17年のドラフトの最終契約結果です。太字が契約者。( )内は契約額で、+/-は-がスロットより浮いた分、+がオーバースロット分の額です。昨年のJason Groomeのような大物もおらず、上位はほぼ指名相応の選手をピック。ドラ11以降でそこそこ伸びしろのあるHSの選手も契約できて、ソリッドなドラフトになったかと思います。
[17' Draft Signing Result]
1 (#24). Tanner Houck, RHP ($2.6145M (+$0K))
2 (#63). Cole Brannen, OF ($1.3M (+$306.1K))
3 (#101). Brett Netzer, 2B ($475K (-$57.8K))
4. Jake Thompson, RHP ($350K (-47.8K))
5. Alex Scherff, RHP ($700K (+$403.5K))
6. Zach Schellenger, RHP ($175K (-$55K))
7. Tyler Esplin, OF ($250K (+$69.3K))
8. Zach Sterry, 1B ($5K (-145.9K))
9. Tanner Nishioka, 2B ($5K (-$133.6K))
10. Jordan Wren, OF ($5K (-126.4K))
11. Andre Colon, SS ($125K)
12. Beau Hanna, C ($125K)
13. Garrett Benge, 3B ($125K)
14. Aaron Perry, RHP ($172.5K (+47.5K))
15. Marcus Ragan, CF
16. Kutter Crawford, RHP ($125K)
17. Frankie Rios, SS ($100K)
18. Dominic LoBrutto, LHP ($100K)
19. Angel Gonzalez, CF ($75K)
20. David Durden, CF ($125K)
21. Lukas Young, RHP ($40K)
22. Hunter Haworth, RHP ($85K)
23. Donny Diaz, RHP
24. Charlie Madden, C ($5K)
25. Kory Behenna, LHP ($50K)
26. Trenton Denholm, RHP
27. Xavier LeGrant, 2B ($75K)
28. Oraj Anu, RF
29. Tyler Dearden, CF ($140K (+$15K))
30. Andrew Carber, RHP ($5K)
31. Michael Osinski, 3B ($25K)
32. Taylor Ahearn, RHP ($5K)
33. Tanner Raiburn, LHP ($5K)
34. Luis Torres, CF ($50K)
35. Trey Ganns, 1B ($25K)
36. Rio Gomez, LHP ($10K)
37. Carson Teel, LHP
38. Jose Garcia, C
39. Ridge Chapman, RHP
40. Cody Masters, CF
UD. Durin O'Linger, RHP ($1K)
UD. Brendan Nail
UD. Jeccorah Arnold, IF ($50K)
Total Bonus Spending - $5,942,000 (+$274.9K)
Total Bonus Pool - $5,667,100
Pool +5% overage - $5,950,450
[17' Draft Summary]
ドラ1のTanner Houckから、全体を通して受ける印象は、とにかくフロアーも考慮した、ソリッドな指名で削られたマイナー層に厚みを補充したいという意図。更に言えば、それらは未来のMLBの戦力面だけではなく、今後もトレードで消費していくことを前提とした指名に見える。
ドラ1では、各誌のランキングから見ても、Nate Pearson (RHP, TOR-Rd.1)、Bubba Thompson (OF, TEX-Rd.1)の三択だったと思うが、上限では恐らくこの2人の方が上だっただろう。ドラ2のCole Brannenにしても、特にこの位置で$300K以上のオーバースロットになるのであれば、もう少し選択肢があったようにも思う。しゅr
ただ、特にBrannenの方は、Scott BorasクライアントのJ. Bradley, Jr.を筆頭に、現OFレギュラー陣と契約延長に失敗してFAになっていった際にはその後釜になっていけるし、もし契約延長できた場合は、価値の高いCFとしてトレードバイトになる。Houckも最低限リリーフとして価値を出せそう。
指名順位的には、よっぽど選手発掘の眼力と育成がかみ合わない限り、やはりチームの主軸になるような選手の指名は難しい。そういった意味で、トレードの駒として使いやすいか、というのも一つの価値ではあるし、そこまでを含めた指名も理解できる。個人的なDDの問題は、トレードが多いというよりも、不必要なオーバーペイと短期的に偏った視点だとは思っているので、今回の指名方針自体は否定的ではない。
ドラ3以降では、ドラ3のBrett Netzer、ドラ4のJake Thomsonはドラ5のAlex Scherffのための布石とも言える。特にNetzerは2B専門ということで、あまり大きな価値を見出せないが、一応SS-Aでのプロデビューは良い感じ。Thompsonは今季の全米No.1のERAを記録した右腕で、Red-shirtジュニアーということもあって、ドラ4でもスロット以下で契約できたのは評価できる。ただ過去の制球難と、実績の少なさに加えて年齢の高さもあり、先発候補として考えられるかは微妙だが。
Scherffは体格的にも、HS-RHPとしては、伸びしろよりも現状の能力の高さが目を引く。オーバースロットの額も思ったほどではなかったし、良い指名だった。転校歴が多く、ややメイクアップ的な不安があるのと、少し投げ方が堅く、リリーフ向きというスカウトもいる点が気になるが、傘下で数少ない、若い投手Prospectだけに、先発として大成してくれることを期待したい。
ドラ6のZack Schellengerの指名も悪くないが、リリーフ右腕なので現状少し価値は落ちる。ドラ7のTyker Esplinは各誌のランキング外だが、傘下に少ないパワーヒッターの可能性でなかなか良い指名だと思う。ドラ8~10はただのロスターフィラーだろう。
今季に関しては、ドラフト当日にも書いたが、ドラ11以降では大物の指名は端から狙わず、上手く磨けば光るかもしれない、ミッドレベルのHSの選手に注力したのは良いと思う。Andre Colon、Beau Hannna、Aaron Perry、David Durden、Tyler Deardenの5人がその狙いに該当する。特にPerryは少しでも数が欲しい、投手Prospectなので期待が大きい。
まとめると、昨年のJason Groomeのような、将来の主軸になるような可能性のある大物は順位的にも指名できなかったら、ドラ11以降のHS選手も含めて、上手くスロットをやり繰りして、傘下マイナー層を厚くする補充ができたのは良い。ポジション的にも、海外FAで、捕手、SS、3Bといったところを獲れることも想定していたのか、補完的に満遍なく指名できたと思う。
少し懸念があるとすれば、Houck、Thompson、Scherff、Schellenger、Perryと、期待できそうな投手が全員右腕で、しかも少しリリーフ向き、と言われる選手が多いことで、そこがマイナス点か。ドラ11以降もしっかり契約できたことも含めて、ドラフト当日から+5して75/100という評価にしたい。
2017年7月9日日曜日
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