2015年10月26日月曜日

16' Draft Watch - My Mock Draft ver.1

MLBシーズンが終了し、イニシャルのドラフトオーダーが決まったということで、16年ドラフトのMy Mock Draftのver.1を作りました。毎年と同様、16年ドラフトも、シーズン終了時、補償を伴うFAでの移籍がほぼ決まった段階、ドラフト直前くらいで作ります。POは結局逃した上に、シーズン中盤時よりもだいぶ指名順位が落ちてしまったのが悲しい。


[16' My Mock Draft ver.1]

1. Philadelphia Phillies - Jason Groome, LHP : 現在ドラフトのTop 4と言われているのは、Groome、Alec Hansen、Riley Pint、A.J. Pukのよう。その中でHansenは、体格・球威を備える右の本格派で、全体1位指名らしい選手ではあるが、秋の試合を肘の痛みで欠場している。今ドラフトが行われるとすると全体#1ではないかも。Hansenが全体1位でなければPukが次の候補、とも言われるが、PHIはどちらかというとHS選手を好むイメージ。Groomeは変化球等の完成度では、カレッジの投手はもちろん、一昨年の全体1位Brady Aiken (CLE)にも劣るだろうが、球威・体格は素晴らしく、素材はエース級。


2. Cincinnati Reds - Riley Pint, RHP : 一時期の強豪の面影は薄れ、岐路に立たされつつあるチーム。Joey VottとクローザーのAroldys Chapmanは未だにトップクラスだが、その他の戦力は、WSを狙う、と自信を持って言い切れるだけのものではない。昨年はHS捕手のTyler Stephensonを獲ったように、即戦力に拘らず、数年前の栄華を支えた下部組織を再び立て直すことが使命と言えるだろう。となると今ドラフトでこの位置なら一番良い投手になりそう。割と左腕が欲しいかな、と思えるところで、Pukもありえるかと思ったが、どちらかと言うとHS選手を好む印象のチーム。昨年からの流れもそうなっている。となればPintか。HS右腕だが、なかなかに完成度も高そう。


3. Atlanta Braves - Robert Tyler, RHP : 順当にいけばPukかHansenかと思うが、ここは地元出身選手を比較的よく獲る印象。Tylerは現時点ではHansenやPukに一歩劣る評価だが、スタッフ面ではひけをとらない。健康面を安定させて、実績を積めばカレッジNo.1投手を狙える器。地元出身でGeorgia大に通うTylerを選んでも不思議では無さそう。


4. Colorado Rockies - Blake Rutheford, OF : Hansen、Pukが残るが、ここで野手の最初のピックとしてRutherfordをセレクトしてみた。今季のNLCSは、若手投手が伸びて急上昇したNYMと、若手野手が伸びて急上昇したCHCの争いとなった。投打にバランス良くマイナー組織を育てるのが定石とも思うが、今季を見ると、チームの強い部分を更に強くするのも一つの手段かと思う。COLであれば、やはり本拠の打者有利を生かす方がいいのかも?13年のドラ1は投手のJonathan Grayだったが、その下のラウンドで指名したRyan McMahonが非常に良い。昨年のドラ1も、SSのBrendan Rodgers。David Dahlはいるが、素行にやや疑問もあるし、成熟した好打者で、フロアーも高いRutherfordは良いのでは?


5. Milwaukee Brewers - Alec Hansen, RHP : ここまでTop 4の投手が残るなら逃す手はない。どちらも大柄で球威があり、素質は抜群。どちらを選んでも構わないと思うが、Pukは素行面で若干不安がある。秋のケガが大したことがないなら、Hansenを選びたくなるか。


6. Oakland Athletics - A.J. Puk, LHP : 毎年指名の読めないチームだが、ここまで上位のピックであれば、順当に行かざるを得ないか。Pukが残っているなら指名するだろう。


7. Miami Marlins - Nick Banks, OF : この辺りから、現状で確実と言える選手は少なくなってくる。現時点で評価の高いBanksを選んでみたが、今クラスでカレッジNo.1ヒッターと言われ、ハイフロアーな一方、両翼タイプとしては全体的に若干小粒で上限に欠けるか?他の選手が伸びれば相対的にランキングを下げそうな選手にも見える。ただここは割と安めに契約できる選手を選ぶ傾向が強く、そういう意味ではBanksは悪くないか?


8. San Diego Padres - Ian Anderson, RHP : 新GMが就任して結果が欲しかったのだろうが、オフに前GMの残したProspectを整理して大量トレードに踏み切ったが、結果は散々。GMの力量に正直疑問も残るが、とりあえずGM交代は無さそうだし、15年のドラフトの方向性を踏襲するのではないかと。傘下に残った上位のProspectはHunter Renfroe等で、投手が足りてないし、若い投手を選びそう。PintやGroomeが残っていなければ、次善はI. AndersonかAustin Bergnerか。Bergnerの方が実績はあるが、Andersonは北東部出身の選手でより伸びしろが大きいかも。


9. Detroit Tigers - Seth Beer, OF : フロントのトップだったDave DombrowskiがBOSへと異動したことにより、どのようなドラフトを展開するか読めなくなっている。15年までは、生え抜き中心選手にあまり拘らない方針で、投打共に主軸はトレードやFAでの獲得が多かった。Prospectはトレードの駒としての役割が大きく、またそういったMLB重視姿勢から、即戦力になりやすいカレッジリリーフの指名も目立っていた。今季はフロントが交代、ピックもかなり上位であることから、まずはベストアベイラブルという線が濃厚。野手ならBeer、Corey Ray、投手ならConnor Jones、Austin Bergnerあたりか?とりあえず伸びしろ重視でBeerにしてみる。(追記)Beerはどうやら15年クラスの選手だったようです。


10. Chicago White Sox - Corey Ray, OF : 15年は上位を目指すも失敗に終わったが、近年あまりPO争いに絡めていないし、まずまず若手も出てきてはいるので、即戦力に近い選手の方が欲しい。昨年は投手のCarson Fulmer、一昨年はSSのTim Andersonだったので、今季はOFがフィットしそう。Rayはカレッジの選手だが、パワー・スピード・運動能力を兼ね備え、上限も高そう。ここはブラックアメリカンの野手を好む印象もあるし、良いんじゃないかと。


11. Seattle Mariners - Connor Jones, RHP : 近年、マイナーで評価の高かった選手が、ことごとく大成していない。投手有利な本拠地の影響もあるのかもしれないが、マイナーで評価の高かった野手が上手く定着できず、Felix Hernandezを擁しながらも、なかなかPOに出られないのは苦しい。Hernandezの存在に加えて、ずっと投手Prospectに恵まれていたためか、近年はやや野手重視にシフトしていたが、そろそろ投手も磐石とは言いがたくなっている。数年前、投手Prospect三本柱と謳われた中で、Taijuan Walkerはまだポテンシャルを発揮し切れていないし、Danny Hultzenは完全に失敗。James Paxtonもケガが多く、まだローテを守ったことすらない。Jonesは球威もしっかりしており、上限もまずまずだが、それ以上に強豪UVaで1年目からローテで投げている実績がありハイフロアー。ワークホースとしてのタフネスも魅力。計算の立ちやすい選手だ。


12. Boston Red Sox - Austin Bergner, RHP : 毎年だが、現時点では落ちて来ない可能性が高いけど、希望を込めて、という感じで、今年の第一弾はBergnerをここでモックドラフトしておく。現在の評価なら、基本的にはTop 10で消えそうな選手ではある。自分的には、このところ上限高めのカレッジ投手の方に好みが移っているけど、Bergnerくらい実績と上限を兼ね備えた選手なら、高卒選手でも文句の付けようはない。Andersonも割と好みだし、もう少し現実的な線で言えば、Cal Quantrillなんかが好き。一時期のTop 5ピックというところからはかなり順位も落ちたし、HansenやPukなどは遠い存在になってしまいました。


13. Arizona Diamondbacks - Matt Krook, LHP : 昨年は全体#1でDansby Swansonをゲット。OFでRayやRyan Boldtなども悪くない気もするが、Patrick Corbinのケガ以降、先発の核となる存在を欠いている。となるとやはり投手か。さすがに確実かつ上限の高い選手はあまり残っていなそう。上限重視ならHS投手のBraxton GarrettかAlex Speasか。カレッジの選手ならQuantrillやKrookあたりになりそう。カーブの鋭いKrookはその中でも割と上限も高い。


14. Tampa Bay Rays - Joshua Lowe, 3B/RHP : 近年ドラフトであまり成果が出ていなかったが、今年はMikie MahtookやRichie Shafferなど、少し明るい材料が出てきた。まだ投手は若くてポテンシャルの高い選手が多いし、伸びしろ重視の指名で良いかと思う。昨年のドラ1はHS-OFのGarrett Whitley。今季はIFが欲しいか。今クラスは1BやSSは人材を欠いているので、3BのLoweでどうだろう。あまりまだチェックできていない選手だが、PGで評価急上昇していた選手。


15. Baltimore Orioles - Cal Quantrill, RHP : 今後の数年の方針は再建かPO争いか、どちらでも舵を取れるチーム。ドラフトもしばらくHSの選手を中心に指名していたが、昨年はハイフロアーなD.J. Stewartがドラ1だった。あまりその辺の拘りは無さそう。一方、ブラッドラインの良い選手を割と好む傾向が見える。Hunter Harveyの父Bryanはメジャーリーガーだし、Stewartの父もベースボールプレイヤーだった。ドラ1ではないが、Mike Yastrzemskiなんかも獲ったチームでもある。父Paul Quantrillが北東部のチームでプレーしたこともあるし、C. Quantrillはフィットするかと。


16. Cleveland Indians - Bobby Dalbec, 3B : 長いこと3Bを担う若手を探しているチーム。Lonnie Chisenhallには長く期待していたが、開花せぬまま。カレッジでトップクラスのヒッターであるDalbecを指名できるなら嬉しいんではないかと。


17. Minnesota Twins - Logan Shore, RHP : Florida大のエースShoreは地元Minnesota州出身のローカルボーイ。3年前も下位で指名しており、その時も契約するんじゃないかと思っていたが、進学を選んだ。3年間でドラ1候補に成長。満を持して地元チーム入りするに相応しい選手になっている。伸びしろはやや小さめだが、しっかりしたプレゼントスタッフを持ち、ここが好むポリッシュな選手。


18. Washington Nationals - Braxton Garrett, LHP : 近年ドラ1が無いことも多かったし、指名順位も低いことが多かった。15年は、失望の年にはなったが、チームの核は保たれているし、しばらくはPOを狙い続けるだろう。即戦力も欲しいところだが、ここ数年上位ピックが無かったこともあって、上限の高い選手はドラフトからはあまり獲れていない。野手は海外FAで掘り出し物を見つけるのが得意な印象だが、上位投手の可能性は欲しいところ。


19. San Francisco Giants - Ryan Boldt, OF : ここ数年、Tyler BeedeやChris Shawなど、BOSのお膝元の有力選手を指名しており、個人的に目の敵にしているチーム。投手力を中心に、ここ数年でも最も成功しているチームであり、野手に関してはさほど強いようには見えないが、ドラフトでは継続して投手を指名している。Beedeや昨年のPhil Bickfordなんかもそうだったが、直前で少し株を落としたように見える選手でも、素材を信じて指名するチームだ。それからするとKyle Funkhouserなんかの指名もありそうだが。一方、野手は常に必要としているように見える。BoldtはTop 10クラスに見ている識者もいるし、5ツール揃い、上限・フロアー共にまずまず。


20. Los Angeles Angels - Alex Speas, RHP : この辺りになると予想は難しい。基本的にはベストアベイラブルにはなるだろうが。SpeasはHS右腕でPint、Bergner、AndersonのTop 3に次ぐ選手。この辺りならグッドピックじゃないかと。


21. Houston Astros - Kyle Funkhouser, RHP : HOUはトップ指名のスロットでボーナスを浮かせて、その分を下に回すというストラテジーを取ることが多い。これまでの全体1位やTop 5といったピックのような大きなスロットではなくなったが、シニアーの選手を指名することで、多少ボーナスを浮かせるという手もある。Funkhouserは15年開幕時にはTop 10指名が予想されていたが、スリップしてカレッジへ戻った。素晴らしいシーズンを送ればTop 10に近い位置に戻る可能性はあるが、可も無く不可も無くであれば、このあたりで指名して多少スロットを浮かせることもできるかも。


22. New York Yankees - Jordan Sheffield, RHP : 近年はカレッジの投手に絞っている。そろそろ若くて上限の高い野手も欲しいが、傘下で評価を上げているのは、Greg Birdを除けば、Robert RefsnyderやAaron Judgeなどやはりカレッジ選手。今季もその傾向は続くのでは?野手で言うと、このあたりならChris OkeyやZack Collinsのような捕手もしくは1Bが浮かぶが、これらのポジションは割と傘下に豊富。近年、野手の方は海外FAにも力を入れているし、やはり投手かという気がする。Sheffieldはネームバリューがあり、上限も高い。球威があるので最悪でもリリーフで使えそう。


23. Texas Rangers - Brad Debo, C : 数年来傘下の目玉捕手ProspectだったJorge AlfaroをCole Hamelsのトレードでとうとう放出。若い捕手が欲しいかもしれない。Okeyなどもいるが、ここは依然HS選手を好むし、HS No.1捕手のDeboか。


24. New York Mets - Matt Crohan, LHP : 今季は若手投手の大活躍で躍進を見せた。今後数年ローテを担えるだけの人材はいるが、一方でそこがチームの原動力となるセクションだっただけに、しっかり補強しておくことが重要だろう。Noah Syndergaard、Zack Wheeler、Steven MatzなどのHS卒タイプの選手も目立つが、Matz以外の二人は他チームからのトレード獲得で得た選手。Matt HarveyやJacob deGromなどを見ても、カレッジのパワーアームを上手く見出している印象がある。Crohanなんてどうか。左腕ながら97 mphに届く球威があり、ここが好みそう。先発でブロックされても左腕だけにリリーフで活躍できそうでもある。地元New York州出身のローカルボーイというのも見逃せない。


25. Los Angeles Dodgers - Chris Okey, C : 昨年は上位で多くのカレッジ選手を指名。Funkhouserとは契約に失敗したが、即戦力の投手を必要とした印象もある。そうなるとMike Shawarynなどがフィットするか?ただ、潤沢な資金力があり、上の戦力はドラフトだけで補強する必要は無い。ドラフト順位も低いし、ところどころ足りないピースを埋めるくらいの感覚でいるかも。若いHS投手などでも良いが、残るはAlex Belgeくらいか。A.J. Ellisも成績を落としているし、Yasmani Grandalと組めて、早く昇格が可能な守備型捕手というところでOkeyはどうだろう。


26. Toronto Blue Jays - Alex Belge, LHP : 15年のPOを目指すために、多くのProspectを放出。傘下は再充填が必要。即戦力リリーフ等も欲しいが、トップピックではベストアベイラブルで上限の高い選手が欲しいだろう。投手も多く出したし、ここはHS投手好き。地理的に近い北東部の選手をよく見ている印象だし、Belgeあたりが良いかな。


27. Kansas City Royals - Zack Burdi, RHP : 昨年のWS進出から一気に最盛期に入った感のあるチーム。現状特にニーズはないが、強烈なブルペン陣がチームの原動力になったことを考えれば、今後高騰しそうなブルペン陣の後継者はいても良い。兄Nick Burdi (MIN)同様カレッジ有数のファイヤーボーラーリリーフのZ. Burdiでどうか。


28. Chicago Cubs - Mike Shawaryn, RHP : 毎年、「そろそろ投手だろう。」 ⇒ 「野手指名でした。」を繰り返しているが、今季も懲りずに投手予想。若手野手が開花し、傘下も野手はまだ良いのがゴロゴロ。ブルペンも含めて投手ニーズは明らかだ。Theo EpsteinさんがBOSにいたことから、比較的北東部の選手を好む印象。一時期より少し評価は下がった気もするが、Shawarynは依然としてカレッジ有数の投手だ。


29. Pittsburgh Pirates - Zack Collins, C/1B : 1Bは未だにPedro Alvarezが務めているような状態。MLBロスター、傘下若手のバランスが良く、上手く舵取りすれば数年は戦えるチームだけに、このくらいの指名位置なら、穴を埋める適切な選手を指名できれば十分。パワーのあるCollinsは捕手よりも1Bと見ている選手が多いだろうが、パワーはカレッジトップクラス。


30. St. Louis Cardinals - Drew Mendoza, SS : M-IFが不作な年で、ここまでSS/2Bの予想は無し。ドラ1に一人もSSがいないのも寂しいので、Mendozaを最後にここでの予想にしておく。13年にOscar Mercadoなどを指名したが、さほどSSの大物のいない組織ではある。

2 件のコメント:

赤とんぼ さんのコメント...

おはばんは、
ドラフトBOSは12番目になってたんですね(^^:

Ruben Amaro「う~む」?ですね~!これだけアチコチからGMクラスを集めるのは、コネを増やしたいからかな?1Bコーチ本当にやらせるつもりでしょうかね? Dombrowski何するかわからん! 

いよいよ明日からです!私の視点はNYMの若手速球派と速球に強いKCの打線、楽しみです! 

ララ さんのコメント...

赤とんぼさん

おはばんは、ドラフトは随分下がっちゃいましたね。POにも出れないのに中途半端。プロテクトされてもいないので、QOを受けた選手と契約したらドラ1がなくなるし...。

他にも適任者はいるだろうに、イマイチ意図がわからないですね~。コネ作りだとすると、Dombrowskiさんは政治家タイプかな~?

一応Farrellさんと一緒にプレーしたそうだし、元メジャーリーガーなので、知識はあるんでしょうが、現場スタッフ未経験の人に一塁コーチって...。まぁ三塁コーチよりも判断力を必要とする場面は少ないのかもですが。

何となくNYMの四本柱が注目されすぎてて、KCは先発ローテを隠したり、NYM本命チックな報道になっていると感じますが、KC打線は強力だし、リードして6回くらいまで行けば、リリーフが守り抜ける。守備も良いし、CHCよりも単純に見れば難敵かもですね。