2017年6月11日日曜日

17' Draft Watch - Boston's Strategy

また今年も直前に慌てて色々書いていますが、BOSの指名の戦略的なものを。今季は結構難しいですね。上限の高い選手も欲しいけど、トレードとか即戦力とかを考えて、薄くなった傘下には、ある程度計算できる、フロアーの高い選手がフィットしている感もある。いずれにしても投手は補充したい。


[17' Boston's Strategy]

1st round (#24)
Ideally - Nick Pratto (HS-1B/LHP)
Other Favorite - Tanner Houck (Jr.-RHP), Tristan Beck (Jr.-RHP), Trevor Rogers (HS-LHP), Bubba Thompson (HS-OF)
Realistically - Griffin Canning (Jr.-RHP), Alex Lange (Jr.-RHP), Matt Sauer (HS-RHP), Blayne Enlow (HS-RHP), Seth Romero (Jr.-LHP), Keston Hiura (Jr.-2B/OF), Logan Warmoth (Jr.-SS), Nick Allen (HS-SS), Drew Waters (HS-OF), Tristen Lutz (HS-OF)

例年、基本的には一番良い(とフロントが考えている)選手をニーズに関係なく指名してきてはいるが、最近の相次ぐ有力投手Prospectの放出と、傘下上層の投手がなかなかMLBに定着できていない現状では、基本的には投手が欲しいドラフトではある。DDの政権がまだ続くなら、今後もトレード放出は続くだろうし、そのトレードバイトとしての重要性もある。

ただ今季のドラフトで言えば、Top 15前後での指名が確実視されるような選手を除くと、少し難しい。DDの性格等を考えると、カレッジ投手がまずは第一のターゲットになりそうだが、可能性がありそうなのは、Tanner Houck、Griffin Canning、Alex Lange、Seth Romeroのいずれかだろう。101 mphアームのNate Pearson (JCSo,-RHP)、3年前にBOSが指名したDavid Peterson (Jr.-LHP)は多少可能性があるかもしれないが、基本的には残っていないと思う。

この中では、Canning、Langeはやや上限に疑問。特にLangeは非常にメカニクスが堅く、個人的な好みではない。一方、Canningはフロアーが高く、残っていれば指名に行く可能性はあるかも。Houckはセカンドピッチ以降やや未熟だが、非常に球威があり、基本的には好きな選手。Justin Mastersonをちょっと思い出す。ただアームスロットと速球押しから、リリーフの可能性も言われており、ちょっとためらってしまう。

なんせ傘下はリリーフばかりで、今季で言えば、投手の指名なら多少上限は低くとも先発になれる公算が高い選手を優先したい状況。Romeroは最近のモックでもBOSで名前の見る選手だが、メイクアップに疑問。昨年のJason Groomeほどまだ若くて、さらに上限があれば、多少そこには目をつむるが、カレッジの選手でそういったタイプは基本的にNG。

昨年ドラ1がハイリスクハイリターンのGroomeだったし、とにかく計算できる投手が数が欲しい状態からすればHS投手の可能性は低そうだが、一応Matt Sauer、Blayne Enlow、Trevor Rogersあたりは指名順位的には相応。Rogersは好きな選手だし、BOSでもプレーしたCody Rossの従兄弟なので指名に行っても構わないと思うが、残っている可能性自体が少し少なめ。

Sauer、Enlowでは、Sauerはより球威に、Enlowはより変化球に優れた選手。MLBでの戦力というよりはトレードバイトを含めた未来への投資にはなるが、選択肢としてはあり。ただ時間が掛かる選手は、DDのトレードバイトになるだけじゃないかと思うと、少し触手が伸びないが。

もう一人気になるのはTristan Beck。球威は平凡だが、素晴らしいチェンジアップとコマンドで評価の高い選手。まだソフモアと若く、伸びしろもあるし、それでいて名門Stanford大でフレッシュマンで開幕投手を務めた実績がある。ただ今季はケガで全休。ソフモアということもあり、難しい指名位置になりそう。ドラ1なら契約できると思うが、現状のランキングよりは強い要求を出してくるだろう。スロットか、それより少し抑えた額で契約できる見込みがあるならありだが、#24でもオーバースロットになるのなら指名は難しい。

基本的には投手の指名を希望しているが、Nick PrattoかBubba Thompsonなら個人的にはあり。元々Prattoを気に入っているが、一時はTop 10前後の予想だったのが、最近少し落ちている。それでもTop 20で消えるとは思うが、残っているなら将来の主軸打者になれる選手だ。Thompsonは素材型だが、ドラフトトップクラスのアスリートで5ツール全体のレベルが高い。ポジションに拘らずに最善を、ということであれば考慮したい。

カレッジの野手ではLogan WarmothとKeston Hiuraの名前が挙がる。どちらも(特に後者は)BOSが気に入っているとも言われ、モックでも名前を見るが、特に昨年C.J. Chathamをドラ2で指名した中で上限に欠けるWarmothは個人的には無し。Hiuraは今季のカレッジトップヒッターの一人で、DD政権ならありそうな選択肢だが、守備面で貢献できそうにないのと、即戦力タイプにも関わらず、ほぼTJ確定気味な点、さらに中軸というにはパワーがどうか、というところから個人的にはあまり乗り気ではない。

HSの野手なら、あとはNick Allen、Drew Waters、Tristen Lutzあたりか。だいぶ傘下の層も薄くなっており、計算できる選手が欲しい状態から、リスクの高いHS野手は優先度としては落ちる。まとめるとRogers、Pratto、Thompsonあたりの上限の非常に高い選手が残ってなければ、リリーフの可能性はあるがHouckか、上限に欠けるがCanning。あとはボーナス要求次第ではBeckあたりが第一候補かと。


2nd round (#63)
Ideally - Tristan Beck (Jr.-RHP)
Other Favorite - Michael Mercado (HS-RHP) Jeter Downs (HS-SS)
Realistically - Corbin Martin (Jr.-RHP), Blaine Knight (So.-RHP), Matt Tabor (HS-RHP)

ドラ1次第でもあるが、基本的には投手に目が行く。ここでBeckが指名できるなら、下を大きく削ってでも欲しい。まぁさすがにここまでは落ちないと思うが。カレッジ投手ではあまりピンと来る候補がいない。あまり先発としての実績がないが、スタッフ的にはCorbin Martinは悪くないが、やはりカレッジレベルで活躍できていないのはマイナス。

球威を伸ばしているBlaine Knightは魅力的だが、ソフモアなので要求がどうか。HSで言えば、完成度の高いMichael Mercadoは好みのタイプ。HSの最激戦区California州南部で投げているのも大きい。体格的な伸びしろもある。

Massachusetts州のローカルボーイMatt Taborはランキング的にはこの辺り。気になる選手だが、ドラ2だと少し物足りないタイプか。野手だとJeter Downsは気になる。リスクは高いが、パワーもある程度発揮できるSSに成長するかも。


3rd round (#101)
Favorite - James Karinchak (Jr.-RHP), Daniel Tillo (JCSo.-LHP)

最も気になる選手はRhode Island州のBryant大でプレーするJames Karinchak。ドラ4で指名できればベストだが、90 mph中盤の速球を持ち、健康なら上位指名の候補になる可能性があった。ここで指名しても悪くないだろう。もう一人左腕ながら球威のあるDaniel Tilloも気になるが、最近ランキングが少し落ちている。


4th round or Later
Favorite - J.J. Schwarz (Jr.-C/1B), Will Toffey (Jr.-3B), Donovan Casey (Jr.-OF/RHP)

ロッタリーピック的な意味合いではJ.J. Schwarzが気になる。フレッシュマン時は2年後の全体#1候補と言われたほどの打撃を見せた。シニアーで再挑戦の可能性も高そうだが、引き抜いて上手く磨ければ面白いかも。

またローカルボーイでは、VandyのWill ToffeyとBostonカレッジのDonovan Caseyが注目。Toffeyは昨年良くなかったが、今季は復調。パワーもまずまず見せているし選球眼が素晴らしい。リージョナルでもチームを引っ張る打撃を見せた。3Bとしてはパワーは限定的だが、2Bあたりで使える可能性も。Caseyはスピードスタータイプだが、リリーフの実績もあるので、どちらかで当たってくれれば。

2 件のコメント:

しば さんのコメント...

こんばんは。四国への出張お疲れ様でした。
四国の野球といえば、独立リーグがありますが、今季はお騒がせのMannyに加えて、Lars Andersonも高知で、Oscar Tejedaは徳島でプレーしていました。
MLBでプレーできなくても、皆それぞれ頑張っているんだな、などと思ったりしていました。

今年もいよいよドラフトですね。毎年パワーのある打者を要望していますが、今年はスターターが必要なように思います。エース候補を気前良く放出したのが響いているんでしょうね。

しかし、Sandovalはどうしようもないですね。Travis ShawがBrewersで頑張っていますが、好きな選手だっただけに残念でなりません。なかなか打てる3Bは貴重なんですけどね。

ララ さんのコメント...

しばさん

こんばんは、ありがとうございます。確かに四国リーグにマニーがいましたね。直前にバタバタと準備していて、すっかり失念していました。金曜までの出張だったので、見て来れば良かった...。

LarsやTejedaも日本にいるんですか!それは知りませんでした。活躍してNPBに引き抜かれてくれると見る機会増えるので嬉しいです。

もう数時間後ですね。この順位だとエース候補はなかなか難しいですが、投手中心に、一人くらいはパワーの可能性を獲ってくれるとベストですね。

Shaw今は3割近くまで数字を上げてるんですね。本当にもったいない。Cheringtonは慎重過ぎる印象でしたが、DDは短期志向過ぎる気がします。

セットアッパーが欲しかったとしても、Sandobvalの状態もわからず、しかもShawの価値も昨年の成績でものすごくSell Highでもなかったのに、あっさりと放出。今の状況からすると大失策というしかないですね。