LHP Billy Traber for assignment
Recalled RHP Junichi Tazawa from AAA
Claimed IF Chris Woodward off waivers from SEA

昨日、NYYに打ち込まれたSmoltzをDFA。お疲れさまでした。どこかが(リリーバーとして)獲るかもしれませんが、そうでなければ引退になるかも。せっかく来てくれたのに残念です。まだロングリリーフで2、3回なら投げれるかとも思うけど、彼のこれまでの経歴をリスペクトして、敗戦処理などはやらせられないということなんじゃないでしょうか。

代わりに昇格したのは田澤。取りあえずおめでとう!Justin Mastersonもいないし、Smoltzの先発枠はロスター外から誰かを持ってくる必要がありますが(現状ではBowdenが有力)、田澤は先発ではなく取りあえずリリーフ(できればロングイニング)を埋めてもらいたいというカンジでしょう。恐らく今季中に上げる意志はあまりなかったはずで(上げるとしても終盤に顔見せ程度)、昇格ペースも余裕を持っていたはずでしたが、予定が狂い、AAAで2回投げただけで昇格することに。完成度的には高いので、リリーフなら、それなりに投げるとは思います。

またLowrieがまた腕を痛めてしまい、DL入りするかという状態ですので、IFの補充としてWoodwardという選手をSEAからWaiverで獲得。33歳で、IFのUTが専門ですが、1BやOFも経験あり。打力はほとんどないです。VelazquezをちょうどDFAしていたので、彼を獲って、取りあえずロスターに加えました。40人ロスターに枠を作るために、TraberをDFA。昨日の試合でムダに投手を使わせないように長いイニングを投げてくれたことには感謝したいですが、正直もうMLBで通用する選手じゃないし、リリースしていいと思います。


◯ 8/8
Purchased the contract of RHP Enrique Gonzalez from A-

LowrieがDL入り。前日にWoodwardを加えて野手を14人にしていたこともあり、空いた25人枠のスポットにはAAA (SS-Aにペーパームーブ中でしたが)から、投手のE. Gonzalezを昇格しています。Traberと同じくモップアップや延長戦に備えての動き。彼らはDFAしてもクレームされる心配はあまりない(されても痛くないし)ので、動かしやすいのは確か。このレベルの投手を使わざるをえないのは微妙ですがね。典型的なAAAAタイプの右腕で、先発/リリーフともに経験がまずまず深いです。


◯ 8/9
Designated RHP Enrique Gonzalez for assignment
Purchased the contract of RHP Fernando Cabrera from AAA

8/8の試合に登板したE. GonzalezをさっさとDFAし、空いた枠に今季MiLFAで獲得し、AAAのクローザーを務めて、素晴らしい投球をしていたF. Cabreraをとうとうコールアップ。ここ数日、Justin Mastersonの抜けたブルペンのロングリリーフポジションに、日替わりでAAAから選手を補充していましたが、とうとう満を持してCabreraを昇格。ファンサイトではやっとブルペンの7番目(モップアップやスウィングマン)が決まるんじゃないかと期待の声が上がっています。

ここ数年は不調でしたが、ポテンシャルは本来勝ちパターンでも投げられるくらいのレベル。AAAの圧倒的な成績を見る限りは、しっかり投げられると思えます。ロングリリーフタイプでもないですが、2イニングくらいはよく投げてますし、タダ同然で拾ったので、それほど気をつけて使う必要もなく(というと聞こえが悪いですが...)、取りあえずビハインドゲームで試すでしょう。オプションは切れていますし、DFAはすれば獲られるでしょうが、まだ調停期間の選手なので、しっかり投げれるならあと2年はそれなりの額で使えます(トレードバイトにもできるし)。このままだと、コールアップしないままMiLFAで抜けるのかなと思ってたんで良かったです。

一昨日、ブルペンから投げた田澤をもう少しリリーフで使うと思っていましたが、Cabreraの昇格と併せて、田澤は現地の火曜日のDET戦(Smoltzのスポット)で先発することが発表されました。前回登板を見ているに、FBを痛打されており、ちょっと怖いですが、2度目ということで、もう少し制球が定まればなんとかというところ。また前回はVaritekとの打ち合わせや、コンビを練習する時間もほとんどなかったはずですから、そこも少しプラス材料です。Bowdenかと思っていましたが、彼はまだスライダーを覚えたてなこともあって、少し登板ごとに波があるので、取りあえず田澤で1回行くことにしたのかと思います。2人のパフォーマンス次第でその次は入れ替わるかも。


◯ 8/11
Signed OF Brandon Jacobs

ドラ10のJacobsと$750Kで正式契約です(スロットを$600Kオーバー)。一時はドラフト直後にサインしたという噂が流れていましたが、その後正式には契約していなかったことがわかり、契約するだろうとは言われていたものの、決まるまで時間がかかりました。オーバースロットな契約はMLB機構の方から発表を遅らせるような圧力がかかるらしいのでそれもあったかと。

アメフトのRBも務めていたアスリートで、ベースボーラーとしては未完成。体重が重いため、スピードはそこまでズバ抜けてはいないですが、その分パワーポテンシャルが非常に高いです。少し高いな(今季のドラ8以降では今のところ最高額)という印象もありますが、今季はこういう未完成だが打てる可能性を持つ選手を多めに獲っている印象です。失敗も大いにあり得るタイプですが、うまく伸びてくれれば。


◯ 8/12
Placed 1B/3B Kevin Youkilis on suspended list

Youksが乱闘で5日間のサスペンションを受けています。仕方ないと言えば仕方ないけど、この大事な時期に...


◯ 8/14
Agreed to terms with SS/RHP David Renfroe, RHP Madison Younginer, RHP Renny Parthemore, 3B/C Miles Head, RHP Eric Curtis and LHP Timmy Webb

ドラ3のRenfroeを含む6人のドラフトピックと契約(Headは以前から合意済みとは言われていましたが)。Renfroeに加えて、Younginer、Parthemore、Headとドラフトした選手たちの中でも上位に入る高卒選手たちでしたので、もう少し長引くかとおもっていましたが、デッドラインの前にうまく捕まえれたと思います。Renfroeが$1.4M、Younginerが$975K、Parthemoreは$150Kと言われていて、額的にも法外というほどではないです。これで、あとは夏の不調で契約が怪しくなっているVolzや進学濃厚と言われるKlineあたりが残るだけですので、ノルマはクリアしたと思います。あとは、L. Bard、Maileあたりと契約をまとめながら、上の2人やGragnani、Tart、Patterson、Stubbs、Dykstraあたりが取れれば面白いというところ。



Acquired SS Alex Gonzalez from CIN for UT Kris Negron and cash

WaiverをクリアーしていたCINのA. Gonzalezをトレードで獲得。見返りはHi-AのUT Negronと現金を支払うようです。06年にはBOSのレギュラーSSをつとめました。CINは若手で大きな有望株が結構おり、今季のダークホースかと言われていましたが、PO戦線を脱落。Scott Rolenのトレードなど、やや意味不明な動きもありましたが、基本的にはセラーとなっています。CINにとって見返りは大きくないですが、取りあえず出したいところではありました。Jack Wilson (PIT→SEA)とかCristian Guzman (WAS)とか売り手は他にも結構あったから、買い手の方が有利だったかも。

BOSのSSはLugoを放出、LowrieがDL入りで、現在は春先の好調が完全に止まったGreenとWaiverで獲ったWoodwardという酷い状態。Marco ScutaroとかいいSSはWaiverトレードではキビシイこともあって、少しでもアップグレードを目指してきました。Guzmanの方が打てるでしょうが、年棒が高いのと見返りの面で、ちょっと割りにあわないかという印象でした。守備面でしっかり守れるし、Woodwardを使うよりは随分とマシなはず。効果は大きくはないでしょうが、見返りは大きくないですし、それなりのアップグレードということで、まずまずしっかりした動きだと思います。

Gonzalezは守備型のSS。打力はコンタクト・パワー・選球眼ともに特筆する事がないですが、守備面の評価が高く、キャリアの多くをレギュラークラスとして過ごしてきました。レンジや肩は素晴らしいってほどでもないですが、クラブ捌きと堅実さに優れています。打力ではGreenとそう大きな差はないですが、今月に入ってやや好調。守備でもGreenは一時期よりはマシですが、まだ大きなミスをやらかしたりと不安あり。プラトーンというわけにもいきませんが、現状ならGreenよりも彼がレギュラーでしょう。

Negronは本職は2Bですが、SSやCFなどのOFも守ります。7ポジションを守れるUTという選手。現状はSSではミスが多いですが、肩やレンジなども評価されています。スピードが最大の売りで、年間30 SBくらいをコンスタントに決めています。打力はそれなりに選球眼はあるけれど、上のレベルではコンタクトに苦しんでいます。06年のドラフトということで若くもないし、それほど大きくは育ちそうには見えません。2Bは薄いし、色々守れるという点では、いて損はない選手ですが。


◯ 8/15
Optioned OF Josh Reddick and 1B/OF Jeff Bailey to AAA
Recalled OF Brian Anderson from AAA

ReddickがAAAにオプション。ちょっとMLBには早いのはわかっていましたが、ケガ人などの関係で上で使わざるを得ませんでした。素質の片鱗は見せたし、守備・走塁はいいので、AAAでコンタクト(特に対左)や選球眼に磨きをかけて欲しいです。これでオプションを消費するのはほぼ確定でしょう。J. Baileyはりハブ期間を終了。

Reddickの代わりの4th OFとしてB. Andersonがコールアップされています。AAAでは長打を多く見せてましたが、どちらかというともう少しコンタクトよりにした方がMLBに定着しやすいと思いますけどね。選球眼もそれほど良くないし、Reddickと比べても戦力アップとも思えませんが...


Designated IF Chris Woodward for assignment

A. Gonzalezの獲得に伴い、IF控えのWoodwardをDFA。VelazquezとかもいるのでAAAにおいてもしょうがないと思いますが。


Signed OF Brad Correl as a MiLFA and assigned to A+

OFのCorrelとマイナー契約。CINでキャリアをスタートして、最近はInd. Leagueなどでもプレーしていました。 BOS傘下にも一時期在籍。成績はまずまずだけど、レベルの割には年齢がいってます。Hi-AのOFはPlaceやNavaがAAに昇格したので、C. Lin (CF)、Mailman (LF)、Chiang (LF/RF)、Stanley (LF/1B)となっていて、RFが確かに少し手薄ではありました。ただLo-Aは結構OFが飽和しているので、Keowenあたりを上げても良かったと思いますが。


◯ 8/17
Released RHP John Smoltz

Waiverを通過したSmoltzですが、Minorへのアサインを拒否。トレードもまとまらず、放出です。STLと契約するようで、年棒はBOSがほぼ全負担。ローリスク・ハイリターン作戦だったんですが、彼は比較的年棒も高かったし、良くない契約となってしまいました。うまくブルペンで使えていれば、もっとマシになっていたかもとも思いますが。取りあえず現役最後とならなくて良かったです。


Signed RHP Kendal Volz

契約デッドラインでしたが、ドラ9のVolzのみと契約。メカニクスに苦しみ、評価を下げていますが、$550Kとそこそこの額で抑えられましたし、復活すれば、セットアップ以上のリリーフで期待できます。あまり高い評価をしていない人が多い契約ですが、個人的には結構いいと思っています。SS-Aで少し投げるかもしれませんが、メカニクス改造はFILや秋季リーグがメインになるのではないかと思います。


◯ 8/21
Recalled RHP Michael Bowden from AAA
Designated RHP Fernando Cabrera for assignment
Activated OF Rocco Baldelli from 15-day DL
Optioned OF Brian Anderson to AAA

NYY戦を前に、Bowdenをコールアップ。25人枠確保のためにF. CabreraがDFAされています(オプション切れの選手なので25人枠から外すにはDFAする必要があった)。Cabreraは4 G/4.0 IPで4.50 ERA/2 BB/7 K。課題の被打率は良くなかったですが、三振は奪えており、もう少し試しても良かったように思えるだけに意外。

Bowdenの登板を見てしまっての結果論になりますが、Bowdenはまだ完全な状態に戻っておらず、球が浮いては打たれていました。チェンジアップも叩き付けている状態。ロングが欲しかったのかとも思いますが、この状態のBowdenを使っても...今イチ良くわからない動きです。Cabreraはどこかしらが欲しがるでしょう(多分Waiverで結構上の方のチームが)。それなりの見返りをもらえる選手だとは思いますが。

またBaldelliがDLから復帰。B. Andersonがオプションされています。AAAでは長打をよく打っていましたが、MLBではそれではダメそうですね。すでにJulio Lugo (現在STLでAVG .316...)とのトレードで来たChris Duncanはリリース。どちらも、少しは期待できるかと思ったトレードでしたが甘かったか...


◯ 8/22
Optioned RHP Michael Bowden to AAA
Purchased the contract of RHP Enrique Gonzalez from AAA

対NYY第1戦で打ち込まれたBowdenを即座にAAAにオプション。1度DFAされて、AAAに戻っていた、E. Gonzalezを再びコールアップしています。結局Bowdenのコールアップはやや意味不明な動きとなりましたね。E. Gonzalezは見た限り、良くも悪くもないカンジですね。速球は150 kmに達するか、というくらい。少し制球がばらついており、低めに集めてられるわけでもないですが、まぁ枠があるなら敗戦処理や大量得点差ゲームではそれなりに使えるかも。またすぐにDFAされる可能性も高いですが。


◯ 8/25
Acquired LHP Billy Wagner from NYM for two PTBNL

数時間前まで、ケガしたくないからなどど言って、ノートレード条項の行使を示唆していましたが、土壇場で事態は急変し、BOSへのWaiverトレードが決定いたしました(ノートレード条項は破棄)。見返りはPTBNLが2人。今季の残りサラリー($2M+α)はBOSが負担。来季のオプション(行使 $8M、破棄 $1M)の破棄を確約しているらしく、トータルで$3Mちょいの負担になります。PTBNLの内容にもよりますが(1人はAAAのChris Carterらしい)、基本的にはカンジのいいトレードで、(BOS) Win - Even~Lose (NYM)という印象。

BOSは前半戦のセットアップだったR. Ramirezが最近調子が最悪で、8回を投げれるセットアップは不要ではないです。D. Bardはまだ8回には少し早く、やはり岡島頼り。ただその岡島は最近は疲労がたまっているのか、登板機会を減らしています。左腕が岡島1人ということもあり、パワーサウスポーのWagnerと組ませて、よりブルペンを盤石にと、いうカンジ。

契約面では、結局Wagnerの要求の中で、オプションの破棄は確約したものの、調停申し入れについては、しないでくれという要求は却下したようです。この要求を飲んでいたら、かなり印象を下げていただけに一安心。確かに調停申し入れで、敬遠するチームも出てくるでしょうが、Wagnerがクローザーになれそうなチーム(下位のチーム)はドラ1ではなくドラ2の譲渡で済むので、手を挙げるチームもあるでしょう(理想はWASがDrew Storenまでのつなぎで獲ってくれることかな)。ケガの心配(来季400セーブを達成するために、今季の残りでケガしたくないらしい)に関してはBOSが多少配慮した起用をすると約束したのかなと思います。恐らく最後のチャンピオンリング獲得チャンスということもあります。

Eric Gagneのように崩れず、できれば8回を投げてくれて(ダメなら対左かミドル)、POに進出さえできれば、短い期間(5週間ちょい)で$3Mちょいというやや割高な負担にしても、十分に元が取れます。しっかりTypeAになってくれれば、(恐らくドラ2でしょうが)とドラフトピック2つというのはお釣りがきます。最悪TypeBでもサンドイッチピック1つというのは悪くない。ただロスター枠がキビしいこともあって、Gagneのようになってしまうとちょっとマズいことにはなりますが。

見返りはPTBNLを2人で、最初はAAからミッドレベルを2人なんて話でしたが、Boston Heraldによると、どうやら1人はAAAの1B/OF Chris Carterのようです。今季はSTで素晴らしく、開幕ロスターを勝ち取っていました。40人枠に入っているため、Waiverを介さないとトレードできず(Waiverにかけると獲られるはず)、そのためでPTBNLとしておき、シーズン終了後に移動ということにしたと思われます。シーズン終了まではデプスとして使えるのもこちらとしてはメリット。

守備は良くないですが、打撃ではすでにAAAレベルはクリアーしており、MLBでもしっかり使えば、それなりに打てると見られています。パワー、選球眼、コンタクトはいずれも際立ってはいませんが、それなりのレベルでMLBでもプラトーンくらいでなら使えるはず。問題は守備で、この点ではNLはどうかなとも思いますが、今季はOFでずっと出場しており、LFなら最低限守るかも。BOSではあまりチャンスがありませんでしたが、チームによってはまずまず有用なはず。

もう1人はまだわかっていませんが、Carterよりはランクが落ちるという話です。Apodacaあんて噂もありましたが(さすがにこれではNYMの大損)、今の噂としてはGCLから1人というものです。同胞のラテンプレイヤー好きのOmar Minaya (NYM GM)とあって、ちょっと心配なのは、R. Mendezが奪われないかということですが...彼を奪われたら、このトレードの印象はガタ落ちです。彼以外にも、M. Rivera、Consuegra、Lora、Escobar、M. Sanchez、F. Sanchez、Jos. Garicaとラテンプレイヤーに限っても結構います。Rivera、Consuegra、Escobar、Garciaあたりはできれば獲られたくないですね。


◯ 8/26
Activated RHP Tim Wakefield from 15-day DL
Designated RHP Enrique Gonzalez for assignment

Wakeが復帰。9月まで待つかなと思いましたが、ここで復帰。Kottarasのロスター枠はないので、V. Martinezが受けるようです。彼の復帰でやっと先発が揃ってきた感がありますね。あとはPOまでケガなく投げてくれれば。E. Gonzalezが予想通りDFA。


Released RHP Brad Penny

先発から外れたPennyをリリース。本人からリリースして欲しいという要求があったそうです。今、移籍しておけば(9月までに)、POに出た際にロスター入りできる可能性がありますので、BOSで敗戦処理とかで投げるよりはということか。BOSからはALのライバルには行かないようにという要求があったみたいで、FLA、SF、LAD、COLなどの名前が挙がっております。

成績的には球威が回復していた割には今ひとつというカンジですが、元々、制球はアバウトで奪三振も多くないし、リーグ差を考えればこんなもんなのかも。何より、獲得に何の代償も払わず、年棒もそこまで高くないにしては十分働いてくれた方です(松坂やSmoltzを思えば)。BOSもその辺を考慮して彼の要求を受け入れたというカンジか。本人もBOSは良かった的なコメントを出してくれています。

もちろん欲を言えば、それなりの引き取り手はあったのだから、トレードでぼちぼちのProspectを奪うこともできたとは思いますが。ちなみに8月はじめにWaiverにかけた際にはNYYがClaimしたそうで、先発5番手が不足気味のライバルに譲ることなどできず、引っ込めたそうです。BuchholzをAAAに置いておいた意味はあまりなかったし、7月のデッドラインまでに出しておけばなぁ。NYYと言えば、今季中にCarterをNYMに送るためにWaiverにかけたところ、こちらにも手を挙げたらしく、こちらで40人枠に空きを作ることもブロックされてしまいました(ウザいんだよ...)。


◯ 8/29
Recalled RHP Marcus McBeth from AAA
Optioned RHP Junichi Tazawa to GCL

田澤がオプション。ただ、またすぐに引き上げられる予定です。Wakeが腰を痛めて、登板を1回スキップし、そこでByrdを投げさせるためのロスターの空きを作るための動きです。Byrdが上がってくる間のロスターの空きはMcBethに割り当てて、リリーフを補強。大きな意味はありませんが。


Acquired OF Joey Gathright from BAL for PTBNL or cash, assigned to AAA

BALからOFのGathrightをトレードで獲得。即戦力というよりは、9月のセプテンバーコールアップを見据えてのもので、ロスター拡大後、ベンチから代走・および守備固めというわけでもありませんが、守備面での枚数を増やす目的です。身体能力をとかく評価される選手で、MLBでもトップクラスです。車を飛び越える動画は有名。ただ打撃にはそれが全く生かされておらず、フリースウィンガーでパワーもない。かつてのDave Robertsのように1点を争う場面での走塁に期待されています。見返りはPTBNLか現金で、それほど大きな選手ではないでしょう。


◯ 8/30
Purchased the contract of RHP Paul Byrd from AAA
Optioned RHP Marcus McBeth to AAA

Byrdがコールアップ。彼を使う事態になって欲しくはなかったけど、Brad Pennyのリリース、Wakeの腰、Bowdenの不調などで仕方がないです。契約しなかったので、半年ほど実戦がなかったけどブランクはあまりなさそうで、良くも悪くも彼らしい投球ができており、調子が上がり気味のBOS打線の援護があるので、それなりに働けそうではあります。ただPOでは見たくないですけどね。McBethはまたも登板機会がなく、AAAに逆戻り。彼だけはDFAしないのは何故だろう?


[Injury Informatio]

◯ 8/1
Placed C George Kottaras on 15-day DL

また、Martinezが加入したことで、KottarasがDL入り。おそらくケガではなくPhantom-DLでしょう。WakeがDL入りしているので、Kottarasの使いどころはあまりありません。Out of OptionでMinorに送れないので、やむなくDL入りさせたんでしょう。Brownなども一応ナックルは受けれますが、捕球に関してはKottarasはよくやっていました。打撃に関しても、選球眼もまずまずでしたし、長打力の片鱗は見せていました。もう少しAVGを引き上げられれば。取りあえず9月のロスター拡大まで、DLとリハブで粘り、Wakeと共に戻すかなと思います。


◯ 8/6
Placed OF Rocco Baldelli on 15-day DL

BaldelliがBPで足を痛めたらしくDL入り。Drew、Bayとケガっぽいときに頼りない...特にBayは少し重そうです。Reddickのコールアップに加えて、YouksやGreenがOFを守る機会がでそうです。


◯ 8/7
Placed IF Jed Lowrie on 15-day DL

LowrieはやはりDL入り。また腕だそうで、癖にならないか心配。彼は肩も強いし、打撃も選球眼を中心にバランスが良くて、いいSSになると思われていますが、キャリア初期にケガに頻発するとあとが怖いです。少なくとも来季は正SSを別に用意した方がいいでしょう。負担を掛けずに戻して行きたい。


◯ 8/16
Placed RHP Tim Wakefield and C George Kottaras in AAA for rehab assignment

Wakeのリハブが開始。ロスター枠の関係でDL入りしていた、相方のKottarasも同様にAAAに行っています。9月まで2、3回リハブ登板して、ロスター枠の拡大とともに復帰になるでしょう(現状ではロスター枠の関係上、Kottarasを使えない)。腰の方は大丈夫なんでしょうかね。


◯ 8/18
Placed OF Rocco Baldelli in AAA on rehab assignment

Baldelliがリハブ開始。戻ってきたら、今季終了まできっちり働いていただきたいですね。


◯ 8/24
Placed IF Jed Lowrie in AAA and RHP Daisuke Matsuzaka in GCL on rehab assignment

Lowrieと松坂がリハブ開始です。どちらも過剰な期待はしていませんが、上手く行けば、POに向けての秘密兵器(という言い方も変ですが)になるかも。

[Rumor]
◯ 8/9
Put a claim on SS Cristian Guzman (WAS) ? → 結局クレームしていませんでした。

トレードデッドラインでは結局SSの補強に動かなかったBOSですが、LowrieのDL入りに伴い、WaiverにかかっていたWASのSS C. Guzmanをクレームしました。Waiver順的にはBOSの前にはNL全チームを含む、NYY、LAA以外のチームがあるはずで、そこをクリアーしてきたかは、よくわかりません。Waiver順が上のチームがクレームするなら、BOSはノーチャンス。BOSがクレームしたチーム(NYYとLAA以外がパスすれば)で、WASが引っ込めなければ(DFAしたわけではないので1年に1度きりですが、Waiverを取り止めることができる)、48時間以内のトレード交渉ができます。

かつては期待されたSSですが、度重なるケガで守備や走力が落ちています。ここ2年は健康で良く打っており、昨季は2年の契約延長(09年 $8M、10年 $8M)を勝ち取りました。未だにケガはやや怖い選手ですが、SSとしては打てます。選球眼は0ですが、3割前後のアベレージがあり、まずまずパワーもある。守備も未だに悪くない。1番、2番を務めてきた選手ですが、早打ちでOBPが高くないのでBOSなら8番、9番というところ。それでも現状のSSの状態からすれば、かなりの上積みにはなります。多少高いにしろ、Lowrieの状態を考えれば、10年まで契約があるのがグッドフィットです。

あとはWASの出方しだいです。引っ込める選択肢がある以上、多少割高な要求はしてくるはず。控えはAlberto Gonzalezで強い控えでもなく、傘下のSSはHi-AにDanny Espinozaという選手がいて、ある程度の可能性は持っていますが、MLBに近くはないです。条件が合わなければ、引っ込めるということもありうるでしょう。ただStephen Strasburgとの契約も見据えて、サラリーダンプはしたいでしょうし、その辺を踏まえて大きな代償を支払わずに獲れるなら、いい動きになると思います。正直WC狙いが現実的になってきており、短期のビジョンだけでMinor層の大きな損失をしたくないです。


◯ 8/21
Put a claim on LHP Billy Wagner (NYM)

Waiverにかかっていた、NYMの元クローザー Billy WagnerをBOSがClaimしたようです。38歳の左腕で、HOU時代が有名。正統派ファイヤーボーラーでかつては100 mph前後を叩き出していました。制球は今イチですが、浮き上がる4シームにスライダーで三振を奪いまくり、かつては支配的なクローザーの1人でした。ケガで休んでる間にNYMはFrancisco RodriguezとJ. J. Putzを獲得したため、余剰戦力となっており、サラリーダンプを主目的として、受け皿をさがしています。BOSがクレームしたので、トレードするか引っ込めるかの2択。

今季の残りサラリーが$2.5Mで、これに来季の$8Mにオプション(バイアウトは$1M)があります。これを負担してくれるなら、ほぼ見返りを要求しない、Alex Rios (TOR to CWS)タイプのトレードを画策か?とも言われていますが、そこまで長期でもなく、来季バイアウトも可能な契約で、かつTypeAのFAになりそうなことから、さすがにタダ同然の見返りというわけには行かないのでは?とも思っていますが。

一応球威も96 mph程度まで戻ってきており、左腕が岡島1枚しかいないBOSには悪くないターゲットと言えます。年棒負担も資金的に余裕があるBOSですので、これでPOに行けるなら安いもの。最大限戻るなら、今季良くないPapelbonの保険にもなります。来季契約もオプションがあって自由が効きます。それなりのProspectを1、2枚支払ってもTypeAで取り戻せる可能性もあります。

一応不安としては、やはり球威が落ちるとちょっと怖い投手であることが大きいです。多少不安定でも対左などで置いておく意味もなくはないですが、何よりロスター的にちょっとキビしいです。ロングリリーフを欠く現状で、さらに連投のきかなそうなベテランリリーフを入れるのはとも思います。このトレードがあるとすれば、最近不安定なR. RamirezかDelcarmenなどを出すということもありうるかも。最近戻っていますが、斎藤も来季オプションがあるので引き取り手はあるかもしれません。


◯ 8/24
More on Wagner

Wagnerに関して、色んな情報が上がって来ているので追記です。どうやら交渉期限は現地時間の火曜(8/25)の午後1時(あと12時間くらい)だそうです。BOSとNYMはどちらもそれなりにトレードには乗り気ですが、問題はWagnerの持つノートレード条項で、BOSとNYMが合意しても、本人が拒否する可能性があります。今季BOSに来ること自体はそれほど悪く思っていないようですが(WS進出の可能性がそれなりにあるチームなため)、ノートレードを破棄して実際に移籍するなら、上記の来季オプションを行使しない上に、調停の申し入れもしないでくれという要求をしています。

これは、Wagnerが現状では、来季一杯での引退を考えており、それまでに、あと15と迫っている400セーブを達成したいと思っているからです。今季はどちら(BOS or NYM)にせよ、どうせあまりセーブを稼ぐことはできないですし、BOSに移籍したあと、来季のオプションを行使されると、来季もPapelbonの前のセットアップが濃厚になってしまいます。また調停申請されると、恐らくドラフト指名権譲渡が必要なTypeAになるため、獲得に名乗りを挙げるチームが減る恐れがあるからです(TJ後の38歳のリリーフにドラ1or2を譲渡したいと思うチームは少ないでしょう)。本人的には来季は多少再建期よりでクローザーが保証されそうなチーム(WASなど?)で400セーブ達成を目指したいところ。

BOSとしては、調停でピックを2つもらえる可能性があるのもトレードに乗り気な1つの要因だったでしょうから、これができないのなら、それなりのProspectを代償にすることは拒否したくなるでしょうし(Eric Gagneの悪例もありますしね)、そうなればNYMにしてもムリして出すよりは、残してドラフトピックを、という方向に向かいそう(NYMは残しても、調停申し入れするかはわからないとは言われていますが)。BOSではPapelbonがこのトレードに否定的なコメントを出したり(自分や他のリリーフ陣の立場が微妙になる可能性があるため)とかもあり、成立は微妙かもですね。

2 件のコメント:

ボストンフィーバー さんのコメント...

相変わらずうざいっすねNYYは・・・・。

ペニーは予想をはるかに超えて健康体
を取り戻したけど残念。
今でも98マイル出るのになぜか
ポコポコ打たれる。
後半戦はスライダー多く投げ始めたり
結構工夫してたようにも
思いましたけど残念でしたね。

まあそれでもその2投手のでき考えれば
5割近くの勝率を保つ投球はしてくれたので
そこそこではあったと思います。

しかし先発どうしますかね・・。
田澤はしょうがないけどボウデンも
不調だし、ポール・バードか松坂
か・・・。枠は拡大するものの
最後の1勝が物を言う
展開になってきただけにどっちも頼りないですね。

ララ さんのコメント...

ボストンフィーバーさん

こんばんは〜(^-^)

まぁ、お互い勝負がかかってるから、仕方ないっちゃ仕方ないですけどね(--;)

球威だけでは生きていけない、ホントにキビしい世界ですね。1つ三振獲れる変化球があればよかったんですけどね。変化は悪くないけどやっぱりコマンドがちょっと弱かったかなぁ?

でも今日の田澤の結果を見てからリリースを考えても良かった気がしますよね。松坂やバードに賭けるんだろうか...まぁ取りあえず、高い年棒もらってる松坂さんには、こんな時くらいしっかり働いてもらわないとですね!