2012年10月30日火曜日

13' Organization Prospect Ranking by BA, BP, JS, FG

今年もこの季節ですね。各チームの13年度のProspect Rankingへのリンクまとめです。今年も、BA (Baseball America)、BP (Baseball Prospectus)、JS (Minor League Ball by John Sickels)、FG (Fan Graphs)のランキングをピックアップしていく予定です。各チームへの個人的なコメントはBAのランキング発表時に書いていきます。


[AL-East]

Baltimore Orioles - BABPJSFG : 16年振りにPOに進出し、12年のシンデレラチームとなった。Manny Machadoの引き上げは、どう考えても早かったと思うが、PO進出の原動力となった意味では、Dan Duquette GMの采配は正しかったと言える。Machadoが抜け、傘下のNo.1はもちろん、Dylan Bundy。Low-Aではほとんどヒットさえ許さず、毎ゲームノーヒッターと凄まじかった。High-A昇格以降、さすがに支配力は落ちたが、High-A/AAを順調に投げ、高卒2年目にしてMLBデビューを飾っている。以降は、Kevin Gausmanは堅実にNo.3スターターにはなるとして、以降は弱め。Jonathan Schoopはそれなりにパワーも見せているが、AAに適応しきれていない感。Nicky Delmonicoは、パワーを中心にツールのある選手だが先は長い。Branden Klineはセットアップなど、リリーフが有力か?L. J. HoesやXavier Averyなども計算の立つ選手とは言い難い。Eduardo Rodriguezは若い左腕だが、スタッツは平凡。

Boston Red Sox - BABPJSFG : 史上稀に見るスケールのブロックバスターを敢行し、新たなスタートを切ることになった。スーパースター候補のX. Bogaertsに、11年の4人のドラ1がいずれも順調なデビューを飾っており、Prospectの層という意味では、MLB全体でもかなり上位に来るのではないかと思う。ただ一方で、ここ数年と同様に、Swihartのように素質重視で評価されているProspectも多く、そういったProspectが来季も継続した活躍をできるかがカギ。

New York Yankees - BABPJSFG : Jesus Montero (SEA)が抜け、大物感はかなり薄れた。好打のMason Willsiamsは、運動能力にも優れ、高く評価されている。あとは、Slade Heathcott、Tyler AustinのOF陣に加え、Gary Sanchezの4人までが、少し抜けている印象。WilliamsとAustinはソリッドなレギュラーにはなるかもしれないが、スーパースターにはならないと思う。一方、HeathcottとSanchezはリスクもあるがHigh Ceiling。ここ数年、Ivan Novaなど、ミッドレベルの投手Prospectを上で上手く活用している一方で、Manny Banuelos、Dellin Betancesなどの評価の高かった選手が上手くいっていない。Jose CamposやTy Hensley、Rafael DePaulaも伸びしろの大きい投手だが、上のレベルでどうか。昨年少し評価を戻した、Cito Culverは、今季はまた打てず。

Tampa Bay Rays - BABPJSFG : BAのNo.1はChris Archer。奪三振率・被打率と素晴らしいが、年齢もそろそろ若いというほどでもないし、未だに四球癖には悩まされている。あとは、Alex Colome、Enny Romeroを除けば、投手は下層が多いが、中でもTaylor Guerrieriのスタッフは素晴らしい。先は長いが、フロントラインの可能性が十分にある。他にもBlake Snellも良さそうだし、12年のInt. FAでも、Jose CastilloやJose Mujicaなどトップクラスの投手を獲っている。12年ドラフトでも、懸案の1B候補に、Richie Schafferを加えたのは大きい。Hak-Ju Leeがやや停滞気味だが、守備・スピードがあり、最低でも控えにはなれるかも。11年ドラフトで多くの選手を指名したし、来季はさらに伸びてくる選手がいるかも。(追記)James Shields、Wade Davisをトレードし、Wil Myers、Jake Odorizzi、Mike Montgomeryを獲得。

Toronto Blue Jays - BABPJSFG : No.1は捕手のTravis d'Arnaud。長らくProspect Rankingに顔を出している選手で、攻守に隙がなく、非常に高く評価されている。ただTORにはJ. P. Arencibiaがいるので、TEXのJurickson Profarとのトレードを夢見るTORファンも多いみたいだが、自分的には、これはさすがに釣り合わないと思う。あとはやはり投手が良い。Noah Syndergaardは、セカンドピッチ以降がイマイチとも言われるが、先発で100 mphを投げるパワーアームだし、Aaron Sanchezは制球難だが、90 mph後半に届く速球に、カーブが良く、Syndergaard以上になる可能性も。これに上限ではやや劣るが、完成度の高いJustin Nicolino、Sean Nolin、まだ17歳ながら素晴らしい完成度を見せたRoberto Osuna、12年のドラフトでも実力はドラ1中盤と言われたMatt Smoralなど、下層のデプスは十分。リリーフタイプでも、PEDで出場停止があったが、Marcus Stromanは、来季中には上がってこられる力があるし、John Stilsonもカレッジ時代はクローザー経験が深い。野手は5ツールのJake Marisnick、スピードのあるD. J. Davis、トップクラスのアスリートのAnthony AlfordなどのCFが豊富。(追記)Nicolino、Marisnick、Hechavarria、Anthony DeSclafaniがMIAへトレード。BAのTop 10には、Daniel Norris、Matt Smoral、Anthony Alfordが繰り上げられそう。(追記)R. A. Dickeyの見返りにd'Arnaud、Syndergaardを放出。


[AL-Central]

Chicago White Sox - BABPJSFG : 12年ドラ1のCourtney Hawkinsは、高卒1年目にして、High-Aでプレーした。Top 10以内の指名も噂になった選手で、まずまず期待通りパワーも見せており、大きなスティールとなっている。Hawkinsと、ややAVGは低いながら、25 HRを放った、Trayce Thopmsonまでは抜けている。OFは、以降もKeenyn Walker、Jared Mitchellとそれなりにいるが、他のポジションは薄い。Carlos SanchezはAVGでは成長を見せているが、3Bになるにはパワーがなさすぎる。最低でも2Bには留まってもらわないと。Keon Barnumもパワーは魅力だが、評価の分かれる選手だ。投手も相変わらず弱く、Nestor Molinaは昨年がフロックだったかのように全てのスタッツが悪化。Erik JohnsonやScott Snodgress、Andre Rienzoも年齢を考えれば平凡。Chris Beckがスタッフを取り戻してくれればいいが。

Cleveland Indians - BABPJSFG : 期待の野手Prospect陣はほとんど上に上がり切って、組織的にはやや薄くなった。その中では、やはりFrancisco Lindorが飛び抜けているか。多少AVGは伸び悩んだが、守備・スピード等期待されたツールはしっかり見せている。No.2はこちらもSSのDorssys Paulinoだろう。若干17歳にして、Rk/SS-Aで見せたパフォーマンスは驚異的。既に識者の間では、次代のトップクラスのSS Prospectとして名前が挙がっている。11年にDrew PomerantzやAlex Whiteを出したため、12年のドラフトでは投手の補充に動くかと思ったが、ドラ1はOF Tyler Naquinだった。さすがにしっかり打ってるし、ボールも見ているが、両翼としてはパワーが、と言われた評価は覆せていない。投手では、12年ドラ2のMitch Brownは割とお気に入りの選手。(追記)Shin-Soo Chooをトレードし、Trevor Bauerを獲得。No.1 Prospectになります。

Detroit Tigers - BABPJSFG : 相変わらず薄い。ほぼ毎年FAと契約してドラ1を失っているし、Prospectをトレードに出すのを躊躇わないチームだ。その中でTop Prospectは、Nick Castellanos。09年のドラフトでは、同じ3BのVitekよりも獲ってもらいたかった選手で、今季はHigh-Aで4割を超えるAVGを維持し、AAに昇格。前半戦は評価うなぎ上りだったが、後半戦はAAでほとんど四球を選べなかった上に、パワーに関しては伸び悩んだ。Josh Vitters (CHC)かも、という声も出てきている。あとは、今季MLBデビューしたAvisail Garciaはよく打っているが、非常に早打ちで、Minorでやることも残っている。100 mphのファイヤーボーラー、Bruce Rondonは、MLBデビュー前にも関わらず、来季のDETのクローザーの候補とも。12年のトップピックのJake Thompsonも、GCLで好投したので、早上げされそうな気がする。

Kansas City Royals - BABPJSFG : ここ10年でも最強と言われた一時期の状態から、さすがに少し層は落ちたが、まだかなり良い組織。BAのMinorのPlayer of the Yearに選ばれた、Wil MyersはMinor全体でもトップを争うProspect。Bubba Starlingはスウィングなどに疑問を付けられることがあるが、High Ceiling。野手に比べて、なかなか投手を輩出できていない組織だが、Kyle Zimmerは現状のスタッフと共に、まだ伸びしろも残す、上位ローテ候補。ただ以前評価の高かった、Mike Montgomery、John Lamb、Chris Dwyerらが軒並み苦しんでいる。Jake Odorizziは良いが、フライボーラー傾向が強く、ローテ下位から中位タイプ。Jason Adamも似たタイプだ。Yordano Venturaはパワーアームだが、先発キャリアが浅く、年間100 IP程度に留まっている。(追記)James Shields、Wade Davisのトレードで、Wil Myers、Jake Odorizzi、Mike Montgomeryを放出。

Minnesota Twins - BABPJSFG : 再建期に入っているチームだが、トレードで有望株を掻き集めることはあまりせず、自分たちが発掘した選手の育成が中心。12年は上にも結構野手を輩出したが、下も充実してきている。Miguel SanoはAVGは落としたが、パワーと選球眼は年齢を考えれば驚異的。12年のドラフトのNo.1タレントとの呼び声が高い、Byron Buxtonを筆頭に、打てるOswaldo Arcia、やっとポテンシャルを開花し始めたAaron Hicks、BOSも獲得に興味を示したらしいMax Keplerなど、OFは伝統的に層が厚い。OFから2Bに移った、Eddie Rosarioも安定して打っている。投手は、TJ明けのKyle Gibsonは、スタッツ的には荒れているが、球威が戻り、スタッフを示している。12年ドラ1sのJ. O. BerriosもRkクラスをドミネイトした。(追記)Denard Spanを放出し、WASからAlex Meyerを獲得。John Manuelさんによると、No.6に入るそう。


[AL-West]

Houston Astros - BABPJSFG : Jeff Luhnow GMの元、急速にMinor組織を改善しており、トップではないにしろ、上位の組織になってきた。No.1は12年ドラフト全体#1のCarlos Correa。Rkクラスでは今一つも、守備の評価に関しても、SSに残れるのに好意的な意見が多くなってきている。Jonathan Singletonもいよいよパワーを見せ始め、Correaに近い評価を受ける。AAではイマイチだったが、パワー・スピード・ディフェンスのコンビが魅力的な、George Springerは、Connecticut州出身で、個人的にも応援している選手。12年のドラフトでは、Correaでボーナスを抑えて、スリップしたがドラ1候補と言われていた、Lance McCullers Jr.やRio Ruizなどとも契約するなどうまく立ち回った。Billy Hamilton (CIN)の陰に隠れはしたが、Delino DeShields Jr.も100 SB/10 HRと開花。

Los Angeles Angels - BABPJSFG : 近年は、FA契約によりドラフト指名権を失うこともあったし、11年からはスカウト体制が変わり、それまでの高卒中心の指名から、ガラッと即戦力中心の指名に切り替えている。トレードもいくつかあり、薄くはなっているが、比較的投打にバランスの取れた組織。Kaleb Cowartは個人的に好きなProspectで、ツールのバランスが良い。C. J. Cronはさすがの打力だが、やや早打ちな点は気になる。Taylor Lindseyもコンタクトは良いし、2Bとしてはパワーもある。OFはやや薄めだが、Mike Troutの同期のRandal Grichukがようやく開花し始めた。投手では、Johnny Hellwegなどを出し、目立つのはNick Marondeくらい。

Oakland Athletics - BABPJSFG : 上も若い選手が多いが、Minorも充実している。12年ドラフトの全体#11でAddison Russellを指名したのは驚きだったが、予想以上のデビューを飾っており、良い指名だった。同じく12年ドラフト組の、Daniel RobertsonやMatt Olsonも伸びしろの大きい高卒選手。Michael Choiceはややパワーナンバーを落としたが、12年もよく打った。元BOSのMiles Headもブレイク。投手では、Sonny GrayやBrad Peacockはスタッツ的にはイマイチだったし、A. J. Coleは、High-Aで打たれたが、Minorの奪三振王に輝いた、Dan Strailyのブレイクがあった。

Seattle Mariners - BABPJSFG : 前半戦は、Taijuan Walker、Danny Hultzen、James Paxtonの3人が、AAで素晴らしい投球をしており、中でもWalkerはその年齢とスタッフもあり、全体でも5本の指に入るか、というくらいだったが、後半戦は失速。ドラフト後、各クラスを打ちこなしたMike Zuninoに評価で追いつかれている。この4人に、Nick Franklinまでがやや抜けたグループになりそう。以降もタレントの質という意味では少し劣るが、既にMLBで投げているリリーフのCarter Cappsに、AAで素晴らしい打撃を見せているBrad MillerとStefen Romeroなど悪くない。

Texas Rangers - BABPJSFG : ここ数年、WSを目指しての戦いが続き、一時は最強だったMinor組織も少し弱くなってきた。最近は高校生重視のドラフトをしていることもあり、下層はポテンシャルのある選手が多いけど、上層の即戦力は少なくなっている。No.1はもちろんJurickson Profar。Minorでも最もパーフェクトな選手の1人で、13年の全体No.1 Prospectになりそう。M-IFが非常に良い組織で、後続もLuis Sardinas、Rougned Odor、Leury Garciaなど厚い。Mike Oltもブロックされており、トレードの噂が立つが、好守に隙のない選手。12年のドラフトもJoey Gallo、Nick Williams、Lewis Brinsonを筆頭として、ツールのある選手を蓄えた。Int. FAでも積極的で、Nomar Mazara、Ronald Guzmanに今年はJairo Berasを加えた。Jorge Alfaroも大器。一方投手は、Martin Perezも苦しんでおり、先発タイプがやや弱い。


[NL-East]

Atlanta Braves - BABPJSFG : ずっと投手の良かった組織だが、多くが上に上がったため、全体的に薄くなっている。Julio Teheranは、AAAまで駆け上った後、MLBになかなか適応できずにおり、評価を下げている。まだ若いが、ブレイキングボールもあまり伸びていないよう。J. R. Grahamは小柄だが、100 mphの速球が売り。Teheranより上にしているランキングも見る。Sean Gilmartinは即戦力の期待だったが、今のところやや平凡。Alex Woodもメカニクスから先発は難しいかも。地元Georgia州から獲った、12年ドラ1のLucas Simsには期待したい。野手は薄い。Christian Betancourtはレギュラーになれるほど打てないだろうし、UDFAからの活躍で話題になったEvan Gattisももう一歩か。

Miami Marlins - BABPJSFG : 豊作だった11年ドラフトの投手の中でも、Jose Fernandezのパフォーマンスは圧倒的だった。今では全体Top 10の有力候補。Christian Yelichも昨季に引き続きよく打った。Andrew Heaneyはデビューは良くなかったが、即戦力の期待がかかる。Marcell Ozunaは安定してパワーを見せている。またもや今季もファイヤーセールで、TORからJake Marisnick、Justin Nicolino、Adeiny Hechavarriaを獲得。層的にはやや改善されてきた。

New York Mets - BABPJSFG : Zack Wheelerはさすがで、AA/AAAを圧倒し、いよいよ13年はMLBに上がってくるだろう。ここ2年のドラフトのドラ1で指名したGavin CecchiniやBrandon Nimmo、Michael Fulmerはまだまだかかるだろうが、まずまずのデビューを飾っている。Int. FAで投手を発掘しており、ここ2年チームのトップ評価だったJenrry Mejia、Jeurys Familiaに加えて、今季はLuis Mateo、Rafael Montero、Domingo Tapiaあたりが評価を上げている。(追記)TORからTravis d'Arnaud、Noah Syndergaard、Wuilmer Becceraを獲得。d'ArnaudoがNo.1になりそう。

Philadelphia Phillies - BABPJSFG : No.1はPhiladelphiaの地元っ子Jesse Biddle。三振も獲れるし、来季後半にはもしかしたら上がってくるかも。非常にスピードのあるRoman Quinnも良いと思うが、あとはやや弱いか。トレードで得たTommy Josephもやや評価は下がり気味。ここ数年投手が良かったが、多くをトレードで消費し、Biddleを除けばJonathan Pettiboneくらいしか残っていない。MinorのHR王Darin Ruffはパワーはあるが、年齢が高く、上でどこまで打てるかはわからない。

Washington Nationals - BABPJSFG : Stephen Strasburg、Bryce Harperと、史上稀なレベルのタレントを2年連続でドラフト全体1位で指名し、現在はその2人を中心に、投打にほぼ穴のないロスターを組み上げた。一方その代償として、多くのProspectを消費し、現在のMinorはかなり薄くなった。ケガの不安からドラフトをスリップした、Anthony Rendon、Lucas Giolito、Matt Purkeが復活すれば大きいが、まだ不安もある。他ではBrian GoodwinはDenard Spanの後のCFレギュラーが期待されるが、残りはMatt Skole、Nathan Karns、Eury Perezがまずまずというくらい。


[NL-Central]

Chicago Cubs - BABPJSFG : 良いProspectは打者に偏っている。Javier Baezはよく打ったし、SS守備も予想以上だったが、BAのJim Callisさんによると、将来はやはり3Bだろうと。Brett Jackson、Matt Szczurに、Albert Almora、Jorge Solerを加えてOFは堅い布陣になってきているし、IFも1BにDan Vogelbach、2BにGioskar Amaya、3BにJeimer Candelarioと悪くない。やはり投手が課題。TJ明けのArodys Vizcainoは先発としてはどうかと思うし、以下は12年ドラ1sのPierce Johnsonがいる程度。

Cincinnati Reds - BABPJSFG : ここ数年コンテンダーとしてトレードも積極的に行っており、先日もDidi GregoriusをARIへ放出したところだが、まだ平均以上のしっかりとした組織だ。No.1はもちろんBilly Hamilton。昨季盗塁数のMinorの記録を塗り替えた。AFLでCFへと転向させ、あと1年のストップギャップとしてShin-Soo Chooを手に入れた。Hamiltonに続くのは、11年ドラ1のRobert Stephenson。98 mphに届く速球が売りで、Tony Cingrani、Daniel Corcinoといった後続を少し引き離している。12年ドラ1のNick Traviesoも優れた球威が売り。

Milwaukee Brewers - BABPJSFG : 12年は突然現れたMike Fiersがブレイク。Mark Rogers、Wily Peraltaらも短い期間では印象的な成績を残した。ただFiersは2年目のジンクスが、Peraltaらは制球が不安。Tyler Thornbergは小柄で、力の入ったフォームが懸念材料。11年のドラ1で、トップクラスのカレッジ投手だった、Taylor Jungmann、Jed Bradleyを両獲りしたが、今のところ期待外れ気味。12年のドラ1のVictor Roache、Clint CoulterはHigh Ceilingだし、野手は割とバランスが良いと思うが。

Pittsburgh Pirates - BABPJSFG : Gerrit Cole、Jameson Taillonの2人は、High-Aでは支配力を見せられなかったけど、AAに上がって本領を発揮している。スタッフは共にエース級で全体でもTop 10に入りそう。それに12年は、Low-AでGregory Polanco、Allen Hansonの2人が大ブレイク。素晴らしく高く評価されているが、それぞれCF、SSに残れるかで来年以降の評価は変わりそう。あとはまだ本領は発揮できていないが、Josh Bell、Luis Herediaの2人は非常にHigh Ceiling。Kyle McPhersonもローテ中位から下位、もしくは支配的なリリーフになりそう。球威のある左のJustin Wilson、オフェンスの良い捕手のWyatt Mathisenはまずまずだが、以降は明らかに落ちる。

St. Louis Cardinals - BABPJSFG : 13年の最強Minorになるだろう。No.1のOscar Taverasは19歳ながら全Minorでもトップクラスの打撃を見せた。アベレージ・パワー・出塁を兼ね備えた次代のMLB最強打者候補。Shelby Millerは12年前半戦は不調だったけど、後半戦で持ち直した。POでリリーフで圧巻の投球を見せたTrevor RosenthalにCarlos Martinezらの有数の剛腕も抱えている。12年のドラフトではMichael Wachaを始めとして、カレッジの即戦力を多くドラフトし、デプスを蓄えた。Kolten Wong、Matt Adamsらも既にMLBレディでソリッドなレギュラーになれる存在。


[NL-West]

Arizona Diamondbacks - BABPJSFG : ここ数年、投手の厚い、非常に良い組織であり続けているが、Trevor Bauerの放出は上位ローテ候補を少し削ってしまった。Tyler SkaggsはBauer以上にも評価されているし、先発中位以上にはなりそうだが、エースかと言われるとやや疑問。Archie Bradleyはその器だと思うが、制球面でまだ疑問もある。層的には、Wade Mileyが開花したたし、Pat Corbin、David Holmbergらの下位ローテ候補も厚いが。野手では、OFはAdam EatonやA. J. Pollockらの台頭で、Chris Youngが余剰になるほどだし、Chris Owingsに、Bauerの見返りとしてはやや不満もあるが、Didi GregoriusでSSも埋まりそう。3BはMatt Davidsonが好守にもう一段階伸びて欲しいが、あまり隙はない。

Colorado Rockies - BABPJSFG : 昨季評価の高かったNolan Arenadoは、パワー面で不振のシーズンを過ごし、少し評価ダウン。一方、Low-Aでパワーを見せたTrevor Storyと、12年ドラ1のDavid Dahlは予想以上に適応し、評価を上げている。Kyle Parkerもやはりツールはある。11年ドラ1のTyler Andersonはソリッドだが、カレッジ出身でLow-Aとしてはややスタッツは物足りない。Tyler Matzekは制球難が続いている。投手がやや弱いか。

Los Angeles Dodgers - BABPJSFG : 韓国からポスティングで得たHyun-Jin RyuがNo.1 Prospectとなっている。MLBのローテで開幕が予想されているが、候補は多いし、Ryu自体もどこまでMLBで通じるかは未知。巨額のMLB契約で得たYasiel Puigはツールはさすがだが、上のOFはブロックされている。Corey Seager、Joc PedersonはHigh Ceiling。投手では、Zach Leeに加えて、12年のドラフト組で最初にMLBに昇格したPaco Rodriguezに、11年ドラ1のChris Reedと左腕の即戦力が良い。

San Diego Padres - BABPJSFG : 全組織中でもトップクラスの層を持つ組織だが、トップクラスのProspectに欠け、Jim Callisさんの評価では、組織のランキング以下ではTop 10圏外だそう。トップクラスの守備に、打撃もLow-Aで予想以上だったAustin Hedgesを買っている人が多いが、BAではNo.4。No.1はCasey Kelly。12年はケガに悩まされたが、MLBを果たしており、スタッフも向上しているよう。野手では、Jedd Gyrko、Cory Spangenbergらはコンタクト能力が高く、もうそろそろ戦力として考えられる。Rymer Lirianoも相変わらずツールがある。投手では、Max Friedの評価が高い。Clayton Kershaw以来の大物HS左腕という評価も。同じ12年ドラフトでは、Zach EflinやWalker WeickelらのHigh Ceilingな投手もごっそりと獲得。Mike Adamsとのトレードで得たJoe Wieland、Robbie Erlinらもソリッド。

San Francisco Giants - BABPJSFG : Kyle Crickは、Theo Epstein元GM自らが視察に行った選手の1人。高卒2年目ながらLow-Aで印象的な投球。Mike Kickham、Clayton Blackburn、Heath Hembreeに、12年ドラ1のChris Strattonを加えた投手層は相変わらず強み。Gary Brownが評価を落としたが、ややオーバードラフトに見えた、11年ドラ1のJoe Panikはしっかりと力を示している。全体的にやや小粒感があるが、ソリッドなProspectが多い。

2 件のコメント:

jac さんのコメント...

Syndergaardはセカンドピッチが微妙とも言われていますが、カーブ、チェンジアップとサードピッチまで揃っているのでFGのような最悪リリーバーという評価は大げさな気がしますね。とにかく30球団底辺のローテなのでSyndergaard,Sanchez,Nicolinoの3人はしっかり育ってもらわないと困ります。怪我ばかりのMorrowとBustのRomeroはあてにできないので、数年後はOsunaやNorris,Smoralといった現在の有望株だけでローテが組めるほどに成長してほしいです。


Cheringtonもいろいろ細かいミスが目立ちましたが、Anthopoulosよりはましかなと。Musgrove,Comer,Wojciechowski,PerezをだしてHappを獲るなんて愚行としか言いようがありません。
そして何故かMathisと契約延長をしてd'Arnaudの居場所をなくしたり自ら首を絞める動きしかしていません。BOSでいえばSweeneyに2年間契約延長するもんですからね。安価なAviles放出してIzturizに3年契約だったりもう何がやりたいんだかわかりません。

CheringtonGMもそうですが、当たり前のことを当たり前にできないGMには本当にうんざりさせられますね。売り時に出すべき選手を出すくらいはしっかりやってほしいです。

ララ さんのコメント...

jacさん

その3人は、来季はシーズン中にはAAまで来そうですね。AA/High-A間の壁はMinorで最も難しいとも言われているし、ここをきっちり乗り切ってもらいたいところですね。

Aクラスでは速球中心で何とかできても、AAになるとそうはいかないし、Syndergaardも真価が試されるところですね。

ウチのBarnesも最速はSydergaardほどではないですが、速球の球威・コマンドは全く問題ないけど、セカンドピッチの安定が、と同じことを言われる選手なので、やはり来季には注目しています。

Morrowは注目度以上に良い選手になってきたなと思ってたんですが、これだけ急に健康面が悪化するとは。Romeroは、ウチもLesterやBuchholzが似たような状態なので笑えません(汗)。

タイミング等もあるし、なかなか自前の選手だけでローテを組むのは難しいけど、TBやATLのように、下からの突き上げで、まだ調停入ったくらいの若手を出せる状態が理想ですね。

Happのトレードは何だったんでしょうね?若手もちょっと評価が落ちてきたかなという選手が多いけど、あの時点で、ムリして補強しても、PO争いは厳しかったですしね。

まぁまだ13年も雇えるからというのはあったかもしれないけど、Happほど実績のない選手を選らばんでも、という気も。

見返りが育つ可能性が小さいと見ているのなら、Morrowのように、伸び悩んでる、比較的若い先発ということで、狙ったのかなとも思いますが。

Mathisの延長も?ですね。d'Arnaudoを控えにするのももったいないし、かと言って、Arencibiaも控えに向いた選手ではないからということなんですかね?

Arencibiaも、結構トレード価値は出そうですけど、d'Arnaudoの方を出すことも考えてるんでしょうかね?噂に出ているように、真剣にSSを狙うつもりなのかな?

奇しくも、ウチも2人捕手がいるところにDavid Rossを獲ってきて似たような状況になってます。

Avilesを連れていったときは、完全にEscobarを出すもんだと思ってました。Izturizはどうするんでしょうね。IF控えか、最悪2Bが埋まらなかった時は、そちらでなんて考えてるんですかね。