今年もこの季節ですね。各チームの14年度のProspect Rankingへのリンクまとめです。今年も、BA (Baseball
America)、BP (Baseball Prospectus)、JS (Minor League Ball by John
Sickels)、FG (Fan
Graphs)のランキングなどをピックアップしていく予定です。各チームへの個人的なコメントはBAのランキング発表時に書いていきます。
[AL-East]
Baltimore Orioles - BA, BP, JS, FG : TJがあったため、若干評価を下げたが、それでもDylan Bundyの才能は疑いが無い。Kevin Gausmanとのワンツーパンチは全組織中でもトップクラス。昨季からさらに評価を上げたEduardo Rodriguez、今季ドラ1のHunter Harveyまでの投手4人は非常に良い。一方それ以下は弱い。以前はManny Machadoと並び称されたJonathan Schoopは、マイナー上層では平凡な打撃。13年のプロデビューながら、マイナー上層で既に適応しているHenry Urrutiaなどはしっかりとした戦力だが。13年ドラフトでは、Michael Ohlman、Chance Siscoと、若い捕手を2人も獲得。Matt Wieters引き留めは難しいと感じているのかな?
Boston Red Sox - BA, BP, JS, FG : マイナー上層に有力Prospectが多く、全体でもトップクラスの組織になってきた。BAによると、Top 10の全員が、全体Top 100の候補だと。その中でもズバ抜けているのはXander Bogaerts。MINのByron Buxtonが全体#1になりそうだが、全体#2の有力候補だろうし、個人的にはMLBで既にその輝きを見せている分、ランキングが上でもおかしくないと思うが。Henry Owensを筆頭に、投手もしっかりとした層があるし、捕手のBlake Swihart、2BのMookie Betts、3BのGarin Cecchini、SSのBogaerts、OFのJackie Bradley, Jr.と、各ポジションに万遍なくProspectを抱えている。
New York Yankees - BA, BP, JS, FG : 一時期マイナーを重視していたが、POを逃したことで火が付いたのか、実績のあるFA主体の補強戦略に再び傾きを大きくしている。比較的FAによる補償ピックは多いチームだし、Int. FAでも毎年大物を釣り上げているが、ここ数年はあまり良い選手を輩出できていない。傘下はかなり薄くなっているが、#1のGary Sanchezは評価が高い。Jesus Monteroの再来と言われていたが、守備の方はMonteroよりも上。ただMonteroほどは、マイナー上層を打ちこなしてはいないが。捕手はここ数年厚いと言われていたが、J. R. Murphyなどもインパクトを与える選手ではなさそう。Slade Heathcott、Mason Williamsらのツールのある選手も成績を落とした。今季のドラフト上位指名のIan Clarkin、Eric Jagielo、Aaron Judge、Gosuke Katohらの伸びに期待したいが、昨年ドラ1のTy Hensleyもケガに悩まされており、ドラフトの手腕には疑問もある。Rafael De Paulaも後半戦はHigh-Aで失速。
Tampa Bay Rays - BA, BP, JS, FG : David Priceのトレードが成立すれば、また顔ぶれも大きく変わるだろうが、上への輩出もあり、現時点では一時期より薄くなってきた感がある。上位は、Jake Odorizzi、Hak-Ju Lee、Taylor Guerrieri、Enny Romero、Alex Colomeとお馴染みの顔ぶれが並ぶが、Leeはケガ、Guerrieriはサスペンションがあり、評価は落ちている。あとの3人は、もうMLBで使う段階にあるが、上の投手陣の充実もあり、やや持て余されている感。下層では、Andrew Tolesは評価を上げているが、多くの上位ピックを持っていた10、11年のドラフト組が余り伸びていない。今季ドラ1のRyne Stanek、Nick Ciuffoあたりに期待したいところ。
Toronto Blue Jays - BA, BP, JS, FG : R. A. Dickeyに対して、Noah Syndergaard、Travis d'Arnaudを出したのはやはりもったいなかったが、まだ悪くない組織だ。Top 2は、Aaron Sanchez、Marcus Stromanで間違いないだろう。このオフも多くのトレード話で、彼らを要求されるとGMも語っていた。Sanchezは制球、Stromanは体格面の小ささがやや気になるが、No.3以上の先発になれる器。以降はかなり評価が分かれるが、Daniel Norris、Roberto Osuna、Alberto Tirado、Sean Nolin、Matt Smoral、Chase DeJongなど、投手の若手は豊富。野手に関しては、Mich Nay以外はややパワーに欠けるが、D. J. Davis、Franklin Barreto、Dawel Lugoなど、若くて将来性のある選手が多い。若い選手の伸び次第では、来季はさらに上位の組織になり得る。
[AL-Central]
Chicago White Sox - BA, BP, JS, FG : 13年に卒業したAndre Rienzo、CWSの期待を浴びているErik Johnson、Chris Beckあたりが投のProspectだが、全体的に上限は低め。一方野手では、キューバから1BのJose Abreuを獲得。3BにはARIからMatt Davidsonをトレードで手に入れた。2BはブレイクのMarcus SemienとMicah Johnsonが台頭。OFにも、昇格を急ぎ過ぎた感があるが、Courtney Hawkinsや、Trayce Thompsonなどがいる。OFはAvisail GarciaやAdam Eatonなど若手も多く、そこそこ厚い。捕手を除けば、野手若手のポジションバランスは良くなってきた。BOSからトレードされたFrank MontasはBPで#10。
Cleveland Indians - BA, BP, JS, FG : Francisco Lindorは、マイナー全体でもトップクラスのSS守備に、ソリッドなアベレージと高い出塁能力を見せている。Deven Marreroにもこれくらいの成績を期待したいもの。#2はClint Frazier。本人もCLEがピックしていなければ、BOSに行くものだと思っていたし、大まかにディールも結んでいたよう。BOSファンとしては残念ですが、CLEでガンバって欲しい。以降は弱め。Trevor Bauerは以前のような支配力を見せていないし、メイクアップ面でも疑問が。Tyler Naquinはソリッドだが、スターにはならないだろう。Dorssys PaulinoやJose Ramirezなどもおり、M-IFはそこそこ良い。
Detroit Tigers - BA, BP, JS, FG : 今季もNick Castellanosを除けばパッとしない組織だ。そのCastellanosは、Prince Fielderのトレードもあり、再び3Bとしての起用が増えそう。以降では、Devon Travisは、スタッツ面は文句なしだが、22歳ということで、もう少し上の実績が欲しい。投のTop Prospectが、Doug Fisterのトレードで手に入れたRobbie RayやJake Thompsonでは寂しい。13年のドラフトでも、Jonathan CrawfordやKevin Ziomek、Corey Knebelなどのカレッジ投手ばかり獲っており、フロアーはともかく、未来のスターと言えそうな選手は少ない。
Kansas City Royals - BA, BP, JS, FG : 数年前の最強組織だが、まだ良い部類に入る組織を維持している。ここ数年のドラ1である、Kyle Zimmer、Sean Manaea、Hunter Dozier、Bubba Starlingなどもランキング上位に名を連ねるが、Yordano Ventura、Raul Mondesi、Jorge Bonifacio、Miguel Almonte、それに卒業したがKelvin HerreraなどのInt. FA組が強い組織を形作っている。投手が良いと言われているが、Mondesiは厚いSS Prospectの中でも上位に入る選手で、期待度が高い。
Minnesota Twins - BA, BP, JS, FG : BPからは#1の組織とされており、BAでも#2か#3になるよう。数年のリビルド期間を経て、最強マイナー組織の一角になっている。何と言っても、Byron Buxtonがいて、来季の全体#1の最有力候補。またMiguel Sanoも、昨シーズン半ばのランキングでは、BuxtonやXander Bogaertsと共に全体Top 3の一角を争った。全体でもTop 5級の超大物だ。投手でも球威のあるAlex Meyer、Kohl Stewartはエース級のポテンシャルを持つし、J. O. Berriosもしっかりとして先発投手として期待できる。Lewis Thorpeなども悪くない。野手では、上記の2人が飛び抜けているいるが、続くProspectも悪くない。サスペンションを受けたがEddie Rosario、それにDanny Santana、Jorge Polancoなど、M-IFも充実している。
[AL-West]
Houston Astros - BA, BP, JS, FG : 数年に渡る低迷により、ドラフト・トレードで集めた有望株は充実してきており、08年あたりにはMLB全体でも最低と言われた組織はトップクラスのそれになって来ている。ここまでのJeff Luhnow GMの手腕は見事だが、これを戦力につなげられるかは課題となるだろう。とは言え、12、13年全体1位指名に加えて、良いクラスの14年も3年連続の全体#1を有しており、Carlos Rodonなどが加わると思うと、15年以降の見通しは明るい。12年全体#1指名だったCarlos Correaは、同#2だったByron Buxton (MIN)ほどではなかったにしろ、マイナーでもトップクラスのSSであることを示したし、13年の全体#1では、カレッジトップクラスの右腕Mark Appelを指名。Rodonが予定通りエースとなるなら、2番手としては申し分ない。11年ドラ1のGeorge Springerもニューイングランド出身で応援している選手だが、13年は30-30を達成。期待されたパワー&スピードのコンビネーションを見せている。やや失敗気味かと思われた10年ドラ1のMike Fortynewiczも、球威が急激に伸び、上位の投手Prospectに。Lance McCullers, Jr.にJonathan Singletonなども全体Top 100に名を連ねるだろう。
Los Angeles Angels - BA, BP, JS, FG : 長らくPOを目指してきたことから、トレードでProspectを多く消費してきたし、何よりここ数年ドラフト指名権補償を伴うFAとの契約を続けてドラ1がほとんど無かったために、傘下は疲弊しきっている。Taylor Lindsey、Caleb Kowartなどはまだまだ若いし、まだポテンシャルを秘めていると思うが、豊作だった11年のドラ1で指名したC. J. Cronが予想ほど伸びていないのも痛い。ソリッドに打っているが、選球眼がなかなか進歩しないし今季はパワーも発揮できていない。上の1BはAlbert Pujolsで埋まっているし、希少なパワーヒッターなので、価値が戻ったところでトレードバイトにしたいところだが。ここ数年はR. J. Alvarezなどカレッジの即戦力の指名が多かったが、13年はトップピックで久しぶりにHS-PのHunter Greenを指名。大きく育ってもらいたいところだろう。
Oakland Athletics - BA, BP, JS, FG : 13年のドラフトは、下位でBobby WahlやDylan Coveyを射止めるなど、積極的な指名で良いように見えたが、ここ数年はPOモードに入っているだけに、傘下はそれほど厚いという状態ではない。#1のAddison Russellは、コンバートの噂も小さくなり、豊富な今季のSS Prospectの中でも全体で上位を争う選手に。投手では、BAで傘下最高の称号は、元BOSのRaul Alcantara。Jim Callisさんなども、来年は全体Top 50に入る可能性があると言っており、Andrew Baileyのトレードをさらに不愉快なものにしている。Michael YnoaもTJ等で回り道を強いられているが、徐々にポテンシャルを発揮。とは言え、Sonny Grayなども卒業し、傘下の投手Prospectはやや薄いのは間違いない。一方野手は、ここ2年のドラフトで、Billy McKinney、Daniel Robertson、Matt Olsenなどを上位で指名しており、いずれも大きくブレイクする可能性を持っている。
Seattle Mariners - BA, BP, JS, FG : Taijuan Walkerは、MLBでも短い期間でその片鱗を見せ、現在Archie Bradley (ARI)と並び、マイナー最高の投手Prospectの座を争っている。Danny HultzenはTJもあり、評価を落としているが、昨年のビッグスリーと言われたJames PaxtonもしっかりとしたMLBデビュー。まだMLBまでは遠いが、ブラジル人左腕のLuiz Goharaも良さそう。12年ドラ3のEdwin Diazと共に、個人的に好みの選手。Victor Sanchezなどもいて、例年通り投手の強い組織だが、13年のドラフトではパワーの可能性を加えて、一気にバランスが良くなった。D. J. Petersonは13年クラスでもトップヒッターの1人だったし、Austin Wilsonも粗削りだが、素質はドラ1上位クラス。ここ1、2年でMLBに定着した若手とRobinson Canoを合わせて、数年後には良いラインナップになる可能性が大きくなった。
Texas Rangers - BA, BP, JS, FG : 13年の全体#1 ProspectだったJurickson Profarが卒業。Int. FAなどにも積極的で、下層にはポテンシャルを秘めたProspectは多いけど、現状では上位層はやや弱く、組織のランキング的には少し後退した。#1はRougned Odor。コンタクトには高い評価のある選手で、19歳にしてAAを打ちこなしている。M-IFは少し整理されてきたが、OdorとLuis Sardinasは多くのチームでレギュラーの可能性を持てるレベル。Craig Gentleyのトレードで、即戦力のMichael Choiceを手に入れたのは良かった。他はまだ振れ幅の大きい若い選手ばかり。Jorge Alfaroはなかなか適応できていないが、素質は攻守共に高く、相変わらず評価は高い。投手ではLuke Jacksonが最大だったが、13年ドラ1のAlex Gonzalezもソリッドな即戦力候補。
[NL-East]
Atlanta Braves - BA, BP, JS, FG : 一時期のスカスカ状態からはかなり組織は向上している。Alex Woodは12年のドラフト組ながら既にMLBに定着したし、後続も投手育成に定評がある組織だけに何人か出てきた。Lucas Sims、Jason Hurshといったここ2年のドラ1は個人的には若干オーバードラフトかなと思っていたが、評価は上がっている。特にSimsは100 mphの球速を持ち、マイナー全体でもトップクラスの評価を受ける。Sims、HurshやJ. R. Grahamはいずれも球威はあるが体格面から敬遠したチームもあるかもしれないが、ATLは上手く育てている。Mauricio Cabreraも今季評価を大きく上げた。野手では守備の良いChristian Bethancourtは、来季Evan Gattisと良いコンビになるだろうし、Jose PerazaもAndrelton Simmonsに似た、好守好打のSS。
Miami Marlins - BA, BP, JS, FG : 真剣にPOを狙っている訳でもないのに、Jose Fernandez、Christian Yelichを卒業させ、傘下はまた薄くなっている。ドラフトやInt. FAにも消極的で、傘下の多くはトレードで掻き集めたProspect。#1、2は12、13年ドラ1のAndrew Heaney、Colin Moran。Heaneyは左腕としては球威があり、ナスティーなスタッフを持つ、マイナー全体でもトップクラスの左腕と言われているけど、個人的には多少オーバーレイテッドには見える。Moranもソリッドだが、スーパースターにはならないだろう。Jake Marisnick、Justin Nicolino、Anthony DeSclafaniといった、TORから奪ったProspectが後続に並ぶが、上2人からは多少落ちるか。守備の良いMarisnickは打撃がMLBに対応できればソリッドレギュラー以上の可能性はあるが。
New York Mets - BA, BP, JS, FG : Noah Syndergaardはマイナー全体でもトップクラスの投手Prospectで、Matt Harvey、Zack Wheelerと共に、強力な先発投手陣を構築するだろう。Travis d'Arnaudは、ケガが多く、なかなかMLBで存在感を示すに至っていないが、好守にバランスの良い選手で相変わらず評価は高い。Rafael Monteroはエースにはならないだろうがソリッド。ここ数年のドラフトでは、Dominic Smith、Gavin Cecchini、Brandon Nimmoと、ハイシーリングな若い野手を獲っている。Kevin Plaweckiは高いコンタクトが魅力で、d'Arnaudと良い捕手コンビになりそう。Wilmer Floresもマイナー上層で打てるところを見せており、一時期より評価を戻している。
Philadelphia Phillies - BA, BP, JS, FG : 今季20歳にして、High-A/AAでハイレベルなオフェンス能力を見せたMaikel Francoが#1。Cody Ascheと2人で、近未来の1B/3Bを務めると見られる。Jesse Biddleは後半戦やや乱れたが、奪三振力は素晴らしい。今季ドラ1では13年のNo.1 SSと言われるJ. P. Crawfordをピックできて、IFに関しては将来展望は明るい。合意後ケガが発覚したりもあったが、健康ならMiguel Alfredo GonzalezはNo.3以上の先発になり得る即戦力。SSのRoman Quinn、OFのCarlos Tocciなどもツールの評価は高い。投手に関しては若干薄いが、Ethan Martinはリリーフとして開花しそうだし、Severino Gonzalezは今季ブレイクした。
Washington Nationals - BA, BP, JS, FG : それぞれのドラフトでNo.1タレントだった、Stephen Strasburg、Bryce Harper、Anthony Rendonは卒業したし、多くのProspectをトレードで消費したが、まだトップ層はプレミアムで上限の高いタレントを保有している。Lucas Giolitoはケガがなければ12年ドラフトでもトップタレントだったかもしれないし、ケガからの回復は順調のよう。A. J. Cole、Brian Goodwinも平均以上のレギュラーになるツールを持つ。一方その下はかなり弱くなった。Matt SkoleはRendonなどと併用で、1B/3Bを務めるかもしれないが、大物ではない。今季もTaylor Jordanが開花するなど、比較的無名な投手を開花させるのは上手い印象。ただ昨年ブレイクしたNate Karnsは評価を落としており、こういった選手を見極めて、トレードに活用したい。今季のトップピックのJake Johansenや、元々の評価は高かったMatt Purkeなどが伸びてきて欲しいところ。
[NL-Central]
Chicago Cubs - BA, BP, JS, FG : 野手は素晴らしく充実している。たださえ豊富だった組織に、今季の全体#2でドラフト最高のヒッターだったKris Bryantを加えた。一方で、そのピックでJonathan Gray (COL)を選ばなかったこともあり、投手は未だに薄い。Theo Epsteinさんを中心とするフロントは、今オフもトレードで投手Prospect掻き集めながら、来季後半くらいから少しずつ戦う環境を整えていくのではないかな?傘下のTop 2は、BryantとJavier Baezで文句ないだろう。特にBaezはSSながら37 HRを放ったようにパワーは凄まじい。Albert Almora、Joege Solerも全体でTop 50に入るProspectで、Arismendy Alcantara、Jaimer Candelario、Dan Vogelbachら、後続の若いProspectも上限が高い。投手は、Matt Garzaのトレードで得たC. J. Edwardsが最大。Pierce Johnsonなども悪くないが、先発上位になれる選手に欠けている。
Cincinnati Reds - BA, BP, JS, FG : Tony Cingraniの卒業もあり、#1の座はRobert Stephensonに。100 mph近い速球を投げる本格派で、マイナー全体でもトップアームの一人。その後は少し間が開く。昨年までは非常に評価の高かったBilly Hamiltonはスピードの評価はもちろん最高クラスだが、CFへの転向に加えて、AAAへの適応に苦しみ、評価を少し引き下げた。13年ドラ1のPhillip Ervinは素晴らしいデビューを飾ったし、Jesse Winkerも個人的に好みのProspect。Yorman Rodriguezもツールはあり、OFのデプスは厚い。一方で他のポジションは目立ったProspectがおらず、投手もDaniel Corcinoが評価を落とすなど、組織全体としてはダウンイヤーに見える。前述の投手二人に加えて、投手としての育成が決定したMichael Lorenzen、12年ドラ1のNick Traviesoなど、パワーアームの可能性は多く持つ組織で、来季はまた評価が上がる可能性もあるが。
Milwaukee Brewers - BA, BP, JS, FG : BAで全体Top 100に入る選手はいないと言われており、これからファイヤーセールでも無い限り、弱い組織なのは確定的。#1はJimmy Nelsonか。AA/AAAでソリッドに投げ、MLBにもデビューしているが、上のクラスで制球が悪化しているのは不安。投手に関しては、13年はWily Peralta、Tyler Thornburgあたりが卒業して上に貢献しているが、ここ数年継続して活躍しているアームを輩出していないのは不安材料。Jed Bradleyは忘れ去られた存在になっているし、Tyler Jungmannもピリッとしない。Johnny HellwegやDamien Magnificoなど球威のある選手もいるが、リリーフの可能性が高そう。Devin Williamsは個人的なお気に入りだが。野手ではOFに固まっている。ツールのあるTyrone Taylor、完成度の高いMitch Haniger、パワーのあるVictor Roacheなど、このセクションは充実しているが。
Pittsburgh Pirates - BA, BP, JS, FG : Gerrit Coleは卒業したが、昨年契約できなかったMark Appel (HOU)の補填ピックもあり、13年ドラフトでは、ドラ1でAustin Meadows、Reese McGuireとハイシーリングな2人を確保し、いずれも良いデビューを飾っている。組織はさらに厚くなったと言えるだろう。昨年上げた評価をさらに伸ばし、全体Top 10も射程に入ってきたGregory Polanco、ビッグボーナスベイビーのJosh BellにSS-Aのリーグで#1 Prospectに選ばれたHarold RamirezなどOFは充実。パワーポテンシャルが高い選手が多いのも魅力的。捕手にはMcGuireとWyatt Mathisenが、SSにはAllen Hansonがいて、ポジションバランスも良い。投手では、Luis Herediaはなかなか結果が伴わないが、Jameson Taillonは相変わらずトップアームの一人と評価が高いし、今季はTyler Glasnowが一気に評価を上げた。これらの選手はいずれもエースクラスになり得るスタッフの持ち主。
St. Louis Cardinals - BA, BP, JS, FG : 昨季の最強マイナーは、多くのProspectをPOのロスターに送り込んだ。常勝チームで、ドラフトでは高順位ピックは無いものの、下位のカレッジからの指名が上手く、傘下から戦力を輩出できている。多くのProspectが卒業し、マイナーの強さでは最高では無くなったが、まだOscar Taverasが残る。13年はややケガに悩まされたが、出ている限りはトップレベルのヒッター。SSとのトレードの目玉にという噂も多いが、Carlos Beltranが抜けるなら後釜として申し分ないだろう。Carlos MartinezとKolten WongはまだProspect扱いだが、マイナーに戻ることはもう無いだろう。Stephen Piscotty、James Ramseyあたりはまだマイナーに残る即戦力だし、Marco Gonzalesも戦力化は早そう。(11/22追記)LAAからRandal Grichukを獲得。BAでは#10になるようです。
[NL-West]
Arizona Diamondbacks - BA, BP, JS, FG : 引き続き投手が素晴らしい。昨季途中にIan Kennedyを放出し、今オフにはDaniel Hudsonをノンテンダーしたが、それでもWade Miley、Pat Corbinを筆頭に、優秀な若手がひしめく。卒業したTyler Skaggsも来季はローテを争うだろうし、何と言っても、全マイナーでも最高クラスの投手であるArchie Bradleyが控える。13年のドラフトでも、予想外の順位までスリップしたBraden Shipleyに、Aaron Blairと、ドラフト全体でも上位に入る投手を獲れた。野手でもChris Owingsは、Didi Gregoriusの加入が刺激となったのか、発奮しているし、Matt Davidsonを筆頭に、Brandon Drury、Jake Lambと3BのProspectに厚い。ツールのある、12年ドラ1のStryker Trahanも楽しみな選手。(追記1)Mark Trumboのトレードで、LAAへTyler Skaggsを放出。CWSからBrandon Jacobsを獲得。(追記2)Addison Reedのトレードで、DavidsonをCWSへ放出。
Colorado Rockies - BA, BP, JS, FG : 13年ドラフトで最高の選手と言われたJonathan Grayを加え、マイナーは確実に向上している。他にもRyan McMahonなどを加えたドラフトは非常に良いものだった。Grayと共に、今季大躍進を見せたEddie Butlerは、今やフロントラインスターターの候補で、ドラ1投手が失敗続きだった歴史に終止符を打っている。Chad BettisもTJから復帰後、順調のよう。Trevor Storyは若干評価を落としたが、やはりSSとしてはパワーのあるRosell Herreraも台頭している。規律面での問題後、ケガもあって若干評価を下げたが、David Dahlのツールは本物だし、安定したパワーを見せるKyle Parkerも、1Bや両翼で戦力になって来そう。
Los Angeles Dodgers - BA, BP, JS, FG : お金があるだけに、かつてのNYYのように、金に物を言わせてFAを掻き集め、ペイロールを気にせず、巨額契約が残る大物をトレードで手に入れている。Yasiel Puigは予想以上だったが、キューバ人FAによるチーム強化もマネーパワーの象徴だろう。Super Prospectは少ないが、投手はソリッドな層がある。Julio Uriasは上限はそこそこだと言われるが、16歳にしてLow-Aに適応していた。こちらも上限は限られるが、Zach Lee、Chris Anderson、Chris Reedなどのドラ1アームも悪くない。球威のあるChris Withrowや左腕のOnelki Garica、今季の上位ピックのTom Windleなどもリリーフで期待できる。個人的なお気に入りのRoss StriplingもAAでソリッドに投げて評価を上げた。野手では、Joc Pederson、Corey Seagerの2人が良い。Seagerは3Bと言われていたが、SS守備の評価も上がっているし、打撃はアベレージ・パワー・選球眼とあまり隙がない。キューバ人のAlexander Guerreroも大物ではないが、M-IFの即戦力。
San Diego Padres - BA, BP, JS, FG : #1は11年ドラフトで、BOSのBlake Swihartと共に最高のHS捕手と言われていたAustin Hedges。守備に関してはSwihartよりもかなり上で、High-Aでソリッドな成績を残したことで、依然として評価が高いが、打者不利の同じHigh-A Carolina LeagueでプレーしたSwihartに比べ、打者天国のCalifornia Leagueでの成績ということもあり、差は縮まったかも。Matt Wislerはプロ入り後に投手転向した選手だが、球威があり、今季はブレイク。Max Friedも、成績はまだ目立つほどではないが、Clayton Kershaw (LAD)以来の高卒左腕と言われており、相変わらず評価が高い。13年はTJに泣いたが、Casey Kellyや、Burch Smith、Keyvius Sampsonなど、MLBに近い投手も多い。野手では、13年ドラ1のHunter Renfroeは粗削りだが、パワーは本物。野手だがTJで13年を全休したRymer Lirianoもツールへの評価は高い。SSが弱い印象だけど、Jace Petersonはここ2年よく打っている。ここ数年、層を厚くすることに執心していた組織にしては、まだそれほど伸びてきていないが、若い選手が多く、来年以降は開花する選手も増えそう。
San Francisco Giants - BA, BP, JS, FG : 例年通り、投手中心の組織だ。#1は文句無しでKyle Crick。11年ドラフトでは、BOSも興味を持っていた大型右腕で、AFLでも先発ながら90 mph後半の速球をどんどん投げ込んでいた。あとはエース級にはならないだろうが、左腕のEdwin Escobar、Adalberto Mejiaは今年の上昇株。12年ドラ1のChris Strattonは、カレッジ卒にしてはLow-Aで平凡だったが、バランスの良い投手。少し株を落としたが、Heath HembreeやClayton Blackburnもいる。野手では、13年の上位指名Christian Arroyo、Ryder Jones辺りは冴えないピックに見えたが、プロデビューは良かった。以前BOSが指名して逃げられたMac Williamsonもやや粗いながら、期待されたパワーを発揮している。パワーと言えば、殺人罪でしばらくプレーしていなかったAngel Villalonaも復帰している。Gary BrownやJoe Panikは少し評価が下がったか。
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