2014年7月5日土曜日

14' Season Boston Red Sox -July-

7月です。7/2に始まった海外FA市場では、最高クラスの投手を2人を確保。未来への明るい材料が増えた一方で、MLBチームはCherington政権になってから3年間で2度目の来季の全体Top 10ピックに向けて爆走中です(前記事はこちら)。


[Transaction]

○ 7/1
Released RHP Chris Resop and LHP Chris Capuano.

予想通りDFAしたChris Capuanoをリリースしました。4月の投球が維持できればトレードできていたでしょうね。またAAAの右腕Chris ResopもOpt. Outを行使し、リリースとなりました。


Traded LHP Rich Hill to Los Angeles Angels for cash considerations.

Chris Capuanoのリリースと時を同じくして、同じMassachusetts州出身左腕もBOSを去ることに。LAAへトレードとなり、LAAはMLB契約で迎えるようです。現金を見返りに、ということですが、昨日がHillがOpt. Outを行使できる日だったようで、結局行使しなかったものの、これはLAAへ行けるからだったようです。

トレードしなければ見返りゼロでOpt. Outできた訳だし、見返りで得た現金もほぼゼロに近いと思います。デプスとして置いておいたんでしょうが、Layneなんかもいるし、もうちょっと前にトレードすればマシな見返りがあったんじゃないかな。


Signed 2014 draft picks RHP Taylor Nunez, LHP Michael Gunn, and SS Jeremy Rivera.

3人の選手と契約。いずれも大物ではないけど、投手の2人はリリーフで少し期待している。


Baltimore returned 3B/1B Michael Almanzar.

BALが昨冬にRule 5でピックしたAlmanzarをリターン。$50K払って返してもらうかどうか決めていいんでしたっけ?ということはもう一度ウチでチャンスを与えたいということなんでしょうね。返却がこのタイミングになったのは、MLBで活躍していた訳ではなく、ケガで出遅れていただけ、ということでブランクもあるし、Rule 5からのリターン自体あまり印象は良くないけど、少ない時間でそのポテンシャルを見せて欲しいところです。


○ 7/5
Purchased the contract of LHP Tommy Layne from AAA Pawtucket.

本日DHが行われる予定で、26人に拡張されるロスターに、左腕のLayneをコールアップしました。40人枠は39人だったようで他の動き無し。この前LAAにトレードされたRich Hillとそんなに変わらない気もするけど、ゴロ率とか、対左のERAとか、細かいところではLayneの方が少し上回ってはいた。まぁそれよりもこういう時に呼ばれないBrittonやA. Wilsonの不甲斐なさに方が問題ではありますが。


○ 7/6
Optioned LHP Tommy Layne to AAA Pawtucket.

DHが終わり、LayneをAAAへ。LAAに行ったRich Hillは今日DFAされてました。


○ 7/7
Optioned IF Jonathan Herrera to AAA Pawtucket.
Activated 1B/LF Mike Carp from the DL.

今までSSを守れることを売りにしてロスターに残ってきたHerreraは、Carpの復帰に伴いAAAへ。2B控えはHoltとM. Betts、3B控えはHoltとして、SS控えはX. Bogaertsを戻すのか、Holtを使うのか、興味があります。


Signed a 2014 draft pick RHP Kevin Steen.

ドラ9のSteenと正式契約。ドラ20までの全員と正式に契約完了です。


○ 7/9
Designated C A. J. Pierzynski for assignment.
Optioned RHP Brandon Workman to AAA Pawtucket.
Recalled RHP Rubby De La Rosa and C Christian Vazquez.

Pierzynskiが驚きのDFA。投手陣から不満の声も上がっていたそうだし、打撃も出塁は言うに及ばず、期待ほどにはアベレージも長打も見せられていませんでしたが、左打ちというメリットもあるし、二束三文でもどこかには売り捌けると思っていたので。もちろんDFAしてからでもトレードできますが、いつも言ってるけど、もう少し前から先を見据えて動いておけば良かったんではと。

代わってC. VazquezがMLBデビューを飾ります。4 : 3でVazquezをレギュラー寄りで使うそう。守備はもちろん大丈夫でしょうが、打撃で可能性を見せられるかですね。GMは白旗という動きでないことを強調していますが、ある程度来季を頭に置いたムーブなのは間違いない。しかしそれにしても、Futures Gameも控えていたし、PierzynskiのDFAと合わせて、ややタイミングには疑問ですが。

またWorkmanをAAAへオプションし、R. De La Rosaをリコール。これは水曜日に先発が必要なための措置で、All-Starもあり、Workmanの次の登板はしばらく先になる予定だからなようです。Peavyがトレードされ次第復帰するかもですが。


○ 7/10
Placed RF/CF Shane Victorino in SS-A Lowell on the rehab assignment.

もう何度目になるか忘れたけど、またセットバックしていたVictorinoがSS-Aでリハブ再開。


○ 7/16
Released C A. J. Pierzynski.

結局A. J. Pierzynskiをリリース。トレード先は見つからなかったようですね。多分すぐにどこかと契約するんでしょう。


Acquired LHP Ryan Verdugo from Kansas City for cash considerations.

KCから左腕のVerdugoを獲得。見返りは金銭。AAAで平凡なスターターをやっている27歳だけど、10年くらいまではリリーフで高い奪三振率を残していた。12年に1試合だけMLBに昇格して先発している。40人枠に入った場合は、残りオプションは2つ。上層で即戦力の左腕は少ないし、オフにA. Millerと場合によってはBreslowも抜けるかもしれず、残り試合リリーフで使ってみて、良ければオフにロスター入りするかも。


Recalled 3B Will Middlebrooks from rehab assignment without activating him.

Middlebrooksのリハブを終了しましたが、アクティベイトはしていません。手首に死球を受けたりでリハブが予定通りに行っておらず、20日間を過ぎてしまうので、リハブのクロックをリセットするため。


○ 7/18
Place 3B Will Middlebrooks in AAA Pawtucket and C/1B Ryan Lavarnway in GCL on the rehab assignment.

Middlebrooksのリハブが再開。そろそろしっかりやらんと上の席が無くなるよ...。またLavarnwayもGCLへ向かいました。C. Vazquezの台頭もあり、DFAは時間の問題でしょうが。


Purchased the contract of RHP Aaron Wilkerson from Grand Prairie of the American Association and assigned him to SS-A Lowell.

Indy. Leagueから右腕のA. Wilkersonを獲得。25歳で6'3"の長身から最速96 mphを投げるそう。MLB傘下とプロ契約したことがないので、MiLFAやRule 5ドラフトまで時間がある。Chris Martin (COL)もそうだったけど、そのメリットは大きいし、グッドピックに見えます。


○ 7/19
Activated RF/CF Shane Victorino from the DL.
Optioned 2B/OF Mookie Betts to AAA Pawtucket.

Victorinoがようやく復帰。来季に向けても、残りは健康で過ごして欲しいですが。そしてM. BettsがAAAへ。Holtもいて限られた機会ですが、才能の片鱗は見せた。


○ 7/26
Acquired RHP Heath Hembree and LHP Edwin Escobar from San Francisco for RHP Jake Peavy and cash considerations.
Recalled RHP Allen Webster.

とうとうJake Peavyがトレードされました。行先は噂になっていたSTLやATLではなく、Matt Cainの離脱で先発が薄くなっていたSF。見返りはAAAの左右のアームを1枚ずつでHembreeとE. Escobarの2人。Peavyの残り$5M弱をほぼ半分ずつ持つ形で$2.5M程度の現金をSFへ渡すようです。

これは、当初有力と言われていたSTLは、Peavyは欲しいけど見返りにまともなProspectを出す気はないと言われていたことから考えると、識者のほとんどが驚くほどの見返りとなった。EscobarはプレシーズンのランキングでBAでSFのNo.2。全体でもOwensよりも高く評価していたランキングもあるくらいだったし、Hembreeも以前よりは少し評価を下げているものの、SFのNo.7だった。

どちらも多少評価を下げているし、1年前にJose Iglesias (DET)や今季成長を見せているFrank Montas (CWS)を出したのと比べても、多少価値は下がったと思うけど、その間にWSを勝ち取ったことを考えれば、損をしたとも言えない。BOSはここ数日の連敗で、All-Starを挟んでの5連勝の勢いも止まり、もはやPOは遥か彼方であった。

ただ個人的には世間ほどは得たものを評価してはいない。Hembreeはケガもあったし、SFの将来のクローザーと言われた頃からすると、多少評価を落としているとは言え、過去には100 mph近い球威を誇っていた選手で、現在でも93~95 mphを計時する。パワースライダーも持ち、セットアップからクローザーの上限を持つ、現在の傘下で薄くなっているしっかりしたリリーフProspectでこちらはパッケージの2枚目としては悪くない。

ただパッケージのメインで得たEscobarに関しては、球威があまり無く、ブレイキングボールは不安定。そもそもオフシーズンの評価がかなりのオーバーレイテッドだと思っている。AAAで酷いと言うほどではないが、伸びしろも小さ目でオフに言われていた先発三番手よりもローテ下位というのが現実的だろう。

何より2人とも40人ロスターを食ってしまう。Escobarも左腕だし、価値が無いことはないが、同じ左腕でB. JohnsonやOwensなどもいるし、AAAにも既にMLBで試すべき段階に来ている選手が複数いる状態で、どちらかと言えば今欲しいのはローシーリングな上層の先発よりも、即戦力のリリーフやパワーの可能性、もしくはRule 5ドラフト等まで期間のある若いアームだろう。

SF側も出せるProspectを決めていたそうだし、パワーのあるMac Williamsonや個人的にお気に入りのChris Strattonなどを引き出せれば満点だったのだが。まぁとは言え、出さなければ半年ムダに使ってFAだったPeavyでそれなりの見返りを得たことは評価できる。Peavyの空けた先発枠はAAAのローテの都合もあって、WorkmanやRanaudoではなく、Websterになりました。


○ 7/29
Released CF Andres Torres.

OFのデプスとして契約していたAndres Torresをリリース。負けシーズンですし、ベテランのデプスを雇っておいても意味はない。


○ 7/30
Traded LHP Felix Doubront to Chicago Cubs for a PTBNL.
Recalled RHP Brandon Workman.

半ばロスター枠確保のためだけに、叩き売りのようなカンジでFelix DoubrontをCHCへ放出。見返りはPTBNL。Rule 5ドラフトの後で決めるようで、Rule 5ドラフトで気に入った選手がいればそれをもらうというつもりなのか、Rule 5対象になるけど、プロテクトするには微妙なレベルの選手がピックされなければそれを受け取る気か。どちらにせよ大した見返りでは無さそう。

元々精神面には難のある選手だし、先発から外されて不満なのか、最近はやる気のない投球を見せており、他への悪影響を考えれば出すしかない段階に来てはいたが、まだ若く、上限もまずまずある生え抜きで、あと3年強雇える。

先発・リリーフどちらの経験もあるし、CHCとしては先発で使う余裕もあって、それで復活するならもうけもの。ローリスクハイリターンです。スーパー2に掛からないことが確定したオフの段階で売りに出すべきでしたね。これは某GMの明らかな失策だと思う。


○ 7/31
Acquired LF/CF Yoenis Cespedes and a 2015 competitive balance pick B from Oakland for LHP Jon Lester, LF Jonny Gomes, and cash considerations.

Jon Lesterのトレードが決まってしまいました。Jonny GomesとセットでOAKへ。見返りはキューバ人のOF Cespedesと15年のロッタリーピック(ドラ2とドラ3の間)。$1M強($1.8Mを渡して、$650Kを返してもらう)をOAKに送るそうです。ドラフトピックは全体#70付近で$800K程度のボーナスが加算される。Cespedesは15年のシーズン後、テンダーされずにFAになれる契約だそうで、QOによるドラフト補償も受けられないそう。

取りあえずふざけるなと。生え抜きのエースを売った見返りがこれか?CespedesはAll-StarのHRダービーを2年連続で制したようにパワーは申し分ないが、AVG、選球眼はイマイチでOPSは.750程度と平凡。守備はCFとしては落第で、肩の強さである程度カバーしているものの、LFとしても平凡な守備者。14、15年と$10.5Mの契約があり、安くない上に、残り保有期間も短い。

なぜあれだけの競合が伝えられる中で、この程度の見返りなのか。頭がおかしいとしか思えない。残り半年とは言え、NL-Centralのチームにとってはエースを補強できる上に、ライバルへの加入も阻止できる。昨年のCHCがMatt GarzaをTEXに送ったトレードの方がよっぽど良い見返りを得ている。

CespedesはFenwayに適応して成績を伸ばす可能性もあるけど、それも意味があるのは来年1年のみ。Navaとプラトーンで組ませるなら、Gomesともそれほど変わらないんじゃないの?守備もFenwayのRFを満足に守れるとは思えないし、ケガの多いVictorinoの存在を考えても、LF専任に近いGomesをやっとリプレースできると思ったらこれか。

大体契約延長できてないのも、チームが低迷してるのもGMの手腕がヘボいからやろうが。就任して3年で2回も下位3分の1の順位のチーム作りやがって。まぁ納得できるとしたら、オフにLesterと再契約できた場合のみですかね。腹立つわ~。Lesterがオフに他チームと契約した時点で某GMはクビにすべき。


Acquired Joe Kelly, Jr. and OF/1B Allen Craig from St. Louis for RHP John Lackey, LHP Corey Littrell, and cash considerations.

Jon Lesterのトレードも酷いが、これに至っては即刻でクビにすべきレベルの酷さ。残り1年半で、来季はたった$500Kで雇える2番手級の先発を、球威はあるものの成績を残せていない先発のJ. Kellyと現状で打てておらず、あと3年割高な契約が残るまたも右打ちの守備の悪いOF/1Bと交換し、何故かそれにご丁寧にキャッシュ$1.75Mとまずまずの左腕Corey Littrellまで添えてあげる始末。

何なんだ。MLBに近い選手が欲しかったとしても、こんなフィットしない選手を取るくらいなら、Prospectをもらってそれをさらにトレードすればいいんじゃないの?Craigなんて、今なら年俸全部引き受けるなら、向こうがさらにProspect付けるべきレベルの選手でしょ。

Kellyにしたって、沈むボールは球威はあるけど、コマンドもイマイチで、MLBに慣れてきたWebsterという程度のレベルで、来季以降すぐにLackeyの代役が務まる選手じゃない。上限もせいぜい三番手でそれほど高い訳でもない。15年オフが初調停であと4年雇えるとは言え、似たようなMLB定着を目指す、上限三番手の選手はたくさんいる。

結局のところ、この3年間で2回もPO戦線から早々に脱落し、全体Top 10ピックを争うようなチームを作り上げたことに対し、何らかのアクションを取っているように見せたいだけで、15年に向けた選手を、というのも、15年成績が悪ければ自分のクビが危ないと言うことに対する保身にしか見えない。

そもそも今季特にOFからのパワーに悩んだからと言って、場当たり的に右のパワーヒッターばかり集めてどうするんだ?DHにPapi、1BにNapoliがいて、LF/RFにNava、Victorino、Cespedes、Craigがひしめく。もちろんVictorinoが健康面で難があり、それへの対応にはなるけど、Victorinoが健康なら、年俸$5.5MのCraigにベンチを暖めさせるのか?

そして左のパワーヒッターは未だにPapiただ一人。15年度を見据えた動きという言葉と裏腹に、先発2番手のLackeyを出して、チームが強化されたようにも見えない。いつも言っているけど、明確なビジョンを全く感じないし、短期的なチーム作りをするのか、長期的なチーム作りをするのかもコロコロ変わっている。もういい加減にして欲しい。


Acquired LHP Eduardo Rodriguez from Baltimore for LHP Andrew Miller.

Andrew MillerはBALへ。見返りは左腕のE. Rodriguez。この前のE. Escobarと比較的似た感じの左腕で、やはりシーズン前は全体でもTop 50~100というくらいの評価を受けていたけど、今季はもう一歩で少し評価を落としている選手。

最速95~96 mphとEscobarよりももう少し球威はあるが、平均的には91 mph程度と平凡で、セカンドピッチでは劣るし、制球もイマイチ。クラスが上がるにつれて奪三振率も落ちており、全体Top 50というのはオーバーレイテッドに見える。最大限育って先発三番手、普通に行けば先発下位というタイプ。

見返りの価値的にはまずまずだろうと思うけど、元々パワーのあるOFを狙っているという噂はどこへ行った?Owensに比べれば劣るし、同タイプはEscobar、B. Johnsonと多い。オフに40人枠に入れないとRule 5ドラフトで確実にピックされるだろう。あまり傘下の事情にフィットしていないと思うし、POのチャンスが無いとは言え、わざわざ同地区に放出するに大満足な見返りとまでは言い難い。


Acquired UT Kelly Johnson from New York Yankees for SS Stephen Drew and cash considerations.
Placed UT Kelly Johnson on the 15-day DL.

Stephen DrewはNYYへ。NYYとのトレードはかなり久しぶり。Derek Jeterよりも優れたSSであるのは間違いないけど、Jeterの面子を立てて、彼がいる試合では2Bを守ることを受け入れているようです。見返りはK. Johnsonで、Drewの加入でいらなくなった選手を押し付けられた形。

どちらかと言うとDrewの残り年俸の$5Mを全額近く負担することで、見返りはほぼ無しという形。とは言え、まだPOを目指しているなら、NYYは明らかに戦力アップだろうし、下層の宝くじ的な選手でももらえればいいのに。一応余剰のJohnsonも引き取ってあげる訳だし。しかし、やっぱりこうなるなら、オフにDrewを獲っていれば、BOSもNYYもどちらもハッピーだったのに。

2 件のコメント:

nature さんのコメント...

レスターがスクラッチされましたね。いよいよか。。この気持ちの落ち着かなさはマニーがトレードされた時以来かな。。レスター失ったらチームもさらにガタガタになるだろうしFAで必ず戻さねばと思い知るかなw
実は大筋の契約に合意しているけど、プロスペクト得るためレスターとチームが結託していると思いたい^^;

ララ さんのコメント...

natureさん

まぁ交渉の問題もあるから、1日ずらしただけかもしれないし、まだ本決まりではないだろうけど、満足できるオファーが来れば踏み切るのでしょうね。

自分もnatureさんと全く同じシナリオをちょっと想像してはいるけど、こればっかりはオフになってみないとわかりませんね。

トレードが決定するなら、いくら良いProspectをもらえても、残念な気持ちは変わりません。