BOSのストーブリーグでの動きが加速し始めましたので、オフシーズンメモのPart3を作りました。Part2はこちら。 *赤字は確定した契約およびロスターの動きです。
◯ RF/CF Rocco Baldelli -FA in-
08シーズン成績:28G/80AB/AVG.263/OBP.344/SLG.475/4HR/13RBI/0SB
才能はトップクラスですが、ずっとケガがちで、昨季もミトコンドリアの異常でシーズンのほとんどを棒に振っています。TBはずっと出した方がいいと言われていたものの、結局出しどきを誤ってFAになりました。ケガで多少能力を落としており、守備に関してもCFよりRFがいいと言われるようにはなっていますが、打撃に関しては未だに出ていればなかなかのレベルで、指名権譲渡のないType CのFAとしては相当おいしい存在です。
ロードアイランド州の出身の点もあってBOSも獲得に積極的。上記したようにBOSにとって4th OFとして右打ちのOFが欲しいという点に素晴らしくフィットします。状態が良ければCFも守れるかもしれないし、打力を完全に戻せれば、Bayとエクステンションできなかった際にもLFとして使える可能性がありますす。あとはシーズンにどのくらい出場できるかが最大の問題点で、額に関しては4th OFとしてはやや高くなると思いますが、Jacoby, Bayが安めなので問題なく出せるはずで、契約年数が最大の焦点になりそうです。BOSとしては2-3年でまとめたいところでしょう。
☆ 1/7追記(契約が確定したのでPart2から移動)
Baldelliとの1年契約がほぼ確定したようです。金額は$0.5Mにロスターに残ることで+$1.75M、打席数で最大で総額$7.5Mになるようなインセンティブが付くようです。市場を見渡してもこれほどベストフィットな存在はおらず、ずっと早く決まって欲しいとやきもきしていたので、かなり嬉しいです。これで外野はLF Bay、CF Jacoby、RF/CF Drew、RF/CF Baldelliで確定。以前のRamirezのような圧倒的な攻撃力を持った選手はいませんが、バランスが取れているしこの獲得は大きいですね!
◯ RHSP/RP John Smoltz -FA in-
08シーズン成績:6G/28.0IP/W3/L2/SV0/ERA2.57/36K/8BB
ATL一筋で、将来の殿堂入り候補の名投手ですが、昨季はケガに見舞われており、オプションを破棄されてました。ATLも低額で契約を結び直したがっていたようですが、BOSの方が良い条件を提示した模様。1年契約で$5.5M+ロスターへの登録日数によるインセンティブ$5Mという契約のようです。既に最低6月くらいまで投げられないと言われており、ローリスクハイリターンのいい契約だけど、復帰してある程度投げてくれないと、ちょっともったいないかも。
昨季のColonに近い感覚の契約と言われており、PennyやWake、Buchholzがローテを守れないときに備えた契約だと言われています。年齢的にも完全な状態に戻ることはないにしても、そこそこ投げるようであれば、彼らを上回る力を持っていると思います。一時期クローザーに転向していた選手で、ブルペンでも使えるかもしれないけど、PennyとWakeが投げられるのであれば枚数オーバーになってしまうような?まぁ、この辺はその場その場で考えていくつもりなんでしょうね。
◯ 1/7現在の戦力状況
投手はやや左が少し弱いのと、いくつか不確定な要素があるものの、低額でローリスクハイリターンになる可能性のある契約をいくつかして、アップグレードの可能性はギリギリまであるとしても、とりあえずほぼ陣容は確定。野手でも最大の補強ポイントであるCを除けば、一通りの顔ぶれは揃ったカンジです。
UTには現状で出せる見込みがなくなってきたLugoが残る気がしてきましたが、来年はもう少し出しやすくなると思うし、最悪これでもいいかも。控え1BはBaileyやCarterがいて、彼らは一応LF or RFもこなすので最低限の候補はすでにいます。ただ、3BのLowellとDrew、Baldelliの故障リスクがやや高いので、1Bの控えはOFもこなせてしっかり打てる(出来れば左打ち)の選手を別に得たい気もします。守備は悪いですがAdam Dunn、もしくはTBでそこそこ打ったEric Hinskeなども、それほど高くならないのであれば考えてみてもいいのかも。
◯ RF/1B Mark Kotsay -Re-sign-
08シーズン成績@ATL:88G/318AB/AVG.289/OBP.340/SLG.418/6HR/37RBI/2SB
08シーズン成績@BOS:22G/84AB/AVG.226/OBP.286/SLG.345/0HR/12RBI/0SB
ここ数日で陣容が一気に固まってきたBOSですが、今季途中にATLから移ってきてDrewやLowell離脱の穴埋めとしてRFと1Bを務め、昨季終了後FAとなっていたKotsayと再契約するようです。元々は強肩で守備力を中心にバランスの良いCFでしたが、ケガが多く多少守備範囲が狭まっているものの、RFとしてはまずまずのディフェンサーで、控え1Bとしてはやや打力に不安がありますが、POでは1Bとしての守備も良いところを見せました。
ケガが不安なBaldelliを4th OFとして得たことで、しっかりと外野も守れるKotsayを得るのはポジションバランス的には素晴らしくフィットしていると思います。ケガが多いプレイヤーですが、フルタイムで出るわけでもないし、取りあえず.270/.340/.400くらいを残してくれるならまずまずか。ただLowellの状態が悪いと、Youksを3Bで使う機会も結構でてくるので、打てないとちょっとマズいかも。
☆ 1/10追記
1年$1.5M+打席数でのインセンティブ$1Mで再契約が決定したようです。上記したようにロスター的にはフィット。打力が不安だけど、昨季のATLでの成績ぐらいを残してくれれば控えとしては十分です。Drew、Papi、Lowellあたりの離脱した際は、昨季AAAでよく打ち、MLBでもまずまずの適応を見せたBailey、Carterあたりと併用でしのいでいくことになると思います。取りあえずこれで正捕手以外の野手はほぼ確定(IF控えのLugoを置換できればするかもしれませんが)。
◯ 40-man Roster Move
来季の戦力構成の見通しがよくなったので、少し追記を(前回までの大きな動きはPart2に記載)。前回のロスターからはRHP Dewon Day、RHP Virgil Vazquez、RHP Charlie Zinkの3人がDFA。Day、Vazquezは昨季終了後Waiverで得た選手でデプスと見られていましたが、ロスター整理のためにWaiverにかけており、それぞれTBとSDにクレームされました。Zinkは昨季AAAで印象的な投球をしたナックルボーラーで昨季のMLBでの登板内容、投球スタイルなどから、通過すると見てWaiverにかけたようです。無事通過してAAAにアサイン。スポットスターターのデプスとして残したかっただけに良かったです。
これで現状39人が埋まっており、それに加えてSmoltz、Kotsayの加入があるので41人。あとは正捕手との契約が予想されますので2人はDFAが必要(正捕手獲得の際にBuchholtz、Bowdenなどを出すのであれば別ですが、Varitekとの再契約の可能性が高そうなので)。
まず考えられるのはOut of Option勢(Littleton、Pauley、Aardsma、Kottaras)。このうちKottarasはナックルを受けられ、Bard次第で残す必要があるため、可能性は低そう。Littletonは代償を払って取っただけにもったいないですが、ロスターに残れるだけの働きができるかは疑問も。PauleyやAardsmaはWaiverを通過する可能性はあまりなさそうですが、フロントがあまり評価をしていないならDFAされるかも。
あとは、Rule 5で奪ったGonzalezか。こちらもどれだけフロントが評価しているのか次第であっさり返却されるかも。OF Van Everyも可能性あり。AAAではパワーを見せたけどMLBでは未知数。CFのデプスですが、CFのレギュラーは若くて故障リスクの少ないJacobyだし、Drew、Baldelli、Kotsayなど故障リスクはあるが一応CFも守れる可能性のある選手もいる。AAAにはそこそこ打てて守備も良いとされるBellが上がってくるでしょうし。
◯ RHRP Takashi Saito - FA in-
08シーズン成績:45G/47.0IP/W4/L4/SV18/ERA2.49/60K/16BB
昨季ケガがあってLADからNon-tenderされFAになっていたRPの注目株、斎藤隆を1年$1.5M+インセンティブ$5.5M+1年のオプション($3M+インセンティブ?)で確保。ミドル〜セットアップの層をさらに加えました。ケガの心配はあるものの、基本額は低額で最近力を入れてきたローリスクハイリターンの契約の一つとなりました。
ここ3年ほどLADのクローザーとしてMLBの全リリーバーの中でもトップを争う成績、パフォーマンスを見せてきた選手で、MLBに進出した日本人プレイヤーの中でも最も成功している選手の一人です。ファストボールは日本人としてはまずまず球威があり、90 mhp台前半から中盤くらいまで出る。MLBのリリーバーとしては速球派とまではいかないものの、制球力も高くそこそこのレベルですが、それ以上にスライダーの評価は高く、これは素晴らしく三振を奪える球種です。カーブも持っている。
昨季はケガから復帰後ややパフォーマンスが落ちており、肩のケガの後遺症を不安視したLADがリリースしていますが、復活すればセットアップとして戦力になります。BOSは岡島、Masterson、Delcarmen、Ramirezら7回セットアップとしては十分だが、8回でしっかりとしたセットアップかと言われると微妙(Mastersonは昨季の出来であればいいですが、2年目で多少成績を落とす可能性があるので)といったぐらいのリリーバーが多く、ギャンブルとしては悪くないですが、これでさらにロスターのやりくりがキビしくなるかも。
ただ一応マイナーリーグオプションをまだ持っているようなので、スプリングトレーニングで見極めて、状態が戻っていないようであれば、しばらくマイナーで調整というのも出来るので、そういった意味でもいい契約だと思います。
◯ Catcher Candidates
BOSは現状で、しっかりとした正捕手の候補がいません。これはオフシーズンに入る前から言われてきたことで、かなり噂も出ているんですが、Non-tender FAでBardを獲りはしたものの、彼は正捕手としては弱いと言われており、BOSは未だに正妻探しに明け暮れています。
ここ数日の契約で捕手以外はほぼ確定したため、ずっとサボっていた正捕手候補についての記事も少しまとめて書いちゃおうかと思います。
① Jason Varitek -FA in ?-
08シーズン成績:131G/423AB/AVG.220/OBP.313/SLG.359/13HR/43RBI/0SB
97年のデビュー以来BOS一筋の名捕手でBOSの主将でもあります。守備能力に関しては、肩が強くないものの、全般的に見て素晴らしいし、リードはMLBでもNo.1との呼び声が高く、投手陣から絶大な信頼を集めていますが、昨季は打撃が不振で、これは捕手という負担の大きいポジションでもあることから、一時的なものではなく衰えだと思われており、BOSとしてもそろそろ後継者を探さなければいけない時期に来ていると言われています。
BOSは彼の功績や投手陣への影響は評価しているものの、さすがに代理人Borasの求める4年契約は提示できないと考えており、2年程度で打診しているものの、同時に他の候補も視野に入れて動いています。BOS側が、年数はともかく金額面でも条件を引き上げないのは、VaritekがType A FAになった上で、BOSの調停を断っており、彼を得た場合にドラフトピックの譲渡が必要になるため、尻込みをする球団が多く、現状の要求額を考えれば、すぐに行き先は決まらないであろうと考えているからだと思います。BOSとしては、他の候補を吟味した上で、いい候補が得られなければ、要求が下がったところで契約できると見ているはず。
彼を得るなら、多少候補が弱くて、ドラフトピックを諦めてでも、ある程度本気で優勝を狙うチームだろうと思われていて、可能性がありそうなのはNYMか?K-Rodを得て、既に1巡目指名権を失っているのでType A FAを取っても痛手が少ないと見られてはいますが、資金面やBrian Schneider、Ramon Castroのどちらかを出す必要があり微妙。
彼が他のチームでプレーするというのは想像しづらいですし、2年契約を受け入れてくれて、その間に正捕手の育成を行い、引退してコーチに、というのがファン心理としてはありますが。
☆ 1/20追記
数日前、VaritekがBOSのオーナーであるJohn Henryさんと代理人Scott Boras抜きで会談を行いました。その席でTekはBOSに残留し、ここで引退したいと伝えたそうです。契約に関しては金額よりも複数年を希望しており、あともう少し(2〜4年になると思いますが)プレーして引退、ゆくゆくはコーチ・監督にと。BOS側は単年契約を希望しているため、すぐに契約は決まらないと思いますが、金額次第(控えとして許容できる額+多少の功労的な金額というカンジ)では3年くらいもありかなと思います。守備は全体的にまだいい捕手ですから、来季は正捕手として働いてもらい、それ以降は次の正捕手候補と併用しながら、指導役とバックアップを兼ねて数年というイメージですね。
② Jarrod Saltalamacchia -Trade in from TEX ?-
08シーズン成績:61G/198AB/AVG.253/OBP.352/SLG.364/3HR/26RBI/0SB
元々はATLのTop Prospectでしたが、Brian McCannにブロックされ、Mark TeixeiraのトレードでTEXへ移籍。素質は高く評価されるものの、なかなかMLBに適応できず、ここまで来ており、昨季はTaylor Teagarden、Max RamirezといったCのProspectが台頭したため、TEXはいい話があれば、彼らのうち一人は出すだろうと言われています。打撃面での才能は彼らの中でもNo.1ですが、守備面は元々は才能があると言われていたものの、あまり成長してはいません。
BOSは結構彼を気に入っており、何度かTEXと話をしてはいるようですが、即戦力に関してはやや投手陣の薄いTEXが喉から手が出るほど欲しがっているBuchholzを要求されており、トレードは成立していません。個人的にも素質はあるとは言え、マイナーの上のクラスからMLBでは実績を残せていない彼に未来のエース候補であるBuchholzを出すべきとは思いません。確かにここ数日の契約でBuchholzの席はなくなりつつありますが、これが彼のトレードにつながるかと言うとそうでもないんではないかと。Penny、Smoltzらはいずれも1年契約ですので2010年開始時にはBeckett、Lester、松坂に続く先発としてBuchholzはいてもらわないと困りますし、フロントもそう考えているはず。逆にポテンシャルでやや落ちると言われているBowdenを中心としたパッケージでTEXが納得するならトレードはあるかも。
またMastersonに関しては、先発、ブルペンを高いレベルでこなすことから出さないだろうと思っていましたが、彼の価値は優れたリリーバーでありながら、いざとなれば先発も可能という点にあると思うので、先発をここまで重ねてしまうと、ブルペンの1枚というのはもったいない使い方だと思いますし、トレードバイトとして高い価値がある彼を使って捕手を得るというのもあながちない話ではなくなってきたかなと。
③ Taylor Teagarden -Trade in from TEX ?-
08シーズン成績:16G/47AB/AVG.319/OBP.396/SLG.809/6HR/17RBI/0SB
Saltyと同じくTEXのCで、Saltyとは違い、元々守備面での評価が高いCですが、昨季はマイナーで今イチだったもののMLB昇格後、素晴らしい打撃成績を残し、期待度と価値を激増させて来ました。守備面では肩の評価が高く、捕球なども良い。ただ、打撃に関してはパワー面こそ評価されるものの、コンタクトに関しては、元々そこまで高い評価はされておらず、昨シーズンの成績が信用できるかは微妙。それでもしっかりした守備力を持っていることから、MLBレベルで妥当なCになれる可能性は十分と思われます。
BOSはSaltyと共に、Teagardenに関してもTEXとコンタクトを取ってはいるようですが、TEXは守備力で勝るTeagardenをチームに残して、トレードバイトにするならSaltyかMax Ramirezと考えているようで、要求としてもSaltyを得るのと同等以上の代償が必要で、恐らくBuchholzを含めないと得ることは難しいと思います。BOSがどちらかと言うとSaltyを買っていることもあり可能性は低そう。個人的にも昨季の成績はあまりにサンプル数が少なくて信用できないし、今はトレードバイトとしての価値がかなり高騰していて、オーバーペイになってしまう可能性が高いため、あまり好ましくは感じません。
④ Kelly Shoppach -Trade in from CLE ?-
08シーズン成績:112G/352AB/AVG.261/OBP.348/SLG.517/21HR/55RBI/0SB
01年のドラ2でBOSに指名されて入団した長打力のある捕手。Coco CrispのトレードでCLEに出されてしまい、そこではVictor Martinezという壁にぶつかるものの、Martinezの守備の悪さやケガにより少しずつ出場機会を増やし、昨季は捕手としてはなかなかの打撃を見せました。守備に関しても、守備の悪いMartinezを時折1Bで使って、CにはShoppachというような使われ方をしていたように、全体的に良好。元々評価されていた打撃力をMLBで披露できるようになり、現在はMLBの正捕手として十分なレベルと思われています。
CLEは未だ打撃では上回るMartinezの存在に加えて、LADからトレードで得たCarlos Santanaがこちらも守備はともかく、CLEのTop Prospectと言われるほど打ったため、出せなくはないはずといった存在になっています。SaltyやTeagardenといったProspectに近い選手と比較すれば伸びしろは少ないものの、MLBでしっかりとした実績があるという点は大きいです。しっかりとした中期・長期候補となりますし、獲れるなら是非とも欲しい存在です。見返りはかなりのものを要求されるでしょう。ただ、それ以前にCLE側が出す意志をあまり見せてはいません。昨季は序盤の躓きで主力放出に走ったものの、再建というわけではなく、今季もある程度優勝の可能性を見ていくためにも彼は戦力としてひとまず残したいと考えているのかも。Martinezが昨季故障に苦しんだこともありますし。夏にはまた放出候補になるかもしれませんが、現時点では可能性は低めかも。
⑤ Miguel Montero -Trade in from ARI ?-
08シーズン成績:70G/184AB/AVG.255/OBP.330/SLG.435/5HR/18RBI/0SB
ここ数日、正捕手候補として情報が聞こえてくる選手です。攻守にそこそこ評価の高いProspectでしたが、MLBへの適応にやや苦しみ、併用されていたChris Snyderにレギュラーを奪われてしまい、このオフにSnyderが3年の契約延長を行ったためブロックされた存在となっています。打撃も素質は評価されるものの、打者有利の本拠を持つARIでこの成績ではレギュラーとしては少し弱いです。その分要求は多少低めになっており、ARIの要求はBowden。ただBOSはこれでもオーバーペイと考えているらしく、昨季終了後の交渉ではこれを拒否しています。
Snyderの延長が決まったのが最近であり、浮いた存在になることが確定したため、BOSは要求が下がると見たのか、再オファーをしたという噂で、内容は明らかになってはいませんが、RHP Daniel Bardをメインとしたパッケージではないかと言われています。
個人的にはこれでもオーバーペイかと。Bardは100 mphの速球を持つ速球派で制球力などには難がありますが、RPとしてはかなりポテンシャルは高いです。K. Johnsonくらいを中心にしたパッケージならありかな?ただBOSのレギュラーにMonteroと言われてもピンとこないのが現実ではありますね。
◯ Extension
契約の延長もまとめて、書いちゃいます。BOSは2BのDustin Pedroiaと6年$40.5M+1年のオプションで、1B/3B Kevin Youkilisと4年$41.25M+1年のオプションで契約延長しました。またLF Jason Bayとも契約延長の交渉を行うようです。
Pedroiaの契約の詳細は、09年$1.5M、10年$3.5M、11年5.5M、12年$8M、13年$10M、14年$10M、15年$11Mクラブオプション(バイアウト$0.5M)でFAの3年間を捕まえられることになります。今季はMVP、ゴールドグラブ、シルバースラッガーを獲得しており、名実共にBOSの顔になりつつある選手ですし、額的にも妥当だと思います。咋季は元々のツールからすれば多少出来過ぎと見る人もいますが、守備も良い選手ですし昨季までとはいかなくても、07年くらいの成績でも十分満足できるでしょう。
Youkilisの契約は09年$6M、10年$9M、11年$12M、12年$12M、13年$14Mクラブオプション(バイアウト$1.25M)でこちらもフランチャイズディスカウントを多少感じる妥当な契約です。1Bとしてはズバ抜けた長打力はありませんが、打撃は年々向上していて昨季はManny Ramirez放出後4番をしっかり務めました。1BにはLars Andersonがいて、3Bの若手はまだAクラスですから、10年くらいには3Bに移ることが考えられ、3Bでこの打撃ならかなりの割安契約となります。
☆ 1/21追記
調停権を持つ選手のうち、Youkilisとはすでに複数年で契約延長していましたので、調停する可能性があったのは、RHRP Jonathan PapelbonとLHRP Javier Lopezの2人でしたが、いずれも1年契約がまとまり、調停を回避できました。Theo EpsteinさんがGMになって以来、調停までもつれ込んだ選手がいないというのは喜ばしいことです。
Papelbonは1年$6.25Mで、Lopezは1年$1.35Mで契約。PapelbonはMLB屈指のクローザーですし、妥当な額でしょうね。FAまであと3年で、2回の調停を残しており、さっさと複数年契約したいですが、本人は今のところFA市場に出る気のようです(ちょうどNYYのMariano Riveraの契約が切れる年だったような気がするし、ちょっと不安です)。
Lopezは昨季はERAが良かったのでこんなもんかもしれませんが、対左でワンポイントで出て来ては四球というのもよくあったし、もうちょいしっかりとした左殺しとリプレースしたいところなんですけどね。
◯ 40-man Roster Move
斎藤、Kotsay、Smoltzと正式にサインを行ったため、40人ロスターからRHRP David AardsmaとRHSP David PauleyがDFAされました。いずれもまずまずMLBで投げうるレベルの選手ですが、Out of Optionでしたので仕方がないのかも。PauleyはBALへトレードが決まっています。代わりに得たのはRHRP Randor Bierd。Aardsmaの方も相手が見つかればトレードになると思います。
PauleyはSDからDave Robertsとのトレードで得ていた右腕。MLBの実績こそあまりないものの、昨季はAAAで素晴らしい成績を残しています。先発の厚いBOSではともかく、先発の薄いチームには魅力的な存在で、実際にWaiver順位が5位と高順位のBALが少なくない代償を払って獲ったことからもわかるように、先発下位を争わせるには十分な力があると見られています。球威、変化球と支配的ではないもののまずまず優れていますが、低めに集める細かい制球力に欠けていると言われています。結構BOSのロスターに長く在籍した選手ですし、思い入れがあったりもするんですが、BALであれば先発の座を得る可能性も低くはありませんし、これが本人のためでもあるんだろうと思います。
Bierdは07年のRule5ドラフトでかなり注目された選手でBALがDETから奪い、昨季はMLBで29Gに投げています。球威は最速でも90 mphちょっとと速くはありませんが、制球力が高く、スライダーやチェンジアップを合わせてMiLBでは三振を奪っています。元々の期待度もそこそこ高いし、まだ24歳とそれなりに若い。BALでDFAされているため40人ロスター外に置ける上に、オプションをフルに残しており、あと3年はAAAで育成できる点が非常に大きいです。
☆ 1/21追記
AardsmaのSEAへのトレードも決定したようです。SEAからはRk~AクラスのLHP Fabian Williamsonを受け取ります。Aardsmaは元々SFのドラ1で素質は高かったですが、伸び悩んでいます。健康度があまり良くないのが大きな原因。球威はあり、スライダーやスプリッターを交えて、いい時は三振を奪えるんですが、やや制球力を欠いており、ケガなどで球威が落ちると打たれることが多かったです。
Out of Optionであり、BOSではロスター枠の関係で弾き出されましたが、健康を保って、球威が戻ればミドル〜セットアップとして十分なリリーバーになることから人気はあったようで、Waiver順位が2位のSEAが代償を払ってまで獲ることに。大きく育つ可能性もまだ残されている選手ですし、Loseになる可能性もなくはないですが、元々CWSをDFAされたところを、響かないレベルの若手2枚と引き換えに得ていた選手ですし、見返りもまずまずのものが得られましたので基本的にはWin-Winのトレードかなと思います。
Williamsonは来季20歳と若い左腕。球威は80 mph後半と平凡で、カーブとチェンジアップを持ちます。チェンジアップは出所が見にくいらしく、MiLBを通じて高い奪三振率を誇っています。そこまで素晴らしいポテンシャルというほどではないですが、左腕だしうまく育てば面白いと思います。