2012年7月6日金曜日

Former Sox Prospect Review: Ty Buttrey, RHP

今回は、12年のドラフト組の中でも、上限という意味ではNo.1と言える右腕、Ty Buttrey。素晴らしい体格のアームの強さを兼ね備えた選手で、絶対にうまく磨いてもらいたい。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Ty Buttrey (タイ・バットリー)
Full Name: Ty Douglas Buttrey
Positions: RHRP/RHSP
Born: March 31, 1993
Birthplace: Charlotte, North Carolina
Height: 6-5
Weight: 205
Bats: Left
Throws: Right
Drafted: 4th round, 2012
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $1,300,000
High School: Providence HS (NC)
MLB Debut: August 16, 2018 (Los Angeles Angels)
How Left: Traded to Los Angeles Angels with Williams Jerez for Ian Kinsler (July 2018)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

筋肉の付いた、素晴らしい体格を持つ。メカニクスもルーズだと評価が高い。腕の強さが素晴らしく、速球は最速96~97 mphに達する。リリーフに移った18年には100 mphも記録。ややフラットとも言われるが、その長身もあり、十分な威力がある。77~79 mphのナックルカーブを以前は投げていたが、スライダーへと変えている。チェンジアップはリリーフに移って、スプリット気味に投げるようになり、効果を発揮し出した。


[Background]

ドラフト時のランキングはBA #38/PG #60。12年の春に速球が96 mphに達したとレポートされ、一気に評価を上げ、一時はドラ1後半の有力候補だった。ただ、高校の試合で、先発の登板間にもリリーフで登板していたことも関係したのか、徐々に球威がダウン。それでも90~93 mphと悪くはなかったが、Arkansas大コミットもあり、ドラフトではスリップ。


[Profile]

12' : GCLでプロデビュー。試運転で、4 G/5.0 IPに投げたのみ。

13' : 年齢の高さとボーナス額から、Low-A行きも期待されていたが、結果的にはSS-A Lowellでさほどインプレッシブではないシーズンを過ごした。被打率は悪くないが、あまり三振が奪えず。K/BB、ゴロ率などもイマイチ。

14' : 最後の方はまずまずの投球を見せたが、言い訳のできない失敗シーズンに。同期で年下のJamie Callahanが開幕からローテに入ったのに対し、XSTでスタート。Low-A Greenvilleにアサイン後はボロボロで、一旦DLに入った後、終盤復帰した。

15' : Low-Aで開幕したが、成長の跡を見せてHigh-A Salemへ昇格。完全な失敗と思われた過去2年に比べて、明らかに向上はしたが、支配力という点では今一つ。ある程度イニングを稼ぐ能力は見せているし、ゴロも打たせているが、三振が少ない。

16' : AA Portlandで先発失格となり、途中でリリーフへ。まずまず投げるも、K/BBが悪い。

17' : 序盤同期のCallahanと共に、AAで素晴らしい投球を見せ、AAA Pawtucketへ昇格したものの、Callahanとは異なり、AAAでの適応に失敗。ロスター枠の都合もあり、AAへ降格後は調子が崩れたか、前半のような投球は見せられず。ただAFLでは好投し、評価上昇。

18' : AAAで開幕。リリーフの水にも慣れたか、 開幕から圧倒的な投球。制球も向上し、奪三振率、被安打共に文句無し。ただ40人枠内にも関わらずなかなかでばんが来ないことにストレスを貯めていたよう。

18' July : 日本行きなどの噂も出たが、チームもそれを考慮してか、LAAへトレード。

18' : Williams Jerezと共にLAA移籍後、AAAで少し投げて、MLBデビュー。すると90 mph後半の速球でMLBでも一躍注目の若手リリーフになった。終盤はクローザーとして起用されている。

19' : 序盤素晴らしい出足でMLB全体でも注目の若手リリーフとなったが、クローザーでは何度か試されたものの定着できず。それでも平均97 mphを超える速球で70試合以上に投げて安定した内容。制球も良く、完全に失敗トレードとなった。

20' : K/BBが悪化し、やや不安定な内容。

21' : ST終了後、開幕ロスター入りを巡ってチームの方針を批判し、現時点での引退を表明。

22' : 機嫌を直したのかLAA-AAAで復帰もかつてのような輝きは感じられず。

23' : HOU傘下に移るも制球が改善せず不安定な内容に終始。


[Comment]

12年のドラフトでも上位指名候補の高校生アームは多かったが、球威と体格の両方を備えた選手はそう多くはなかった。ドラ4と下位で指名し、契約にも成功したのは非常に大きい。ルーズなメカニクスや体格は教えられるものではないし、偉大な投手になるバックグラウンドはある。プロでの先発ルーティンに慣れ、最速だけでなく、常時で90 mph中盤程度を投げれるようになって欲しい。

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