2016年10月24日月曜日

17' Organization Prospect Ranking by BA, BP, JS

今年もこの季節ですね。各チームの17年度のProspect Rankingへのリンクまとめです。今年は、BA (Baseball America)、BP (Baseball Prospectus)、JS (Minor League Ball by John Sickels)のランキングなどをピックアップしていく予定です。各チームへの個人的なコメントはBAのランキング発表時に書いていきます。


[AL-East]

Baltimore Orioles - BA, BP, JS : #1はChance Cisco。打てる選手で、選球眼も非常に良いが、捕手にしてはあまりパワーの無い選手。Cody Sedlockは今季のドラ1。完成度が高い上に、プロ入り後のスタッフも印象的よう。Ryan MountcastleはSSとしては打てる選手。#5のTrey Manciniくらいまでがまずまずのレベルだが、飛び抜けた選手はいない。#4のHunter Harveyは好きな選手だが、ケガで全く投げられていない。

Boston Red Sox - BA, BP, JS : BAでは少し驚いたことにBenintendiが#1でMoncadaが#2。Devers、Kopech、Groomeと続くTop 5は、#5のGroomeが今季ドラフトの#1 Prospectだったことを考えても、全体Top 100どころか、Top 50は堅いでしょう。しかしそこからはかなり落ちる。(追記)Tyler Thornbergのトレードで、MILへMauricio DubonとJosh Penningtonを、Chris SaleのトレードでCWSへYoan Moncada、Michael Kopech、Luis Alexander Basabeをトレード。

New York Yankees - BA, BP, JS : Greyber Torres、Clint Frazier、Justus Sheffieldとリリーフのトレードで得た選手が上位に来る。ただGary Sanchezが卒業したものの、今季のドラ1 Blake Rutherfordを筆頭に、Jorge Mateo、James Kaprielian、Aaron Judgeと近年はドラフトや海外FAでもヒットを飛ばしている。まぁ海外FAの方は費用対効果としては微妙なところかもだが。今季台頭したChance Adamsなど、上層の選手は戦力に計算するだろうが、下層の選手は来季再びPOを狙うならトレードの駒にする必要があるだろう。

Tampa Bay Rays - BA, BP, JS : Willy Adamesは着実に成長しており、投手ではBrent Honeywellがブレイク。Casey GillaspieやJake Bauersもソリッドなコントリビューターにはなるだろうが、Blake Snellも卒業してしまい、傘下に残された将来のスター候補はあまり見当たらなくなっている。今季ドラ1のJosh Loweに期待か。(追記)Drw SmylyをSEAに放出し、Carlos Vargasを獲得。(追記)Logan ForsytheをLADへトレードし、Jose De Leonを獲得。

Toronto Blue Jays - BA, BP, JS : #1はVladimir Guerrero, Jr.。まだショートシーズンだが、全般的にバランスの良い打撃。父より選球眼は良いかも。#2はAnthony Alfordだが、今季はアベレージが上がらず、やや後退。#3のSean Reid-Foley以下、今季評価を上げたConnor GreeneやJon Harris、今季ドラ1のT.J. Zeuchなど、右腕のProspectが厚い。エースタイプはいないが、トレードバイト等としても有用だろう。(追記)Lourdes Gurriel, Jr.と契約。


[AL-Central]

Chicago White Sox - BA, BP, JS : Carson Fulmerは二年目でMLBデビュー。そこまでは期待通りだったものの、内容的にはマイナーでも四球が多く、もう一歩で#3に後退。Top 2は16年のドラ1のZackコンビのZack Collins、Zack Burdi。どちらもスーパースターにはならなそうだが、即戦力の可能性は高い。一方、それよりも元々は全体1位候補とも言われたAlec Hansenをドラ2で捕まえ、プロ入り後素晴らしい投球を見せているのが羨ましい。Spencer Adamesも結構好きな投手。(追記)Chris SaleのトレードでYoan Moncada、Michael Kopech、Luis Alexander Basabeを獲得。(追記2)Adam EatonのトレードでWASからLucas Giolito、Reynald Lopez、Dane Dunningを獲得。

Cleveland Indians - BA, BP, JS : Andrew MillerのトレードにClint Frazierを筆頭に大枚を叩いたため、少しトップが削られたが、マイナーの今季の連続安打記録を作ったFrancisco Mejiaを筆頭に、M-IFは多少弱いがバランスの取れた組織だ。Triston McKenzie、Brady Aikenの両腕に、OFのBradley Zimmer。Bobby Bradleyは1BのProspectの中ではかなりのお気に入り。今季の上位指名のWill Benson (OF)、Nolan Jones (3B)もいる。

Detroit Tigers - BA, BP, JS : 14年ドラ1で野手のDerek Hillがちょっと苦しんでいるが、Matt Manning、Beau Burrows、Tyler Alexander、Kyle Funkhouserと、ここ最近の上位指名投手が上位に顔を揃える。野手ではCristin Stewartはツールのあって良い選手だが他は薄い。元VandyのAdam Ravenelleは今季100 mphを投げたよう。

Kansas City Royals - BA, BP, JS : AFLでも印象的な投球を見せるJosh Staumontが#1。100 mph近いボールを投げるよう。元D-IIの選手。#2のMatt Strahmはあまり知らない選手。リリーフのようだが。Hunter DozierもMLBでは懸念の三振の多さを見せている。Jorge BonifacioやKyle Zimmerも評価が落ちており、以前に比べると物悲しい組織に。

Minnesota Twins - BA, BP, JS : ノーパワーだがある程度打てているNick Gordonに、今季ブレイクしたStephen Gonsalves、それにドラ1のAlex Kiriloffはソリッドだが、今季あまりイニングを稼げなかったTyler Jayや、制球難が深刻な13年ドラ1のKohl Stewartなど、ずっと上位指名があった割には今一つ。


[AL-West]

Houston Astros - BA, BP, JS : Alex Bregmanは卒業。100 mphボーラーのFrancis Marteが#1。多くの卒業で少し薄い組織にはなってきているが、Kyle TuckerやForrest Whitleyのような高順位で指名した若手選手もまだいるし、A.J. Reed、Derek Fisher、そしてキューバの至宝、Yulieski Gurrielのようなハイフロアーの野手が良い。

Los Angeles Angels - BA, BP, JS : 相変わらず薄い。Jahmai JonesはまだまだRkクラスの原石。Matt Thaissはソリッドだが、パワー面に欠ける。捕手ならともかく、1Bとしてはどうか。MINから得たAlex Meyerは相変わらずの制球難。ドラフトでもカレッジ捕手のThaissやTaylor Wardを連続で上位指名したり、パッとしない。

Oakland Athletics - BA, BP, JS : #1はFranklin Barreto。守備もパワーも飛び抜けていないけど、高いコンタクト能力で、全体Top 10に近い位置になって来た。Addison Russell (CHC)の放出はファンから忘れられそうですね。今季のトップカレッジピッチャーのA.J. Pukの指名に加えて、Josh Reddickなどのトレードで、Jharel Cotton、Frankie Montas、Grant Holmesと三人のアームを獲り、層的には少し充実した。野手では3BのMatt Chapmanがいるが、カレッジからの指名選手が多く、伸びしろは小さめか。

Seattle Mariners - BA, BP, JS : BAのリストが出る直前にAlex JacksonをATLへトレード。フロントが変わったことで、旧体制の遺産は整理していく方向のよう。#1はKyle Lewis。スモールプログラム出身だが、16年ドラフトで全体1位指名の噂もあった選手を全体#11で捕まえたのは大きい。以降はパワーのあるTyler O'Neill、球速の向上が話題となっているブラジリアン左腕のLuis Goharaなどがいるが、薄い組織になっている。(追記)Drew Smyly獲得のために、TBにCarlos Vargasを、ATLにLuis Goharaをそれぞれ放出。

Texas Rangers - BA, BP, JS : Nomar Mazaraがインパクトのある卒業を見せたが、続くProspect陣も力を入れている海外FA産が多く、Leody Taveras、Yohander Mendez、Ariel Jurado、Andy Ibanez、Ronald Guzmanと続く。ドラフトでは、16年トップ2ピックのCole RagansとAlex Speasがいるが、まだまだ遠い。


[NL-East]

Atlanta Braves - BA, BP, JS : Dansby Swansonはギリギリ卒業前。さすがの一言ですが、ARIは何でこの選手を出したんだか。Ozzie Albiesに、16'-17'海外FAで#1と言われるKevin Maitanなど、M-IFが充実。一方投手の厚さはそれ以上。Kolby Allard、Mike Soroka、Sean Newcomb、Max Fried、Touki Touissaintなど充実の顔ぶれに16年ドラフトでも、Ian Anderson、Joey Wentz、Kyle Mullerを追加。左投手が分厚いですね。(追記)Mallex Smithなどを放出し、SEAからLuis Goharaを獲得。

Miami Marlins - BA, BP, JS : Braxton Garrettを16年ドラ1で指名したが、後は弱い。Tyler Kolekもボチボチ球速が戻ってきたけど、元々の期待度からすると...。

New York Mets - BA, BP, JS : #1はAmed Rosario。元々海外FAでかなりのボーナスを掛けた選手だが、徐々に頭角を現してきた。もうちょっとパワーはある選手と思ってたけど、今のところ長打力は平凡。Dominic Smith、Gavis Cecchini、Brandon Nimmoらのドラ1高卒野手も少しずつ成長しているが、MLBでスターになるような輝きは見せていない。16年ドラ1のJustin DunnはBostonカレッジ出身。早めに戦力になりそう。

Philadelphia Phillies - BA, BP, JS : J.P. Crawfordは相変わらず評価が高いけど、ここ2年はAVG .250前後。そこまでインパクトのある選手になるのかな?16年全体#1でMickey Moniakを獲ったけど、その下の戦果はもう一歩で、再建期の割には薄い組織。TEXからトレードで得たJorge AlfaroやNick Wiliamsなどが上位。

Washington Nationals - BA, BP, JS : 5ツールタイプのVictor Roblesこそ保持したものの、Lucas Giolito、Reynaldo Lopez、Dane Duningと、投手の有力Prospectを三枚もCWSに奪われた。Erick Feddeは残るものの、次善はAustin Vothでちょっと弱い。野手はJuan Sotoやここ二年の上位ピックのAndrew Stevenson、Carter Kieboomなどいるが。


[NL-Central]

Chicago Cubs - BA, BP, JS : Gleyber Torresの放出は痛かったが、WSを獲れたのだし、許されるか。Eloy Jimenez、Ian Happ、Albert Almoraなどまだ野手は良い。コンタクトに優れた選手を重視しているので、失敗が少ない。投手はDylan Ceaseが最大かな。即戦力の上位ローテ候補には欠けるので、Jake Arrietaとは再契約したいかも。

Cincinnati Reds - BA, BP, JS : Nick SenzelはさすがカレッジNo.1ヒッター。Andrew Benintendiのように素早い昇格が期待できそう。MLBでは打たれたがCody Reed、それにRobert Stephensonなどお馴染みの顔ぶれに、今季はAmir Garrettが伸びた。投手は良いと思うが、R. Stephensonなんかも長いこと評価が高いけど、今一つ上に上がり切れていないのは気になる。Jesse Winkerなんかもそんな感じ。もう一人の上位指名のTaylor Trammelなどにも期待したが、昨年ドラ1のTyler Stephensonはやや期待外れ。

Milwaukee Brewers - BA, BP, JS : Lewis Brinson、Luis Ortiz、Isan Diazなど、他チームからのトレード選手が多い。一方、ドラフトから評価を大きく上げたJosh Haderに、今季ドラ1のCorey Ray、それにここ数年で多くの上位指名もあり、ビッグネームは少ないものの、非常に厚い層がある。BOSから行ったMauricio DubonはTop 10に食い込めなかったのかな?

Pittsburgh Pirates - BA, BP, JS : #1はAustin Meadows。13年のドラ1でTrey BallじゃなくてMeadowsを獲っとけばねぇ...。BAでは制球がなかなか向上しないTyler Glasnowよりも、今季成長を見せたMitch Kellerが上になっている。Josh Bellや昨年ドラ1のKe'Bryan Heyesなど、パワー面でポテンシャルの上限に達すれば素晴らしい選手がいるが、あまり自前の大砲が育っていない印象。

St. Louis Cardinals - BA, BP, JS : Alex ReyesはMLBでも鮮烈なデビュー。やっぱり球威があるに越したことはないですよね。Michael KopechやAnderson Espinozaの放出を嘆く日は遠くなさそう。強豪の癖に、いつもロッタリーピックがあって、Luke WeaverやDelvin Perez、Dakota Hudsonのような評価が落ち気味の選手をギャンブルしやすい環境が好結果をもたらしている。


[NL-West]

Arizona Diamondbacks - BA, BP, JS : 前GMによる、Dansby SwansonやTouki Touissaintの放出など、疑問の多い動きの爪痕で、目ぼしい選手に欠ける組織。#1がAnthony Bandaでは厳しい。今季ドラフト上位のAnfernee Grierなども評価の割れる選手。Mike Hazenさんは、まずファイヤーセールでProspectを掻き集めるところからスタートですかね。

Colorado Rockies - BA, BP, JS : Nolan ArenadoやTrevor Storyを筆頭に、生え抜き野手の素晴らしいチームで、傘下も引き続き特に内野手が良い。Brendan Rodgersは全マイナーでもトップクラスのSSだし、Ryan McMahonは素晴らしいパワーのある3B。一方投手も、Jon Grayは卒業だが、トレードで得たJeff Hoffmanに、今季ドラ1のRiley Pintなど、本格派が多い。ローカルボーイのドラ1 Kyle Freelandなどもいる。ただやはり本拠地の影響か、生え抜き投手が期待通りには働けていない。ポジションがブロック気味な選手はトレードバイトになるかも。

Los Angeles Dodgers - BA, BP, JS : #1はCody Bellinger。優れたパワーを持つ1Bで、ドラフトの時から個人的なお気に入り。Jose De Leonも順調にMLBを果たしているが、キューバからの大物、Yadier Alvarezが少し上限が上か。先発陣に不良債権が多くいるので、どこかで切り替えていきたいが。今季ドラ1のGavin Luxも好きなSS。Corey Seagerが抜けて、スーパースター候補は少なくなたが、海外市場への投資にも後押しされて層は厚い。(追記)Logan Forsytheの見返りに、De LeonをTBへトレード。

San Diego Padres - BA, BP, JS : 詐欺によりBOSから奪ったAnderson Espinozaが#1。#2も元BOSのManuel Margot。Cal Quantrillは好きな投手だし、キューバ人の大物、Adrian Morejonも成長すれば上限は高い。現状はそれ以降はあまり大物がいないけど、今季は海外FAにも注力したので、2、3年後は充実してくるかも。

San Francisco Giants - BA, BP, JS :Tyler Beede、Chris Shawと個人的なお気に入りだったBOSのローカルボーイを奪った憎きチーム。でもどちらも頑張っているのは嬉しいことですね。Beedeは来季にはMLBデビューしそう。VandyつながりのBryan Reynoldsが今年のトップピックで入団。あとはM-IFのChristian Arroyoがまずまず。

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