2014年7月6日日曜日

OAK and CHC Trade Analysis; Jeff Samardzija, Jason Hammel, and Dan Straily Trade

まだデッドラインまでは日がありますが、いきなりブロックバスター成立。今市場で最高クラスの大物だったJeff Samardzijaに、さらにJason Hammelまで付いてOAKへ。一方CHCは全マイナーでも最高クラスのSSの大物Addison Russellをゲット。

ベクトルが正反対だけに、単純にWin-Loseで割り切るのも難しいけど、やはり失うもののないCHCは有利には見える。ただ市場でも上位の投手を2枚も出しながら有力投手Prospectを得られなかったのはマイナスだし、Samardzijaはまだ保有期間も残る。OAKは来季以降のSS候補がいなくなったのは気になるけど、今季のWSに向けての意気込みは感じる。


[Transaction]

OAK Acquired : RHP Jeff Samardzija, RHP Jason Hammel

CHC Acquired : RHP Dan Straily, SS Addison Russell, OF Billy McKinney


[Player (to OAK)]

Jeff Samardzija, RHP

CHCの06年ドラ5。Notre Dame大時代は、フットボールでスターだった2スポーツアスリートで、06年のドラフトでは、契約が難しいと見られて下位に落ちたが、CHCは5年$10MのMLB契約を提示することで入団に漕ぎ着けた。その経歴もあって、やや磨かれておらず、才能はあるものの、マイナーでも平凡な成績で、08年のMLBデビュー後も安定した成績は残せず、11年まではリリーフとして起用。しかし11年にリリーフで安定した活躍を見せると、再建期に入ったチームで12年は先発に抜擢され、13年もローテをしっかり守りエースに成長。14年もここまで自己ベストの成績を残している。

巨大な体格から、速球は平均でも94~95 mphというパワーピッチャーで、セカンドピッチも球速のあるスライダー。スプリッターをサードピッチとして投げる。元々は制球難で知られる投手だったが、12年以降改善。それに伴いゴロ率も向上を続けており、MLBでも屈指のエースになってきている。昨オフが調停2年目で14年は$5.345M。16年のオフにFAとなるため、まだ2年以上保有できる。


Jason Hammel, RHP

TBの02年ドラ10。その前年度にもTBから指名されている。先発候補と長らく期待されてきたが、オプション切れに、David Priceなどの後続の有望株が豊富なこともあって、08年のオフにCOLへトレード。12年にBALへ移り、FAになった14年は1年$6Mとほどほどの額でCHCと契約している。まずまずの先発だが、あまりこれと言った大きな武器が無く、バックエンドの先発ということで大きな契約をもらえずにいるが、こちらも自己ベストのシーズンを送っている。92 mph前半の速球に、スライダーというコンビネーションが投球の90%以上を占める。ゴロ率も1を少し超えるというくらい。今季の好成績は四球を減らしたことに加えて、BABIPが.280と少し低めなのも影響していそう。


[Player (to CHC)]

Dan Straily, RHP

OAKの09年ドラ24。元々の評価は低く、無名と言っても良い存在だったが、12年に全マイナー最多の190 Kを奪い、大ブレイク。一躍先発候補に名前を挙げたが、MLBではそこまでのインパクトを残せず、ここ数年上位争いを続けるチーム事情もあり、Sonny Grayらに追い抜かれて序列を下げた。速球は元々速くはないが、今年は特に平均88 mphとさらに2 mphほど失っている。スライダーで多くの三振を奪うタイプで、現状でもまずまずの力を発揮しているが、速球がここまで弱いとそれも効果は限定的になってしまう。かなりのフライボーラー気味。調停前であと5年保有できる。


Addison Russell, SS

OAKの12年ドラ1。ドラ1後半という評価だったので、全体#11での指名は驚きだったが、結果的にこれはOAKのスカウティング力の高さを示した。元々同クラスでもトップを争う選手と言われていたが、SSに残れるかどうかという疑問を呈され評価下落。しかしドラフトイヤーになって体重を落とし、SSとしての評価を上げた。現在もSSとしてやっていけると見られている。ドラフトされた年によく打っていきなりLow-Aに到達し、13年はHigh-Aをしっかり打ちこなしている。今季はケガもあり、あまり試合に出られていない。スピードは平均的だが、元々3Bに移ったとしてもやっていけると言われていたように、M-IFとしてはパワーも含め、打撃は高いレベルにある。選球眼もSSとしては優れている。全マイナーでもCarlos Correa (HOU)やCHCで同僚になるJavier Baezと並び、トップを争うSSだ。


Billy McKinney, OF

OAKの13年ドラ1。13年のドラフトでも、HSの選手の中ではトップクラスのピュアヒッターと見られていた。選球眼にも優れている。一方伸びしろはあるが、現時点ではパワーはイマイチ。マイナーではCFを中心に守っているが、スピードはそれほと優れておらず、どちらかと言えば両翼向きに見える。若干Tweenerタイプの選手。それでも13年はRk/A-で高いコンタクトと選球眼を見せ、傘下のNo.2 Prospectと見られていた。


[Team Analysis (CHC)]

今季だけを考えるなら、今年も負けシーズンだけに当然の動きとも言えるだろう。特にオフにFAになるHammelは出すことに何のデメリットもない。ただSamardzijaは若干意味合いが異なる。今年1年を無駄に使うことにはなるが、チームの大エースでしかも残り2年以上雇える。契約延長は難しそうに見えるが、野手のTop Prospectが育ってきた今、来季にも戦おうと思えれば戦える状態にはなってきているし、来季勝負するなら必要な人材ではあったように見えるが。

それこそ多少見返りは下がる可能性もあるが、来季取りあえずPOを目指し、ダメそうなら夏にトレードというのもできたはず。恐らく、あと調停2回で、今オフはかなり跳ね上がるというのが大きな理由なのだろうが、チームの他に大きな契約で目立つのはEdwin JscksonとStarlin Castroくらいで、それも$10M前後。ビッグマーケットのチームでもあるにしては、消極的という印象も受ける。

それでも只でさえ豊富な野手層はさらに強固になった。傘下にはSSでBaezがいたが、このムーブが近かったのもあったのか、直前にBaezを2Bで使い、こちらも評価の高かったArismendy AlcantaraはOFで使うか、トレードするかもという予想も出ていた。そもそもCastroもMLBにいて、多少ブロックされてはいるが、Russellクラスになれば、大物投手を獲る駒にも使えるし、いて困ることはない。

3BでKris Bryantもいるし、誰をどこで使うかわからないが、どうやっても凄まじい野手陣になりそうなのは確か。一方McKinneyはOAKのNo.2とは言え、薄い組織ではあり、CHCだとTop 10にも入らないだろう。取りあえずはパワーの成長を期待して、長い目でプロジェクションするしかない。Strailyも復活を期待して、2枚も抜けたローテで使うだろう。このトレードで、CHCは全体Top 5クラスをBryant、Baez、Russellと3人も抱える最強組織になったのは確か。


[Team Analysis (OAK)]

チームはここ数年同地区の強豪TEXを抑えて上位を走っており、今季は特にMLB最高の成績をあげて独走中。ローテも、A. J. GriffinとJarrod ParkerをTJで失いながらも、エースに成長したGrayを筆頭に、復活を遂げたScott Kazmir、そして前年までMLBで先発がたった2試合にも関わらず驚きの先発抜擢となったJesse Chavez、それにTom Miloneまではしっかりとしている。

Drew Pomerantzまでケガで離脱したことにより、現在はBrad Millsをローテに入れているが、前4枚はしっかりしており、StrailyやもしくはJosh Lindbromを使うなどしてやり繰りもできる程度の余裕もあったが、今年はWSを狙える状況もあり、核となるエースになれるSamardzijaを獲りに来た。加えて他チームに行くのを阻止するという目論見もあるだろう。またKazmirのケガへの不安とChavezのイニング数というのも気にはなる。ただMillsを外すのはいいとして、Hammelまで加えて、誰を外すのでしょうね?

一方SSは、Jed LowrieがOAK移籍後は健康でやっているし、昨年はMLBでもトップクラスのオフェンス型SSとして開花したが、今季はやや苦戦中。オフにはFAになるはずだし、Russellの放出はもちろん大きく響く。SSではDaniel Robertsonもいるが、まだ下層の上に3B向きとも言われる。昨年中島裕之を獲ったりもしたけど、Russell以外の選択肢は現時点で無かった。SSはFAもしくはLowrieとの再契約かな?取りあえずあまり打ててないし、守備も考えて、ウチのS. Drewもついでに獲ってくれても。

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